2011年9月1日~2011年12月2日
   参考までに――公的年金のバランスシート騒動があった2004年末、アクチュアリーの知人より、ファックスで送られてくる。
  11月9日のAgingForumで「年金で、給付が負担という、うまいことを言う人」と紹介した玉木伸介さんが、4日(日)の朝日ニュースターにでるみたいだね。 先週の日曜日の新報道2001での、財務副大臣の発言なんか、おもしろいもんだよ。今の与党の言動は、債務超過に陥った金融機関に似た危なさをもっている。起死回生の支持率反転をねらって、その場しのぎのなんでもありに陥ってるな――次の話に限らず。
  • Q消費税増税の根拠なぜ10%
    A五十嵐財務副大臣:色々理屈ある。社会保障毎年1兆2000億ずつ費用が伸びている。年金を見ると私10年少し前に言っていたときには確定債務、支出を約束している部分。それから今積立金で持っている部分と、将来入る収入引くと350兆円赤だというのがいま最新で450兆円。100兆円増えている。それだけサービスが過剰で負担が低すぎる。もたないのが明らかですから早急に全部と言わないまでも埋めていく必要。最終的には、どういう年金の姿にするか、最低保障年金レベルで変わるがとにかくこれを改善の方向に向かわせないといけない。
この前、高校の教科書を眺めていたら、年金に莫大な積立不足があると書いてあったな。いわゆる学者さんが、バカなことを言うと、数年後には教科書に載ってしまうようで、その数年後には、財務副大臣が、自分たちが年金を政争の具としてきた言い訳として、高山先生の素っ頓狂な公的年金のバランスシート論を利用するようになる。救いようがない怖い世の中だ。高山先生が、バランスシートということを言い始めたのは、もう7年前のことだな。 世の中で、いったい何が起こっているのかを、今年初めて知ることになった君ら3年生も、そろそろ分かるだろう、僕が、次のような文章を書く理由が。 でっ、次は、たまたま、今日届いたメールだけど・・・たしかに、僕が流行らせた話だと思う。
年金のバランスシートの話と比べて、なんと人畜無害なお話か(笑)。それに、知っておいても損はしない本当の話だし。
  • 174-衆-厚生労働委員会-3号 平成22年02月19日

    ○菅原委員 この議論をやっていると、多分一時間も二時間もかかると思います。何でこんな議論をするかというと、やはり五兆五千億というのは大きいんですよ、来年本格実施した場合。
    大臣、五兆五千億を一万円札で束ねたらば、どのぐらいの高さになるか知っていますか。

    ○長妻国務大臣 わかりません。

    ○菅原委員 では、教えましょう。
    一万円札を束ねると、一メーターで大体一億だそうです。五兆五千億ということは、五万五千メーターですよ。富士山の高さが三千七百七十六メーター、その十四・五倍の高さの一万円札。これを、あなた方が今財源を示さないということであれば、赤字国債を発行してそれで賄うという論理も打ち立てられるわけですよね。つまり、借金して五兆五千億、それを子供に出す。
 12月2日  う~ん、健マネの講義は今年が最後だぁと、毎年言っていて、止めさせてくれないんだけど、過去、健マネの講義をきっかけにいくつか書いているな。 ちなみに、下記の社長さんは、4年間くらい、僕の講義に顔をだしていたような。。。まぁ、毎年やっていることが違うんだけどね。
 12月1日  はいはい。
  • Subject: SFCスピリッツに寄稿しました。

    権丈先生

    毎度お世話になっております。
    臼杵市では、ありがとうございました。

    お城で食べたお弁当は最高でした。

    ところで、本日SFCのHPに寄稿したものが
    アップされましたのでお知らせします。
    大学院の思い出を綴りましたが
    権丈先生とのその後の交流等も書かせていただいております。

    http://www.sfc.keio.ac.jp/flash/index.html#/alumni_stories/index

    では、今日は、めっちゃ寒いです。
    お体をお大事に。。。。
茨城から大分の臼杵の介護サミットにいらっしゃっていた社長さんから
「お城で食べた・・・」は、社長さん達4人が、シンポジウムに千数百人の出席者があったために昼食時に弁当を食べるスペースを確保できていなかったので、それなら、お城で弁当を食べるのが一番だよと言って、僕が車でお城まで送っていたという話。満足してもらって当方も満足です(笑)。また、うちの学生がお世話になると思いますんで、よろしくお願いします。
でっ、社長さんの文章、他のひとはみんなかっこいい話で、僕のところは妖怪人間の話・・・あはは”(^_^;)”

でっ、今日は、10年くらい前にうちの学部の担当だったりした同じくらいの年齢の大学の友だちと飲んでいたんだけど、今日も、妖怪人間ベムで大いに盛り上がり。5人のうち3人が、これは俺らの世代は見てあげないといかんだろうと思って、最初は義務でみたけど、これが予想に反してよくできている・・・と。他、宇宙戦艦ヤマト、明日のジョーなど、俺ならあの映画はこう作るとか、009の新作の話などなど、今日のメンバーにこの手の話をさせたら、切りがない。。。あはっ。また集まるかね。

ちなみに、慶應の事務職のトップである塾監局長は、藤澤ゼミの僕の先輩。塾監局長は、慶應健保のトップの理事長でもあり、慶應健保の理事会で、理事の一人として出席している僕が、高齢者医療制度や介護保険制度の総報酬制度化の意味を説明し、「したがって、慶應健保の保険料率は上がることになります」と説明すると、塾監局長がいつも一言バックアップ、「社会保障だもんな」――今週の会議でもそう。。。慶應健保は、理事長が社会保障のゼミの出身で、理事の一人が、高齢者医療制度や介護保険制度の総報酬制を政策論として論じてきた僕――間違いなく、日本で一番、総報酬制に理解を示す組合健保だろうな。

そう言えば、先日、健保組合会に、総報酬制に「健保連、経団連、連合は反対しています」とのパンフレットが配布されていたので、僕はその意味を説明――総報酬制が導入されると所得が高いところから低いところに流れるので、総報酬制には、高所得組合健保は反対で、本当のところ、低所得組合健保は賛成なんですよ。健保連、経団連、連合が反対しているということの意味は、要は、これらの機関は、高所得の大企業がトップにいて彼らの意向がこれらの機関の意思として表明されているってことです・・・みんな、なるほどぉそういうことかぁと感動してたゾ。次でもどうかな。 あっ、そう言えば、今日は、君と同期だった、篠ちんや秦くんたちとも一緒で、君の話題も出たぞ。
今度一緒に会おうとも > 謎?
   分かった分かった(笑)。僕も今日、研究室に遊びに来た学生に、「俺は四畳半からはじまったけど、俺らが学生の頃は、下宿は6畳ってのが普通になりかけていて、風呂付きに住んでいるのは、滅多にいなかったなぁ」と話していたところ。学生曰く、「えぇぇぇ、風呂がなかったんですかぁ!?」。当たり前だっ、アホ。東京に出てきてしばらくは(いや、ちょいと長くかな)、電話は、隣室の青学の学生の池本の電話を俺は使っていた(笑)。
  •  Subject: 『バブルへGO!』について(中年の繰り言)

    権丈善一先生

    映画『バブルへGO!』はあれ、80年代終わりの話ですよね。
    90年代前半なのかもしれませんが。
    いずれにせよ、粘着中年の私としては時代考証に文句があるのです。

    作中、吹石一恵が六本木を歩いていて、バブル紳士が手に持つ携帯電話を見て
    「でかっ」とつぶやくシーンがあったと思うのですが、あれは私、違和感でした。

    あの当時、いかに金満紳士といえども携帯電話は持っていなかったはずです。
    彼らにとってのステイタスは当時「自動車の車載電話」でありました。
    少なくとも90年代初頭までは。
    なにせ、電電公社以外への通信産業参入が認められたのは85年か86年のこと
    だったと思いますから、あんなにケータイが普及しているはずがないです。

    90年に今の会社に入った私が持たされた通信機器はポケットベルでした。
    事件事故の現場からの送信手段はモトローラの無線が主で、
    もちろん90年当時も携帯電話はありましたが、弁当箱大のサイズ
    (映画に登場した携帯電話よりも大きい)。しかも、これを会社として
    標準装備していたのは「皆さまの受信料のNHK」ぐらいでして、
    その他の社は、必要に応じてNTTからレンタルしていました。

    日本国内で一般に携帯電話が普及したのは94~95年以降ではないでしょうか。
    それでもまだ、10代の子どもが持つには至らず、ビジネスマンも
    会社支給のそれを持たされていたのが大勢だったように思います。
    95年の阪神大震災では、現場に出た記者たちは小銭を大量に握り締め、
    公衆電話から口頭で原稿を送りました。

    通話のカバーエリアも狭かった。同年のオウム事件では、教団広報の上祐が
    「携帯電話で尊師と連絡を取り合っていた」と説明したものの、
    教団本部のある山梨・上九一色村では携帯が通じないことから
    ウソがばれた…などということもありました
    (私自身、上九一色村には何度も行かされました…)。

