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 ~2009年8月30日
9月3日
8月31日
8月30日夜
8月30日
  • 昨日、志免の勉強会にご出席の皆様へ
    質問にあった労働問題については次をご参照下さい。
  • 勉強会後のおばちゃんたちの感想――「お母さんに、よう似とらっしゃぁ・・・」。。。オイオイ
  • >それにしても「赤本」って。
    >受験生の昔を思い出して?損害賠償方面からの連想?
    >なお、私が繰り返し読むことが多いのは緑と茶です。

    受験生の昔を思い出してのようです。。。(笑)
    それにしても緑と茶とは、ツウですねぇ。
  • Amazonは、どうしようもないですね。Ⅰ巻第2版、Ⅱ巻第2版、Ⅲ巻、Ⅴ巻が在庫切れです。
    再分配政策シリーズから、予約できます。出版社には富士山よりも高く積み上げられています(ウソ)。
8月29日
8月28日
  • 医療制度研究会講演会サマリー」 医療制度研究会通信(2008年8月 No.2)
    • 7月25日 於 研究社英語センタービル
    • 権丈 「負担増のビジョンを示さない政党には拒否権を発動するべし」
    • 作成 医療制度研究会理事 東京福祉大学 小林康子先生
  • Ⅰ巻第2版、Ⅱ巻第2版がAmazonで品切れですので、再分配政策シリーズをご利用下さい。
8月27日
8月26日
  • 配付資料追加 
    • 書評『社会保障の政策転換――再分配政策の政治経済学Ⅴ』
      • この一冊『週刊社会保障』No.2544, 2009年8月24日号
8月25日
8月24日
  • 書評『社会保障の政策転換――再分配政策の政治経済学Ⅴ』
    • この一冊『週刊社会保障』No.2544, 2009年8月24日号
8月22日
  • 第2版刊行にあたって 『年金改革と積極的社会保障政策――再分配政策の政治経済学Ⅱ
    • 7月25日医療制度研究会で、「権丈先生や小松先生には、テレビに出てもらいたい」とのフロアーからの声に対して、「テレビに出ないのは親の遺言がありまして」と答えたことが、まんざらただの冗談ではないことが書いてあります。。。
    • 研究会後の懇親会で小松秀樹先生は、「私は女房に出るなと言われてまして・・・」と言って大ウケでした(笑)。
    • 著書更新
    • ちなみに、Ⅱ巻初版296頁であったのが第2版368頁と72頁増。
8月21日
  • 相変わらず、amazonでⅠ巻第2版、Ⅱ巻第2版が在庫切れ。
  • Ⅱ巻第2版刊行決定時に書いた文章(2008年9月5日脱稿)
8月20日
8月19日
  • 26日の茨城県病院会(つくば)、28日の済生会院長会(唐津)をはじめ、いくつかの講演先に、演題を送る。
    • 「この国を政治から守るためには――医療を題材として語る」
  • もちろん、年金の講演では
    • 「この国を政治から守るためには――年金を題材として語る」
8月18日
8月15日
m3.comという医療関係者用の会員向けネット情報で、8月8日の文章が紹介される。

8/12号 「みんなよくガンバッタよ」、慶応大・権丈氏

2009年08月12日

 「みんなよくガンバッタよ、日医が自民の負担増路線を支持する時代になったんだもんな。この国ではじめて社会保障の機能強化のために代金の支払いを国民に求める総選挙が行われる。2、3年前には考えられなかった出来事が、今、目の前で展開されている

 7月末に各党のマニフェストが出揃って以降、当サイトも含め、様々な場でマニフェスト検証が行われています。そんな中、慶応義塾大学商学部教授の権丈善一氏のこんなユニークな評価を見つけました。8月8日付の権丈氏のブログです。

 ここで言う「みんな」とは、「志を同じくする、政治家から名もなき一市民まですべて」です。

 では何を「ガンバッタ」か。日本医師会が8月5日の記者会見で、自民党がマニフェストで、社会保障制度の財源確保のため、消費税を含む税制抜本改革に言及したことを評価しています(医療維新「診療報酬プラス改定の明記、高齢者医療の公費負担増を評価」を参照)。

 権丈氏の持論は、「公共事業をはじめ、歳出のムダの削減により生じる財源と、医療を含む社会保障に必要な財源はケタが違うため、社会保障の機能強化を図るためには、税と社会保険料の負担増が必要」というもの。「“埋蔵金”論議の巣窟の日医と、負担増から逃げに逃げを打ってきた自民党がそれぞれ今は180度違う立場に立っている」(権丈氏)。この立場の転換が実現したから、「ガンバッタ」ことになるわけです。その過程では、「ポピュリズムという、とてつもなく大きな相手を、一歩一歩押しのけていく」動きがありました。

 この「ポピュリズム」。ウィキペディアには、「政治学概念の1つであり、政治過程において有権者の政治的選好が直接的に反映されるべきだとする志向を指す。エリート主義(elitism)に対する対概念である」とあります。

 しかし、権丈氏は、次のように独自の定義をしています。「正しい政治行為とは、合理的無知な投票者に正しいことを説得することによって権力の地位をねらうことであるにもかかわらず、ポピュリズムというのは合理的無知な投票者に正しいことを説得する努力を放棄して(あるいは無知や誤解の度合いを増幅させて)、無知なままの投票者に票田を求めて権力を追求する政治行為である」(勿凝学問233)。

 例えば年金問題。その制度に精通している一般の人はそう多くはありません。「年金は破綻しているというが、破綻していない。医療・介護の問題の方が深刻」(権丈氏)。にもかかわらず、「破綻した年金を立て直す」と「誤解を増幅」させて票田を求めることを、権丈氏は問題視しています。


権丈「政策技術学としての経済学を求めて」『at プラス』01 2009年8月号59頁
(このページHPに権丈が挿入)

 7月26日付の当コーナーで、その前日の25日に開催されたNPO法人制度「医療制度研究会」で権丈氏が講演したことをご紹介しました。この講演で、この定義について質問したのが、虎の門病院泌尿器科部長の小松秀樹氏。「“合理的無知”とはいい得て妙だが、果たして説得が可能なのか。日本人は、お上頼みで、とかく上から助けてもらうことを考える。したがって、私は説得できるとは思えないのだが……」。

 これに対して、権丈氏は次のように答えています。「い話だが、結構動いているのではないか。消費税が社会保障目的税化されていて、それを実現することが法律にまでなっている。政治家やメディアなどの一部に“異端”が現われ、有権者の中にも、合理的無知でない人が出てきた。何度もしつこく言っていれば、何か少しは変わる。かなりの部分は諦めているが、希望をゼロにする必要もないというギリギリのラインではないか」「雑誌などでも、ここ数年、(医療で)いい特集をやるようになった。今回はメディアがいろいろなことを勉強するいい機会ではないか。メディアが偏向報道していくと、こんな状態になってしまうことを学んでいく中で、少しずつ民主主義が成熟する方向に変わるのではないか」。

8月13日
8月12日
8月11日
  • Subject: 歓迎!來茨城

     8月26日に、筑波国際会議場でご講演とのこと、楽しみにしています。
     各党のマニフェストにおける「財源」についての評価は講演内容に入りますか?
     いずれにしても、楽しみです。
    • まぁ、たしかに8月30日の4日前に、僕が茨城の医療関係者を前に講演というのは、その面白さが分かる人には面白いと思います(笑)。
    • と言っても、茨城県は、僕が医療の講演をした回数は過去3回でその数の多さはNo.1の県なんですよね。うち2回は、県医師会に呼ばれている・・・。
    • 昨年の講演時に書いた文章を紹介しておきます。
  • 日本医療政策機構「国民医療政策フォーラム」というところに、僕の名前があるようなんですけど、すっ、すみません、僕はまったく関わっておりません。連絡がきても一度も返事を出さなければパスできるだろうと思っていたら、いつの間にかこうなりました
    3月19日に日本医療政策機構主催の朝食勉強会で話したので、知らない人たちじゃないからまぁいいかっとスルーしていたのですけど、m3.comで「医療政策国民フォーラムによる、自民党、民主党、公明党のマニフェスト検討会」などが紹介されていて、へぇ、そんなのがあったのぉと読んでみて、こりゃぁ、僕はぜんぜん関わっていないことを言っておいたほうが良いだろうと思いまして、メールの返事を一度も出したことのない怠慢を告白することにいたしました、はい、ごめんなさい。。。って、誰に謝ってるのやら
    でも、こういうのは僕には似合わないから僕が参加するはずがないってことは、だいたい予測がつきますよね。次のように、そんなはずはないよねというメールをもらったことはありまして、この人は、なかなか僕のことを理解している模様。
    • きのう、日本医療政策機構が立ち上げた「医療政策国民フォーラム」の第1回検討会というものを見学に行ってきました。選挙に向けて医療政策の論点を1ヶ月でまとめるそうです。資料を見ると、権丈先生の名前も。顔写真つきでプロフィールも紹介されてましたよ。なにか権丈さんも作業なさるのでしょうか・・・?
      • 実は、写真を送ってくださいとどこから問い合わせがきても、いままで一度も送ったことがないので(だから、こういう望ましい状況が起こる・・・)、その写真は3月の日本医療政策機構主催の朝食会のものだと思います(僕だけマイク持っているから間違いない?)。でっ、記録をみると、ごめん、このメールにも返事を出してなかった<(_ _)>ペコッ
  • 昨日8月10日の朝刊では一斉に一面で、「新しい日本を作る国民会議」(21世紀臨調)主催の公約検証大会のことを取り扱っていたけど、あれ、経済同友会と連合など異質な複数の団体の点数を足したり平均値を出したりすることになんの意味があるんだ?少なくとも分かったことは、8月9日日曜日に、あの記事を翌朝の一面にせざるを得なかったほど、よほどなにも起こらなかったんだろうということかな。。。
  • なんだか最近、面白すぎる企画が多すぎる。
8月10日
8月9日
  • う~んっ、世界で一番講演をしたくないところ――生まれ育った町――から講演依頼が、ほぼ同時に二つも来てしまう。だから、テレビに出たり、新聞に載ったりするのは嫌だってあれだけ言ってきたのに(T_T)トホホッ 
    いま、返事を出したので、ひとつ紹介
    7月30日の「視点09衆院選社会保障の財源示せ」の読売新聞を拝読いたしました。
    お母様にそっくりの方に驚きました。
    ・・・
    もちろん志免町出身と言うこともありますが、私の疑問を払拭させてくれる内容でもあったからです。
    今、国も地方も財源不足に頭を痛めています。
    多様化する住民のニーズに堪える財源が難しいのでないかと思います。
    ・・・
    地方分権、住民自治が叫ばれ懸命に頑張ってみても、これからの高齢社会に対する社会保障は不安だらけです。住民の多様化するニーズに対応するには、何といっても財源の確保だろうと思います。
    社会保障を求めるには、負担の増がないと賄うことはできないはずです。
    増税がいやなら我慢するしかないように思います。
    子育て支援、高齢者介護・医療、就職の安定等、安心安全の社会を望むなら、税負担は仕方がないときっと住民は理解するはずです。
    国選があるけど、体の良い公約ではなく、誰もが豊かに暮らしていけるための制度づくりを真剣に取り組んで欲しい。

