「セフィリアの使命Ⅱ」(1.露見)
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世界平和の先駆けを自認するクロノス。
そのクロノスにおいて,凶悪犯罪に対処すべく生み出された特務部隊「時の番人」は,右に並ぶもの
のない卓越した戦闘力を持つ部隊として,その実力をいかんなく発揮している。
凛とした涼しげな瞳,柔らかな美しさをもつ風貌で,一際人目を引いているセフィリアも例外ではな
く,その剣技の冴えは氷風の鋭さを思わせる。
冷静な判断力,的確且つ思い切りの良い図抜けた行動力は「時の番人」を統率するのに相応しい。
また,その清らかさと華やかさを,絶妙に持ち合わせた笑顔は見る者をぼうと魅了する。
その能力,器量,ともにNO1であることは疑いようがない事実である。
いや……そうだった,という表現が正しいのかもしれない。
セフィリアは,先だって時の番人,ナンバーズを解任されていた。
実際は,それは暫くの間とセフィリア自身が求めた結果であり,表向きの話には違いない。
だが,それはクロノスにとっても,やむを得ない事情が背景にあるためなのであった。
幾つかの市長がそうであるように,市長のすべてがクロノスに友好的であるわけではない。
何らかの有力な犯罪情報を掴んだとしても,協力を渋られるケースもある。
『自分の市の警察力を信じず,外部に協力を求めるなど……』
議会に説明がつかないというのが,彼等市長の言い分だった。
世間体を気にしているだけの市長もいれば,市長自らがクロノスを嫌っている場合もある。
理由は様々であった。
そのような市の内部に,どうしても潜入する必要がある場合,クロノス正式の「時の番人」ではリス
クが大きすぎる。
気づかれれば,糾弾を浴びるのは必然である。
だが,クロノスの人間でなければ……過去がどうであれ,現在がクロノスに関わりのない人間であれ
ば,何の問題もない。
例えばここ,キルムベートの街を歩くセフィリアのように。
セフィリアは,ダリル事件の背景にあるはずの組織を壊滅させるべく,表向きはクロノスと関わりの
ない隠密として,単独で捜査を続けているのだった。
セフィリアは,つい先週に訪れたばかりの,夕刻の街を歩いていた。
額のタトゥーを隠し,カッターシャツにホットパンツ姿のセフィリアは,その美貌とスタイルで人の
目を引くものの,笑顔が眩しい快活そうな女性にしか見えない。
……あとは……クロノスを通して,市長に協力を要請すればよいでしょう……
セフィリアは,周囲に気を配りながら宿を探す。
この街では,幾つかの気になる話から,市長の後ろ暗い話までを聞くことができた。
これだけの情報があれば,逆に市長を無理矢理にでも協力させることができる。
今日は,もう十分だった。
……何…?……
ふと,1組の男女に目が止まった。
女の方はそうでもない。
派手な衣装に派手な化粧,特に色香以上のものはなく,ただの情婦であることが分かる。
しかし,時の番人の嗅覚ともいうべきセフィリアの感覚が,男の醸し出す雰囲気に何か凶悪なものを
感じ取っていた。
同時に,周囲の護衛の殺気……
……あの男……
男の顔を,自分の記憶と重ね合わせていく。
思い当たるものがあった。
……確か,薬物のエキスパートでマフィアの一団に名を連ねていたはず……
すると,あの手に持つ,厳重そうなスーツケースの中身も想像がつく。
このようなところで出会えた幸運。
セフィリアは,見逃すつもりはなかった。
すぐに身柄を押さえ,連行し尋問することは容易には違いなかった。
たとえ,周囲に隠れている護衛が束になってかかってきても,それは変わらない。
しかし,今はまだ動くべき時ではないとセフィリアは感じた。
通りには,まだまだ多数の人々が行き交っている。
ここで行動を起こせば,護衛を倒し男を捕らえるまでに,多数の市民を巻き込んでしまうことは避け
られない。
それが意味するところは,市当局に,自分の存在を無駄に知らせてしまうことである。
セフィリアにとって,それは甘受できることではない。
たとえ,表向きクロノスとは無関係とは言っても,隠密として行動している自分の存在は,なるだけ
伏せておきたいことだった。
事は,極秘裏に処理されなければならない……
そして,もう1つ。
それは,男の行き先にある,目的。
……恐らく……
セフィリアは,思考を巡らす。
最近,漠然と気になっていたことが,点と点とを結ぶ一本の直線のように明らかになってくるような
気がしていた。
保証はない。しかし,その考えが正しければ……
……行く先を……そして目的を確かめる必要があります……
セフィリアは,あくまで女性市民を装い,男の行き先を探ることにした。
男女は間もなく,1軒の大きなバーに近づいていく。
周囲に立ち並ぶ毒々しいネオンに,ひっきりなしに流れてくる騒がしいばかりの音楽。
酔客,妖しげなカップル,濃い化粧を施して誘う目をしている女,興奮に鼻息を荒くして店の品定め
に余念がない男たち……
場末の歓楽街を思わせる狭い通りに,その男たちの目的地はあった。
このような処であれば,自分が入って行ったとしても,賑やかな周囲に紛れて様子を窺うことができ
るだろう。
「へへへっ……」
店の周囲に広がる護衛の者たちも,粗野な顔つきそのままに,セフィリアの顔や体に猥雑な視線を絡