    とまあ、中年特有の粘着で絡んでみましたが、映画は普通に楽しみましたけれど。
    バブル真っ盛りの80年代後半は、ぴったり私の学生時代と重なり、
    家賃と銭湯代の急騰に身を縮ませていましたね。

    ・・・続く
ちなみに、
  •  たとえば、社会保障費をもとにいくら若者が損をしているといっても、それはあくまでも金銭的な話だ。実際にどれくらいの「損」があるかは、もう少し主観的な話になってしまう。現在僕たちが利用しているインフラやテクノロジーは、先行世代が作り上げてきたものだからだ。・・・僕はいくら「1億円トクする」と言われても、団塊の世代にはなりたくない。昔って今より注射は痛かったらしいし、公害はひどかったし、海外のチョコを手軽に買えないし、携帯電話もない。・・・世代間格差の話をしたが、若者たちの親世代がまさに高度経済成長期の恩恵を受けてきた「勝ち組」世代なのだ。だからマクロで見た世代間格差も、実はミクロで見れば格差ではなく、家族内で様々な資源の移転が行われている場合も多いだろう。
     古市憲寿『絶望の国の幸福な若者たち』
なるほど。
世の中、いろんな見方があるもんだな。
ところで、今日のインタビュワーに渡した資料の中に、次があるね。 今日も言ったように、段階保険料方式という年金の制度設計と、基礎年金への国庫負担分を赤字国債で賄うというだらしない話ってのは、ぜんぜん違うからな。そこんとこ、ごちゃ混ぜにしないように、よろしく。政策技術屋たちが専門技術を駆使して設計した制度の運用を政治手動で歪められちゃぁ、そりゃぁ、どんな制度ももたんわな。
 11月29日  
  • ホイチョイ・プロ、懐かしいですね(笑)。
うんうん、僕も昨日分かったけど、「バブルへGO!!」は、ホイチョイなんだな。
でっ、昨日、しみじみと思ったけど、僕らが80年代に自分たちが生まれた20年前を語ると、高度経済成長がはじまったばかりのまったくもってセピア色の 60年代はじめになり、いまの学生が、20年前を振り返ると、バブルがはじけた90年代はじめになる・・・。俺の身長の伸びが日本の経済成長を実現させた原因であるという仮説は、統計的にいまだ棄却されたことのない真実だけど、この真理に基づくと、俺の腰が曲がって杖でもつくようになる頃の日本経済は、かなり危ないな。。。
 11月28日  そうなんだよ。今日日の学生さん達には分からないだろうけど、バブルの頃のボージョレー・ヌーボー解禁日ってのはものすごかったんだよ。
  • ボージョレ・ヌーボーはバブルの遺産
     「3、2、1、ゼロ。解禁です」。神戸市中央区の神戸ポートピアホテルのバーで開催されたボージョレ・ヌーボーの解禁パーティー。雰囲気は最高だが、残念なことに参加者はわずか十数人で、華やかなムードが逆に痛々しい。
まぁ、当時の僕は院生で、バブルとはまったく関係のない生活をしていたけどね。たしか、ゼミの同級生の松山が、「権丈、これおもしろいぞぉ」と言って貸してくれたホイチョイ・プロダクションの『見栄講座』の中にボージョレー・ヌーボーの説明があったような記憶が・・・うんうん、『見栄講座』が出たのは 1983年で、僕が藤澤ゼミにいたのが1983-1985年だから、記憶はあってるな。

でっ、君らは、映画「バブルへGO!!タイムマシンはドラム式」は必見。まぁ、タイムマシンものとしては、「サマータイムマシンブルース」も(俺的には)おもしろいけどな。
   そう言えば、昨日は、次の話にも触れてたね。
   
   仕事柄、報道番組を眺めるには眺めるけど、なんかすごいな。次でもみておきな。
 11月27日  こういうのも触れましたね。
 11月26日  今日は、こんなところかな。 でっ、
  •  ところで、波平さんの年齢についてですが、サザエさん連載当時は、54歳という設定でした(定年1年前)。現在は、定年が延長されているので、知らないうちに59歳になった、というのが真相のようです。
だよな。。。
    特例水準については、次でもみておいてくれ。
 11月25日  ふ~ん
  • 社説:「一体改革」社会保障 土壇場だ、本気を見せろ 毎日jp
     前原誠司政調会長は09年衆院選のマニフェストに掲げた年金一元化と月7万円の最低保障年金を盛り込んだ法案を13年度に国会提出すると語った。しかし、国民年金まで含めた一元化には難問が山積しており、一体改革案では先送りされたものだ。現在検討されているのは厚生年金と共済年金の一元化で、その実現のための呼び水にしようというならば分かる。だが、目の前の課題でさえ四苦八苦しているのにどうして夢のようなことを今持ち出すのか、理解に苦しむ。
僕らがここ数年で学んだことは、政治家が確信犯的にウソをついたら、誰もかなわないってことだな。メディアもかなわないし、ましていわんや、研究者など。それが、政治家が最高権力者って証なんだろうけどな。まぁ、「年金改革案を出した」という事実くらいは、その中身をどうにでもすれば、いくらでもどうにでもなる話ではある。2004年の時も、彼らとしては、4月7日に法律案11頁・理由1頁からなる年金改革法案を提出したことになっているんだろうし。
ちなみに、2004年2月10日に政府が出した法案は、法律案460頁・理由1頁。

> 理解に苦しむ。
彼らがこれまでついてきたウソの質と量を考慮して、少なくともそのフロンティアまではウソをつくという仮説を立てれば、彼らの言動は簡単に理解できると思うよ。彼らには人としてのタブーさえもないみたいだから、年金法案を出すなんてのは、まだまだフロンティアの大きく内側だ(笑)。とにかく彼らのようなウソをつかない人物を選ぶ、日本人に今後永遠に求められる最低限の資質は、その一点かもな。

そう言えば、附則104条に則った法案にしても、消費税率引き上げのトリガー条項を厳しくしておけば、一方には、責任を果たしましたと言いながら、他方には、極めて厳しいトリガー条項を設けておりますからと言って、責任を逃れることもできるわけでね。
   今日飲んでいたら、2007年1月から、パート労働の厚生年金適用WGで一緒だった杉山千佳さんが、僕のHPの話をブログに書いているとの話を聞く。帰宅後、みたら、たしかに。
  • 国民は無力だ
    研究者として、社会保障制度の議論以前に、議論の土台が崩れてますよってことを、書かなきゃいけない、権丈先生。
だな。
今日の飲み会の時に僕は言っていたけど、かつて、選挙でお灸を据えるという言葉があったが、今は、そのレベルの生やさしい話ではすまないな。
下記は、当時、パート労働の厚生年金適用WGにいたころに書いた文章。
あの時は、ほんっと、週に3回くらいの会議を、みんなでこなして、僕らには、明確な敵と戦う強い連帯感みたいなもんが生まれていたもんだ。この問題ほど、明確な悪役がいる世界ってのは、なかなかないからな。 ここ数年の年金の動きについては、次でもご参照あれ。
   今日の話に関連する文章を、話題がかすった順番に。今朝、日経の「やさしい経済学」でハイエクがはじまったから、話が、ぐぐっと、そっちに偏ったかな。新聞に「ハイエクはノーベル経済学賞に輝いた」なんて言葉があったから、ついついノーベル賞の話までしてしまったヨ。 ケインズvsハイエクを観た後の最後の25分、駆け足で話したこと。 まぁ、復習は大変すぎるから、適当にピックアップを(笑)。でっ、頼む、wimaxを入間でも使えるようにしておいて下さいな。。。
う~ん、映画インサイド・ジョブの話をすることもできず、映画Sickoをみることもできなかったですね。
2時間半は、ちょいと短かったりして
 11月24日  なんの更新もないのもなんなので・・・先週、日本医師会の医療政策会議、日本病院会の常任理事会で配付して説明してきた資料でも――医療政策会議は2ヶ月に一回、日本病院会は毎月開催時に出席して、その間に書いた文章を配付して説明。 最近は、僕のHPの読者の医療関係者や福祉関係者と、年金の話ができ、いい流れだと思います。
先月の看護協会、そして先週の日本病院会でも話したように、医療関係者も、年金まわりで何が起こっているのかをキャッチアップしておいて下さい。医療問題と比べれば簡単なはなしで、彼らがどれほど年金を利用してきたのか、そしてこれから利用しようとしているのか、容易に理解できます。
 11月22日 ふ~ん。  仕事柄仕方なく、みたくもない日曜討論をみたけどね。まぁ、隠している試算を、早いとこ出せよ。次は、今年の5月24日の神戸新聞。 それにしても、記者たちのレベルが低すぎる。前原の言葉を報道する際に、そろって、消費税率が「将来的には10%超になる可能性を示唆した」と書いている。将来の消費税が10%にとどまらないのは当たり前じゃないか。一体改革案では、消費税10%は「一里塚」と書いてあるだろう。書いた人たちは、10%じゃ全然足りないと分かった上で書いているんだよ。そういうことは僕らはみんな分かっている。だから、僕は、去年6月の閣議決定「財政運営戦略」で基礎的財政収支を黒字化するとした2020年まで、さらに言えば、債務を減らしていくことが予定されているその先までの一体改革案を国民に示すべしと言ってきたわけだ。2015年までという中途半端なことをやるから、質の悪いメディアによる報道の質が、なお一層劣化してしまうことになるんだよ。
年金では、厚労大臣も、新年金法案を出すと、国会で言っていたけど、さすがに大の大人がすぐばれるウソはつかないだろうから(これ事態が危ないんだが)、たぶん、それまでに民主党政権は崩壊していると思ってのことなんじゃないか。今の状況は、彼ら自身が、政権はもたないと揃って予測して、とにかくその場限りの大ウソをつきまくっている状況と理解するのが、妥当なのかもしれない。新年金制度については、次でも参照あれ。
それと、先日の日曜討論で、前原は、附則104条に反対したのではなく、トータルで判断して反対したんだと、相変わらず、平然とウソをついていたな。野党側が、民主党が附則104条そのものを反対した国会でのやりとりを印刷して来て、それを与党側に投げやっていたのは大いに良しだけど、その後再び与党に発言の機会が与えられて、前原は、また大ウソをついてその話題は終わり。このシーンをみていた国民には、よく分からなかっただろうな。与党席、ただただ強しだ――でも、昔、あそこで、もう一度与党に発言の機会を与えていたっけ。
 11月21日  う~ん、新聞は、相変わらず、この国で死語となった「責任政党」ってな言葉を使っているねぇ。 あそこまで無責任な野党だった政党(僕の言うバカな野党)が与党になったからと言って、責任政党になることなんてできっこないよ。ベム、ベラ、ベロが人間になるよりも難しっかな。それに、彼らは人間になることを願ってもいないようだし。
テレビをみても、新聞を読んでも、メディア・ジャックした与党議員のウソの上塗りを見せられる毎日が2年以上も続いてるわけで、視聴率は落ちるし、発行部数も落ちるだろうな。
   そう言えば、アメイジング・グレイスの話は、小ピットの話からでてきたんだったな。小ピットの話は、スピーナムランド制度、スピーナムランド制度は、リカードとスミスの違いを論じる際に登場した話しで・・・クンタ・キンテの話とはまったく関係のないストーリーのなかでのことだった( ̄。 ̄ )ボソ...
 11月19日  先々週の講義で話した映画「アメイジング・グレイス」を、iTunesでみることができるな。
この映画、基本的な知識がないとあんまり意味が分からないかもしれないが、子どもの頃にルーツなんかをみていて、クンタ・キンテという言葉に反応する世代は、アメイジング・グレイスで描かれていない映像が目に浮かぶと思うよ。