    志免町の仲間に先生の話をしましたら、「志免にお帰りの時、是非講演をしていただけないか」と皆さん異口同音に申されます。
    先生の著書は、志免町立図書館に置かせていただいております。
    先日の文藝春秋の記事、岡田・細田幹事長とのテレビ出演など、ご活躍を心から嬉しく思っております。
    ・・・
  • 子どもの頃を知っているひとはみんな、興味本位、冷やかし半分で、是非ともと言っているだけだと思うんだけど・・・( ̄。 ̄ )ボソ......
  • 参考までに――勿凝学問14は丁度5年前に書いた文章だけど、今とまったく同じように民主党の年金改革案をからかっている(笑)。
    勿凝学問14 利己と利他の境界、そして利他心を形にする公共政策――地方出身者の介護保険試論
8月8日
8月7日
  • 「政策技術学としての経済学を求めて――分配、再分配問題を扱う研究者が見てきた世界」at プラスで参考までにとしているのは、これです。
  • ようやくPDF化に成功(A4よりも大きいのは家ではできないもので・・・)
    • 社説「増税が景気浮揚の逆説」『東京新聞』 7月26日朝刊
      • 「中日新聞の」社説ですが・・・一字一句同じはずです。
      • どうもな、みっちょん@6期中日新聞
    • 金曜討論「社会保障の財源をどうする?」『産経新聞』7月10日朝刊
      • 佐藤さん、なぜだか裏側がキレイに写ってしまう(T_T)トホホッ
8月6日
  • このページ、結構こまめに更新してくれていることを発見! どうもです。
  • ゼミ掲示板への学生の書き込み
    • >ちなみに、最近の産経も、読売
      読みました。まったくその通りだと思いましたが、これをテレビで言ってもやはり視聴者はなかなか理解できないのでしょうか・・・。
  • 僕はみていないけど、ある番組で、誰かが「年金記録問題は運用上の問題だから、年金制度論とは違う話」と言うと、司会者が、「そんなことを言われても分からない」となって、出演者もみんなが、「分からない分からない」ということになって、なんかしらないけど年金は分からないから争点にしないでおこうということになったらしい(結果オーライ?)。まぁ、僕の話も、ひょっとすると分からないんじゃないかな。。。
    でもまぁ、理解できるできない以前に、テレビではこれだけの分量の情報を伝えようとすると、必ず横やりが入るョ(笑)。懸命に論点を逸らそうとしたり、当人が信じている間違えていることを大きな声で言ったりしてね。「ちょっと待ってね、間違えているから」と言おうものなら、放送後に視聴者から「彼は、あなたの学生ではない!」とクレームのメールが来たりもする(笑)。学生の方がはるかにましなんだけどね。。。
    僕が新報道2001に出たときに面白かったのは、与党にも年金の抜本改革が必要と思う仲間が大勢いるという話しで僕に反論しようとしたことだね。間違えた人がいくら増えても正しくはならないんだよなぁ、これが――力を持つことにはなるから厄介なんだけど。それと思い出したけど、あの時も、話の途中で唐突に、年金記録問題が登場してたな。あの問題は、水戸黄門の印籠みたいなもので、年金論で形勢不利になると、民主党はすぐに「この年金記録問題が目に入らぬか!」と持ちだしてきて、オーディエンスは、はっは~っと畏まってしまう威力を持っているんだよな。
    まぁ、あの時に書いた文章でも読み直しておいてくれ。
  • それと、ニコニコ動画にもアップされていることを学生に教えてもらって、見てみた。かなり笑えた。。。
  • 記録問題といえば、2007年の夏、年金記録問題で盛り上がっていた参院選の10日前に、僕が何を言っていたのかを紹介しておこう。
  • 講演などでよく言うことだけど、社会保障の機能強化のために負担増をドンと行うタイミングとしては2008年4月はベストだった。2007年夏の参院選で、医療問題と税制改革が争点になっていればと、やっぱり今も思うよ。当時書いていた文章をひとつ紹介。
  • ついでに、税制改革を行うタイミングについて
  • おっとそれから、僕のHPを、人に薦めてくれている(たとえば、年金受給者のおじさんが高校時代のメーリスで紹介してくれたりしている)方もいらっしゃるようなので、最近の仕事をまとめておきます。
  • まぁ、最近笑えることは、財源を示せと責められる民主党が、「財源は示した」と答えるのではなく、自分たちが財源を示していないことを認めるのと同じ意味をもつ、「与党も示していないではないか」という論法を採っているところだね。でもそれは間違いで、どこぞのマニフェストにある「消費税を含む税制の抜本的改革について、平成21年度税制改正法附則による道筋に沿って、平成23年度までに必要な法制上の措置を講じ、経済状況の好転後遅滞なく実施する。これにより、堅固で持続可能な「中福祉・中負担」の社会保障制度を構築する」という文言は、実は結構大きな意味を持つ――パス山は、この前の医療制度研究会の講演に来ていたから分かると思うが。
  • 次の文章なんかどうかな。僕は政治にはあまり期待しておらず、一内閣には一仕事くらいしか期待していないことが分かると思う。
  • それと先日、韮原@6期から、次の連絡が来ていたから「争点の束」というキーワードも覚えておいてもらおうか。
    > 争点の束、という言葉を最近新聞を読んでいてよく思い出します。
  • それにしても、上の文章を書いたのは2005年の9月で、日本中が郵政民営化で酔っぱらっていた時なのに、今とまったく同じことを言っているな。こう言うのってのは、進歩がないって言うのかもしれない。。。(T_T)トホホッ
    勿凝学問39 『医療年金問題の考え方――再分配政策の政治経済学Ⅲ』520-527頁
    この国の財政状況と、政府の規模に決定的な影響を与える社会保障の現状を考えると、税と社会保険料からなる国民負担を増やして政府の規模を大きくせざるを得ず、この国の抱える最大の争点は、国民が信頼できる負担制度をいかにして構築し、そこで構築された負担制度のもとで負担増を実現してそれに見合った公的サービスを受給する方が、社会全体での必要度の高い財・サービスと奢侈品とのバランスがとれ、生活者としての国民は豊かな人生を享受できるようになるとうことを、いかに説くかにあることは、わたくしからみれば自明である。
  • あっ、それと、勿凝学問39を書いたときに、つるこう@5期から誤字の指摘と感想をもらった記憶があるんだけど、そこらあたりからくる卒業生からの情報によると――つるちゃん、
8月5日
  • テレビへの出演依頼の電話の中で、「選挙前の一ヶ月くらいは、テレビは政治報道を慎まなければならいくらいのことをやらないと、この国はどうしようもないんだろうね」なぁんて、言ってしまって、ごめんね。それに、「新聞には出られてますけど?」との問に、「新聞の方がはるかにましだからね」とも言ってしまった――でも、電話で伝えたように、みなさんの番組は、他と比べるとはるかに良質だと思っています・・・はい、これほんと。
  • ちなみに、最近の産経も、読売も、インタビューの連絡が来た瞬間、「なにを今さら」と言って断っているんだよね。まったくもって、何を今さらなのであって、もう、この国の民主主義はいってしまっているよ(笑)。良質なテレビや新聞がなんとかしようとしても、多勢に無勢、焼け石に水だな。
  • at プラス』新創刊号 特集 資本主義の限界と経済学の限界 
    • 権丈「政策技術学としての経済学を求めて――分配、再分配問題を扱う研究者が見てきた世界」
      序論
      ・・・・・・
       最近の、つまりマルクス経済学が衰退して後に、社会保障研究に参入してきた経済学者への評価はおおよそ次のように相場が決まっている。――制度を知らない、歴史を知らない、市場、市場と連呼してはそれが国民生活にいかなる影響を与えるのかについての想像力が欠けている、選択の自由は望ましいというただそれだけの思いこみで政策提言をする、ときには制度設計者たちの意図を大きく曲解させる推計をしては議論を無意味な大混乱におとしめる等々、およそプラスの評価は見られない。されど彼らの知名度は不思議なことに高く、政策形成に影響を与える結構重要な地位を与えられることがある。なぜ、こういうことが起こるのか? ここではそういう問を立ててみようと思う。
       なお、最初に断っておきたいことは、経済学以外の世界から眺めれば、経済学というあたかもひとつの考え方があるように見えるかもしれないが、経済学の中には、他の世界と同様に、実はいくつもの流派がある。経済が危機に瀕し国民生活の底が抜けてしまっている今、経済学をひとくくりにしてこれを全否定したくなる反経済学の感情が起こるのは分かる。しかし、昔から、まともな経済学というものは確実にあり、それを論じる人もたしかに存在してきたのである。ただそうした真っ当な流派が主流派たり得なかったということが真相であり、その原因は、今日的な経済学教育や経済学を学ぶ人に問題があるということを分かってもらうのが、本論の主なねらいである。

      結論
      ・・・・・・
       「隠れ」経済学ファンである私の思考は、相当部分、経済学に負っており、経済学の切れ味はなかなか鋭いものがあると思っている。しかしながら、この切れ味鋭い経済学を是非判断の分別ない者が手にするということは、「小児が利刀を弄ぶ」のと同じことになるのである。小児が利刀を弄んで今日の惨状をもたらしたことが、今の反経済学の流れを生んでいる――少なくとも社会保障という分配、再分配の世界ではそうだろうと、私は考えている。
    • なお、同じ雑誌に収められている上野千鶴子さんの「ケアの社会学 次世代福祉社会の構想」の中に、なぜだか、僕の名前が何度も出てきますので、ご参照ください。
8月4日
  • 健康マネジメント研究科の履修者さんへ
    授業調査結果を読みました
    • 設問7.この授業をより良くしていくためには、どこをどのように改善したらいいと思いますか。
      • 来年もこのままで良いと思います。ついてこれる人だけで進めてください。
      • 改善点はない 満足している 。
  • はい、どうも。
    参考までに、三田の「社会保障論(春)」では、次のテストをやりました。みなさんも解くことができると思います。
    • 70分間 持込不可
      この講義では、エジワースボックスの3つの使い方を説明した。
      公共経済学におけるエジワースボックス、労働市場におけるエジワースボックス、そしてマクロ経済学におけるエジワースボックスについて、経済学説史を意識しながら解説し、バブル崩壊以降の社会経済政策を評価しなさい。
  • なっ、なんだ、この設問5は・・・こんなこと聞いてどうするんだ? 仮に評判が悪くても、課題は減らしゃしないよ( ̄。 ̄ )ボソ...
    • 設問5.この授業のワークロードは多いですか。
      • 必要なのはわかるが、やはり課題が大変だった。他の授業とのバランスを取るのが難しかった。
      • 普通に考えれば極端にハードですが、得られることは多く、自分にとってはコストパフォーマンスが高かったのでどちらともいえません。
      • 毎週の課題で本を読むのが大変でしたが,後から考えるととても役に立ちました.本を読む癖がつきました.
  • コメント大賞ベスト3
    • 設問2.この授業を履修して感じた点を教えてください。
      • 先生の講義は基礎を飛び越えるのではじめは理解するのが大変ですが、最終的にいたるところで有機的に知識が結実していく事を実感できました。また、物事の考え方や捕らえ方を学ぶことができ感謝しています。
      • 毎回の課題が大変だったことは事実だが、課題図書を通し感想文を書くことで、物事の考え方や見方について再考することができたと感じている。一見、医療の分野とは関連がなさそうだったが、最後には、こんなにも関連しているのだということを知ることができた。
      • 物の見方や考え方がこの講義を通じて変わった気がします.歴史を学ぶ重要性を痛感しました。
8月3日
8月2日
7月25日の「医療制度研究会」に出席した、学生さんおよび卒業生へ
m3.comという医療関係者用の会員向けネット情報で、下記のように紹介されています。
・・・橋本さん、良いよね 
あっ、それと、先日の質問に対する回答は、これで十分でしょう――「どんな立派な政策が並んでいても、財源の裏付けがなければ絵空事で、それでは、政権公約(マニフェスト)の比較には意味がない」。この言葉を何度も使って、これまでもいくつもの企画を断ったり(つぶしたり?)してきました。
社会保障の財源をどうする?」〔『産経新聞』7月10日朝刊〕で言っているように、この国の民主主義は、もういってしまっているよ(笑)。昨年末に書いた次の文章なんか、参考になるかもしれません。

7/26号 「負担増のビジョンを示さない政党には拒否権を発動するべし」

2009年07月26日

 「この国の今の状況で、負担増のビジョンを示さない政党には拒否権を発動するべし

 こんな刺激的なタイトルで講演したのは、慶應義塾大学商学部教授の権丈善一氏。7月25日、東京都内で開かれたNPO法人「医療制度研究会」でのことです。

 権丈氏には2008年5月末、当サイトで虎の門病院泌尿器科部長の小松秀樹氏と、「医療再生にはなぜ負担増が必要か」というテーマで対談していただいています(『医療提供体制は「今日的医師不足」の状態』など計4回連載)。権丈氏の主張は以前と変わっていません。詳しくは本対談および権丈氏のサイトをお読みいただきたいのですが、極めて単純化すれば、以下のようになります。

 『医療、介護、保育、教育については、「必要に応じて利用できる」社会を作る必要がある。これらの分野については市場から外し、「階層消費型」ではなく、「平等消費型」の制度にする。そのためには財源の調達が必要だが、「公共事業のムダを削れ」「埋蔵金がある」などと、他の分野の歳出を削減し、医療費に充てるといった議論は、やめた方がいい。確かに無駄の排除などは必要だが、それにより生じる財源と、医療を含む社会保障に必要な財源はケタが違う。

 社会保障とは、市場が貢献度に応じて国民に分配した所得を、政府が租税・社会保険料という形で徴収し、それを家計の必要度に応じて分配し直す、所得の再分配制度。しかし、日本は世界一の高齢社会であるにもかかわらず、GDPに占める租税社会保障負担率はOECD諸国の中でも低い。つまり、社会保障の財源が少ないのは、再分配に回すお金がそもそも少ないためだ。したがって、社会保障の機能強化を図るためには、税と社会保険料の負担増が必要

 「この国は、政党政治が成熟していない」とする権丈氏は、「どの政党を支持すべき」といった意見は表明していません。「経済学者をはじめとした人々のイデオロギー対立は、保育・教育、医療・介護をめぐる平等消費選好と階層消費選好の分岐点で生じるものである。故に、日本の政界再編も、(政治家の都合ではなく)この分岐点に基づいて行われることが、投票者にとって望ましい」(権丈氏)。政党ではなく、政策の中身で評価すべきという論理です。 

 権丈氏は、今、追い風にある民主党にも厳しい目を向けます。鳩山由紀夫代表が、「在任期間中は、消費税を上げない」と発言していることなどがその理由。「誤解の上に成り立つ世論におもねるだけの政策を採る政党がいれば、僕は批判する。政治は、有権者に正しいことを説いて権力の地位を狙うことであってほしい。なのに、今の民主党は説得の努力を放棄し、国民の誤解を増幅させて権力の地位を取ろうとしているように見える。政治家の権力闘争から生活をいかに守るかが、今、国民に問われている」(権丈氏)。

 もっとも、「負担増」に対しては、医療者の中にも抵抗感を示す人が少なくないのも事実。「困ったことに、医療界や労働界が負担増に反対する。日本の医療が今のような危機に瀕するまでになってしまった原因の多くは、実は医療界が揃いも揃って、非現実的な財源政策を信じ切ってきた、もしくは医療団体を傘下に置く政治団体が確信犯的に人々に広く非現実的な財政政策を信じ込ませ、その信念が、この国の風土として深く定着してきたことにあったのではなかろうかという思いを強く抱くようになって久しい」と話す権丈氏。