みつかせてくるものの,特に怪しんでいる様子もない。
しばらく後を歩くセフィリアは,ゆっくりと何気ない動作で路地を歩き進んだ。
だが,男が入った店は,セフィリアの今までの経験には無い類のものだった。
男がドアを開けた隙間からの,賑やかな喧噪。
……ここは…!?……
セフィリアは,眉をしかめる。
そこは,ただのバーではなかった。
女性の本能が,この店のイヤな雰囲気を告げている。
賑やかと言えば聞こえはいいが,漂っているのは風俗店のような妙な淫蕩さ。
とても,普通の女性が1人で入るような店ではない。
多分,このまま入れば注目を集めることになるだろう。
そうなれば,何にもならない。
セフィリアは,歩みをゆるめた。
……場所は掴んでいます。あとは警察に通報すれば解決できるでしょう……
しかし,それは決して本心ではない。
迷いを含んだ判断に,釈然としない心の内を表して店の中を覗き込みながら……ゆっくりと通り過ぎ
ようとする。
「よお,綺麗な姉ちゃん。何だ,ココの店に入りたいのかあ?」
不意に声をかけられ振り向くと,既に酒が廻った目をした中年の男が,じっとセフィリアを見つめて
いた。
予想外の出来事だった。
不審な人物を始末するべく,殺気を漂わせ店を守っている護衛のことは,1つ1つの動きまでを気配
として感じている。
しかし,このように殺気や敵意を向けてくるわけでもなく,凶悪さも感じないこの男のことは,全く
の意識外だった。
セフィリアは己の迂闊さに一瞬,反応を躊躇する。
「え……と。いえ,あの……」
自分に興味を持ったこの男に,改めて自分が「女」であることを自覚し,戸惑った。
「ココに興味があるんだろ? へへっ,初めてなのか?」
男は,無礼なまでに側に寄り顔を近づけ,セフィリアの腰を抱く。
欲望を押し隠すこともなく,鼻息も荒く迫ってくる姿に,セフィリアは内心鳥肌が立つような気持ち
悪さを感じた。
「姉ちゃんのような美人さんだったらよ,大歓迎だぜ。特別にオジさんが連れて行ってやろう」
好色な目をセフィリアに向け,その腰を抱いたまま強引に店に入ろうとする。
「い,いえ,結構です。そんなわけではありませんので……」
「いいって,いいって。興味あんだろ? 楽しいからよ! 入ってみなって」
「いえ……あの……」
セフィリアは,更に拒否しようとした。
しかし……
……これは,確かにチャンスなのかもしれません。上手くいけば,人任せにせず自分の手で何かを掴む
ことができます……その方が解決も早いはず……
この男は,どうやらこの店の常連のようだ。
怪しまれずに入るには,絶好の相手だろう。
「ここのお店,ちょっと変わっているとは思いましたけど,そんなに楽しいのですか?」
「ああ! 一度この店に来たら病みつきさ。まあ,入ってみてのお楽しみさ。さあ,入った」
「そうですか。では,少しだけ……面白くないようでしたら,すぐに出ることにしますけど」
セフィリアは,ナンパに乗った女を装うことにした。
腰を抱く太い手に自分の手を添え,進んで抱かれているような格好で店の扉をくぐった。
薄暗い店の中は,激しい音楽と煌びやかな照明光に満ちていた。
腰を振り,踊り狂う男女。
それを,かぶりつくようにして見ている男たち。
壁際では,向かい合った男に腰を抱かれ,妖艶な微笑みを浮かべる女。
通路には,酒を手にした男女数グループが歩き回り,そして奥へ消えていく。
至る所に置かれたソファでは,男女が2人で,或いは集団で絡み合うようにして酒を飲んでいる。
淫蕩と混沌が,支配しているような世界だった。
セフィリアは,改めて眉をしかめずにはいられない。
……この店……何て退廃的な……。しかし,このようなところで何を……
セフィリアの視線の先には,先ほどの男女がいる。
「あ,ここが良さそうですね」
セフィリアは内心を隠し,先ほどの男女の様子が分かるソファに腰を下ろした。
男が,ニヤニヤしながら横に座った。
「どうだい? ここは? 楽しそうだろ」
男は座るなり,イヤらしい手つきでセフィリアの華奢な腰を抱く。
ここまできたら,もうこちらのものとでも言いたげな態度だった。
「そうですね……でも,まだよくわかりませんけど……」
マフィアの男に注意を払いながら,ニコリと愛想良く答えるセフィリア。
男は,その笑顔に胸が高鳴るのを感じた。
……見れば見るほど,凄ぇ美人じゃねぇか。裸に剥いて,早くこの体にむしゃぶりつきてぇ……
欲望が一気に膨らんでくる。
「待ってな,すぐに楽しくなるさ」
セフィリアの腰を抱く手に,力がこもる。
その不自然さに,気味悪さを感じたセフィリアが体を退こうとするが男は離さない。
……絶対に離さねぇぞ……帰すものかよ……
これほどの美貌の女は,初めてだった。
男は,セフィリアに酒を勧めながら,腰に回した手でヒップを撫で回した。
「あっ……」
不意に,ヒップに手を感じてピクンと腰が動く。
「へへへ,いい尻してるなあ,姉ちゃん。ほら,こんなに柔らかくて,ふっくらとしててよ…触ってる
だけで,堪らねぇ気持ちになってくるぜ。コイツで男を誘ってんだろ」
セフィリアの顔をニヤニヤと覗き込む男は,手の平全体で双丘を包み込み,五本の指先を柔らかな膨
らみに食い込ませてくる。
「いえ……そんなことは」
男の手に触れられ,身じろぎしそうになる体を抑えつつ,セフィリアは努めて周囲から目立つことが
ないよう,ただそれだけを考えていた。