ところで、「ルーツ」のDVD、俺、誰かに貸したままだと思うんだけど、誰だったっけ?
そんで、「聖者の行進」は、いま、どのあたりにある ? > 椎野
 11月18日  先週のAgingForumで「年金で、給付が負担という、うまいことを言う人もいます」と話しました。その、うまいことを言っている人が、昨日の『朝日新聞』のオピニオン欄に登場されていた玉木伸介さんです。彼の『年金2008年問題』に書いてあります。
この「給付が負担」の意味を、マンガで理解したい人は、太田啓之さんの『年金50問50答』「年金雑談4 それでもやっぱり積立方式がよいと思っているあなたへ」をみておいて下さい。
さらに余力のある人は、権丈(2004)『年金改革と積極的社会保障政策――再分配政策の政治経済学Ⅱ』の第1章の中の「年金理論編 生産物の視点からみた世代間の再分配方法」を見てみましょう。
玉木さんも、太田さんも、僕も、みんな似たことを言っています(笑)。
   今日会った人たちへ。
マニフェスト中間検証の発表と菅総理正式退陣表明は同じ日だよ――なんと、すばらしき偶然(笑)。
あの日のメディアは、退陣表明と代表選の話で大いに盛り上がり――思うつぼ?
次は、先週末に某所で使った、スライド。
さて、上記の流れを理解した上で、次の再読を。 先週末は次のスライドも使用。
上に出てくる「第23回全国医療法人経営セミナー」に、僕も出席しており、帰宅後、次を書いているね。
 11月16日   木戸さんに頼まれた仕事なんだよなぁ(T_T)トホホッ
 11月12日  大震災の前日に、僕は運用3号問題の処分について書いているからみておきな。課長が更迭されただけで、この問題に責任のある者たちは全員が無罪放免。 次もどうかな。 昨日から、テレビで政治家の言葉が何度も放送されている。政治というのは未来を約束する仕事だから、自らの言葉に信頼を得られるかどうかが政治家の生命線になる。そして僕は、過去の経験から、彼らの言葉はまったく信用していない。ウソをつくにも人としてのタブーってものがあると思うんだが、現政権の面々には、そのタブーさえもない。 他のウソについては言うに及ばず。
言葉を信用できない政治家たちの発言をめぐって、ああだこうだと議論しても、時間のムダってもんだな。
この件に限らず、いまや政治案件すべてにわたってそう。
総選挙の前から民主党のマニフェストを語ることの無意味さを言っていた僕は、彼らの言葉を信じなくなったはじめの方の人間(ひょっとすると日本で一番最初の人間)だろうけど、その後、彼らのおかげで?、徐々にその数が増えてきている。そして、誰もが、未来を語る政治家の言葉をまったく信用しなくなった民主主義社会ってのを、いろいろと具体的に想像してみることだな。そうしたSFチックな世界まで、日本もあと一歩だぞ(笑)。
   そう言えば、昨日の講義に出てきた映画
  • 我が命つきるとも、ブーリン家の三姉妹、そしてアメイジング・グレイスの3つくらいだったっけ
このあたりの話、一昨年の方が、雑談は長かった模様
 11月11日  昨日の講義関連
今日使ったのは次。リカードやマルサスが批判した救貧法の話な。 次は、生活保護と社会保険の違いの話に関連するもの。 どうも、生活保護と社会保険の違いが分かっていない研究者がいるみたいなんだよな。
おもしろいことに、上記で、社会保険である年金の救貧機能という考え方を開発?した者と、上記の生活保護の補足率を安易に計算する者は、同一人物だったりする。民主党の年金戦略を支えてきた研究者も、「運用3号」を決める際の会議に参加していた者も、不思議なことにぜぇんぶ同じ人物で、要は、社会保障を分かっておらず、世の中に迷惑をかけっぱなしってことになるんだろうけどな。まぁ、しゃぁない、研究者ってのも世の中に大きく迷惑をかけたら責任とらなきゃな。でなきゃ、インサイド・ジョブの金融関係者や今の与党の国会議員と似たようなものと思われてしまうかもな。
あと、 なっ、昨日話したように、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」をみれば、この本を買っているのは、僕の講義の履修者くらいしかいないことが分かるだろう(笑)。縁付エジワースボックスはうちの学部の新保さんの「開発経済学」でも使えるから、一粒で二度おいしい本ではあるぞ。
まぁ、僕らは、筑摩書房の経済学全集の『経済政策論』を読んだもんだ。ゼミで昨日話した、青木昌彦先生の『所得分配論』も筑摩の経済学全集の中の一冊。この本は、漆博雄さんの「わが国における医師の地域的分布について」をよく理解するための教科書ガイドとしても使える(笑)。
   Aging Forumでは、パネルディスカッションで次にも触れたかな。
 11月10日  昨日のAging Forum 2011、お疲れ様でした。ここが、南美希子さんが紹介されていたHPです。
報告関連の資料をいくつか、アップしておきます。 パネルディスカッションでは、僕は年金の話ばかりをしてました。次でもどうぞ。 ちなみに、政権交代後、僕が最初に書いた文章は、次。今なら、当時、僕が何を考えていたのか、分かるわな。 政権交代後起こっていたことは、こんなこと。 政権交代から約半年後、次の講演をする。 なお、勿凝学問とは・・・左のコンテンツにある「勿凝学問とは?」をご参照あれ。
   
   昨日の反政府活動の集会へのお礼・・・まぁ、嬉しいやらなんとやら――なんで、「こんなにも笑い」という感想が入っているのか(T_T)トホホッ 僕はまじめに話しているだけなんだけどねぇ"(・_・;ヨ ポリポリ"
  • 昨日は、貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