 それでも、「最近、医師会をはじめ様々な会合に呼ばれ、講演するようになった。僕を講師として呼ぶこと自体、変わってきたのでは」(権丈氏)とのことで、理解者が徐々に増えつつあるようです。

 なお、昨年5月の対談以降、情勢が変わった部分があります。特に権丈氏が強調したのは、三つの閣議決定です。

 うち二つは閣議決定の「撤廃」。1997年の医学部定員削減の閣議決定は、舛添要一・厚生労働大臣の「安心と希望の医療確保ビジョン」(『「医師の養成数増加」を提言、閣議決定を変更』を参照)での議論を経て、「骨太の方針2008」で、「過去最大程度まで増員」との方針が打ち出されました。また、「骨太の方針2006」で打ち出された社会保障費自然増の年2200億円削減方針は、今年6月の「骨太の方針2009」で撤廃されています。

 一方で新たな閣議決定は、2008年12月24日の、持続可能な社会保障構築とその安定財源確保に向けた「中期プログラム」(2009年6月23日一部改正:PDF343KB)。このプログラムは、権丈氏も委員を務めた社会保障国民会議が、2008年6月の中間報告、11月の最終報告で、「制度の持続可能性」だけでなく、「社会保障の機能強化」に向けて改革を行う必要性を打ち出したことを受け、その財源的な裏付けをしたものです。これは閣議決定にとどまらず、「平成21年度税制改正関連法案附則」で、「消費税を含む税制の抜本的な改革を行うため、2011年度までに必要な法制上の措置を講じる」としています。

 つまり、ここ1年で、社会保障をめぐる政府方針は転換しつつあるわけです。


とにかく、君たち学生が記憶すべきキーワードは、「中期プログラム」と「平成21年度税制改正関連法案附則」のふたつ。講演で使ったパワーポイントでは、次のように紹介していました。






ちなみに、この31枚目のスライドに続く32枚目・・・。

上記、「平成21年度税制改正法案附則」は、某党のマニフェストのなかに、次のような形で登場していたりもします。どの党なのかは、自分で調べな。
  • 税制抜本改革

    消費税を含む税制の抜本的改革について、平成21年度税制改正法附則による道筋に沿って、平成23年度までに必要な法制上の措置を講じ、経済状況の好転後遅滞なく実施する。これにより、堅固で持続可能な「中福祉・中負担」の社会保障制度を構築する。

8月1日
7月31日
7月30日
7月29日
  • 『年金実務』の最後の頁の「ズームアップ」は、本編のニュースの良質さと違って、たまぁに「んっ?」ということもあるんだけど、今回はとてもぐっど。よく分かった上で相手をからかって遊んでいる面白さがあるので紹介。
    • 悪魔は“詳細”に潜む」『年金実務』7月27日号
    • ちなみに、8月創刊の「atプラス」に書いている「政策技術学としての経済学を求めて」の中に、「政策論というのは、細部への知識と洞察が生命線なのであり、制度の細部への知識と洞察が、思考の碇となって思想のブレを抑える働きもするわけである」という文章を書いている。大きい声では言えないけど、総論ばかりの大言壮語居士の話ってのは、耳を傾けてあげるだけ社会的ロスなんだよね。
7月28日
7月27日
  • 東京新聞論説主幹の山田哲夫様からファックスが届きましたので、
  • 新聞記事版 「社説 増税が景気浮揚の逆説」『東京新聞』
    • 本当は掲載前に原稿をチェックしていただくべきなのでしょうが、
      紹介記事ではなく社説であるという建前もあって事前に送れなかったことをお許しください。
      意に沿わぬ部分があったとしても勘弁してください。
    • とんでもございません。驚きはしましたけどね(笑)。
    • 一昨日「医療制度研究会」の講演会で、小泉氏の選挙戦略をそのまま踏襲した民主党が再び選挙で勝つことになってしまったという話に、フロアから、「投票者の合理的無知というのは言い得て妙で、先生の言うことはよく分かる。特に日本人は昔からそういう傾向が強いから、日本という国は変わるのは無理ではないか」と問われ、「まぁ、今回の総選挙も、相変わらずの選挙戦略がまかり通って、もう終わってしまいましたけど、世の中、それほど捨てたものじゃないと思ってます。ここ数年、世の中がまったく変わらなかったわけではない。いやむしろ、よくここまで動いたもんだという気持ちの方が強い。将来に希望を抱いて気長にぼちぼちとやっていきましょうかね」と答えてきました。そして翌日の東京新聞の社説を拝見――やはり、世の中、まんざら捨てたものではなさそうです(笑)。厚くお礼を申し上げます。
  • ちなみに、今日、ある新聞の取材を受ける。
    「財源の話を抜きにすれば、民主党のマニフェストはどう思われますか?」
    「財源の話を抜きにすれば、共産党は昔からよく勉強していて、彼らの方がいいでしょう」( ̄。 ̄ )ボソ...
    「とにかく、マニフェストで一番最初に読むべきところは財源調達。そこにウソが書いてあったら、その先は読む必要はなし――最近の新聞で読む価値のある記事は、加山雄三の私の履歴書くらいしかないですね。。。」
    • 医療制度研究会での講演で使用したパワーポイントをふたつ紹介
                「勿凝学問233 世襲制限に対するポピュリズム批判のピント外れ」より
    • なお、医療制度研究会で最後に読み上げた箇所は、次。
      『社会保障の政策転換』307-308頁
      勿凝学問212 11年度からの消費税上げを32%も評価しているらしい
      ――リベラル自民と保守民主の兆し?

      2008年12月28日脱稿
      社会保障の機能強化をはかるには再分配に使うための負担増を実現しなければ何もはじまらないと考えている人たち、諦めず、根気強く頑張ってください。次のようなメールも届いているけど、
        
       >今年1年、社会保障分野の報道に全力で取り組みました。政界の混迷、
       >社会保障や負担に関する国民の意識が「世論調査」として報じられる
       >たびに、力不足を痛感します。

