大分市元市議を再逮捕 別会社の社長にも予定価格を漏らしたか

大分市が指名競争入札を行った除草の業務委託を巡り、非公表だった予定価格を市の職員から聞き出した上で造園会社の取締役に漏らしたなどとして、入札妨害の罪で起訴された元市議会議員が、別の会社の社長にも予定価格を漏らしていたとして再逮捕されました。

再逮捕されたのは、大分市の元市議会議員、山本卓矢容疑者(45)で、造園会社「新名緑化」の社長、新名公明容疑者(58)も逮捕されました。

警察によりますと、山本元議員は、会社側から依頼を受けて、去年4月に市が指名競争入札を行った公園などの管理業務委託の予定価格数件を、市の職員から聞き出した上で新名社長に漏らし、1件を落札させたとして入札妨害の疑いが持たれています。

落札されたのは、松栄山公園の管理業務委託で、落札額は399万円となっており予定価格と同額だったということです。

警察は、捜査に支障があるとして2人の認否を明らかにしていません。

山本元議員を巡っては、去年5月に市が指名競争入札を行った除草の業務委託の予定価格17件を、市の職員から聞き出した上で造園会社の取締役に漏らし、2件を落札させたとして、入札妨害の罪で今月13日に起訴されています。


【 造園会社社長 逮捕前「議員から予定価格聞いたことない」】

逮捕前の今月2日に、NHKが取材した際、新名公明社長は「議員から予定価格を聞き出したことはない」と話した上で、山本元議員については「真面目で信頼できる議員だった」と述べていました。

そして、市が行う入札については、「業者どうしで電話などで相談するかたちで落札する業者を決めることはあった」などと話していました。

さらに、警察から任意で話を聞かれていたことを明かし「警察は落札業者を決めるまでの実態を細部までよく知っている」とも話していました。

一方で新名社長は刀鍛冶でもあり、戦国時代に盛んに作られていた「豊後刀」という刀の再現に取り組み、去年10月には佐藤知事のもとを訪れて活動について報告していました。


【落札した松栄山公園の管理業務は】

大分市によりますと、新名緑化が事件で落札した松栄山公園の管理業務委託は、公園緑地課が指名競争入札を行ったものです。

業務の内容は園内の草刈りや、ツツジなどの樹木のせんていなどとなっていました。

入札には、合わせて12社が参加していて、1回目の入札では、いずれの業者も入札価格が予定価格を上回ったため、2回目の入札が行われ、この会社が予定価格と同額で落札したということです。

去年4月15日には、この業務委託を含め、合わせて公園の管理委託業務など、37件の指名競争入札が行われました。

この会社は7件の入札に参加してほかに1件を落札し、このときの落札率は78.5%だったということです。


【足立信也市長と市議会の田島寛信議長】

元議員が再逮捕されたことを受けて、足立信也市長と市議会の田島寛信議長が取材に応じました。

足立市長は「もちろん公務員の倫理上の問題はあるが、議員から自分の勉強のために使いたいと頼まれればなかなか断れないと思う。警察からまだ内部調査を控えるよう言われているので、全面的に捜査に協力する」と述べました。

また、田島議長は「改めて市民のみなさまにご迷惑をおかけしておりますことを心からおわび申し上げたい。全議員が政治倫理の順守に努め、信頼回復に向けて一丸となって頑張っていきたい」と述べました。

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