    社会保障のお話で、こんなにも笑い、また、こんなにも現状に憤りを覚えたのは、かつてなかったと思います。

    3時間の講義、正直申し上げまして、「長いかも」と最初は思っていたのですが、 過ぎてみれば、あっという間でした。
 11月8日  なんか、このあたりが話題になっているようだね。4年以上前に書いたものだけどな。
   朝日新聞の社説で、「政治を鍛える〈序論〉―民主主義の技量を磨く改革を」というのをやるらしい。
  • 政治を変える願いを込めて、有権者がみずからの一票で選んだ政権交代だった。
    なのに2年を過ぎても、政治はふがいないままだ。
    民主党のマニフェストは、多くが空手形だった。
あのマニフェストを事前に空手形だと判断できなかった――あるいは空手形のマニフェストを掲げた政党が与党になることの後遺症の大きさを想像できなかった ――御社の政治部あたりの罪は相当に大きいと思うよ。政権交代前にお祭り騒ぎをして、民主党の応援団長を演じていたのは朝日新聞だったし、政権交代後も、ほんの最近まで(たとえば6月29日)かなりおかしな社説を書いていたからねぇ。政策論の生命線である制度の細部への知識を欠いたまま政策、ひいては政治を論じる「政治部」というものの存在意義、「政治部」という組織の中で人を育てることのマイナス面そのものを直視したほうがいいんじゃないのかぃ。( ̄。 ̄ )ボソ...
次は、政治部ではなく、政治学者について書いたものだけどな。 次などもどうかな。
 11月7日  はい、今日は、誰が僕を呼んだかは秘密にしておきましょうかね。みなさんも、反政府活動の一員だと思われたらご迷惑でしょうからねぇ(笑)。それにしても、3時間、途中7分間の休憩を挟んだだけで、延々と話し続ける自分が嫌になる・・・ほんっと良く喋る(T_T)トホホッ

まずは、はじめの15分くらいに話した年金のことは、10月17日のところをご覧下さいませ。
それと、次かな。 まぁ、とにかくひどいよ。
それから、途中、次の話もしてますね。 最後は、次あたりも話しましたかね。 あっ、それと、途中、次のことにも触れていました。 ということで、3時間の勉強会、お疲れ様でした。
本日の配付資料は、次でした。まぁ、直近の文章というだけの話ですけどね。。。 川崎さん、お世話になりました。
 11月3日  来週あたり
   勿凝学問373 そのウソは、人として本当について欲しくないんだけどなぁ、民主党には――本能寺の変の報を受けた秀吉の心境だったのかね
 11月2日  一神教多神教の話は、政権交代直後の2009年10月に書いていますね。これは、ある政党の政治家さん達の勉強会で話して帰ってきたことなんだよな。文中に、「分かる人には分かる話」と書いているけど、分かる人ばっかりのところで話したことってわけ。 北海道から
  •  権丈 善一先生

    10月29日高知で開催された地域医療研究会全国大会に参加しました○○と申します。

    かるぽーとで先生のお話を楽しみました。
    遠く旭川から行った甲斐がありました。本日はHPでおさらいをしております。
    いつも貴重な資料を掲示して下さって、本当に感謝しております。

    ところで、先生の助言者のお仕事を、フロアーのお二人にお任せされましたね。
    ご登壇されましたお二人のお名前がわかると有り難いです。今後の学習の参考にします。
はい、山崎史郎さんと香取照幸さんです。お二人の職歴を辿れば、日本の社会保障の動きを時系列で追うことができますので、是非とも(笑)。

旭川から、お疲れ様でした。僕としては、臼杵の懇親会で、茨城からこられていた「社長さん」と、「妖怪人間ベム」の話で盛り上がったのが、愉しかったです。。。社長さんとは、慶應の健康マネジメント研究科での6年前の履修生で、当時から僕より年上で?、福祉施設の社長をされていたので、僕は、社長と呼んでおりました、はい――「宇宙戦艦ヤマト」「あしたのジョー」にしろ、実写版では、定番の歌がでてこない・・・なのに「妖怪人間ベム」には出てくる♪ それだけで、けっこう良しです。

追記
こちらは札幌から
  •  知人は生権丈先生は初めてとのことで、大層ウケて(?)いました。
    二階席の大笑いは私たちです。すみません.......
また、笑わせてしまったかぃ(T_T)トホホッ 自分では、一応、まじめな話をしているつもりなんだけどねぇ。。。
 10月31日  どこかで、多神教と一神教の話もしてましたね。
 10月30日  そう言えば、臼杵と高知で、次の資料を紹介してました。 空想的社会保障論者という言葉が出てくる文章は次です。 次もどうぞ――連日、かなり遠慮していたことが分かるかもしれない。。。
 10月29日  はい、こんばんは。地域医療研究会ご出席のみなさま。
本編?で紹介した、『生産性新聞』の記事は次。この文章には、社会保障という言葉は出てきませんが、社会保障と経済政策との関係は、インプリシットに組み込んでおります。 なぜ、消費税なのか?は次。 シンポジウムで話をした、わたくしが社民党に呼ばれた時の話は次にありますね。 消費税の損税の話は、次。 今日出た、消費税の話題として、次もありますね。 と、当方HPはこういう感じですかね。あぁ、次関連の話にも触れたような。 上記と少し関係する文章として次もある。
 10月28日  無事、道後温泉に到着。
大変お世話になりました > 臼杵のみなさん
大戸さん、いろいろとありがとうございました。お仕事、パーフェクトでした(笑)。
僕としては、今日、大林ご夫妻と三人で食事をした際に、お二人から、臼杵を舞台とした「なごり雪 あるいは五十歳の悲歌(エレジー)」の製作談話なんかをいろいろと教えてもらったこと、大変な満足でした。2002年に有楽町スバル座に、俺は観にいってんだよねぇ。当時40歳。そして、今、主人公と同じもうすぐ五十を迎える中年男性として観なおしてみると、これが実にしみるんだ。監督には、臼杵三部作目をお願いしますと言っといたよ。
ということで、臼杵、また行きます!

明日の高知でのパワポでも作らなきゃ・・・地域医療と社会保障――少子高齢社会での社会保障、そのとき医療は・・・、そのとき介護は・・・

でっ、明朝六時、道後温泉二階のタオル付きな > 椎野達
高知より、次の情報あり
  • 分刻みのスケジュールの中、恐縮です。
    朝6時と決められているという事は、道後温泉本館のお湯に浸かられるご予定でしょうか?
    道後から高知市内の会場またはホテルまで、高速で2時間半ほどかと存じます。
    上の階で情緒たっぷりの道後の雰囲気をごゆっくりお楽しみください。
    湯ざめされないようお気を付けください。
うん、まぁ、気が向いたら、間に合うように行きますよ( ̄。 ̄ )ボソ...
 10月27日  でですねぇ。僕が日医に最初に書いた文章は次です。ちょいと、挑発気味に遊んでる(笑)。 そして、次。これは、出だし、怒ってるな。あの日は、戒厳体制の下、乃木坂の健保会館で開かれた年金部会を中途退席して、日医での講演のために駒込に向かったんだよな。 そうこうして、総選挙の直前2009年8月にはこうなる。 それと、昨日話したのはこれです。
 10月26日  う~ん。。。臼杵では、道で会う子供たちが、「こんにちわぁ」「こんばんわぁ」と挨拶をしていく。。。小学生も、中学生も、どうも、高校生もだねぇ。
 10月25日  参考までに
 10月24日  一週間経ったので
   来週だな
 10月22日  昨晩はどうも。その建物の前身の建物に通っていたのは20年前ですね。あの頃は、向かえに原宿の集合住宅があったような記憶が。あの時に書いた論文は、次に収めています。 そして、これまた僕の癖で、当時の看護婦不足問題の研究時、看護覚書をはじめナイチンゲール関連の本を読みあさっておりましたので、昨日、神奈川と茨城の看護連盟で使ったパワポを見せましたように、僕は、ナイチンゲール・スピリッツについて1時間以上の話ができます――ただし、僕の話をきいた看護師はみんな生意気になります(笑)。

それから、昨日触れた、総選挙直前の茨城での話というのは次です。 その頃に書いたこれもどうかな。 懇親会時に話した、腹案は復案だったという話に関連するのは次をご参照くださいませ(笑)。
 10月21日  さっき、質問にきた産経論の学生さんへ って、とこかな。あっ、それと、次は必見な。 「先生のHP、読んでもよく分かりませんでした・・・」
そりゃそうだ、そう簡単にわかってたまるかよ・・・オイオイ(笑)。
継続は力なり・・・だろかね。。。また今日も、自分でやったことのないことを指導してしまったか。
   今日の講義の雑談関係 雑談のおまけ
 10月20日
   まだ、申込み締切前みたいだな。
    > 木曜日に冊子を渡すから、警備員のお兄さんのところに配達しておいてくれ。
  > お礼に、広報から送られてきたペンマーク付きのボールペンを君にあげるよ(笑)
  やったー!!ボールペン!! 警備員のお兄さんに届けて来ます!