できるだけ,男を刺激したくはない。
セフィリアのそんな態度に,ヒップの弾力を揉みほぐそうとしてくる手はますます増長し,女の感覚
を刺激し羞恥心を煽るように,ねっとりとした執拗な動きを繰り返してくる。
「へへへっ,いいじゃねぇか。こんだけ綺麗なお顔をした美人な姉ちゃんだ。黙っていても,男どもが
放っとかねぇだろ。彼氏はいるのか? 何人だ? やっぱ,1人じゃねぇんだろな」
「い,いえ,それが1人も」
男の手は,セフィリアの曲線美に満ちた腰にピッタリと貼り付いたまま離れない。
やわやわと愛撫を続けながら,セフィリアの僅かな反応をも見逃さずに読み取ろうと,横に座った体
を抱き寄せて密着させてくる。
セフィリアは,ヒップを撫でられる感覚を少しでも紛らそうと,勧められるままグラスを口にした。
「へぇー。ほんとかい? それじゃあ,夜なんか寂しいんじゃあねぇのかい?」
セフィリアの横顔で,長い睫毛が上下するのを好色な目で見つめながら,男はヒップを撫でる手に力
を込める。
「いえ,そんなことはありません。毎日が忙しいものですから」
「へぇ。もったいねぇなぁ。姉ちゃんみたいな若くて美人な子が,仕事仕事で男のよさを知らないなん
てよ。へへへっ,そいじゃ彼氏がいないんだったらよ,たまには俺みたいのが相手になっても別にいい
わけだ。な?」
下卑た笑いを浮かべて,男は酒を飲み干し,セフィリアにも次の酒を勧めた。
「俺だったらよ,姉ちゃんが満足するまで,たっぷり相手してやれるぜ。ひひひっ,俺のテクニックで
天国を教えてやろうか?」
手は,ますますイヤらしさを増し,ヒップの下にまで指が潜り込んでこようとする。
そのイヤらしさは筆舌に尽くしがたく,今すぐにでも席を立ちたい気分が込み上げるのを,セフィリ
アは懸命に堪えねばならなかった。
「いえ,私は,毎日が充実していますので結構です。天国は必要ありませんよ」
ニッコリと微笑みながら,いったん言葉を切って,ヒップを撫でる男の手を押さえる。
「ダメですよ。こんなことが楽しいことなんですか? 私は,全然楽しくありませんが」
セフィリアは,いい加減,このような不毛な会話から抜け出したくなっていた。
向こうに見える男女の気配を探りながら,このイヤらしい中年男の相手をするのは骨だった。
席を立ちたいが,男が怒り出したり騒いだりすれば,自分が目立ってしまうことになる。
この程度のことで,店を出るのも馬鹿らしかった。
それにまだ,動くときでもない。
……確定的なことを掴むまでは………
ここは,我慢するより他はなかった。
そんなセフィリアの太腿に,男は遠慮もなく触手を伸ばしてくる。
「ぁっ……」
「ひひひっ,太腿も手触り良さそうだなぁ…ちょっとぐらい,触らせてもらってもいいだろ? 気持ち
よくしてやるからよ」
ゆっくりと,セフィリアの反応を見ながら,剥き出しの太腿を撫でる。
「ん……う……け,結構です……」
「ホットパンツ……って言うのか? この綺麗な脚を生で見せつけられちゃ,男も堪らんわな」
太腿の曲線をなぞる指先は,セフィリアに女性の感覚を導き出させようとしてくる。
素肌に直接触れる,欲望のこもった熱い手の感触に,セフィリアは総毛立つ思いだった。
ゾクッとした寒気が奔る。
「ダメですよ……さっきからずっと,私はいいですって言ってるのですけど……聞いていますか」
セフィリアのしなやかな手が,男の手を制しようとするが強く拒否することはできなかった。
スベスベした敏感な肌を好きなように触れられ,セフィリアはギュッと力を込めて両脚を閉じる。
何時,何があっても動きやすいようにと,スカートではなくパンツをはいていたことだけが,せめて
もの救いだった。
「あの,もう十分です。もう結構ですから……触るのを止めてください」
「いいじゃねぇか。俺に任せりゃ,女の歓びってやつを味わえるぜぇ。ほら,本当はだんだんと気持ち
よくなってきてるんだろ? 姉ちゃんの性感帯,俺がちゃんと全部調べてやるからよ」
本気で抵抗できず困惑したようなセフィリアに,男はニヤつく視線を向けた。
「ぁっ……それは,待ってください……中に手を入れるのはいけません……んん」
男の手が,膝から太腿の内側をゆっくりと撫で上げ,ホットパンツの裾から潜り込んでくる。
思わず腰を後ろに退き,男の手を握って逃れようとするものの,強引な指はナメクジ同然に奥へ奥へ
と這い進み,脚の付け根付近にまで到達してきた。
セフィリアは,その新たな感覚に,眉を寄せ奥歯を噛みしめて何とか男を拒絶しようとする。
「だめです……こんなこと,止めてください……」
「へへへ……こういう,ジワジワしたのも意外といいだろ? どうだ,気持ちいいか?」
「本当に,だめですから……あの,もうこれ以上は……イヤです」
精一杯柔らかく,目立たぬようにセフィリアは拒否した。
周囲に気を配る。
そこでセフィリアは,初めて気がついた。
ここが,最初からそういう場であったことに。
どうやら,ここに来ている男女は,全員がこの目の前の男と同じ目的で来ているらしかった。
周囲の男たちは,それぞれの女の体に群がり,女たちもその愛撫に身を委ねている。
カップルで来ている男女であっても,他の男たちやカップルが自分たちの行為に加わることを受け入
れたり,または互いに交換し合ったりしてその異常な快楽に浸っている。
