人生百年時代の社会保障!

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 慶応大学商学部の権丈善一先生を自民党の参議院政策審議会にお迎えし、『人生百年時代の社会保障』の題目で講演していただきました。

 

 

 主な内容は公的年金制度についてであり、①2004年の年金改革の時に何が起こっていたのか、②公的年金の課題、③被用者保険の適用拡大等に関して説明していただきました。

 その中で、「高齢化の問題は人々が長生きしていることではなく、彼ら彼女らが余りに早く引退していること。元気になり若返って長寿になったのだから、それに併せて働ける環境を整備する」という主張が印象的でした。

 いくつか質問しましたが、一番お聞きしたかったのが“繰り下げ支給”についてです。繰り下げ支給とは年金の支給開始を遅らせる制度で、開始を1ヵ月遅らせるごとに支給額が0.7%増額されます。例えば、1年間の繰り下げを行って66歳から年金を受け取った場合、年金額は0.7%×12月=8.4%増となり、生涯にわたって増額された年金額を受け取ることができます。繰り下げは70歳まで行うことが可能で、その場合は8.4%×5年=42増となります。ちなみに、70歳で受給を開始した方の損益分岐点は81.9歳です(年金保険料は所得控除されますので、実際の損益分岐年齢は異なりますが)。

 この制度を利用している受給者の割合をお尋ねしたのですが、非常に少ない(正確には分かりませんが1%台)とのことでした。どうやらこうした制度が存在すること自体知らない方が多いようです。長生きの家系で健康に自信のある方、65歳以上も収入がある方にとっては一考の余地がある制度といえるでしょう。