話題になっている「ClaudeCode」は何が凄い?Claude4になった新たな最強開発エージェントを解説します
Anthropic が 2025年5月22日に発表した「Claude 4」ファミリーと同時に、AI コーディングエージェント「Claude Code」の一般提供(GA)が大幅拡張されました。
既存のエンジニア向けツールとは一線を画す「長時間 Todo リスト実行」「IDE 直結」「GitHub Actions 連携」「コスパ重視の Max プラン」の強化により、「開発現場のオーケストレーター」 として注目が急上昇中です。
本記事では、Claude Code とは何か、どんな機能や料金プランがあるのか、実際の導入手順と運用上のベストプラクティスまで、最新の公式情報・コミュニティ事例をもとに徹底解説していきます。
まずはじめに
リリース背景と最新動向
Anthropic 発表会(2025-05-22)
Claude 4 ファミリー(Opus 4 / Sonnet 4)がリリースされ、ソフトウェアエンジニアリングベンチマーク(SWE-bench)で 高い性能を示したことが話題になりました。
同時に、エンジニア向け AI エージェント「Claude Code」 も IDE 連携や GitHub Actions 連携が大幅に強化され、一般提供(GA)が開始。本記事のゴール
Claude Code の新機能・価格プランを知りたい
他の AI コーディング支援ツール(Cursor、Devin など)との比較を見たい
実際に導入する際の手順・ヒントを得たい
ここまでを掴んでいただくことで、「自社あるいは個人プロジェクトで Claude Code を導入すべきか?」の判断がしやすくなるはずです。
Claude Code とは
Claude Code とは
Anthropic が開発する大規模言語モデル「Claude」シリーズ(特に Sonnet 4 / Opus 4)をフル活用し、開発現場でのコーディング・リファクタ・Git 操作・ドキュメント作成・テスト実行などを自動化・支援するエージェント型ツールです。
もともとは CLI(ターミナル)上で動くコマンド claude から対話し、「Todo リスト形式で長時間タスクを完遂する」のが特徴でしたが、2025年5月末時点では IDE や GitHub Actions とのシームレス連携により、「本格的な開発オーケストレーター」へと進化しています。
OpenAIにも、codex-cliというClaudeCodeのようにターミナル上で動くAIエージェントが存在しています。こちらはオープンソースですが、web検索ツールやfetchツールがない、以下で記述するようなタスクリスト駆動で開発を進めるわけではないという、まだ発展途上なものです。
ClaudeCodeは、3.7sonnet時代から非常に完成度が高いエージェントとして一部ではかなり高い評価を受けていましたが、Claude4の登場でいよいよ多くの人に受け入れられる存在になっています。
以下のYouTube動画でも徹底的に解説したので、動画でインプットしたい方は是非以下のリンクからどうぞ!
Claude Code が注目される 3 つの理由
理由①:Todo リストで最長 7時間自律実行
多くの AI コード支援ツールは「数回ツール呼び出し → 対話打ち切り」の制限がある
例:Cursor はツールコールが一定回数に達すると一旦終了
Claude Code は「Todo リスト完了まで止まらず実行」 が可能
社内検証では最大 7時間連続稼働を確認
長いコードベースの一括リファクタや複数ファイルにわたる大規模変更を自動完遂できる
理由②:IDE 直結 & GitHub Actions 連携
/ide コマンド一発で VS Code / Cursor / Windsurf などへの拡張が自動導入
エディタの右パネルに「Claude Console」が追加され、行選択 → リファクタ指示が即座に実行
GitHub Actions 連携(公式アプリ)により、PR へのコメントだけで自動修正・レビューを実行
@claude fix と書くだけで CI の失敗を直し再コミットしてくれる
PR Merge や Issue 解決にも対応
まだClaude Codeを使ってない人が多い印象なので軽くまとめる
— Oikon@外資ITエンジニア (@gaishi_narou) May 25, 2025
【Claude Code初心者向けまとめ】
Claude Codeはもともとターミナルで動くCLIツールだったが、先日のAnthoropicの発表でIDEで使えるようになった。めっちゃ捗る。
Claude CodeのサポートするIDE:
⭕️… pic.twitter.com/R18Rg8PlDj
理由③:Max プランの圧倒的コスパ
従量課金の API を使う場合、トークン使用量次第で月額数百ドル〜数千ドルに膨れるリスクがある
Claude Code の “Max プラン” は $100 / $200 の定額でほぼ使い放題
公式の目安では、
$100 プラン: 225 メッセージ相当 / 5 時間あたり
$200 プラン: 900 メッセージ相当 / 5 時間あたり
一日中エージェントを走らせるヘビーユーザーでもコスト管理しやすい