一対一,二対一,三対一,二対二………どんな組み合わせも有りのようだった。
中には,押さえつけられ,他の男に組み敷かれて拒否の言葉を漏らす女もいるが,その声も最初だけ
で,すぐに甘いものに変わっていく。
……っ……この状況の中では……強く拒否すると,周囲から目立ってしまう可能性が……
波風を立てて,周囲から完全に浮いてしまうわけにはいかなかった。
周囲と同化して,あの男の目的を調べなければならない。
一体なぜ,あの男はこの店に来たのか。
護衛付きで,単なる楽しみのわけがないのだ。
……恐らく……何らかの取引が行われる……
自分の予想を確かめ,現場を押さえて捕らえるためにも,この店に留まる必要があった。
……もう少し……もう少し辛抱すれば……そうすれば,この煩わしさから逃れられる……
セフィリアは,両手を握り締めた。
男の熱い手が,太腿の奥までまとわりついてくる。
……まだまだ……これからだぜ……姉ちゃんよ……覚悟しろよ……
男は,昂ぶる興奮に唇を舐め回していた。
……今までは,こんな女,高嶺の花と思っていたが……じっくりと楽しんでやる……
今まで,羞恥心も抵抗感もなく快楽に貪欲な女ばかりを相手にしてきた男にとって,類い希な美貌を
持つこのような獲物は,本来ならばモノにするどころか触れることさえ叶わぬ,最も縁遠いはずの存在
だった。
そのような女を,我が手にかけていることに異常な興奮を覚える。
……くそっ,もう我慢できねぇ……どうせ,そろそろ頃合いのはずだ……
男は,白く瑞々しい太腿を楽しみながら,同時にパンツからシャツの裾を引っ張り出した。
「ぁっ……く……っ……」
手をシャツの内側に滑り込ませていくと,セフィリアが小さく声を洩らす。
そんな反応が,男の劣情をこの上なく刺激した。
「へへへ,姉ちゃん,どうした? この店じゃ,これくらいのこと当然なんだぜ。せっかく,来たんだ。
たっぷりと味わっていきなって……なに,礼は要らねぇからよ」
腰を抱いた手は,シャツの内側を少しずつ這い上がってくる。
胸を触られる予感……男の手の感触を,セフィリアは嫌悪した。
「だめです……こんなことするなんて,やめてください……これ以上すると,怒りますよ……」
目立たぬようにと,小さな声で拒否するセフィリアの様子は,男に最高潮の興奮を与える。
「ひひひっ……怒りますよ,か……メチャメチャ可愛いじゃねぇか」
男は鼻息も荒く,手を強引にせり上げ,シャツの中のセフィリアの胸を掴んだ。
「あぁっ……」
「これが姉ちゃんのオッパイか。ほら,分かるか? 俺の手に,ちょうど包まれてるのが」
ブラジャーの上から,グッと揉み始める。
男の手の,モミモミとしたイヤらしい動きに,セフィリアは呻いた。
「ん……ぅ……くっ,何を……」
「イヤだイヤだと言ってても……ほれ,こんな風にされると,どうだ? へへへ」
胸の中心に当てられた指が,ブラジャーの上から爪先で引っ掻くように動き回る。
セフィリアの胸の先端に,ツンとした刺激が奔った。
「あっ……んっ……」
予想だにしない,甘い痺れだった。
敏感な先端に刺激を受ける度,体がピクッ,ピクッと反応する。
「ココを刺激されるのは,どうだ? 堪んねぇだろ,え? ほれ,どうだ?」
男は耳元で囁き,集中的にその部分を指先で責め続ける。
みるみるうちに,ブラジャーの頂上が,丸い突起に突き上げられてくる。
「ひひひっ,何か硬く尖ってきたものがあるぞ…これは,何だ? ココに何かあんのか? どれどれ,
もっと強く責めてみるか」
耳元の男の声に,セフィリアは頭を左右に振った。
「だ,だめ……だめです……そこは……それ以上は……」
体に,ぞくりと快感の震えが奔る。
男の指先から,更に甘く強い痺れが送られてくるのをセフィリアは恐れた。
これ以上されると,体がはっきりと快感を認識してしまいそうな予感がする。
「いいじゃねぇか。へへへっ,感じるんだろ? 今夜,姉ちゃんは未知の体験を味わうんだぜ。こんな
もんで恥ずかしがってちゃ,女の体が勿体ないというもんだ。ほれ……」
ブラジャーのカップをたくし上げ,男は硬く尖ったその突起を摘み転がした。
「んんっ……くうぅ……っ」
中に潜り込んできた指に,乳首が摘まれた。
小さな突起を弄ばれ,思わず声が漏れる。
「何だ? この尖ったものはよ? へへへっ,姉ちゃん,澄ました顔して随分と感じているじゃねぇか。
ココが気持ちいいのか? ほら……どうだ? もっとシテ欲しいだろ?」
乳首の先端を丸くなぞり回しながら,男がまたしてもイヤらしく囁く。
「あっ……違います…んっ……そんなこと……んっ……ありません……っ……」
しかし,否定するセフィリアの胸の内には,ある驚愕が支配していた。
……な,何? これは………
女の体を刺激され,感じてしまっていることではない。
官能を引き出され,感覚が鋭くなっているということでもない。
「あっ……ん……ふっ……くぅ……ぅっ」
乳首を直接摘まれ,転がされる度に,耐え難い疼きが全身を襲う。
この異常な疼きと火照り……
ここまでの感覚は初めてだった。
その疼きは下半身にまで達し,淫らな熱がそこから湧き起こってくるかのような気がする。
……たかが……胸を触られているだけなのに……なぜ……こんなにも……
男の手の愛撫に,ゾクゾクとした甘美な信号が全身を奔る。
体の奥が,灼けそうなほど熱い。
そんな様子のセフィリアに,男がニヤリとした。