      政治家に負担増を求めることは、不良の中学生に人に迷惑をかけてはいけません、まじめに勉強しなさいと説教をしているようなもので、はじめから当人たちにまったくインセンティブのないことを求めている訳だから、不可能に近い難事なんですね。本来は理想を共有できるはずの労働界や医療界がまともな組織でいてくれるのであれば、みなさんも少しは楽になるのですけど、彼らには彼らのお家の事情があるようでしてみなさんの足を引っ張ってばかりで、どうしようもないですね。でも、2008年という年は、みなさんの苦労は少しは報われたのではないでしょうか。しかしながら今後も、突然振り出しに戻ったり、一歩進んでみても二歩後退ということが起こると思います。それでも、諦めず、根気強く頑張ってください。
7月26日
  • 「社説 増税が景気浮揚の逆説」『東京新聞』
    • なっ、なにが起こったんだ、東京新聞は? > 中日新聞のみっちょん@7期6期(間違えてすまぬ…)
      • そう言えば昨日の講演会で、君の先輩で新人時の君の担当者だったらしい砂本さんに会ったよ。
7月25日
  • 本日の講演で、小松秀樹先生の質問に答えた話
    • Ⅲ巻 序論13頁
       投票者は,合理的に行動する結果,公共政策には無知になるという,投票者の合理的無知を前提として,思考をスタートする。彼ら投票者は,手軽に得られる情報かつ理性よりも感情に訴えられた情報をもとに,公共政策に対して(ひとりひとりがそれなりの)意見をもつことになる。合理的無知な投票者に,お手軽で感情に訴える情報を提供するのは,主にメディアである。彼らメディアは,ライバルと熾烈な競争を展開しながら販売数や視聴率の極大化行動をとっていると仮定する。このメディアは,しばしば世論調査なるものを行ったりするのであるが,世論調査はメディアが発した情報を鏡に映したものにすぎないことに,メディアはまったく気づいていないか,気づいていないふりをしたりもする。
      ……
       公共政策を作成する政治家は,次期選挙における得票率極大化行動をとっているものと仮定する。そして,政策形成に,ときにはけっこうな影響力をもつ研究者たちは,論文数極大化行動,もしくは知名度極大化行動をとっていると考えておく。
       メディアも,政治家も,研究者も,投票者に代表される国民の幸せなどには関心はなく,国民が完全情報をもたない合理的無知な状態であることにつけこんで,みずからの目的関数を極大化させるために,あれやこれやの情報戦略を展開するという絶望的人間モデルを思考の基礎におく。このモデルにもとづけば,それぞれ違った形で情報を司る職業であるメディア・政治家・研究者たちの基本戦略は,ひたすらに不幸な国民を創り出すという戦略に集中することになるのだが,これは丁度,医師は,患者がいないと仕事がなくなってしまうために,病を患う人たちを創出したくなる誘因をもつことと同じ関係にある(余談となるが,だから,本当はこれら専門情報を司る職業では,専門家としての倫理規制がとても重要になるはずなのである)。
      ……
       わたくしが構築したいと思っている「再分配政策の政治経済学」は,絶望的人間モデルにもとづいて,過去現在未来の出来事の真相を予測はするが,その説明力が100%となることを決して学問上の完成形態とは想定していない。むしろ,「再分配政策の政治経済学」は,絶望的人間モデルから逸脱する人間が世に存在していることを前提としており,彼らに語りかける形で,社会の改善を期待する。そういう学問なのである。
       もし現実が,長期にわたって絶望的人間モデルで説明しきれる絶望的社会なのであれば,わたくしにとっては社会科学の研究職などあまり魅力的な仕事ではなくなるであろう。そのときは,次世代に気概のある異端が生まれることを期待して,学生たちと毎日おもしろおかしく遊んでいるほうがはるかにましである(笑)。
    • ――懇親会の早退失礼しました。最後に書いてるように、昨日出席していた学生と九段会館のビヤガーデンに出かけてました。。。
7月21日
  • 某県医師会さま、五百冊
    某国会議員さま、百冊
    ありがとうございます。
  • 某青年医会さま、三四冊、できればサインをとのご要望、古本屋に絶対に売らないと約束できるのでしたら相談に応じましょうかね(笑)。ただし、今、アムステルダムにいますので帰国後連絡いたします。。。
  • 茨城県医師会さまには、2007年7月29日の参院選での「与党への拒否権」を説いたⅣ巻『医療政策は選挙で変える』をお薦めします。ただし、当時、与党に拒否権を発動すべき理由として次の二つの条件(iii頁)を書いていたことをお忘れなく。
    「一九九七年と昨年になされた二つの閣議決定を撤回する姿勢を示せるかどうかだ。九七年の決定は医師数は充足しているとして医学部定員を減らす方針を打ち出した。昨年は社会保障費を五年間で一兆六千億円削減するとの内容。これらが生きている限り、医師は増えず、医療費が今後も削られるのは自明だろう。何も与党批判をしたいのではない。与党が誤りに気付き、自ら方針を変えるなら評価できよう」
    言うまでもなく、上記二つの閣議決定は、今では撤回されている。
    また、次の文章もご参考までに
  • 山井和則氏、長妻昭氏が主導する民主党の年金戦略に煩わされている方々へ
    とにかく、みなさんの支援者に細野真宏氏の『未納が増えると年金が破綻するって誰が言った?』を、読んでもらうことです。
    彼らが、年金を政争の具とするために国民の不安を煽りに煽ってきた一面を理解してもらえると思います。
    ちなみに、2005年10月、郵政選挙の直後に、わたくしは次の文章を書いています。
    先日も書きましたように、わたくしが今、年金に対して最も大切と考えていることは、次の選挙で、年金を政争の具とした政党が得票率を落とす政治環境をつくることです。
    、2005年10月29日脱稿
    勿凝学問41 肥満訴訟よりは勝ち目があると思う年金未納推奨訴訟
    権丈(2005)『医療年金問題の考え方――再分配政策の政治経済学Ⅲ』546頁
    次の文章のポピュリズムの定義、および図「ポピュリズムと政策評価の難易度」における民主党の年金戦略をご参考までに
7月12日
7月10日
7月3日
7月2日
7月1日
6月24日
  • 追加的財政検証(民主党山井和則氏の要請による追加試算)が発表された日の年金部会議事録(5月26日開催)
  • 私の発言三箇所
    • 権丈委員 私も宮武先生と全く同じ考えで、財政検証というのは何のためにやるのかをよく考えた方が良いと思います。少子化の影響ってすごい。今、宮武先生が、公的年金の被保険者が今の7,000万人ぐらいから先行きは2,000人台を割るとおっしゃいました話に付け加えれば、合計特殊出生率1.26で推計するしか我々は許されてないんですけれども、1.26で推計していくと、100年後には今の1億2800万人の35%ほどの4,500万弱の人口になるわけですね。2060年ぐらいには毎年100万人を超える勢いで人口が減っていくので、香川県とか和歌山県の人口がぼんぼんと減っていくことになります。
       そういう社会状況が年金制度というひとつの社会制度にどのような影響を与えるのかを、財政検証を通じてわれわれは具体的に知ることができるわけです。財政検証の結果をみて、我々は少子化問題の深刻さ、経済の安定成長の重要性を再確認する、特に少子化対策にはしっかりと取り組まないと大変なことになるということを伝える社会的な道具、社会装置として財政検証をわたくしは捉えています。そういうことは2004年年金改革の評価の一つとして、当時からずっと書いています。
       少子化がどうしようもなかったら、年金というのはどう制度をいじくってもどうしようもないんですよ。だから、将来の年金給付水準が低くなるという話をはじめ、それが年金制度の問題なのか、それとも年金を取り囲む環境の問題なのかをちゃんと見極めて議論しないと本当に厄介な話になってしまいます。
       そうした見極めができていないから、社会のアジェンダというか、政策としてやらなければいけないアジェンダ間違えてしまって、かつての未納3兄弟というような全く無意味なところでエネルギーを使うことになり、医療はぼろぼろ、少子化は進行というバカなことを今までもずっとやってきているんですね。この国は、これからもそういうことを繰り返していって、それで滅びてしまうのかなというような、そういう読み方をしてもらいたいと思っております。
       資料のほうに入らせていただきますが、資料(2)についてです。今は国会中継の録画をパソコンで見ることができるので見てみたのですけど、民主党の山井和則さんが一生懸命、身振り、手振りで、漫才みたいなことをやりながら、この資料(2)にある財政検証の追加試算について話していました。資料(2)には、65%、60%という納付率で推計しましょうというのがあります。これについては、去年社会保障の国民会議で、65%になったらどのくらいの所得代替率になるのかというのを試算したんですね。そうすると、どんな反応が社会から出るかというと、その試算をやったその翌々日の某新聞には、「さらに理解に苦しむのは、国民年金の保険料徴収率が65%で推移し続けた場合の試算を出したことだ。年金の財政収支への影響が軽微だと強調したかったのだろうが、政府自らが肝心の皆年金を見捨てるかのような前提を置いたのは驚きである」という評価をするわけですね。政府が試算をするというのはそれなりの意味がある、そして重みがあるわけです。だから、国会議員の要請があったとしても、そういう素人さんの言いなりに試算をしないでほしいと言いたいわけです。
       去年の社会保障国民会議の時も65%の納付率で試算をしましょうというのを我々専門家は言っていない。80%だろうが65%だろうが、所得代替率にほとんど差がでないことは制度を知っていれば当たり前ですからね。しかし、制度を分かっていない外の人が年金破綻を印象づけようとして65%の納付率でもやれと言われてやったわけです。結果は、彼らの意図に反して、未納が増えても年金が破綻しないということが公衆の面前に示されただけだった。そうすると、先ほどのように、政府は皆年金を捨てるのかという評価で攻撃をする。ことほど左様に年金試算というものは、政治の介入を受けるわけです。
       だから我々は、経済前提専門委員会、そしてこの年金部会というところで、ある程度の専門的な考えに基づきながら納付率や経済前提について話し合い、財政検証の試算の事前に、前提を決めているわけです。まさか▲0.7%の経済成長率が100年間続くとかという、年金以前に国が破綻してしまうような値を我々が出すはずがない。
       つまりここで言いたいのは、我々は年金を政治から守るために、ある程度専門家の知識というものを使っているわけなんです。我々専門家が、この国の年金で最も心配していることは、政治リスクなんですね。それをどういう政治状況があるか知らないけれども、年金が政局作りに使われ、年金が政争の具にされ、おもちゃにされるような状況をブロックする機能を、経済前提専門委員会や年金部会が持つ必要があるのです。
       社人研がやっている人口推計に関しては、政治家が人口推計の前提を変えてくれと注文したら、その場合は専門家に問い合わせるのではないかと思うんですけど、なぜ経済前提に関しては、あるいはこういう納付率の問題に関しては、経済前提専門委員会や年金部会に無断で追加試算を出すのか。
       経済前提専門委員会で議論させれば、民主党の山井さんが試算要求を出した▲0.7%の成長率が100年間続いたらどうなりますかとか、▲1.7%はどうなりますか、というような話は荒唐無稽な話だと一蹴されることになるでしょうし、こうした、年金以前に国が崩壊するような経済前提で年金の財政検証を行うことは百害あって一理なしだという議論が行われるでしょう。追加試算の要求を出すのが政治家ですから、我々に試算の拒否権はないでしょうけど、そうした要求に含まれている経済前提の愚かしさ、愚かな前提を出す政治家の愚かしさを議論することは意味があると思いますし、経済前提専門委員会を、そういう形で機能させないと、政治から年金を守ることはできないと思います。
       今後、経済前提専門委員会にどういう人が参加されるようになるか、そして年金部会にどういう人が参加されるかわからないのですけれども、専門性というものを持って議論しているわけですから、そして我々は同時に、これは皆さんがどう意識されているか知らないのですが、経済前提専門委員会や年金部会は社会システムとして、年金が政争の具とされるのを守るための組織として存在していると考えることもできるわけですから、年金の財政検証についてはその前提のひとつひとつについて、公開で議論できるような、そういう方向というか、道もあるということも視野に入れていただいて、次の財政検証では考慮してもらえればと思います。
       もう一つ、資料(1)のほうは、これはお疲れさまですというか、御苦労さまですとか言えないところなんですけれども、先ほど説明のところで、「そもそも損得で論じるべきではない」という説明がありましたけど、「そもそも損得で論じるべきではない」という言葉をこの国の人たちは信じること、あるいはそれをちゃんと理解することができない状況に、もうなっているんですね。
       去年あるところで、スウェーデン、ドイツ、イギリスとカナダと韓国の年金専門家と年金について議論したとき、彼らは、日本は世代間格差とかを議論していて、それでは年金の論議がまともにできないだろうと笑い話にしていました。そこに韓国の人が、いや、日本に留学していたやつがそれを輸入してきて、韓国で大変なことになっているんだとも言って笑っていました。日本と韓国ぐらいが非常にばかな議論を一生懸命今やっているわけなんですね。そこで例えば5ページの図を見てほしいのですが、左側の扶養負担、私的扶養が公的扶養に置き換わっていった図です。この図は、私のほうが先に書いたのではないかというぐらいの気がするんですけれども、こういう図で制度というのは歴史的には動いていますよという話をする必要があります。ここで重要なことは、世代間の再分配は年金のみならずフロー、ストック様々なチャネルを通じて、前世代から後世代へ、後世代から前世代へと双方向で行われているということです。そこで年金のみを取り上げてことさらに問題視する理由はないんです。もし年金の世代間格差を推計するのであれば、前世代から後世代へ、後世代から前世代へと様々なチャネルを通じた双方向の世代間再分配制度のすべてについても推計して、総合的に判断しなければ、素人には誤解を招く。そうした総合的な判断材料を提示することが無理なのであれば、年金の世代間格差の推計を行うことは望ましくない。そうした配慮を欠いた結果が、今の日本の状況なんですね。
       年金で観察される世代間格差は、必ずしも世代間の不公平を意味しているわけではない。大切な問題設定は、ミクロ・マクロにかかわる複数の社会経済政策目標を視野に入れながら、世代間に所得をいかに分配するか、その手段としての年金や税はいかにあるべきかということです。年金しか視野にない年金モンロー主義者や年金を政争の具としようと狙う者の論は百害あって一理なしです。
       そして資料(1)には、数年前に盛り上がったバランスシートの話があります。バランスシートの話を私がどういうふうに読むかというと、ああよかったな、もしも積立方式でやっていれば、550兆円の積立金を今持っていなければいけないんだなと。それに今ある150兆円の積立金が加えられて、700兆円の積立金を年金で持っていなければいけないんだなと。GDPの1.5倍ぐらいの年金積立金、これ、どうやって運用するのだろうか。
       私は、資本主義が高度化するとどうしても消費が不足してしまうようになるから、政策的に消費性向を上げる必要が高まるとか、世界的にどう考えても需要が足りないとか、ずっと言い続けている人間なわけで、GDPを超える巨額の積立金を公的年金の積立金として持っていたら大変なことになっているよなと。失業がどこまで上がっているかわからないと。しかも、年金の積立方式を日本だけでなくて先進国みんながまねしてしまっていたら、はっきり言ってどうなっていたのだろうというような問題意識で私はこのバランスシートを見ます。
       だから、そういうマクロ経済に対してあまり影響を与えないようにしつつ、高齢者の生活を守っていく。高齢期の所得を保障していく、そういうシステムをどうつくっていけばいいかというところで、段階保険料方式とかというのは、ある面合理性を持っていたわけなんです。公的年金を積立方式でやっていれば、この積立金を一体どうすればいいのだと。そして今回の金融不況の中で、どれだけ損害を被っていたかもわからないというような、世の中の失業率がどうなっていたのだろうかというようなことを当然考えるわけなんですけれども、段階保険料方式というのは、こうした問題を緩和できるという合理性を持っていた。
       ここで世代間格差の話に戻りますけれども、世代間格差というのをゼロにする制度を設計するためには当初から積立方式にするしか方法はなかったわけです。だから、高齢期の所得を保障する制度を、マクロ経済にあまり悪影響を与えないようにしながら設計するとすれば、どうしても世代間格差というのが発生してくるんですね。積立方式を捨てた段階で世代間格差が発生してしまう。年金を賦課方式で運営している国では、どこでも世代間格差があるわけです。完全なる積立方式でやれば世代間格差というのはなくなるんですが、そういう形で制度設計するにはリスクが大きすぎる。制度設計というのは、いくつも目的関数というか、目的をにらみつつ、かなり微妙にバランスを取りながらいろいろとやっていかなければいけないわけです。世代間格差を言うしかセールスポイントのない経済学者たちが考えるように、制度設計というのはそう単純な作業ではないんですよ。
       だから、公的年金に世代間格差があるよといったって、それだけをとりあげて議論する意味にはかなり疑問符がつくわけですし、むしろ弊害でもあるわけです。高齢者の年金給付水準が高いというのであれば、所得軸で見て、高所得者から低所得者のほうに所得を回すという税の改革のところでほとんど解決するではないかというようなことが大体我々の世界ではでき上がっているモノの考え方です。高齢者の年金が随分高くなりました。そこで税で徴収して、若い人たちの職業訓練、就業支援のほうにお金を使えばいいではないかというような形で解決すれば済む話なんですね。
       そしてそうした高所得高齢者から若年層への所得の再分配は、所得代替率という指標などには出てこない。所得代替率の分子というのはネットで見ている。だけど分母の年金というのはグロスで見ているから、2004年以降の高齢者の年金が課税強化されたというようなことも反映されない。そういう不十分な指標で我々は議論しているんですよね。
       だから、そういうところをしっかりと考えていかないと、私が言いたいのは、政策のアジェンダを間違えてしまって、再び、いや再々度、医療、財源調達という重要な問題を年金が締め出してしまい、次の衆院選もまた、何の意味もないような議論、2004年に盛り上がったバランスシートというのも本当に意味のない議論だったと思いますが、そういうことを繰り返して、我々生活者は政治の犠牲になって疲弊していくということで良いのかということを、少しは考えていきましょうと言っておきたいと思います。
    • 権丈委員 今のお話というか、樋口先生のところの話にも関連するのですが、財政検証を今やりました。財政検証から出てくるメッセージ、日本という国への警告は、これは年金局で対応できることと年金局では全く対応できないことがあるんですね。財政検証から出てくる経済前提、社会前提への警告は、残念ながら、ほとんどが年金局で対応できない。財政検証の持つ意味としては、私は年金局では対応できない問題を明示的に示すことの方が大切なのだというのを5年前に書いています。
       年金の中だったら、高齢者の最低所得機能の強化とか、それとも関連して第1号にいる被用者に厚生年金を何としてでも適用しなければならないということなど、以前よりも強く求めるインフォメーションを、今回の財政検証は持っています。
       そういうことで、年金で対応できること、そして年金で対応できない、年金局の外の問題を、樋口先生とか、我々もやりますけど、みんなでまとめていただきたいと思います。財政検証というのはそういうものなんです。
       年金という制度に、出生率、成長率、就業率という極めて重要な社会経済情勢をインプットして日本の将来像を描き、その将来像からフィードバックして、今現在、この国の政策として、こういう社会政策、経済政策が大切なのだというメッセージを出すためのものなんです。財政検証は、昔の財政再計算と違うのですから、私は財政検証のその辺のフィードバックは非常に重視したほうがいいと思っております。
       それともう一つ、先ほど積立金のどうのこうのとありましたけど、よく世代間格差の議論の中で、保険料をあまり取らなかったから世代間格差が生まれたとかいろんなことを言う人がいるのですけど、日本の積立金というのはほかの国よりもはるかに多いんですね。積立度合いでみれば4.5年から5年分ぐらいある。積立金の度合いそのものから見ると、日本の公的年金はほかの国よりも過去に保険料を取りすぎているということもできるわけです。バブル崩壊後の90年代などは、所得税の減税を一方でやっておいて、他方では年金の積立金をせっせと増やしていたわけです。
       この巨額に積み上げてきた積立金が日本のマクロ経済、マクロの経済循環に迷惑をかけている側面もある。しかしミクロの視点から年金制度の中だけを見ると世代間格差を発生させないためには、過去に、より多くの保険料を取り、積立金を今よりもはるかに大きくしておかざるを得なかった。公的年金の世代間格差をことさらに問題視する人たちは、日本の年金が、他の国よりも多くの積立金を持っていることも視野に入れた方が良いと思う。自分たちの言っていることが、マクロ、ミクロ、その他いろいろな側面からみて矛盾のないようにするためには、もう少し高いところからモノを見たほうがいい。世代間格差で大騒ぎするひとたちは、とんちんかんな話がいっぱいで、自己矛盾していることが多過ぎる。
       そして積立方式にするという年金改革の話を、凝りもせずに昨年末に与野党の何人かで仲良くやっていましたけれども、巨額の年金積立金を持っている国になるなんて考えただけでも想像できないところがあって、そんなものはあり得ないし、そういうようなところで、負担給付比率が何倍だ、どうのこうのとかいうような議論に焦点を当てた議論をやっているなど、我々から見ると、まぁ、好きにやってくださいという世界の話なんですね。しかもそうした積立方式への改革案が、リーマン・ショック以降、アルゼンチンなどの国で私的年金、すなわち積立方式の年金の破綻を受けて国有化されている段階で出されているんですね。
       負担給付比率の話などは、高所得高齢者から税金をぽんと取って、担税力の垂直的な公平を視野に置きながらやっていけばいいではないかというような議論にいくほうが、エネルギーを社会保障と税の一体改革の方に注ぐ方がはるかに建設的だということ。先ほども言った1号に所属する被用者を何としてでも厚生年金の世界に入れることが、以前よりも重要になってきているというようなことはしっかりと読み取っていきたいと思っております。
    • 権丈委員 何度も済みません。都村先生の発言に触発されて、年金の制度をどう知るかというところについて発言させていただきます。
       財政検証のところとも関係する話ですけど、納付率100%の場合の推計もしてもらいたい。例えば出生率がどのくらいだったらどうなるかということをはじめ、将来なんて何も決まってないわけで、将来というのはこれから先我々が意識的にどうつくるかなんだから、いろんなものが目標値なわけです。そういう意味では、納付率100%という試算をやってもらいたい。
       細野真宏さんの『「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?』という本の中で、納付というのは義務じゃなく、これは権利だというふうに、彼は解釈しているわけなんですが、それはもっともなことで、20%の人たちが公的年金を利用する権利を放棄することを放置するというのはよろしくないので、遠い目標といいますか、とにかく納付率100%運動を積極的に展開してもいいと思いますし、100%という目標を掲げた試算を同時に入れておいていただければと思います。この秋から、免除対象者にハガキを送って簡単な記入をして送り返してもらうだけで免除手続が済むというターンアラウンドもはじまるようなので、まったく無理という話ではないと思う。
6月20日
6月19日
下記更新(3-4頁の赤文字箇所を詳細に論じる)
  • 勿凝学問237 いま流行りの給付付き税額控除とスピーナムランド制度というまずい政策
  • 更新理由
    質問が届く――「poverty trapの問題を乗り越えなければ、給付付き税額控除は難しいと私は考えています。・・・先生のスピーナムランド制度論が如何ほどのところに、問題意識があるのか知りたいと思いました」。
    返信――「いや、poverty trapの問題というよりも、負の所得税は、企業からみれば賃金補助として捉えられる側面の方が大きな問題。こうした制度は、企業に社会的責任を求めるのとは反対のベクトルをもっています。慎重に制度設計を行わないと、劣悪な労働条件で働かせている企業に、今のままで良いですよと言うメッセージを発することを意味しますから.。こういう考えが根っ子の部分にあるんで、保険料軽減支援制度などにも躊躇してしまうわけです。それよりも厚生年金に非正規労働者をなんとしても加入させるほうが大切だろうということに・・・」
    というようなやりとりがあったので、スピーナムランド制度の下での給付を、企業が賃金補助として受け止め、不安定雇用慣行を加速させた側面を少し詳しく記す。
6月18日
6月17日
6月16日
6月15日
6月14日
  • 派手にやっているようで、Good Job!、コアラ
6月11日
  • 昨晩、兄が逝く。この一月ほど、いろいろと協力、心配してくださった方々、ありがとうございました。
    明日の社会保障論は、学事センターに休講の連絡をしました。
    ゼミは、おだじまん、くー、DON、よろしく頼む。
    なーこ、コアラ、毎日の右腕、ありがとよ。毎度、派手にやってくれ。
    ジャイコ、卒論トーナメントの運営はそれでいい、任せた。
6月10日
  • 新報道2001騒動(?)直後から、Ⅴ巻、Ⅲ巻、Ⅰ巻は10日間もAmazonで「通常2~4週間以内に発送」となっていて、Ⅴ巻なんか中古品の値段が3千円を超えていた。それなのに、慶應出版がいくら頼んでもAmazonは本を入荷してくれなかったらしい――よくわかんないけど、僕は好きですねぇ、そういう交渉力の弱さ(笑)。
    そこで、慶應出版は、次のページを作ることを心に決めて、昨晩できあがったそうなので、紹介します。
  • 先日お知らせ致しました弊社HPでの「権丈先生著作一覧ページ」が
    出来ましたので、お知らせ致します。