ややこしい Claude Max 課金、整理しました
— コムテ (@commte) May 27, 2025
参考:Oikonさん( @gaishi_narou )、しば田さん( @KeisukeShibata_ )の記事情報を元に自分なりにまとめてみます
- Claude Max 契約で Claude Code(CC) は追加課金なしで使える
-… pic.twitter.com/EvKGMTM0BU
主要機能を深掘り
CLI 基本コマンド
Claude Code はグローバル CLI ツールとして利用します。
# インストール
npm install -g @anthropic-ai/claude-code #
#ログイン(Maxプラン or APIキー)
claude login
# CLIを起動して対話開始
claude
/todo
Todo リスト表示・編集用の機能。エージェントが計画した複数ステップを一覧し、進捗が見られます。/interrupt
長い処理を中断して再計画。/compact
対話履歴の肥大化を要約し、コンテキスト消費を削減。右下にコンテキスト残量ゲージあり。
この辺りは必ずチュートリアルを見ることをおすすめします。
全てここに詰まっているので
メモリ(project / user)と Claude.md
プロジェクトごとに Claude.md ファイルを配置すると、そこに記載した「技術スタック / コーディング規約 / ライブラリ指定」などを最初から読み込みます。
たとえば:
## IMPORTANT
- 2スペースでインデント
- ユニットテストは必須
- リファクタ後は TODO リストを更新
## プロジェクトの目的
- SaaS管理ツール
- React + Node.js + Postgres を使う
また、ユーザーメモリ ( ~/.cloud/settings ) に個人的設定(例:「返信は日本語で」)を書いておくと、どのプロジェクトでも共通のプロンプトが加わります。
MCP サーバー統合
外部ツールやドキュメントをリアルタイム取得したい場合、Context7 や GitMCP などの MCP サーバーを追加しておくと便利です。
他にも、「@web (2025最新) の情報を参照してください」 とプロンプトすると、最新版のライブラリ API ドキュメントやリリースノートを自動取得できます。
GitHub Actions 連携
claude /install-github-app コマンドでリポジトリに Anthropic の GitHub アプリを導入
.github/workflows/claude-code.yml が自動生成され、PRコメント → Claude Code 呼び出し → 自動修正 & コミット のフローが動作
これにより、CI 上で発生したテスト失敗を「@claude fix」一言で直すなど、円滑な開発サイクルが実現します。
安全機構とオートモード
Permissions
Claude Code はファイル書き換えやシェルコマンドなど、重大操作の前に「許可しますか?」のプロンプトを出します。ショートカット:Shift + Tab で「このセッション中は再確認しない」をオンオフ
--dangerously-skip-permissions
すべての許可を自動承認するモード。本番環境での使用は非推奨なので、コンテナや CI 環境など隔離されたところでの利用が望ましい。
料金プラン・使用制限の徹底比較
Pro / Free プランとの違い
Free や Pro は基本的にチャット中心、ローカル CLI や Claude Code エージェント機能は含まれず。
Max プラン だと追加料金なしで Claude Code を無制限利用できる。
GitHub Actions は API 課金
GitHub Action の実行では API キーを使うため従量課金となる。
大量リポジトリ・多発する Issue/PR へのオート修正を回すなら、Max プラン+従量 API の混合運用になる点に留意。
代表的ワークフロー/ユースケース
0 → 1 のプロトタイプ作成
claude CLI で対話を開始
「Web サービスの骨格を React + Node で用意して。DB は PostgreSQL。ユーザー認証と CRUD が欲しい」 と指示
Claude Code が Todo リストを自動で生成し、順次コマンド実行 → テスト → ファイル生成
最後に /interrupt や /compact を活用しつつ適宜手直し
並列マルチプロジェクト開発
ターミナルを複数開き、cd プロジェクトA && claude / cd プロジェクトB && claude のように起動
プロジェクト A は新規機能、B はリファクタといった形でエージェントが並行稼働
Max-$200 プラン ならレートリミットを気にせず、並行で長時間動かしても比較的安心
GitHub 上の自動コードレビュー
.github/workflows/claude-code.yml に設定
任意の PR に対し「@claude review」コメントで差分を解析し、修正提案やテスト追加を自動コミット
Issue に「@claude fix-bug #123」と打てば、該当ブランチを探し出して修正まで行う例も報告