「そろそろ,効いてきたようだな」
……な,何?……効いてきた…?……
セフィリアは,自分の体が自分の体ではないかのような,奇妙な感覚に支配されてくるのを感じた。
酒に強く酔ったかのような,いやそれ以上の奇妙な感覚。
……どうしたというの……体に力が入らない……しかし,それよりも……
耐え難いのは,男の行為を悦ぶ自分の体だった。
心臓の高鳴りは,胸を揉まれ,乳首を嬲られることに対する期待感にますます強くなる。
……そんなこと……ありません……違います……私が,そんな……
しかし,何度否定しようと,今までに経験したことのない強烈な疼きに,体の芯は熱く焦がれる。
「はぁ……はあっ……はぁ……んっ」
胸を揉む手が,あの夜のベルゼーの腕のように,甘い切なさを訴えていた。
もっと,もっと感じたいと夢中になり求め合った,最後の甘い夜……
だが,求めたくなる衝動ともいえる欲求は,あの夜以上のものがある。
「ほら,どうだ? オッパイを触られる感じは。びっくりするぐらい感じるだろ?」
ふっくらとした胸の膨らみを鷲掴みにした手が,モミモミと動く。
「あっ…うんっ……こんな……っ……だめ」
セフィリアは,堪らず喘いだ。
このような乱暴な嬲りにさえ,体の火照りが増してくる。
……なぜ……このような男に,私は……
情けなさに独白しても,体の燃え上がりは止まらない。
その頬は紅く染まり,瞳はしっとりと潤み始めている。
「感じるだろ? ココの酒はな,姉ちゃんみたいな子が,もの凄く感じる成分が入ってるんだ」
「え……?」
最初,セフィリアは,男が何を言っているのか理解できなかった。
男をじっと見つめる。
「体が熱いか? 男が欲しくなってくるだろ? 今日は,俺の相手をたっぷりとしてもらうからな。
今までにないくらい,感じるぜぇ……くくくっ,媚薬のおかげでよ」
付け加えた男の言葉に,セフィリアは驚愕の表情を浮かべた。
自分の体の変化の意味。
そして……この店の意味。
セフィリアは,一言で全てを理解し,悟った。
この店は,連れ込みバーとして名を馳せていたのに違いない。
どんな女でも自由にすることができる……と。
……だから,この男は最初からそのつもりで私を……
媚薬というものに対する,知識も耐性も備えておかなかったのは不覚だった。
今となっては,もう遅い。
……この感覚からは,逃れる術などない……
だからこそ,媚薬という名前足り得るのだ。
セフィリアは唇を噛んだ。
理性を失ってしまいそうな快感が,セフィリアの全身を包む。
「姉ちゃんよぉ,柔らかくて,いいオッパイしてるじゃねぇか。感度も良さそうだしよ」
ブラジャーのカップを剥き上げ,男の唇がその先端の小さな尖りを咥えた。
左右の胸の膨らみが,持ち上げられるように柔らかく揉み上げられている。
「はぁ,はぁっ……や,やめてください……」
セフィリアの口から,荒く熱い吐息が漏れる。
通常の何倍も敏感になった乳首は,執拗に絡みついてくる男の舌に,すぐに悦楽の様相を示した。
ねっとりとした舌で,もっと舐められることを期待するように細かく打ち震え,ますます硬く尖って
いく。
大きな手に包まれ,揉み回される乳房がたとえようもなく心地よかった。
「ん……ぅ……はぁっ……く……んん」
抗いようのない疼き。
意志とは正反対に,体が淫らに反応していく。
紅く色づいた額には,汗がじっとりと滲んでいた。
「ふふふ,色っぽい顔してるぜぇ。綺麗な顔して,こんなにエロい体してたとはなぁ……ほら,もっと
楽しもうじゃねぇか」
息を荒く乱すセフィリアの美しい表情に,男は陶酔していた。
尖った乳首にむしゃぶりつきながら,ホットパンツの裾に潜り込ませていたもう片方の手を,両脚の
中心にまで到達させていく。
「い,いけません……は……ふっ……ぅん……そ,そんなことは……だめです……うぅんっ」
セフィリアは,燃え上がる体に喘ぎながらも,ピッタリと閉じた両脚に力を込めた。
男は,楽しそうに笑う。
「へへへ,姉ちゃん,やっぱり佳い女だぜ……佳い女はこうでなきゃ,な。くくくっ,俺を興奮させて
くれたお礼に,たっぷり感じさせてやるよ……」
這い上がってきた指先が,ショーツのラインに触れた。
指は,嬲るように一気にはいかず,脚の付け根を何度も往復するようにしてなぞる。
「どうだ? ココ,早く触って欲しくて堪らねぇだろ? 実はもう濡れ濡れで,どうしようもなくなっ
ているんじゃねぇのか?」
「くくぅ……っ……そのようなことはっ……ふ……ぅんっ……やめ……あ」
「ひひっ,じゃあ俺の指で,姉ちゃんのココがどうなっているか確かめてやるよ……そんな風に,脚を
閉じていても無駄だぜ……ほぉれ……隙間から指が2本も入った……」
声と同時に,股間に押しつけられた2本の指。
「はっ……あうぅんっ!」
瞬間,セフィリアの体は弓なりに反り返った。
指が動く度,背筋を強烈な電気が奔る。
「くあぁ……ぁうっ……んんぅ……んっ……い,いや……ぁっ……」
下着の上から触れられただけで,あまりの快感にどうにかなってしまいそうだった。
「だっ,だめです……っ……」
股間に食い込み前後に動く指を押さえるが,何の効果もない。
ショーツの上から秘裂を浅くえぐる行為に,体の奥まで響くような鋭い快感がセフィリアを襲う。
「げへへっ,姉ちゃんも媚薬を飲まされちゃ,もう感じるしかねぇよな。ここが,凄ぇ感じるだろ。ん?