    http://www.keio-up.co.jp/kup/sp/kenjoh/

    順序が前後して恐縮ですが、すでにアップしてしまっております。
    ご容赦いただければ幸いに存じます。
    もし問題がございましたら、ただちに修正致しますので、お申し付けください。
    ここで、「容赦しないよ」というのが普通の僕なのですけど、その涙ぐましい努力に心打たれましたので本日のところは容赦いたしましょうかね(笑)。。。――てっ照れますねぇ。どうもです。
6月9日
6月6日
6月5日
6月4日
  • 勿凝学問235 銭湯権を危険にさらして――新報道2001スタッフへの礼状
  • 民主党の年金論、財源論の私の中での位置づけは、下記における図「ポピュリズムと政策評価の難易度」参照
  • 経済界と与党との関係については、下記参照
    • 座談会「税制改革の道筋を示し安定財源の確保を」『週刊社会保障』No.2529[2009.5.4-11GW特別合併号]32-33頁
       年金、医療の政策形成で、経済界の力があまりにも強すぎるのを感じます。いわば彼らの言いなりに制度が翻弄され、その結果、年金では社会的弱者を貧困におとしめ、医療では健全な医療を賄うにたる財源の不足をもたらしている。
       5、6年前には、生活者の中での「勝ち組・負け組」という言葉で表現されていましたが、当時から私は、今の対立軸も、古典的な対立軸である、経済界と生活者・労働者なんだと言っていました。
       非正規労働者の厚生年金適用を阻止しているのは流通業界、外食産業をはじめとした経済界だし、財源調達力の高い医療保険制度を作ろうと改革しようとすると猛反発するのは所得の高い大企業が発言力をもつ経済界です。
       生活者連合が、敵を見誤らないように適切な戦略を立てれば、克服できる問題だと思っています。そしてリーマンショック以降の状況は、生活者連合の力をアシストする方向に作用していると思っています。
6月1日
これなどもどうぞ
5月31日
新報道2001での発言の参考資料
5月29日
5月28日
  • (昨日アップ分再掲) 
    勿凝学問234 今の時代、年金モンロー主義者が日本を亡ぼすんだろうな――社会保障審議会年金部会から1日経っての感想
  • これも再び
    勿凝学問227 この年金のなぎ状態、時には何も語らないでおくことも研究者の重要な仕事なのである――参議院での年金国庫負担引上げ審議を前にして、あえて「年金のなぎ状態」と言っておく
  • 勿凝学問233で「いかさま商法・政治戦略」という言葉を使っているが、3年前の2006年4月に書いた次の文章(4頁)でも、「悪徳商法まがいの政治戦略」という表現を使っていた。。。新代表が、「政官の癒着」を連呼しているので、彼らの過去から今に続く遺伝的体質に関連する文章として紹介。
    • 勿凝学問43 首相の失言は優しく忘れてあげましょうよ、それが大人というものでしょう――厚生・共済年金一元化と追加費用 〔『医療年金問題の考え方――再分配政策の政治経済学』564-5頁所収〕
      【2006年4月17日脱稿】
       まぁ、いずれにしても、政治家さんの動物的勘っていうんですか、いまは官僚叩いておけば国民が喜ぶから――(よく考えれば理不尽なことでも、みんなよく考えたりはしないんだからと高をくくって)何でもいいから官僚を追いつめれば、求心力を得ることができるとか、政治の檜舞台に立つことができるとか――与野党そろい踏みで、そういう動物的勘のある人たちのご活躍のもと、あっちこっちで手を変え品を変えて官僚叩きが展開されているように、あっしにはみえるんですけどねぇ。
      ・・・・・・おっと、口調が久しぶりにサンチョ・パンサになっちまってた 。 反省反省。
      功名が辻と民の疲弊――往々にして政局は民を疲弊させる
       話をややこしくしているのが、「とにかく政権をとる。政権をとって何をやるかは、政権をとってからお教えします」という、悪徳商法まがいの政治戦略をとっているようにみえる、現政権与党のライバルさんたち の存在である。首相の「追加費用の全面廃止」という失言の後、与党の議員さんたちは、追加費用について少しは学習したようで、首相の失言を責めることもなく無視する形で、大人の対応をしめしてあげた。しかしこの過程を、不学無分別なメディアさんや学者さんたちが、官僚の抵抗に押し切られたと喧伝する。そしてこの<官僚の抵抗に押し切られた>厚生・共済年金一元化改革法案は、来年の国会に提出される。ところがその国会の直後には、参議院選挙が控えている。政権をとって何をするかというよりも、政局を引き起こして、政権を獲ることにこそ目標を置いているようにみえる野党さんたちには、これは願ってもないチャンス。

       最近、日曜日の大河ドラマなんかをみていると、腹が立ってくる場面がある。毎週毎週、主人公夫婦は、「功名、功名」と連呼しているんだけど、彼らが功名をあげるためには戦(いくさ)がなければならない。でも、戦ってのは、どうしても民を疲弊させてしまう。こうしたデリカシーに欠ける場面をみていると、今の政治シーンが重なってしかたがない。政権交代につながる政局ってのは、ようは与党がやっていることを野党が批判してはじめて生まれる局面なんだけど、実に厄介なことに、与党の悪政と政局の勃発とが、必ずしも1対1の対応をしないのである。
       国民(投票者)が公共政策に関して完全情報をもっているのであれば、与党の悪政と政局の勃発は1対1の対応をなすのかもしれない。けれども、ほとんどの場合、国民は公共政策に関して不完全な情報しかもっていない。したがって、野党は、巧妙な情報操作をすることにより、与党の善政を相手取って政局に持ち込むことも可能となってしまう。その時、災難なのは、国民。
5月27日
5月26日
5月25日
5月24日
  • 勿凝学問233 世襲制限に対するポピュリズム批判のピント外れにおける情報問題に触れた文章
    • 勿凝学問124 専門職者はなぜ働く、なぜ技能を磨く?
    • Ⅲ巻 序論13頁
       投票者は,合理的に行動する結果,公共政策には無知になるという,投票者の合理的無知を前提として,思考をスタートする。彼ら投票者は,手軽に得られる情報かつ理性よりも感情に訴えられた情報をもとに,公共政策に対して(ひとりひとりがそれなりの)意見をもつことになる。合理的無知な投票者に,お手軽で感情に訴える情報を提供するのは,主にメディアである。彼らメディアは,ライバルと熾烈な競争を展開しながら販売数や視聴率の極大化行動をとっていると仮定する。このメディアは,しばしば世論調査なるものを行ったりするのであるが,世論調査はメディアが発した情報を鏡に映したものにすぎないことに,メディアはまったく気づいていないか,気づいていないふりをしたりもする。
      ……
       公共政策を作成する政治家は,次期選挙における得票率極大化行動をとっているものと仮定する。そして,政策形成に,ときにはけっこうな影響力をもつ研究者たちは,論文数極大化行動,もしくは知名度極大化行動をとっていると考えておく。
       メディアも,政治家も,研究者も,投票者に代表される国民の幸せなどには関心はなく,国民が完全情報をもたない合理的無知な状態であることにつけこんで,みずからの目的関数を極大化させるために,あれやこれやの情報戦略を展開するという絶望的人間モデルを思考の基礎におく。このモデルにもとづけば,それぞれ違った形で情報を司る職業であるメディア・政治家・研究者たちの基本戦略は,ひたすらに不幸な国民を創り出すという戦略に集中することになるのだが,これは丁度,医師は,患者がいないと仕事がなくなってしまうために,病を患う人たちを創出したくなる誘因をもつことと同じ関係にある(余談となるが,だから,本当はこれら専門情報を司る職業では,専門家としての倫理規制がとても重要になるはずなのである)。
      ……
       わたくしが構築したいと思っている「再分配政策の政治経済学」は,絶望的人間モデルにもとづいて,過去現在未来の出来事の真相を予測はするが,その説明力が100%となることを決して学問上の完成形態とは想定していない。むしろ,「再分配政策の政治経済学」は,絶望的人間モデルから逸脱する人間が世に存在していることを前提としており,彼らに語りかける形で,社会の改善を期待する。そういう学問なのである。
       もし現実が,長期にわたって絶望的人間モデルで説明しきれる絶望的社会なのであれば,わたくしにとっては社会科学の研究職などあまり魅力的な仕事ではなくなるであろう。そのときは,次世代に気概のある異端が生まれることを期待して,学生たちと毎日おもしろおかしく遊んでいるほうがはるかにましである(笑)。
5月23日
5月22日
下記更新(1頁斜字部分、2頁脚注1挿入)
5月21日
5月20日
5月17日
5月13日
5月12日
5月9日
5月6日
5月5日
5月4日
  • 一ヶ月経ったので
    権丈英子「日本型フレキシキュリティ考」『Business Labor Trend』(2009.4)「特集――非正規雇用をどう安定化させるか<有識者アンケート>」
5月1日
4月28日
4月27日
4月25日
4月24日
4月22日
4月21日
  • 『東洋経済』をみた学生によるゼミ掲示板への書き込み
    • チェゲバラ並みの熱弁といった雰囲気がひしひしと・・・w
      脱力系の先生のこのような姿が見られるとは、激レアですね!!!
      • ご参考までに・・・
  • 慶應出版からクレーム? 4月13日に書いた次の文章について・・・
    • 本はこの1ヶ月間で順調に、日本中の「店頭」で40冊売れたそうです(アハハ)。著者謹呈の数の方がはるかに多い(-。-)ボソ...
    • 「あの時点で40冊ではなく、90冊の間違いですっ!」とのこと。 
      こっ、これは失礼しました.。oO
4月20日
  • 週刊東洋経済』2009/04/20号
    • 「医療・介護 成長性は大、カギは国民負担増への理解」44-45頁
    • 「社会保障の充実は内需を拡大させる」52-53頁
      (写真をいま見た。いつの写真だ!? はっ、はずかしぃ(T_T)トホホッ)
    • 「教育・働き方 少子化や学校崩壊はどうして起きた?」76-77頁
    • 「日本の政治不信が根深いのはなぜか」68-69頁も参照
      • 「日本では、保守対リベラルという論争軸に沿って政党が編成されていない。自民党、民主党ともその内部で保守派やリベラル派の議員がゴチャ混ぜになっているのだ。そしてその時の社会情勢に合わせて、党内で保守派が力を持ったり、リベラル派が力を持ったりしている」。
      • 社会保障の政策転換』295頁参照。
        「経済学者をはじめとした人びとのイデオロギー対立は、医療・介護、保育・教育をめぐる平等消費選好と階層消費選好の分岐点で生じるものである。ゆえに、日本の政界再編も、(政治家の都合ではなく)この分岐点に基づいて行われることが、投票者にとって望ましい」。
4月19日
4月18日
4月17日15時頃
  • 先ほど大学の研究室にTVの方から電話がかかってきたので、話の最後に次を伝える。
    • 「今回のことでがんばっているのは民主党の山井和則さんだろう。
       山井さんには、はるか昔は期待していたんだけどね。
       権丈がそう言っていたと、山井さんに伝えておいてください」
      (このHPをみた誰でも良いから、伝えておいてください。
       党内の競争のあり方が節操を失っているせいかもしれないけど、焦りすぎだと。
       山本孝史さんのように地味だけども誠実な姿勢で理論派として取り組んでいけば、
       いずれは確実に味方を増やすことができるとも)