一応、パーカーって、書いてあるぞ(^_^)

  > 夕方母から、「警備員に連行されようごたる!」てメール来たよ(^_^;)
  うちも母から「権丈先生って真ん中のおっきい人なん?」ってメール来ましたw

俺んところにも、「誰が見ても、真ん中の人が先生だよね」という連絡がきたんで、「違うっ!」てことで、下の説明を書く気になったわけだ(笑)。

話変わって、年金支給開始年齢についてのインタビューや出演依頼に、僕から返事が来ていないみなさま。返事が届いていないのはあなただけではないので、どうかご安心下さいませ(?)。何人かに連絡はしたけど、だいたい、3回以上は飲みに行ったことのある人たちだけだな。。。
   なんて言うかなぁ、僕はこういう文章を書くことができる人たちと、同じ川岸に立つ人間でよかったと思うよ、うん。 次でもご笑覧を。
   でっ、まんじゅう@9期、これは、近年希にみるグッドなニュースだ。こういうすばらしいニュースは全国紙の一面でドーンと扱って欲しいもんだねぇ(笑)。連絡ありがとよ――彼女は僕の高校の後輩にあたる。
  • Sent: Tuesday, October 18, 2011 10:50 AM
    To: Y Kenjoh
    Subject: まんじゅうです。石蔵酒造で火事があったそうです。

    権丈先生

    先日は、ガード下の宴会にお招き頂きましてありがとうございました。
    久しぶりに先生にお会いでき、非常に嬉しかったです。

    実は15、16日と実家に帰っていた時に知ったのですが、
    あの先日お会いした際にも話題に上がっていた「石蔵酒造」が火事になり、
    そこで披露宴を行っていた方々に福高が急遽会議室を提供して、
    披露宴の続きをしたということがあったそうです。

    ちょうど先生と石蔵酒造のお話をしていたところだったので、
    本当に驚きました・・・

    母が取っておいた「西日本新聞」の記事をお送り致します。
    どうやら原因はねずみだそうです。。。明らかな人災でなくてよかったですが・・・

    福高も粋なことをしますね!
    そしてそれが新聞記事に載るのがまた嬉しいものです。

    以上、先生にはご報告せねば!と新聞を持って帰ってきました(笑)ので、
    お送り致します。
でだなっ、次の2頁目にある集合写真は、一昨年の石倉酒造でだ――中西先生は今年亡くなられた。昨年、同じ会を企画したけど先生は体力的に出席できず、あの時、無理して帰っておいてよかったよ。 俺らの頃の福高は、南に石倉酒造、北に専売公社があって、午前中は酒のにおい、午後はたばこのにおいが漂っていて、実に居心地がよかったもんだ(笑)。いまは、専売公社はなくなったけどな。

でっ、旅先のギリシャで知らないおじさんについて行かないで無事帰ってきているようで、なによりなにより。
 10月19日  あのさぁ、昨日の写真のど真ん中を偉そうに歩いているのは、先生じゃなくて、僕がまっちょと呼ぶ、自称デブマッチョだからな。ついでだから、彼が最近、ゼミの掲示板にアップしていた文章を紹介して遊ぼうかね――まっちょ、世間への大デビュー(笑)。
  • 時間:2011/10/17(月) 17:33
    名前: デブマッチョ
    ------------------------------------------------------------
    題名:
    Re:連絡板4
    内容:
    >経済を見る眼 「政争の具にされてきた年金の現状」

    先生のⅢ巻の
    「基礎年金の方が生活保護よりも給付水準が低いのは、おおいに問題であると、胸を張っていうことのできる人は、ミーンズ・テスト、スティグマという専門用語を、調べてくださいませ。・・・「ミーンズテストにともなうスティグマ」の意味が分からないのでしたら、基礎年金と生活保護を比較して、なんのかんのと発言されないことをお薦めします」
    あたりを思い出しながら読みました。

    「スティグマ」という概念?について、興味をもった時期があり、いろいろ文献を探してみましたが、面白いものはなかなか見つけられませんでした。数値化して分析できるような類の話ではないので、当然と言えば当然なのかもしれません。社会学では「スティグマ」を扱っているものをよく見かけますが、何かとても抽象的に過ぎるような印象を受けるものばかりでした。

    余談になりますが・・・「スティグマ」というタームについて『スティグマの社会学 烙印を押されたアイデンティティ』(アーヴィング・ゴッフマン)の序文で以下のように紹介されていました。この本自体は、身障者の「スティグマ」を主に扱うものでした。

    「スティグマという言葉を用いたのは、明らかに視覚の鋭かったギリシア人が最初だった。それは肉体上の徴を言い表す言葉であり、その徴は、つけている者の徳性上の状態にどこか異常なところ、悪いところのあることを人びとに告知するために考案されたものであった。徴は肉体に刻みつけられるか、焼き付けられて、その徴をつけた者は、奴隷、犯罪者、謀反人-すなわち、穢れた者、忌むべき者、避けられるべき者(とくに公共の場所では)であることを告知したのであった。のちにキリスト教の時代になって、二つの隠喩の層がこの言葉に加えられた。第一の層は、皮膚に口をぱっくり開けた形をとって肉体に現れた聖籠の徴を意味していた。第二の層は、この宗教的隠喩への医学的言及で、身体上の以上の肉体的徴候を意味していた。今日ではこの言葉は、最初のギリシア語の字義上の意味と似た意味で広く用いられているが、不面目を表す肉体上の徴ではなく、不面目自体を言い表わすのに使われている・・・・」

    言葉の語源を辿ってみると、意外なヒントが隠れていることがあって面白いですね。
    ------------------------------------------------------------
これもどうだ。。。
  • 時間:2011/10/09(日) 00:55
    名前: デブマッチョ
    ------------------------------------------------------------
    題名:
    Re:連絡板4
    内容:
    >まっちょも『遊歩入夢』と『本棚の漫歩計』をすぐに手に入れて読んだと言ってたな。

    『遊歩入夢』の中の、『深い河』(遠藤周作)についての文章が私には忘れられません。

    「嫌われることもないが注目されることも少なく、軽視されることはあっても評価されることはまずない。(大津のことではなく大塚さんの友人の一人)だが彼の表情に、いささかも鬱屈した影を見出すことができない。
    私には彼の真似ができようはずもないし、彼と同じ生き方をしようとも思わない。だが、もし仮に、我々が生を終えた後は別の世界に行くのだとすれば、そしてそこに神と呼ぶものがおわすのだとしたら、その場所で、神のより近くに座ることを許され、神の慈愛に満ちた眼差しを浴びているのは、私たちなどではなく、間違いなく彼の方だと思う。
    私が言うのも妙だが、そうでなければならないし、またそうあって欲しいような気もする。」

    いくら本を読んだからといって書ける文章ではありませんね。
    ------------------------------------------------------------
ついででおもしろいから、他も紹介しておこうかね。
写真でまっちょの左隣を、おんぼろGパンをはいて歩いているのは、マッキー(うちのゼミは、入ゼミ後すぐに掲示板にハンドルネームで書き込みをはじめるために、実は、僕は、彼らのあだ名は知っているが、本名は?となるとあんまり自信がなかったりもする――以前から言っているんだけど、お願いだからジャニーズ系のハンドルネームはやめておくれな (T_T)トホホッ)。
彼が書いた文章には、次があるな。 でっ、写真の右端で、首をかしげてひょうけているのが、僕がピクちゃんと呼ぶ、自称ピクシー。某広告代理店に就職を決め、僕から「アホかお前は」と言われて後はパットしないが、ピーク時はこんな感じだったんだけどねぇ(^_^)ノ まぁ、みんな、写真写りがだらしなくって、なかなかよし。
 10月18日 夏前に写真を撮って、文章の校正も終えていた半学半教が、ようやくできたみたいだ。保護者に送られるパンフレット『塾』掲載だから、もうじき君らの親御さんのところに郵送されるよ。 でっ、えりちん。木曜日に冊子を渡すから、警備員のお兄さんのところに配達しておいてくれ。お礼に、広報から送られてきたペンマーク付きのボールペンを君にあげるよ(笑)――ちなみに、写真は、僕らが歩いているところに警備員のお兄さんが後ろから「すみませーん」とやってきて、追い抜いていったシーンのワンカットです。まぁ、僕が警備員さんに話しかけて冗談言って遊んでいるみたいだけどな。。。