俺の指を押さえつけてどうした? ここを,もっと触って欲しいのか? よしよし,たっぷり可愛がっ
てやろう」
「待っ……くっああぁぅっ!」
男は,秘部に押しつけた指を突き立て,左右に小刻みにブルブルと震わせた。
同時に,剥き上げた白桃のような胸を露出させ,その中心の突起にむしゃぶりつく。
「あっ,いや……っ……んううぅぅっ!」
体をビクビクとさせて,セフィリアは為す術もなく悶えた。
いつの間にか,店の中は至る所で同じような光景が繰り広げられていた。
「へへへ……こいつ,もう腰振ってるぜ」
「おら,もっと奥まで咥え込みな」
そんな声とともに,媚薬に酔った,女たちの甘い声が男たちの行為に応えている。
セフィリアは,薄れる意識の中で,自分の立場が渦中にあることを理解した。
「へへへっ……なぁ……俺らも混ぜてくれねぇかなあ」
いつの間にか,数人の男たちが,セフィリアの席の周りに集まっていた。
喘ぐセフィリアの目に,薄汚い身なりに欲望を溜まらせたような男たちの姿が映る。
「なあ,今日は凄ぇ美人の彼女を連れてきてるじゃねぇか。俺らにも相手させてくれねぇか?」
「今すぐに,じゃなくてもいいんだ。別に,後でちょいと彼女を貸してくれるだけでいいからよ」
男たちは,馴染みの者同士のようだった。
涎を垂らさんばかりの興奮しきった目が,セフィリアの整った顔や体つきに注がれている。
声をかけられた男は,上機嫌な顔で振り向いた。
「おっ,お前らか。ひひっ,こいつぁ佳い女だろう? お前らには,いつも女を世話になっているしな。
いいぜ,今日は一緒に俺の彼女を楽しもうや」
機嫌のいい返事に,男たちが一斉に目を輝かせる。
……そんなっ……何てこと……
セフィリアは青ざめた。
意図することとは別に……勝手に事態はどんどんと進んでいく。
「げへへへっ,ありがてぇ。こんな美人な彼女を,俺らにも一緒に楽しませてくれるとは最高だぜ。持
ちつ持たれつというやつだな。よし,それじゃ……姉ちゃん,俺の相手も頼むぜ。俺のコイツをくらっ
たら,延々とイキまくりだぜぇ」
「ひひっ……なぁに,大切に大切に可愛がらせてもらうからよ。心配はねぇよ」
「姉ちゃん,へへへっ,何にも恐いことはないからな。何せ,こんな美人さんは今までお目にかかった
ことがねぇ……早く裸にして,楽しみ合いたいだけよ……いひひっ」
男たちは,セフィリアの美しい顔を見つめ,これからの悦楽への期待感に妄想を膨らませる。
込み上げる欲望の疼きを宥めるかのように,己の股間を強く握り締めて迫ってくる姿は……さながら
一つの本能だけに支配されたゾンビのようだった。
「まずは,その綺麗なお口をいただくとするか……」
「俺は,やっぱりこのオッパイをぺろぺろと……へへへっ」
男たちは楽しげに合図を交わすと,舌なめずりしながら手を伸ばしてくる。
「いけません……こんなこと,私は嫌です……どうか来ないでください」
はだけられた胸を両手で覆い隠し,ソファの上を座ったまま後退った。
……このような男たちに,体を自由にさせるなどっ……
おぞましさに,肌が粟立つ。
だが,その嫌悪感の半分は,官能の疼きから来るものであることをセフィリアは知っていた。
男の言葉を聞かされるだけで,それを想像してしまう自分がいる。
自分が,とても許せない。
それでも,はっきりとした強い抵抗ができないのが辛かった。
「へへへ……いけません,だってよ」
「来ないでください,とよ……堪らねぇ女だな」
男たちの目が,煽られた欲情に光った。
これ以上は,限界だった。
媚薬を使われ,このような男たちに体を汚されるなど,考えただけで怖気が立つ。
セフィリアは,立ち上がった。
……ここを出なければ……
しかしそのとき,セフィリアの視界は,今しがた店の中に入ってきた男が,先の男女のテーブルに近
づくのを捉えていた。
……あれは!……
市長だった。
マフィアと接触してきたのは市長だった。
……やはり,市長……
自分の,漠然とした予感が,はっきりと形を成してきたことをセフィリアは感じた。
……しかし,今,出て行ったところで,まだ決定的な証拠にはならない……もう少し……せめて,もう
少し待たなければ……
この絶好の機会に,店を出るわけには行かない……
セフィリアの胸に,葛藤が湧き起こる。
「へへへ。どうしたんだい? 急に立ち上がって…さあ,こっちに来いよ。俺らの念入りの愛撫をプレ
ゼントしてやる。ひひひっ,体中舐め回されるんだぜ。な,幸せだろ?」
男たちが,セフィリアの手首を引っ張った。
……あぁ……っ……ベルゼー…っ……
セフィリアは,我知らず,胸中の愛しき名を呼ぶ。
葛藤に悩み,力無いセフィリアの体は,男たちの腕に簡単に引き戻されていった。
「はぁっ……はあぁっ……ん,んううぅっ」
露わになった,2つの白い胸の膨らみと淡い桃色の乳首。
抜けるような白さと,肌のキメの細かさを感じさせるウエストライン。
女性美に満ちた,細く長い脚。
そして,白く上品そうな下着に包まれた,魅惑的な股間。
セフィリアの体に,溜まりきった欲情を爆発させる男たちは,先を争って群がりむしゃぶりつく。
寄ってたかって腕を頭上に押さえ込まれ,シャツをはだけられ,ブラジャーを乳房の上に完全にたく
し上げられたその美しい姿に,男たちの劣情は焼き切れんばかりだった。
「あっ,ぅうん!……くっ,こ,このようなことっ……あなたたち,卑怯ですよ」
「へへへ,卑怯で結構。こんな美味そうなオッパイを味見できりゃな……舐め回してやるぜ」
「ぁああっ……んん……くっ,ぁああぁっ!」
左右の乳首を強く吸われ,セフィリアは頭を左右に振って歯を食いしばる。
男たちの手は,果実のような乳房を弄び,強く弱くリズムをつけて揉みしだいた。
……く……乳首を舐められるとっ……
体が,甘い疼きに耐え難いまでに昂ぶっていくのを止められない。