※これはClaudeCode Actionの機能でAPI課金なので注意
ノーコード連携 (n8n / Make など)
n8n や Make(Integromat)で、Webhook → claude CLI 実行 → 出力結果を Slack へ転送 などのワークフロー構築が可能
社内チャットやメールをトリガーに “AI コーディングエージェントを遠隔操作” するアイデアが注目されている
ベストプラクティス集
「高品質アウトプット」7 か条
仕様を具体的に指示
設計・ライブラリ・UI 方針を CLAUDE.md に明記
Todo リストを細かく更新
大きな目標を小分けにして経過観察
深い Reasoning 要求
「think」「ultrathink」「複雑に検討してください」などのキーワードを時々挿入
thinkしてくださいと指示すると良いらしいです
テストファースト
最初にわざと失敗するユニットテストを生成→実行→失敗箇所を修正→再度テスト
/compact コマンドで履歴整理
長いセッションは要約・圧縮しないと幻覚率が上がる
セキュアな権限設定
--dangerously-skip-permissions はコンテナ環境などでのみ使用
定期的に Claude.md をメンテナンス
スタックや要件変更が出たら都度更新
IDE 連携の Tips
/ide → VS Code / Cursor / Windsurf 拡張を自動インストール
エディタ上の差分プレビューや選択行へのコメント指示ができる
コードの一部をドラッグして「これを説明」「ここを最適化」などを直接依頼可能
Web検索活用
claude mcp add コマンドで Web サーチ MCP を有効化
「@web (2025 最新) の API ドキュメントを参照して」と一言添えるだけで、古い情報を回避
フレームワーク名 + “release note” などを検索し最新リリースを考慮したコード提案を行える
注意点・よくある落とし穴
古いドキュメントを参照するリスク
デフォルト環境では埋め込みの LLM が把握しているバージョンに基づきコード生成 → 最新 API とはズレる場合がある
→ Context7 / GitMCP など MCP 連携を推奨
GitHub Actions は API 従量課金
Max プランに入っていても、Actions で実行されるジョブは API キーを使うため、従量課金が発生
Auto-Accept モードの誤操作
破壊的コマンドや大量ファイル削除を一瞬で実行するリスク
常に実行ログをウォッチし、怪しい提案は /interrupt
モデルアップデートによる挙動変化
Anthropic は Claude 4 以降も高速サイクルでマイナーアップデート
同じ指示でも異なるコードを出力する可能性あり
競合ツールとのポジショニング
Cursor:VS Code フォークエディタが魅力でリアルタイム補完は強いが、タスク実行時間は短い
Devin:Slack連携がスムーズ、ただし従量課金
Claude Code:ターミナル主体で、「長時間&Maxプラン定額」 が最大の強み
まとめ
Claude Code は:
賢く(Claude 4 の性能)
長く(最長 7時間エージェント)
安く(Max プラン定額)
という三拍子が揃った次世代ペアプログラマーです。
特に「大規模リファクタ」や「複数ファイルをまたぐ編集」を自動で終えてくれる長時間実行と、API 従量課金を気にしにくい Max プランが他ツールにはない利点。
さらに GitHub Actions 連携や MCP 拡張を組み合わせることで、社内やチームの開発フローに深く溶け込むことも大きな強みでしょう。
まずはCLI でお試しし、慣れてきたら /ide や Actions 連携を導入するとスムーズです。2025年5月末時点の機能でも十分強力ですが、Anthropic は毎月アップデートを公表しているため、導入前にはリリースノートで互換性やバージョンをチェックすると良いでしょう。
よくありそうな質問
Q1: Claude Code と Cursor の違いは?
A: Cursor は独自エディタベースなので細かい修正や従来のAI駆動開発ができるのが強み。Claude Code は CLI と長時間 Todo 実行・MCP 拡張が特徴。Q2: Max プランは 100ドルか 200ドルどちらが良い?
A: 小規模 or 並列が少なければ 100ドルで十分。大量のプロジェクトを並列進行する場合やレートリミット回避には 200ドル推奨。Q3: GitHub での自動レビューは Max プランのコストでカバーされる?
A: GitHub Actions は API を使うため、従量課金。注意が必要です。
本記事が、Claude Code の全体像・導入メリット・使いこなし方を把握する一助になれば幸いです。
まずはシンプルなサンプルリポジトリで CLI を試し、Todo リスト型エージェントの快適さを体験してみてください。今後のモデルアップデートにより、さらに強力な「ペアプログラマ」へ進化する可能性を大いに秘めています。お見逃しなく!
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