いずれは、HP版に編集されるみたいだな。一応、一枚版も作っておいたよ。> えりちん、そーます。
   日吉での産業経済論の学生さんたちへ
  • 先週みた映画は、「SiCKO
  • 必ずみときな、と言って勧めた映画は、「インサイド・ジョブ
    社会保障ってのは、市場経済、資本主義のサブシステムにすぎないわけで、社会保障を考えるってことは、この制度のメインシステムである市場経済、資本主義の有り様を考えるってことなんだよ・・・まぁ、今は(否、永遠に?)分からないだろうけどね。。。ちなみに、来年の僕のゼミの3年生が入ゼミ後すぐに読む本にクルーグマン『国際経済学 下巻 金融編』がある。意味が分からないだろうが、そういうもんだ。
  • 話の途中で触れた2つの年金本
  • 関連して、次もみておいてくれ。
    • 経済を見る眼「政争の具とされてきた年金の現状」『週刊東洋経済』2011年10月22日号(本日発売)
  • マーケティングや経営学に興味がある人達も、一生のうち一週間くらいは、次のようなことを考えてみておくれ。
   経済を見る眼「政争の具とされてきた年金の現状」『週刊東洋経済』2011年10月22日号(本日発売)
  • 冒頭
     原発被災地で、東京電力からの補償金が「収入」とみなされ、生活保護が打ち切られたという話が6月にあった。生活保護は、本人の資産、能力、その他あらゆるものを活用したうえで、なお最低限度の生活が維持できない場合に給付される。この「捕捉性の原則」ゆえに、補償金は収入に入れられ、残念ながら給付が打ち切られることになる。
     生活保護を受給するには資産調査(ミーンズテスト)が義務付けられ、それは概してスティグマ(恥辱)を伴う。このスティグマからの解放を意図した貧困対策として普及したのが社会保険であり、受給要件は保険料を払ってきたかどうかである。したがって、社会保険である年金は事前に貧困を防ぐという「防貧機能」にその本旨があり、事後的な「救貧」を目的とする生活保護とは本質的に異なる。年金をこれ以上ない程に政争の具としてきた民主党は、そのあたりさえ分かっていないようである。
     ・・・
 10月17日  悪い悪い、やっと修理に出していたパソコンが戻ってきたよ。
でっ、この間、年金支給開始年齢の引き上げの話とかが世間で盛り上がっていたみたいで、いくつか問い合わせやインタビューやラジオなんかの出演依頼も来てたけど、この話ってのは、「2004年年金改革ってやっぱりたいしたもんだったなぁ」という話なわけ。
2004年に保険料固定方式と、(有限均衡方式の下)100年後の積立度合いを1年にすることが決められた。ということは、向こう100年間、年金という制度に入ってくるお金と出ていくお金が決められてしまったことになる。となれば、後は、薄く長く受給するか、厚く短く受給するかの選択が残ることになり、今回、今より少しばかり、厚く短くの制度設計にしましょうかという提案が出されたわけだ。まぁ、要は、面積が同じ四角形の縦を高くするか横を長くするかというような話にすぎないわけでね。ただそれだけの話で、一部のテレビや新聞で論じられているように、年金がもたなくなったとかそういう話ではない。中級者コースの話として、「平成 16 年改正法附則第 2条」の話もあるけど、本当のところ、附則第2条にあるように所得代替率が50%を切ったからと言って、年金が破綻して消えてしまうわけではないんだしな。まぁ、次でもご笑覧あれ。 なんか、僕にとってはどうでもいい、世代間格差についての問い合わせが目立っていたけど、ご苦労様です。まぁ、心持ち関係するだろうけど、ほとんど関係ないね(笑)。ていうか、年金に現存する世代間格差って、これを大いに問題視するポジションをとってガンバっている人をはじめとして、誰もそこにある格差を大幅に小さくする必殺技って持ってないんだよな。それに、だいたいもって、そんな方法は存在しないし。。。

それよりも、10月11日の年金部会配付資料「支給開始年齢について」を眺めても、3つの引上げ案と、それぞれに対応する所得代替率の試算が示されていないね。一番重要なデータはそれ。
早いとこ、3つの引上げ案に対応させて、次の資料の6頁に相当するデータを出しておくれ。 > 年金局
雑駁な議論が苦手な僕としては、このデータがないと議論をする気がおこらないね。
数字のない、ああだこうだ論議をしても時間のムダだぞ。 でも、これを出したら、次の財政検証が、もう、終わってしまうか。。。

まぁ、本当は、僕がⅡ巻1章の論文の中で作り、その後、年金部会で僕が要求して作ってもらったコーホート毎の支給開始時点での所得代替率について、今回提案された3つの支給開始年齢引き上げ案に対応してどのように変わるかのデータが欲しいんだけどね(笑)。
 10月8日  大阪で愉しくやってる(?)あがぺえよ、去年の12月17日に、ここで紹介し、お前がすぐに読んで感服していた著者が、次の文章を書いてるんで紹介――どんなに短い文章でも、それまで読んできた本の量が写るもんだ。まっちょも『遊歩入夢』と『本棚の漫歩計』をすぐに手に入れて読んだと言ってたな。 大塚さんの次に紹介している古川貞二郎さんについては、『霞が関半生記』でも読んでおけや――中古で買える。
そう言えば、あがぺえが今週大阪で訪ねた研究室の先生の、大塚さんは少し上の元上司、古川さんは大先輩だな(笑)。
 10月7日  昨日、たぬきに行きながらちょっと話した、昔の院生と今の院生の話はこれだ。 でっ、たぬきで椎野が言っていた、あの雑談は学部学生にはちょっと難しかったと思うというのはこれだな。 まぁ、昨日はちょっとした雑談で、いずれは、ちゃんと話をするよ。
そんで、高知のシンポジウムまで来るならここ泊まっとけといったのは、次。 と言っても、10月22日は満室だな。23日は空いてるぞ。
桂浜から高知の間――ちょいと道を右に曲がるが――に、次がある。 とにかく、行く前に、どえらく本を読んどけや。旅は蘊蓄だ。
   今日触れた雑談
 10月6日  今日締切で、学生さんが掲示板にアップしているレポートに、次の文章があり、かつ、今は、ノーベルウィークなので、下記の文章をアップしておくよ。
  • もしかすると経済学というのは、理論の正しさよりも、それで誰が得をするか、誰が損をするかに焦点が当てられるのかもしれない。そして、得をする側の人間の力が強ければ利用され、(時に間違った認識で)広まっていくのだ。
次、読んどきな。
 10月5日 う~ん、最近のアメリカの動き。
次の映画の、マッド・デイモンの最後の言葉は、「相手は強敵だ。だが、闘う価値はある」だもんなぁ。
履修した君たちは、必見。そうだな、10月27日(木)の昼にでも各自みて、いつものレポートを夜10時締切でよろしく。 大きな声では言わないけど、社会保障論というのは、実は資本主義論なんだよ・・・木曜3限三田界隈だけの話かもしれんが。。。
 10月4日  一部で喜ばれているんで、ご紹介――伝説の厚生省OBたちと、うちの先生の座談会
  • (座談会)伊部英男・藤澤益夫・山口新一郎「わが国の社会保障の現状と将来展望を語る」『厚生』19761月号