      でっ、先ほどの会話の一部
      「50%を切るとなると政府は約束を破ったことになるのでは?」
      「うんっ? そんなバカなこと誰かが言ってるのかな?
      5年後に行われる次の財政検証までの間に所得代替率が50%を下回ると見込まれる場合には、50%の給付水準を将来にわたり確保できるように所要の措置を講じるとしか約束してないだろう。それともなにかぃ、山井さんの追及の結果、2014年までに所得代替率が50%を切るという試算が明らかになり、それを見ても政府はなんの措置も講じないゾ!と片意地でも張っているのかな?」
  • 昨日アップした、2007年10月に書いた、民主党の政治戦略への批判論文を再掲
4月17日
  • 白澤政和大阪市立大学教授よりご連絡いただきました。
    • 社会福祉系の研究者は内弁慶
    • 残念ながら、経済学者は、制度をよく知らないまま、あるいは事実認識が間違ったまま論じている人が非常に多いので、そういう論をご覧になられたら「取るに足りない話」と無視するのではなく、専門家の視点から、しっかりとご批判くだされば、われわれも勉強になります。みなさんが考えられている以上に、経済学者の論は影響力をもったりするんですよね――その大きな理由は、経済学者は往々にして経済界が喜びそうなことを言うために、すぐに強力なサポーター(あるいはスポンサー?)がつくからだと、わたくしはみています。
  • 2007年10月14日 社会政策学会報告論文 於 龍谷大学
  • おまけ
    • 今日、次の問い合わせがTVからくる。
      今回、年金の納付率を80%で試算していた事が、厚労省の誤魔化しではなかったかと、問題になっていますが、権丈先生はどの様にお考えでしょうか?審議会でこの点について問題になった事は無かったでしょうか?給付水準を50%以上にする事が、最初にありきで試算されいたという可能性はあるのでしょうか?
      その場合、誰の指示や考えで、操作が行われたのか等にについて、御意見を聞きたいと考えています。
    • 当方からの返事は、
      大変ですね。

      ホームページの昨日の文章をごらんください。
      http://kenjoh.com/ (4月16日の文章)

      それと、今週火曜日に提出したコラムも同封します。
      まぁ、メディア的にはおもしろみのない話でしょうけどね。
    • 3月3日2月27日の文章も参考になるでしょうか。
4月16日
  • 紹介
    • 社会保障国民会議で知り合った石川県七尾市恵寿総合病院理事長神野正博先生のブログ(紹介許可を頂きました)
  • 財政検証が発表された日の年金部会議事録(2月23日開催 4月9日議事録公開…されていたっ)
    ○権丈委員  私としては所得代替率が50%を切ってくれればよかったのにというのがあるんですね。社会保障国民会議のときに、50%を切った場合、次にやるべきこととして、まず支給開始年齢の引上げを準備するのがいいのではないかという議論をしていました。ただ、50%を切るという試算が出たとしても、今の所得代替率は60%前後なのですから、大体20年後、30年後に50%を切るということが予測されるだけのことでしかない。だからその何十年かを使って、定年延長の準備を懸命にやっていく。国の強い意思として定年延長をしっかりやり遂げて、年金の支給開始年齢の引上げというステップに入る。そういう政策の手順というのが示されても良いのではないかという議論をしていました。しかしながら、定年延長で連合に反対と言われて、この話は消えました。
     でも、50%を切るという試算が出されることは、50%を切るという意味をみんなが考える良いきっかけになるのではないかと思うんですね。50%を切るからと言って、年金をまったくもらえなくなるわけではないということをはじめ、みんなが年金を勉強する良い切っ掛けになりますよ。
     2004年年金改革時には、「平成16年改正法附則第2条の規定により、その次の財政検証までの間に所得代替率が50%を下回ると見込まれる場合には、50%の給付水準を将来にわたり確保するという趣旨にのっとり、マクロ経済スライドによる調整の終了その他の措置を講ずる」とされていますが、50%を切るという見込みは、随分前からわかる話なんです。20年後、30年後には50%を切るだろうというのはわかるわけですから、将来、50%を切ったらすぐに何をやるべきか、例えば、人々の生活が、勤労期の就業生活から退職期の年金生活にスムーズに移行できるような仕組み形を作っていくという国の意思として示すことは、平成16年改正法附則で否定されているわけではないということをずっと言っておりました。
     ただそれ以前に、このままだと20年後、30年後に50%を切るぞということが分かるとなれば、いまから積極的な少子化対策に切り替えたり、ちゃんとした成長政策を展開するとか、本来やらなければならない策を、われわれの前面に示す効果もあるわけです。
     ですから、せっかくのチャンスだったのに、50%を切らなかったのは惜しかったなという気がしております。まぁ、50%を切ろうが切るまいが、この国が定年延長を進めたり、少子化対策に本格的に取りかかったり、しっかりとした成長政策の舵取りを行ったりしなければならないのは、なんら変わりはないのですから、今回の検証結果をみて、政策面において安心してもらっては困るんですけどね。

    ・・・・・・
     確かに西沢さんがおっしゃるように、名目下限型という制度を見直す議論は自由にやってもらっていいと思う。それに名目下限は必要ないんじゃないかとは昔からみんなも内心思っていることだと思う。でも、名目下限を無くしましょうと言って法案を国会に提出するとします。そこで野党が、未納三兄弟とかというような、年金の本質と全然関係ないマヌケなキャンペーンを張ってくれたら法案は通るかもしれない。だけど、いざ、それを――要するにデフレがずっと進行しているという局面で、給付の名目額を下げようという実行段階になると、政治家は怖じ気づいて法案を変えてしまうと考えるのが自然だろうと、大方の人が思っているわけです。そのくらい名目下限額を下げていく、要するに名目下限の仕組みを取り払うことは政治的には難しいかもしれないとみんな考えているわけです。だから、大方の人は、名目下限を取り外すというような議論をしないだけなんですね。
     名目下限を無くすことが無理そうだということになると、ほかの策を考えたくなる。だから先ほどのように、そろそろといいますか、いずれ労働で65歳くらいまでずっと生活を支えるという社会的な基盤を準備していきながら、支給開始年齢を上げるというような、いろんなそういうことがあってもいいのではないのかというようなこと。この国の意思として、労働市場の改革と同時に進めていく。しかも、それが20年後、30年後ぐらいに来るというのは、かなり前から試算結果として出てくるということになる、20年後だな、30年後だなというのがわかっているわけですから、そういうことを準備し始めていく。あるいはみんなでそういう状況にこれから先になっていくということを意思として持っていてもいいと思うんですね。

    ・・・・・・
    ○権丈委員 米澤先生にちょっとつけ加えさせていただきます。先生がおっしゃるよう に、確かに、経済全体がもたないと公的年金ももたないということは私も本当にそう思 っております。ただ、もたなくなるにも順番というものがあり、まずは私的年金、確定拠出年金がもたなくなり、積立方式の年金などすべてがもたなくなってしまって、最後 の最後に賦課方式の公的年金がもたなくなるんですね。  
     政府は、所得再分配を行う公権力をもっているわけですから、政治家がわが身を守るために、なんとかして公的年金を守ろうとして、社会経済情勢の不確実性のなかで、必死になって辻褄合わせをしようとします。だから、公的年金は、他の年金制度と比べれば、一番安心できるんですよ。政治家が利己的に動けば動くほど、年金は、なかなか潰れないんですね。  
     今回の経済危機の下、アルゼンチンをはじめいくつかの国が私的年金を公営化して、 賦課方式化しています。経済がもたないと年金ももたないといっても、政府というのは、 辻褄合わせをするだけの力、再分配を実行して負担と給付を調整する力を持っているわけです。そういうところが公的年金の強みであるし、経済がおかしくなると国中の年金制度がもたなくなると言っても、賦課方式の公的年金制度が一番後まで存在する、高齢者の生活を守る最後の砦として存在すると思っております。

    ・・・・・・
    ○権丈委員  最後に1つ、私以前から、所得代替率というのは物すごく不完全な指標だと思っていたので、そのことをつけ加えさせていただきます。先ほど申しましたように、 今、世界中が試練を与えられて、その中で日本も大変な試練を与えられているわけです。 その試練を乗り切るために、考えられる政策として、年金課税を強化して、そこで得られた財源で、若者の職業訓練を充実させるということもあると思うんですね。  
     ところがそうした高齢者から若者への、いわば望ましい所得再分配が行われたとしても、年金の所得代替率は変わらない。年金課税が強化されれば所得代替率を算定する場 合の分子である年金給付水準は実質的には下がります。つまり高齢者の生活水準は下が りますけど、所得代替率は変わらない。そしてその財源で、若者の職業訓練を賄えば、 高齢者から、若い人たちに再分配が行われることになるのですけど、そうした所得の動 きを所得代替率では見ることができないわけです。  
     所得代替率には、高齢者から若年層への所得移転などが反映されない指標であること に十分注意してもらいたいと思います。2004年以降も、年金課税が強化されているけど、 そういうことは所得代替率では反映できていない。  
     世代間格差をことさらに問題視する人も、現在の低年金者の年金を減らすことは考えていないと思う。要は、高所得高齢者が社会から得る所得の取り分を、年金をはじめいかに我慢してもらうかでしょう。世代間格差を問題視する人も、それをあまり問題視しない我々も、やろうとしていることは同じになると思うんですね。つまり、世代間の公平議論というのも、現在の低年金者の年金を削減することを意図しないというのであれば、結局は世代間の公平問題の解決策は世代内の垂直的な公平問題の解決策と同じにな ってくるわけです。ですから、所得代替率という不十分な指標を用いて、ためにする議論を行うのは、少し控えてもらえればと思いますけど、まぁ、言ってもムダかもしれませんが
     どうも、局長の後に申し訳ございません。
4月15日
下記更新(5頁に赤文字箇所を挿入)
4月14日
下記更新(2頁に脚注2を挿入)
4月13日
  • 臨床心理士の方から次の連絡を頂きました。
    • 『社会保障の政策転換』を読んで」(紹介許可を頂きました)
    • 本はこの1ヶ月間で順調に、日本中の「店頭」で40冊売れたそうです(アハハ)。著者謹呈の数の方がはるかに多い(-。-)ボソ...
    • 『社会保障の政策転換』プロモーションビデオ(324MB)について、「あの本、わたしがお昼に大学の生協で買って、持っていた本です」と、掲示板への学生の書き込み。この書き込みを、僕は、写真を撮った本屋さんには、細野君の本はあったけど僕のは置いてなかったというふうに解釈・・・・・・。
    • おまけ
      勿凝学問23 今年の入ゼミパンフのようなもの――表彰式での挨拶含む
      〔2004年3月に出た〕『年金改革と積極的社会保障政策』は、出版後2ヶ月経った5月末に90冊ほど売れているという知らせを受けました。90冊ってことならば、友だちの彼が買ったと言っていたし、知人の彼女も買ったと言っていたし、それにおふくろも2冊買ったと言っていたしと――誰が買ったのか本当に想像できる範囲内でした(笑)。そして6,7月の参議院選挙の前、あれだけ年金で盛り上がり、どこの本屋も年金コーナーを作っていたにもかかわらず、多くの本屋の棚にさえ並んでいなかった。並んでいるのは、年金は大変だぁと、危機を煽る本ばかり。学生には、「本屋で僕の本をみつけたら、平積みされている本の上に、こっそりと置いといてくれ」と言っていたのですけど、書店では平積みされている本の上に置く本さえみつけられなかったようです。。。
4月12日
  • 白澤政和大阪市立大学教授による鈴木亘学習院大学准教授の日本経済新聞3月16日「経済教室」へのコメント
  • 参考までに
    • 勿凝学問255 専門家集団は、おかしなことを言う人にはもっと抗議をしてはどうかな
      3月16日に少し気になる文章が日経にあった。
      それは、学習院大学准教授鈴木亘氏「経済教室 介護・保育 サービス拡大へ規制緩和」の中の次である。