それが果たして媚薬の効果なのか,男たちは全てを分かっているかのように,乳首への淫らな責めを
執拗に続ける。
「美味ぇなぁ。姉ちゃんの乳首。もっと吸って欲しそうに,ビンビンじゃあねぇか」
「いひひひ,左右両方とも舐められるのがイイだろう? どうだ? こうか?」
熱く軟らかいたくさんの舌が,ヌメヌメと白い胸をところかまわず這い回る。
「よくなど……っ……んんぅっ! いっ,いやっ……ぁぁっ……こんなの,いけませんっ」
寄ってたかって加えられる快感の大きさに,セフィリアは腰をビクビクと痙攣させる。
ツンと硬く尖った乳首は舌先に激しく転がされ,チュウチュウと淫らに吸い立てられた。
「くうううんっっ!」
股間に指が押し当てられるのを感じ,セフィリアは思わず声を上げる。
「いひひっ,乳首だけじゃねぇぜ。見ろよ,この敏感な反応ぶり。よっぽど感度が上がってたらしいや。
また随分と,イヤらしい体してるんだな,姉ちゃんはよ」
セフィリアの腰部に陣取り,膝を左右に押し広げ,下着姿の股間をほしいままにしているのは最初の
男だった。
「そろそろ,ココを触って欲しくなってきたんだろ? 乳首を責められてそんなに疼くのかい? げへ
へへっ,腰が切なそうに自分から動いていたぜぇ」
「そんなことっ! あるわけが……っ! く,くっ,だめ……ぁあああっ!」
指が秘裂に宛がわれ,ゆっくりと周囲をなぞるように擦り動く。
ただそれだけの行為に,セフィリアは灼けるような熱が腰に奔るのを感じた。
「っんんぅ……だめ……っ……いやです……このようなこと……んむ……あ……ふっ」
セフィリアの可憐な唇から,甘い吐息が漏れ出た。
その魅力的な唇も,別の男によって強引に吸い立てられる。
「姉ちゃんの唇,甘くて美味いなあ……もっとキスさせてくれよ……」
「んうぅぅっ! いや……あむ……ふ……はあぁ!……んむっ」
もう,何が何だか訳が分からない。
ただ,ひたすら,感じる部分が休み無しに責め立てられる。
この世のものとも思えぬ悦楽が,媚薬に酔うセフィリアを襲っていた。
「もう,パンティがヌルヌルしてきたぜぇ……さて,中はどうなっているのかなぁ」
無造作な男の手が,ショーツの中に潜り込んでくる。
「ぁああぁぅっ!」
直接,敏感な女の部分を指先にえぐられるのを感じ,セフィリアは甲高い声を響かせた。
全身を駆け巡る,強烈な電気のような痺れに体が跳ね上がる。
「へへへ。ほれ,見ろ。綺麗な顔して,ココはこんなになってるぞ……」
セフィリアにも分かる。
女のそこは,もうすっかり熱く熔けだした蜜で,溢れる泉のようになっていた。
男は,溢れ出る蜜を,秘部を浅くえぐる指ですくい取る。
周囲の男たちは,興奮に耐えきれぬ目でそれを見つめた。
「へへへ,ドロドロじゃねぇか……嫌とか何とか言っても,実は密かに悦んでいたわけだ」
「こんなに感じちまって……姉ちゃんは,エッチなことされるのが相当好きらしいな」
「違い……ますっ……うんっ!……くっ……はぁ!……ん……私は決して,悦んでなど……っ」
セフィリアの拒否や小さな抵抗は,ただ男たちを悦ばせることにしかならない。
清楚な美しさと潤んだ瞳。
甘い声と抵抗の言葉。
清らかな体と目の前の女の蜜。
相反する3つの要素は,男たちを邪淫の獣に変える。
「いいじゃねぇか。エッチな姉ちゃんは可愛いぜ。どれ,パンティを脱いでもらおうか」
「駄目です,そんなことっ……ああぁっ!」
下卑た歓声が上がり,たくさんの手があっという間に真っ白なショーツを腰から引き下ろしていく。
小さい薄布が抜き去られたヒップが外気に触れ,今まさしく裸にされたのをセフィリアは感じた。
「へへへ……姉ちゃん,大切なところが,ついに丸見えだぜぇ」
「あ,あぁ……こんなの……卑怯です…許しません……」
「恥ずかしいのかい? でもよ,姉ちゃんは,これからもっと恥ずかしいことをされるんだぜ」
「濡れ濡れじゃねぇか。ひひひっ,ココをどうにかして欲しくて疼いているんだろう? 可愛がってや
るよ」
男たちの多数の手が,股間に群がり集まってくる。
「まっ,待ってください。これ以上は……んっ,んあぁぁっ!」
そのおぞましい感覚と,目も眩むような妖しい官能……
セフィリアは,体に火が点くのを為す術もなく受け容れるしかなかった。
「くっ,くうぅ……っ……んっ……はあぁ……あぁっ」
セフィリアは首筋から玉のような汗を流し,甘美な悲鳴を懸命に堪えた。
「声を我慢しなくったっていいんだぜ。凄い感じてんだろ? へへへっ,ビショビショじゃねぇか」
「こんだけたくさんの指に触られるのはどんな感じだ? 最高か?」
左右に押し広げられた太腿の中心は,密集した何人もの男たちの手によって嬲られている。
ひっきりなしに聞こえてくる,グチュグチュという淫らな水音。
無数の指が,獲物を絡め取るイソギンチャクのように秘裂をえぐり,秘肉を捏ね回す。
「あ……ああぁ!……ん……あふ……く……っんん!」
狂おしい快感に,セフィリアは美しい眉根を寄せて喘ぎ悶えた。
秘部に突き立つ指が,体の奥に少しずつ沈んでいく。
……あ……あっ…たくさんの指に,触られているっ…っあぁっ! 広げて触らないでっ……あああぁ…
ゆ,指がっ……中に入ってくる……っ……す,凄い……堪らないっ……
セフィリアは,喉の奥からどうしても漏れてくる震える声を必死で耐えた。
だが,声は抑えても,快感も抑えることが出来るわけではない。
左右に広げられたセフィリアの脚が,強烈な快感にふるふると震える。
「へへへっ,姉ちゃん,凄ぇ気持ちよさそうだな。声を我慢しても,体がビクビクしてるぜ。中と外を
同時に触られると,堪らなくてイキそうになってくるだろ?」
「もうイキそうか? 乳首も,もっと気持ちよくしてやるよ。ほれ,チュウチュウしてやる」
「あ,あっ,くうう!……っ」