    藤澤先生46歳・・・もう、抜いてしまってるし、この頃、僕はまだ中学生でゼミに入るのは7年後だな。。。

   それと、これでもみときな。 もちろん、今やっている野菜の話も、社会保障というサラダの名のもとにまとまる話だ――いずれはな。
   おまけ――ケインズのマーシャル『経済学原理』評
  •  「君〔ハロッド〕はまだ気がつかないのかい、あれは空っぽの本だよ」
それと、昨日の講義では、次も関係するな。
 9月30日  昨日の講義で読み上げた、シドニー・ウェッブからの婚約者ビアトリス・ポッターに送った手紙。
  • わたくしはまっすぐクラブへゆき、マーシャルの600頁の大冊『経済学原理』をすっかり読破しました――そのため立ち上がると、よろめいてしまいました。それは偉大な本ですが、新しいところはなにもありません――途を示していても、進もうとはしていないのです。とはいっても、偉大な本ですし、おそらくスミスに取って代わるものでしょう。しかし、経済学に新機軸を拓くものではないようです。経済学は、やはり造り直さなければなりません。他人任せにはできません。貴女がわたしを助けるか、わたくしが貴女を助けるかして、この仕事に取りかかるほかありません。
君らも、こんくらいのラブレターを書けや。
他に読み上げた、マーシャルのリカード評
  • 19世紀のはじめにイギリスの経済学者が犯した主な誤りは、歴史と統計を無視したことではなく、リカードと彼の追随者たちが、事実のうちの一つの大きな集団を無視し、さらに、今日われわれが最重要であると考えている事実の研究の方法を無視したことであります。
    彼らは、人間をいわば不変量と看做し、人間の多様性を研究する労を、ほとんどとろうとしませんでした。彼らが知っていたのは主としてシティメンでありました。他のイギリス人も、彼らがシティで知っていた人々と、極めてよく似た人々であると、暗黙のうちに看做していました。・・・わが国の法律家がイギリス流の市民法をヒンズー教に強制したのと同じ精神の傾向が、わが国の経済学者をして、世界はすべてシティ地区の住民から構成されるという、暗黙の前提の上に、彼らの理論を構成するように導くことになりました。
 9月29日 講義本論関係 講義雑談関係 これが話した、ダマされたと思って読んでごらんという議事録 ゼミ雑談関係
 9月28日  まぁ、なんか、手の込んだ皮肉ではあるな。。。 僕なんか、ダイレクトに、次の「経済を見る眼」『週刊東洋経済』のタイトルは「政争の具とされてきた年金の現状」で、最後の文章は、次。。。って、締切は来週の4日で、刊行は10月17日なんだけどね(笑)。
  • ・・・
     政治が存分に弄んできた年金は、こういう状況にある。政府が成案で示した改革の第1段階「現行制度の改善」を行うために社会保障審議会の年金部会が始まった。絵空事を唱道してきた人たちの面子を守るための、「年金の救貧機能の強化」などという運用3号の二の舞を演じる制度の改悪は御免被りたいものである。
これまでもそうだけど、今後一層厄介になるのは、「面子」。
でっ、「年金部会の役割」にあるように、最後の年金部会は、2009年5月――正確に言えば、2009年5月26日。この日に、山井氏たちによるバカな試算要求の結果が公開され、メディアからの情報が大きく荒れる。 そして、5月30日に、次の状況となる。 2009年5月26日を最後に僕は霞が関の建物に一歩も足を踏み入れてないから、来月は2年5ヶ月ぶりになるのかね。
 9月26日  うん、たしかにおもしろいね。 今日、テレビで国会中継を流していて思ったけど、政治家が確信犯的にウソをついたら、ほんっとまわりはいかんともしがたい。国会中継をみてみると、相変わらずだな。
9月11日の計画行政学会・公共選択学会ジョイントセッションで使ったスライドは次。
次は、8月の終わりに、知人の政治家に送ったメール。
  •  ノルマンコンケストの後継者が現王室のご先祖になった英国のように、大ウソをついた政権の簒奪者たちが正統な統治者になるとすると、ウソはついた者が勝ちということになり、教育上、実に都合が悪いんだけど、歴史ってのは、何が起こるか分からないからねぇ。。。
まぁ、教育上都合が悪かろうがどうであろうが、国会中継やNHK日曜討論の右側、つまり与党席に座り、大臣とか総理と呼ばれたり、お仲間同士で嬉しそうに、そう呼び合っている様子を眺めると、どう考えても、「ウソはついた者勝ち」ということを世間に示しているとしか思えない。
以前、電話で、「そういう話を大臣たちの前でしてほしい」と言われ、「僕は彼らを大臣なんて思ってないよ」とあっさり答えて、ある仕事を断ったことがあり、先日の松本でもフロアーに向かって言ったことだけど、「なんだか、みなさん、おもしろい国に住んでいて大変ですねぇ。僕からみると笑えます・・・」という感じか。
 9月25日  今週、僕の研究室にインタビューに来られた方々へ
昨日、「松本のシンポジウムでは、「僕は、雑駁な議論が苦手でして・・・」と言って、エビデンスベースの講義?をしてしまったけど」と書いたので、先日のインタビューの補足をば。

自分を政策技術屋と思っている僕が、財政・社会保障の「見積もり書」ということを強く意識しはじめたのは、2008年頃。 でっ、その見積もり書ってのは、2020年以降まで、とうの昔に、できあがってしまっているわけです――去年の6月頃までの情報でほとんどできあがる。 だから、僕は、2015年までなんて、集まって検討しなくてもわかりきったことで、一体改革に対しては、中長期の工程表の作成を求めることになる。
  • 財政・社会保障一体改革の工程表を」『週刊東洋経済』2011年5月28日号
    まず認識すべきは、5%程度の消費税引き上げは、負担増の一里塚に過ぎず、その程度では財政の健全化も実現できないこと。次に消費税率の実現可能な引き上げ幅を考慮すれば、今後の社会保障も、公費といわれる税への期待だけに偏らず、社会保険料中心の制度の維持強化にも努めるべきだということである。
    集中検討会議は、財政全体の中で社会保障を位置づけながら、租税と社会保険料、双方で財源を確保する中長期の道筋を、正直に国民に示す工程表を出してほしい
事実、7月1日に成案化した一体改革案には、次の文言がある。
  •  2015 年度段階での財政健全化目標6の達成に向かうことで、「社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成」への一里塚が築かれる。
与党の政治家さんたちをはじめ、国民の多くは、「2015年、消費税10%水準」が一里塚でしかないことをあんまり分かっていないんだから、ちゃんと正直に示そうよ、妙に隠し立てをしない方が、実現可能性も高まる、というのが、僕の昔からの論。それに将来の消費税引き上げが不確実だったら、財務省には社会保障の財源先取りなんて認める余裕がなくなり、社会保障機能強化は先送りされ、実現できても微々たるものになってしまう。このあたりの「正直」という言葉が入った文章が次。 でっ、だ。ここで、この一連の流れを回顧してみるとする。

次は、2008年3月21日の社会保障国民会議第2回親会議の議事録から
  • 権丈委員
    ・・・
    それと、最後になるが、私のほうから雇用年金分科会にお願いしたシミュレーションというのがある。年金論というものは量についても議論しないと話にならないというのがあり、要望書を出している。
    その要望書の中で、私は定量的な議論、データに基づいた議論が必要であると言っており、基礎年金の100%租税財源化について定量的なシミュレーションをお願いしている。
    基礎年金の税財源について、現行の2分の1から2分の2に移行する場合、どのようなことが起こるのかという問題があるのだが、きょうお話ししたいのは次のところで、医療や介護といった別の社会保障給付制度も加味した財政規模のシミュレーションも行ってもらいたいという話をしている箇所についてである。
     私、実は去年の今ごろは「医療費の将来見通しに関する検討会」というところで、2025年ぐらいまでの医療費をどのようにして試算していけばよいかというようなことの検討会で委員をしていた。今、この国には2006年のときになされたシミュレーションというのがあるのだが、そこでの方法は、基本的には過去の医療費の伸びから傾向を取り出し、そこに将来的な人口高齢化の影響を加味してやるというくらいだ。
     だから、今の医療費の水準ということを前提にして、それを20年間延ばした結果としての2025年の医療費の値のままでは、その頃医療は完全に崩壊していますというふうに私は言い続けていた。
     だから、要望書の中で「医療や介護といった別の社会保障給付制度も加味した財政規模で検討してほしい」というときに、2006年時になされた試算値だけを上にぽんと乗せるというのだったらば低負担下での医療・介護でしかなく、2025年頃には日本の医療介護は崩壊する。
     これをある程度意味のある医療制度改革というような形で中負担したらどんなことになるんだ、今ある推計に上乗せした形で、このくらいの負担をすれば、どれくらいのことができるというような形のものも、年金の負担の上に加味した形で財政規模のシミュレーションを行うことを許していただければ、あるいはそこまで考えてよいかというのをお伺いしたいのだが、よろしいか。
    吉川座長 了解した。
    資料
    勿凝学問187 「ところが改革ケースをみると費用はより増える結果になっている」――医療介護費用シミュレーションに対する日経社説の反応
    勿凝学問193 医療介護費用シミュレーション結果は最低ラインの見積書にすぎない――「実はGDPに占める医療介護費用の割合は、価格の上昇次第でいくらでも増えるんです」
いま、考えると、これは単なる偶然なんだけど、上に出てくる「医療費の将来見通しに関する検討会」なるものが、今できあがっている見積書作成に、なんとも重要な役割を果たしていることになるわけだ。あそこで、医療費が経済成長率と関連することが確認されて、社会保障国民会議でのあるべき医療介護のシミュレーション方法――供給体制と価格を分離した、世界に例がない方法――が生まれてくることになる。
  • 「医療費の将来見通しに関する検討会」報告書
  • 社会保障国民会議「医療介護シミュレーション」の方法
このあたりは、次を参照あれ。 「医療費の将来見通しに関する検討会」でどんな議論がなされたかは、議事録や次を参照あれ。この検討会、出だしは、トンチンカンな厚労省陰謀説が盛り上がった政治状況の中から生まれたものだった。。。そのあたりを読み取って、歴史のおもしろさを味わっておいてくれ。 う~ん、となると、これも単なる偶然なんだが、僕が昔々、時間をもてあましていたときに、医療費の決定因子なるものを考えていたことが、後々、僕の論に大きな影響を与えることになったことになる。。。でも、あの研究ってのは、二木先生からの質問に答えるために、しぶしぶやっていただけなんだけどね。世の中、なにが起こるかわからんよ( ̄。 ̄ )ボソ...あの頃の研究は、次にまとめていて、次のような文章を書いていたから、「医療費の将来見通し検討会」なるものに呼ばれたんだと思うけどね。
  • 「再分配政策としての医療政策――医療費と所得、そして高齢化」『日本の社会保障と医療――再分配政策の政治経済学Ⅰ』
  • 「総医療費水準の国際比較と決定因子をめぐる論点と実証研究」『医療経済学の基礎理論と論点』
そういう意味で、先日のインタビューで答えたように、「家を作るための見積書、設計図ってのは、もうできあがってるんですよ。後は、政策技術屋としては、あんまり関心ないなぁ。なんか、今頃になって張り切ったりしている人がいっぱいいるみたいだけど、いいんじゃないかぃ(笑)。僕には関係ないし、関わりたくもないね。だって、時間って、もっと愉しく意味のあることに使えるんだよ・・学生と飲みにいった方がおもしろいだろぉし。。。」ということになる。
ちなみに、政策技術という言葉は、次をどうぞ。 (今日の文章、長くなりすぎたので、後日、「政策技術屋がみる一体改革」というタイトルにでもして、まとめようかね)
 9月24日  そう言えば、僕が「次世代に残した未来」という言葉を使い始めるのは、去年、次のメールが送られてきたからだな。一昨日に、僕が「永遠の嘘をついてくれ♪」を使いはじめたきっかけを書いたんで、ふと、思い出してね。
  •  本日は岡山までお越しくださり、ご講演をありがとうございました。