      「介護も保育も家族が行ってきた分野なのであるから、常識的に考えて高度資格が『全員』に必要だとは考えられない。実際、現場では、専門知識が無くてもできる単純労働も意外に多い」

      人的参入規制を緩和すべきとする持論の根拠として論じているんだろうけど、どうなんだろ?
      介護、保育団体が、黙っているところを見ると、これって、その通りなんだろうか。
      その判断は介護・保育の専門家集団に任せるとして・・・
4月11日
4月10日
  • 一応、11日(土)に、次のような会に出席してきます。
  • (テーマ)公的医療・介護保険改革の行方
       13:10~14:30 (基調講演)
       これからの医療・介護保険制度改革と地域包括ケアの展開
       14:30~15:00 
       質疑応答   厚労省 老健局長 宮島俊彦
       (シンポジウム)
       座長 国立東京医科歯科大学大学院 川渕 孝一教授
       15:10~16:10
                社会保障制度の将来
       元社会保障国民会議座長  東京大学大学院 吉川 洋教授
       16:10~17:10
                 小さすぎる政府の医療政策と日本の医療保険
       元社会保障国民会議委員  慶應義塾大学   権丈善一教授 
       17:15~18:15 討論会
4月9日
  • (左側のコンテンツにある)講義関連、更新
4月7日
4月6日
4月5日
  • 昨日、下記プロモーションビデオの出演者・制作者たち(?)と一緒に花見をしたので。。。
4月4日
  • かなり大きな誤植『社会保障の政策転換』
    • 228頁 「医療・介護従事者への給付と他の産業従事者への給付」→2箇所の「給付」はいずれも「給
4月3日
4月2日
4月1日
3月30日
  • 「ニッポン大転換 医療・介護 雇用創出に効果大、財源拡大が何よりも必要」『週刊東洋経済』(2009.4.4号)160-161頁
3月29日
3月27日
  • 論点整理を提示、次回まとめへ――厚労省・高齢者医療制度検討会」『社会保険旬報』No.2382〔2009.3.21〕
  • あまり重要ではないが
    • 老人クラブ 高齢者医療制度の反発根強い」『社会保険旬報』No.2382〔2009.3.21〕
      最後の私の言葉を参照あれ――このあたりの私の発言は下記
      ○塩川座長 権丈先生、どうぞ。
      ○権丈委員 どうもいろいろと勉強させていただきました。ありがとうございます。
       先ほどの宮武先生の質問2のところと関連といいますか、その後に続く質問です。
       今日配付されております資料3を見ますと、その中に日本経済新聞社と日本医療政策機構の世論調査が入っております。これは70歳以上になりますと、過半数が「見直しを含めて存続」と両方とも答えているんです。そういう調査がどうも実態と違うということの御指摘は、先ほど理解できました。ですけれども、何ゆえにこの調査では実態と違う現象が出てくるのかというところが詰められないと、我々としても一体何を根拠に議論していけばいいのかなということがあります。
       例えば6ページです。日本医療政策機構で「現行制度への支持は70代以上でもっとも高い」という形で、質問項目が書いてあります。この質問項目だと、一体どうしてよろしくないのか、実態が反映できないのかということのアドバイスがありましたらば、我々としてもひとつ先に進んだ議論ができるかなという気がいたします。よろしくお願いいたします。
      ・・・・・・
       私たちがこういう制度を判断するときに非常に難しいのは、昔から「新税は悪税」ということわざがあるんですね。どんなにいい税であろうが、新しく変化が起こったならば、まず批判されるんです。そこをどう見極めて考えていかなければいけないかというのが、当事者でない我々第三者の人間として非常に重要になってくるので、我々としては、こういう調査に依存せざるを得なくなってくるんです。
       だから、そういうところで、どういう形でもう少し精緻な調査をやった方が実態が現れるとかいうアドバイスとか、あるいはいろんなことがありましたらば、これから先もいろいろお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
    • 何を言わんとしているのかについては、次を参照。
3月24日
  • 今週末のゼミ10周年記念パーティに細野さんが出席。現役生はみんな読んでいるけど、卒業生も、みんなしっかりと予習を。
  •  + 
  • でっ、僕が本を出しているのを知ってるか?目下、細野さんの本と販売部数を競ってる(大ウソ)。
  •  拡大
  • 付録――おもしろいので紹介(笑)。
    • 細野さんの本に「権丈ゼミ」が登場したのには、驚きました!
      母に言ったら、三重の実家でも細野さんの本を購入したそうです。(笑)
      母がご近所に言いふらしているので、三重県で権丈ゼミの名は確実に広まってきています。来年はフィーバー間違いなしです!(先生はこれ以上有名になられるのは望まれていないかもしれませんが 笑)
3月23日
3月22日
3月21日
3月18日
  • 今朝の新聞を読んで――「高齢者医療に関する検討会」
    • 川渕さんが最後の最後に面白いことを言うから、その後に発言をする機会を逸したけど、僕は、塩川座長の意見、つまり、(本当の理由はどうであれ)これ以上やっても同じだろうという意見に大いに賛成。検討に要する資料は出揃っているし、今後、利益集団を呼んで話を聞いても5円くらいの役に立つかもしれないが、10円の役には立たないから、僕は欠席するだけだった。それにこの会議、去年の9月25日に開始したわけで、その頃「1年を目途に検討を」と言われていた言葉を、誰も信じていなかったはず。3月まで続いただけでも偶然に偶然が重なった上での結果だし、僕は毎回、「今日が最後かな」と言って帰ってきていた。それにメインの議論は4回目(昨年12月4日)でほとんど終わっていたりもする。今年に入って、報告書を作るという話を聞いたとき、僕は「えっ? なんでまた?」とビックリしたりもした。
    • 経験に基づいて言えば、今回の検討会には利害関係のない人たちだけが参加していたから、今回の検討会ほど、僕が言ったことを、修正されたり但し書きを書き加えられなかったことはない。「両論併記が目立つ」とか「明確な結論が見あたらない」と書いている新聞もあるけど、それは、読解力の問題だ――いや、官僚のねらいどおりの解釈(笑)。複数のプリンシパルに仕えなければならず、それはそれなりに立場があって、最後の手柄は政治家に残していなければならない彼らがまとめる報告書の文章を、(責任のある立場にない)政治家や利益集団、そしておっちょこちょいの研究者集団が書く政策提言書と同じ読み方をしていては、ただの無能の評価を受けるだけ。今回の報告書「有権者による議論の整理」と参考資料は、僕が関わった会議の中でも、かなり明確な方向性を示したものに仕上がっている。後は、政治がどれほど歪めるかを見守るだけ。昨日も話したように、報告書と参考資料に示唆してある、財源調達力がおそろしく弱い「ポンコツな医療保険」の改革の道筋を政治が阻めば、医療再建のための財源調達は無理だな。前回話したように、その時は、医療の再建を願う一研究者として、与党の医療保険改革を徹底的に批判するだけのこと。
3月15日
  • 更新 著書
  • 重要な校正漏れ 
    • 79頁図1の「国民年金制度分 → 第1号被保険者分」4箇所 図1の脚注参照 
3月12日
3月11日
3月10日
3月6日
3月3日
  • 「年金対談 カリスマ講師・細野真宏氏×権丈善一」『週刊 SPA!』本日3月3日発売
    • 細野氏  保険料を払うことは国民の権利。
             将来が不安なら年金は払ったほうがいい!
    • 権丈    文句を言いながらでもいい。絶対に払った方がいい。
    • 権丈(対談時の言葉)
       学者の立場から見ると、そもそもメディアや国民を誤解させた”年金経済学者”が最大の問題だと思います。実は、年金というのは経済学研究の対象としてはあまり面白くないために、昔から、年金を専門にする経済学者はほんの数人しかいなかった。ところが彼らが、年金制度への不正確な理解のまま、何が嬉しいのかせっせと年金不信を煽ってきたわけです。今や、国民の年金不信、年金嫌いは根強い。彼らがいなかった方が、この国の人たちが幸せだったことは間違いない。彼らの言葉を信じて、無年金者になった不幸な人も相当いるんじゃないでしょうか――大罪だな。
       僕は40歳を過ぎるまで、年金の世界は眺めていただけだった。2004年改革の頃、彼らの論が余りにもひどかったから、そのひどい論を鎮めるために年金の世界でも論じはじめただけなんですね。だから今でも、年金の専門家と紹介されたりすると、「いや、僕はそんなのじゃないよ。一緒にしないで下さいね」と言いたくなる。
      参考までに一部紹介
      • 『再分配政策の政治経済学Ⅰ――日本の社会保障と医療』〔2001(第2版2005)〕第2版への序文
      • 勿凝学問15x やれやれの年金バランスシート論(2004年7月)
      • 公的年金における世代間格差をどう考えるか――世代間格差論議の学説史的考察」〔LRL(Labor Research Library), 2006年, No.11, pp.3-6〕
      • 年金問題 どんな政治家を選ぶのかが問題だ」『月刊現代』2008年11月号
      • 勿凝学問112 年金財政シミュレーションという研究について――朱に交わっても赤くなるなよ(2007年10月)
      • 勿凝学問201 年金専門家が言っていることを理解できない僕は年金専門家ではないんだろう、きっと――歴史は繰り返す?(2008年11月)
      • 勿凝学問16  残暑お見舞い申し上げつつ――<やれやれの年金バランスシート論>読者よりのメール(2004年7月)
      • 勿凝学問118 年金の国民的議論というのは有識者さんたちに制度を教えることなんだろう、この国では――それとバスタブに沈みゆく連合の年金改革案(2007年11月)
      • 勿凝学問10 究極の選択における一方の選択肢のみを見せる論法(2004年5月)
      • 勿凝学問41 肥満訴訟よりは勝ち目があると思う年金未納推奨訴訟(2005年10月)14頁より
        わたくしは、年金論議は、理論的にはほんとうのところは終わったと思っていますけど、まだまだ政治的には終わっていないと思っています。・・・・・・さらに厄介な問題は、いつの時代でも面倒な問題として取り扱われる、戦争が終わった後の「退役軍人」の処遇です。(2004年年金改革を終えた)いまの状況で、大学院生の新入生が年金をテーマにして研究をやりたいと言ったとき、それを認めるのには、かなりの無責任さが必要です。世間にはそうした無責任さを備えた人もいるでしょうけど、その人が、自分の子どもが年金をテーマにして研究者の訓練をスタートしたいと言ったとすれば、おそらく考え直すように言うでしょう。ゆえに、年金研究者というのは先細りしていくとは思うのですが、これまで年金を専門としてきた中堅、古参の研究者は、今も、そしてこれからも存在する。彼らの言動は、年金論議の攪乱要因として、今後しばらくは存続するとは思います。
        『医療年金問題の考え方――再分配政策の政治経済学Ⅲ』(2007)182頁
        「焼け太り」に類する言葉として、わたくしは「負け太り」という言葉をしばしば使っている。論者が間違えたことを言っているために専門家の間での論争では簡単に勝負がつくのであるが、論点の専門性ゆえに世間はそのことがわからず、間違えた論者は注目を浴び、功成り名を遂げて、世俗的には成功者となる。自然科学の世界ではいざ知らず、社会科学の世界では、「負け太り」の例は枚挙にいとまがない。
        勿凝学問68 だから違うんだって、何度言えば分かるんだ?――給食費、NHKと国民年金は異質なもの2-3頁
         大学で社会保障教育、年金教育を充実させても逆効果、と以前どこかに書いたと思う。「大学自治」というのかなんというのか、大学では講義名はいざしらず、その講義の内容は先生が自由にデザインしていいことになっている。そして前世紀末の10年間ほどに教育を受けた社会保障学者、年金経済学者、すなわち大学の先生たちが、いまだに年金の積立方式化とか世代間格差論とかを何時間もかけて講義しているのを、ネットで知ることができる。なかには、年金はあてにならないとか、年金には加入せず生活保護をもらった方が得だと教えている大学の先生もいるという話も耳にする。彼らが言うほどには、不安や不満があるような制度でもないのに、不安と不満で胸いっぱい☆にさせられてしまって学生さんたちがかわいそうだね――まぁっ、いいけどさ。
         学生さんは大学を選べるけど、大学のなかの社会保障の教員は選べない――現実とはそういうもの。それに、大学教員の採用というのは当該科目の大学教員(正確には当該学部の学部教員)がいない、すなわちちゃんとした目利きのできる人がそこにいないから新たに教員を募集する場合が多々あって、したがって「抜本改革だ抜本改革だ!」と連呼する、九官鳥か?と見まがうようなやたら目立つことを言っている人が採用されやすくなり、地味に良質な研究をしている人は競争面でものすごく不利な立場に立たされるという構造的な問題がある。
         この種の構造的問題は、メディアや政界をはじめいろいろな世界で共通することだと思う。そして研究者・メディア・政治家が強固な「抜本改革トライアングル」を形成して互いに互いを利用し合いながらスパイラル的にこの構造問題は増幅されているようにみえたりもする・・・。彼ら「抜本改革トライアングル」はほとんどの場合おかしなことを言っているのであるが、素人目にはなかなかそのあたりが見破られない――しかもほんの少しでも研究領域がずれると隣接領域の研究者にも同様に見破られない。