乳首から子宮に伝わる淫らな信号を堪えようとしたところで,太い指が奥まで埋め込まれてくる。
体内で,存在感と物量感を持った太い指。
秘部の入り口で蠢き,最も敏感な小さな珠を撫で回す多数の指先。
その,どれもこれもが峻烈だった。
……あぁ……っ……も,もう……だめ……
セフィリアの腰は,ついに敗北した。
熱く熔けた蜜と柔らかな内壁が,待ち焦がれたように喜び勇んで男の指にまとわりついた。
「ああああぁぁぁっ!」
散々,我慢を続けた反動は,大きな波となってセフィリアを飲み込む。
男たちの無数の指から送られてくる悦楽に,もうじっとしていられなかった。
花びらをぐちゃぐちゃに掻き回し,敏感な珠を転がし,熱く蕩けた体内でうねる指の責め。
性感を異常なまでに高められ,疼く乳首や火照った体をねっとりと這い回る軟らかな舌先。
「んっううぅっ! く,くっ……んっ……くぅっ! ぁああぁっ! だめっ……そんな風にされてしま
うとっ……こ,声が我慢できないっ……」
舌や指の快楽を更に強く求めようと,胸や細い腰が堪らなそうに大きくくねり動く。
最奥部を掻き回す指に,呼吸すらできなくなるほどの快感の波が次々と押し寄せた。
「うひひひっ……姉ちゃん,実はこんな風にされるのが好きだったんだな? 腰まで動いて,もう感じ
まくりじゃねぇか。ほれ,イカせてやる」
「イイか? 堪らねぇか? イキそうなんだろ? イッちまっていいんだぜ」
「あっ,ああっ!……だめっ,そんなに指を動かさないでぇっ!」
セフィリアは,上半身を反らし,体を左右に振って狂おしく悶えた。
乳首を吸われ,熱く濡れた秘部を男の太い指に何度も突き上げられる。
セフィリアは,限界が来たことを感じた。
「あ…あ……ああぁぁっ!」
脚をピーンと突っ張り,脚をガクガクと震わせてセフィリアはついにイッた。
男たちの責めは終わらない。
男たちは,甘い蜜に溢れたセフィリアの下半身に,欲望の限りを尽くすまで満足する気はなかった。
「げへへへっ,次,代われや。今度は俺が,姉ちゃんにココを舐められる快楽を教えてやろう」
代わる代わる,セフィリアの正面に陣取り,顔を股間に埋めていく。
「あぁうっ! ん! やめてくださいっ…ぁあぁ…ぅぅっ! そんなことをっ…んっ…く,くぅ!…っ
こ,こんなことっ……しないでください……ぅんっ!」
秘裂の奥に溢れる熱い蜜を味わうべく,赤黒い舌が身をくねらせながら秘部の中に侵入してくる。
その舌の動きは,意思を持った生き物のようでもある。
セフィリアは,体を激しく左右に振って逃れようとした。
「だめっ,だめですっ! そんな処を舐めないで下さい! あぁあっ……んっ……あぁうぅんっ!」
身を捩り,必死になって,埋められる顔を腰から引き剥がそうとする。
しかし,それは所詮叶わぬことだった。
「いひひひ,たっぷり舐めてもらえよ。遠慮するなって。この世の天国なんだろう?」
周囲の男たちの手が,セフィリアの体を押さえ込み,股間を閉じることを決して許さない。
どんなに体を捩っても,抱え込まれた太腿の中心に顔を埋められていては,その舌の責めから逃れる
ことなどできるはずもなかった。
「姉ちゃんも,ココを舐められるのがイイんだな? いひひひっ……イクまでペロペロしてやるよ」
「くうぅうんっ! そ,そんなことっ……ぅあぁああっ,舌が中でうねって……ひぁぁああっ! お願
いです! 顔をっ! 顔を離してくださいっ」
四肢は強引に広げられ,女として最高の色香が漂う部分には,男たちの口による執拗な愛撫が延々と
続けられる。
蕩けた秘肉が,透明な滴をヌルヌルと絡みつかせた舌先に吸われ,くにゅくにゅと捏ねられた。
……あ……あ……舌が……中で動いている……あ…あ……凄く……堪らないっ……
クネクネと舌が秘裂を割り,ジュルジュルと音を立てて濡れた秘肉を啜り上げる。
全身を包む,ビリビリとした快感に体は燃え上がっていく。
「へへ,俺の舌がそんなに感じるのかい」
「あっ,あっ,んうっ……はあっ……やっ」
セフィリアの口から洩れる声は,全ての男を魅了する甘さと切なさを含んでいた。
その美貌も,切ない声も,ほっそりした体も,愛撫に応える反応も,全てがセフィリアを抱く男を楽
しませるためだけにつくられたようだった。
男の舌が,最も敏感な珠を捉える。
……そ,そこはっ……
舌先がその珠に絡みつき,上下左右に突き転がす。
「ああぁぁっ!」
セフィリアの腰が,一際強く,ビクビクと痙攣を起こした。
濡れた花びらに隠れた珠は,嬉々とした顔の男の舌に押し潰され,強く吸い付かれる。
「ひぁあああぁっ! そ,そこはだめですっ! ぁあぁんぅうっ! そこは,そこはっ! ぁあっ……
くっ! ん! はぁぁうぅんっ!」
セフィリアは,腰に弾ける雷の痺れそのままに声を上げる。
狂いそうだった。
見る間に,大きな波が押し寄せてくる。
最も敏感な部分を強く吸い立てられ,感覚が無くなるほどの腰の痺れがセフィリアを襲う。
……も…もう……どうにかなりそう……
高みに追い上げられていく。
限界だった。
「くうぅぅっ……いやああぁぁっ!」
強烈な快楽に耐えかね,セフィリアは再びイッた。
「げへへへっ,そろそろ頂くとするか」
「いひひっ,俺のコイツで,今までのが比べものにならないほどの快感を味わわせてやるぜ」
息も荒くぐったりしているセフィリアを見下ろし,男たちは涎を垂らしながら服を脱ぎかける。
今夜は,最高の夜を味わえるはずだった。
しかし……
「随分と楽しんだようだな。しかし,お前たちには過ぎた獲物だ」
「何ぃ!?」
背後から声をかけられ,男たちは振り向く。
「あ,あんたは……っ」
そこには,2人の男と1人の女が立っていた。
続く
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