    ・・・

    私普段は大学病院で肝臓移植や肝臓癌の手術を専門としている外科医ですが、先生の著書に約4年前に出会い、以来「勿凝学問」のdeepなファンになりました。「現場の人間として医療の現場をよくするためには、全体の構造を知らないと」と思ったのがきっかけで、医療政策形成過程を知りたいとの好奇心が高じて勉強させていただいています。

    先生の仰る「無名戦士」には遠く及びませんが、今日は理解者を増やしたい思いで、職場の同僚外科医2人を誘って講演を拝聴しました。→2人とも目からウロコが落ちていました。まさか岡山で先生の講演を聴講できるとは思っていませんでしたし、講演の後半先生のトーンが上がってきた時はなんだか感動すら覚えました。

    35歳の若輩者ですが、プライベートで「岡山政経塾」という組織でも活動しており、次世代の日本人に胸をはってバトンタッチできる社会を作ることが、我々の世代の使命だと感じています。

    お体に気をつけて今後とも是非是非ご活躍下さい。慶応大学権丈ゼミの「自称一人岡山支部長」として、これからも遠く岡山よりご活躍を拝見させていただきます。
このあたりは、2010年12月31日参照
そして、次のやりとり。 今度、そっちの方にいったら飲みいきましょうか(笑)。
この前は、大阪に出かけて、神戸まで足をのばし、神戸のHP読者の記者さんたちと飲んでました(笑)。
はじめてあっても、大いに盛り上がり。。。

そう言えば、この前、医師の方から、次のような連絡が。
  • エビデンスを示しての内容は説得力があります。我々自然科学者(?)は、こういう論法には抵抗が無く親しみを感じます。
年金の時も、僕の論に最初に注目してくれたのは、アクチュアリー(保険数理人)、つまり、理系の人たちなんだよね。
先日の松本のシンポジウムでは、「僕は、雑駁な議論が苦手でして・・・」と言って、エビデンスベースの講義?をしてしまったけど、まぁ、それは、僕の特徴なんだろうな――良い意味でも悪い意味でも。。。
   あぁ、それと、椎野@4期、くー@10期よ。
次が、この前、ガード下の飲み屋で話していた塩野さんの文章だ。あの時いたマイケル三ちゃん@12期が、見当違いな方向で探していて、ようやく昨日みつけてコピーをしてきた。。。どあほうが、仕事が遅すぎる(●-●メ)
 9月23日  そう言えば、今週のネクティー@10期のお父さん、いいねぇ。昨日の講義で紹介させてもらったよ。
  • 経済を見る眼「首相交代を毎年恒例にしない方法」『週刊東洋経済』2011年9月24日号
  • 少し紹介すれば
    政権を取った党の中の派閥争いや多数派工作で代表・総裁が誰になるかで、政策は違うので、有権者は総選挙では政策は選べない。さらに実行不可能なマニフェストを掲げて当選する政党がいるのでは、絶望的だ。
昨日の講義でも少し触れたけど、次は、今年の1月1日号に僕が書いた文章だ。問題意識・現状認識はまったく同じで、僕は、政界再編に解を求めるという文章になっている。 まぁ、首相交代って言葉が、初秋から中秋の季語になっている今も、風流っちゃぁ風流で、そういう日本を俺は好きだけどな。
 9月22日  忘れる前に――今日の講義の雑談で触れた文章は下記。なにせ、今年の春の講義の最終日は、7月9日だったからなぁ(節電協力のために、大学が7月9日で一斉休暇に)。 質問に来た学生さんに、読んどいたらどうかなと言った文章は でっ、授業でどんな話をしているのか・・・世間には秘密にしておいてくれ。
君らがちょっと話して、まわりが分かってくれるような話じゃないしな。

そう言えば、7月1日に、僕に永遠の嘘の替え歌を送ってきてくれた日本のどこかの知らない人、ならぬ、駒さんに、先日の松本で会ったぞ(笑)。
駒さんからは、朝日新聞のインタビューのあとに、次の連絡あり。
  • お世話になっております。
    日本のどこかの知らない人です。

    「永遠の嘘をついてくれ」が、「今の日本で起こっていることを俯瞰できるひとつの史観」を共有している者のテーマソングのようになったようで、とても喜んでいます。
    つま恋2006の「永遠の嘘をついてくれ」はこれは一つの芸術作品ですが、社会保障と税の一体改革で社会保障国民会議のパクリをやった菅内閣にはyoutubeの映像としてはこちらの方がお似合いかもしれません。
    永遠の嘘をついてくれ
    http://www.youtube.com/watch?v=LSC9eE3arRQ
    パクリではありますが、こちらもゲイ(芸)になっています。(なんせ中島みゆきに喉仏がありますから。)
 9月21日  まぁ、大学の会議は今日はじまったから、今日から仕事だろうなぁ。。。ということで?
  • 以前紹介していたインサイド・ジョブを、iTunesでみることができます。
    インサイド・ジョブ
    (求められる要求に「許可する」を押すと、iTunesが立ち上がります。iTunesがインストールされていない人の場合どうなるか・・・知りません))
 9月17日 まだまだ、なつやすみ中なんだけどね。
  • 9月18日 医学会総会2011 特別企画(当初予定されていた4月の会が中止されたために実施される特別企画)
    • 15時-15時半 講演 「持続可能な中福祉」という国家像
  • 9月19日  第17回全国の集い in しんしゅう 2011(NPO法人 在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク)
    • 9時半-11時50分 シンポジウム 震災後における社会保障のあり方をどう考えるか
復興財源から消費税を排除するという方針にしたらしいけど、それは当たり前。次を読んどいてくれ。 ちなみに、上記論文を書いていた震災直後の3月。財務省は、復興財源調達を機に消費税増税を行うという方針を前面に押し出してきた。その動きをみて、僕は、こいつらバカ野郎だなと、少々腹を立てて、次の文章を書いていたわけだ。
  •  今後の消費税引き上げは社会保障に充当するという、政権交代前から現政権にも継承されてきた政府方針を貫くことである。
それにしても、なぜに、大学は9月22日からはじまるのか(T_T)トホホッ
22日の木曜日は講義・・・講義をやった翌日から3連休。。。ありえんぬ。
 9月14日  パワポをアップしておきますって、言ってたな。 で、なぜ、夏休みなのに働いたのか?
昔々、修士課程1年のお子ちゃまだった頃、僕は、右も左もわからないまま経済学研究科の加藤寛・古田精司先生の財政学ジョイントセミナーに出席していた。その時に、時々顔を出されては、颯爽と報告をされていく博士課程のお兄さん、お姉さんたちから頼まれたら・・・断れないんだよ。
ご参考までに おまけ――昨年11月の北大シンポに出席され、先日の学会にも出席された人より
  • 先生の前のお二人のお話しを聞きながら、昨年11月のシンポジウムで、山口先生と宮本先生が言っておられた「民主主義の成熟」というお話を思い出しました。前提が全く違っていてビックリした次第です。

    atプラスに書かれた先生の文章の、今回の報告でご紹介された部分は非常に記憶に残って私には忘れらない部分でした。
    「政策論というのは細部への知識と洞察が生命線なのであり、制度の細部への知識と洞察が、思考の碇となって思想のブレを抑える働きもするわけである。」
 9月10日 う~ん、なつやすみ中なんだけどねぇ。
  なにをおっしゃるうさぎさん(笑)。
  •  夏休み、はいいのですが、仕事のページを閉じてしまうのはいかがなものでしょう。
    先生が夏休みでも、見に来る読者は多いのではないでしょうか
この我が儘なホームページは、人のことは考えておりませぬ。。。
まぁ、講義がはじまると学生のことは意識してるけどね(笑)。

それに特に今年は、しばらく何もないから、みんなもやすんでたらいいですよ。
メディアも、本当は中身のあることを報道できなくて困ってるわけでね。
みなさんも、ニュースも新聞も、しばらく見なくて良いんじゃないかな。

一応、左側の「昔のこと」のところに、昔のことはあるにはある。
 9月1日 いつものように9月に入ったのでなつやすみ
毎年、この期間に仕事を依頼してきた人みんなにお断りしてすまんねぇ