        ・・・

         研究者・メディア・政治家などをわたくしは「専門情報を司る職業」と呼んでいる。そして彼らの基本戦略は「ひたすらに不幸な国民を創り出すという戦略に集中することになるのだが、これは、ちょうど、医師は、患者がいないと仕事がなくなってしまうために、病を患う人たちを創出したくなる誘因をもつことと同じ関係にある*」――今日の状況では、年金不信、医師不信、官僚不信、政府不信というような「不信感を売る人々」とでも言っておけばよいであろうか。したがって研究者・メディア・政治家たち「専門情報を司る職業」のなかで競争が激しくなると、「抜本改革トライアングル」が強化されて不信感のセールス競争に拍車がかかり、不安と不満で胸いっぱい☆の国民の創出が勢いを増していく――残念ながら、研究者性善説に基づいて、高等教育機関をはじめとした社会制度を設計するのは考えものなのである。専門情報が取り扱われる市場では、どうしても需給者間の情報の非対称性が生じるために市場は失敗しがちであり、競争が激化するとその失敗は増幅されがちとなる。
        *『医療年金問題の考え方――再分配政策の政治経済学Ⅲ』(2007)451-2頁
        『医療年金問題の考え方――再分配政策の政治経済学Ⅲ』(2007)180頁
        公的年金の世代間格差に関する論文をつぶさにサーベイした伊藤亮太(慶大大学院商学研究科修士課程2005年度卒業)によると、このテーマを扱った論文の執筆者は、阪大と一橋の関係者がほとんどであった。今でも、この種の研究で名を知られる人の経歴をみれば、阪大、一橋の文字をみることができるはずである8)

        8)ただし、彼らが就職した大学で後継者を育てるまでは、という条件付きの傾向ではある。なぜならば、彼らは教員として、彼らが若いときに身につけた考えを就職先の学生にそのまま教えているので、いずれは世代間格差を問題視する論者の経歴から阪大、一橋の文字は消える。
  • 僕のインタビュー箇所(137頁)
    • 今の日本が、スウェーデンやデンマークのような高い負担の水準だったら、打つ手はない。ところが幸いにも、今の日本の負担水準は非常に低い。早く負担増を実現して社会保障を充実させ、安心できる社会を作ったほうが、絶対に得策。選挙で不利になることも厭わず、そういう前向きな正論を言う政治家が出てきてほしいですね。
3月2日
  • 東京都国保団体連合会講演録「足りないのはアイデアではなく財源である」2009年1月22日
  • 参考
  • 今日、会った方々へ
    • 日本医師会(081119)小さすぎる政府の社会保障と政府の利用価値――ミクロ・マクロの視点から 2008年 日本医師会 医療政策会議 講演録
    • 日本歯科医師会(081112)「権丈教授に医療政策をきく 第1回」『日本歯科医師会雑誌(2009, Vol.61, No.10
    • 日本歯科医師会(081112)「権丈教授に医療政策を聞く 第2回」『日本歯科医師会雑誌』(2009, Vol.61, No.11
    • 権丈教授に医療政策をきく 第1回」7頁
       全6巻からなる『医療経済・政策学』の第1巻『医療経済学の基礎理論と論点』第1章「医療経済学の潮流」はわたくしが担当していまして、その終わりのところに次のように書いています。「とはいえ、本章は、入院市場モデルで市場理論が説明されることに違和感を覚えたら、自分が何故に違和感を抱くのかを自問してほしいという課題や、価値判断の仕方を教えてくれるというような者や学問は信ずるに値せず、自分で考えるべしというような、数多くの課題を読者に提示はしたが、解答は準備しなかった。個人的にはそれでよいと思う。不安に思う人は価値判断は人びとが全身全霊でもって悩み、自分の信念となし得る答えを全人格をかけて準備するしか方法はないと文中で論じた意味を考え続けてもらえればと願うし、ケインズが経済学者に必要な資質として指摘した“理想的な多面性”を求め、それはそれでひとつの考え方としてかなり面白く示唆にも富む新古典派経済学の文献のみならず、多岐にわたる他分野の書にも目を通す努力を継続してほしい」と。
       20世紀の初め頃から経済学は物理学のような科学になろうと無茶な夢を抱く人たちが主流派になってしまって、経済学から価値判断を排除しようとし続けてきたんですね。
      権丈教授に医療政策を聞く 第2回」16頁
      権丈 与党の中には、正論を言って野党になってもいいじゃないか、いや、むしろ下野すべきだという人もいます。でも一人一人の政治家は、今の与党が権力の地位を明け渡す際に、自分自身が落選してしまうおそれもあるわけでして、それが実はおそろしく怖いんだと思います。なにも与党でなきゃ嫌だというわけじゃなく、「野党でもいいから僕は国会議員でいたい」という人たちの集合体が国会議員だと思いますので、負担増を口にするのは、とにかく怖い。
2月28日
2月27日
2月25日の「財政検証」に関するコメントを再掲
まず財政検証の意味については、次を参照。
なお、今回の「財政検証」で最も重要なふたつのファクターは、
  • 合計特殊出生率 1.26
  • 実質経済成長率 0.8%
合計特殊出生率については、次を参照。 そして、実質経済成長率0.8%については、次の2月25日のコメントを参照。
  • 年金の財政検証について、2.5%の賃金上昇率ということが、テレビや新聞で取りざたされているけど、平成21年度財政検証関連資料の4頁をみてもらいたい。一人当たり名目賃金上昇率2.5%の実質賃金上昇率は、1.5%と想定されている。そしてこの一人当たり実質賃金上昇率1.5%は、実質経済成長率0.8%に人口の減少率0.7%を足し合わせたもの。
    この、実質経済成長率0.8%を前提に置いていることに触れた記事に朝日新聞がある。他は0.8%に触れることなく1人当たり名目賃金上昇率2.5%という値しか載せていない。いずれのほうが重要なインフォメーションを伝えるメディアとして良質の記事を書いているかと言えば、明らかに朝日新聞(この記事に関してという意味であり、いつもそうだとは限らない)。
  • 0.8%の実質経済成長率が甘い見通しなのか、どうなのか。足下ではマイナスじゃないかということであれば、甘いと言えるだろうけれども、実質経済成長率のマイナス成長は100年続くと思うか?と問われれば、みなはどう答えるか。腕を組んでじっくりと考えてもらいたい。ちなみに、足下の経済前提がどうしたこうしたという話は、長期試算の中では、結果にほとんど影響を与えないということも知っていて良いと思う。そして年金財政の長期試算のなかで決定的に影響をもつのは、経済前提よりも出生率であることも知っていて良いと思う(所得代替率は、「年金/賃金」であり、基本的には賃金が伸びれば年金も伸びるため)。
  • さらに、50%を切らないように作為的に前提を設定したというコメントをする人物には、平成21年度財政検証関連資料を読んでもらい、では、どのページに恣意性があると考えられるのか、そういう批判はいかなる理論に基づいて言われているのかと質問すべし。この点、「勿凝学問155 偉くなるための報道と世のため人のための報道――社会保障国民会議の年金シミュレーション報道が解禁されて後」に書いている脚注を参照してもらいたい。みなさんが尋ねるコメンテーターもプロなのだから、まさか印象だけで答えているはずはあるまい。彼らにも理論的な議論を行う機会を与えてあげないと、かわいそうである。
  • 専門的な議論を行っていた経済前提専門委員会は、報道関係者にはおそろしく不人気で、傍聴席はいつも閑古鳥がないていた。いま、一斉に報道を開始した人たちの中には、ありえないことではあるが、経済前提専門委員会でなされてきた議論の詳細をまったくしらない人がいるのかもしれない。議事録は、ここで読むことができる。
  • ちなみに僕は、一昨日の年金部会で、次のような話をしている。
    50%を切らなくて残念。
    50%を切るといっても、20年、30年後に切るということが予測されるだけのこと。
    国民会議では、50を切ったら、まず、支給開始年齢の引上げを行うべしという文言を残そうとしたけど、連合が、定年延長を反対したから、この企てはボツってしまった。
    2004年付則には、「次の財政検証までに」となっているけど、20年後、30年後に、50を切ったら、すぐに何をやるべきかということを議論し、その準備にとりかかることは、否定されていないですからね。

    20年後に50%を切るということがわかったら、それまでに定年延長など労働市場の改革を進める。勤労収入と年金収入の連続性を準備する期間として、50%を切るまでの期間を使う。50%を切ることが政治家が怖いのならば、少子化対策を積極化させるべしと詰め寄る。政治家を脅して、いろいろな遊びができたんだけど、残念。

    名目下限を取り外すべしと言う意見は、昔からみんなが内心思っていることだと思う。
    これが法案になって、その時に、野党が「未納三兄弟」とか、法案の本質とまったく関係のないマヌケなキャンペーンをはるとすれば、ひょっとするとその法案は通るかもしれない。しかしながら、名目値を下げるということを決めた制度は、実行段階になると、政治家は怖じ気づいて、それを取りやめる、法律を変えてしまうと考えるのが自然だろう。だから、大方の大人は、名目下限を取り外すという議論をしないだけ。。。

    ・・・

    たとえば、現下の経済情勢のもと、年金課税を強化して、それで若年層の職業訓練費用に回すという、望ましい世代間の所得移転が行われたとする。
    ところが、そういう所得移転は所得代替率には、なんら反映されない。
    所得代替率で世代間の格差を論じるのはいいけど、所得代替率には、高齢者から若年層への所得移転などが反映されない指標であることに注意すべき。
    2004年以降も、年金課税が強化されているが、そういうことは、所得代替率では反映できない。

    世代間格差を問題視する人も、現在の低年金者の年金を減らすことは考えていないと思う。要は、高齢高所得者の社会からの所得の取り分をいかに我慢してもらうか。世代間格差を問題視する人も、それをあまり問題視しない我々も、やろうとしていることは同じことであるはず。だから、所得代替率などと言う不十分な指標を用いて、ためにする議論を行うのは、控えようね。

    ・・・

    先ほど、国がもたないと年金はもたないというご発言があった。
    たしかに、国がもたないと年金はもたない。
    でも、もたなくなるにも順番というものがあり、まずは私的年金、確定拠出年金がもたなくなり、積立方式の年金などすべてがもたなくなってしまって、最後の最後に賦課方式の公的年金がもたなくなる。
    政府は、所得再分配を行う公権力をもっているわけだから、政治家がわが身を守るために、なんとかして公的年金を守ろうとして、社会経済情勢の不確実性のなかで、必死になって辻褄合わせをしようとする。だから、公的年金は、他の年金制度と比べれば、一番安心できるんですよ。まぁ、政治家が利己的に動けば動くほど、年金は、なかなか潰れないんですよね。
    参考
    年金問題はなぜもめる?」東洋経済
2月26日
2月25日
  • 今日、会った方々へ――民医連の勉強会だった(汗)
  • 昨日、会った方々へ――連合OBの会合だった(汗)
  • 最近、勿凝学問の更新がなくて寂しいですというクレームがあったので・・・
    • 一昨日の年金部会、昨日の高齢者医療制度に関する検討会など、テーマはある。しかしテーマが大きすぎる一方、大学教員としてこの時期、入試をはじめかなりの仕事を抱えているために、さすがに、まとめる時間がない。しかし、目についたことを一言。
    • 年金の財政検証について、2.5%の賃金上昇率ということが、テレビや新聞で取りざたされているけど、平成21年度財政検証関連資料の4頁をみてもらいたい。一人当たり名目賃金上昇率2.5%の実質賃金上昇率は、1.5%と想定している。そしてこの一人当たり実質賃金上昇率1.5%は、実質経済成長率0.8%に人口の減少率0.7%を足し合わせたもの。
      この、実質経済成長率0.8%を前提に置いていることに触れた記事に朝日新聞がある。他は0.8%に触れることなく1人当たり名目賃金上昇率2.5%という値しか載せていない。いずれのほうが重要なインフォメーションを伝えるメディアとして良質の記事を書いているかと言えば、明らかに朝日新聞(この記事に関してという意味であり、いつもそうだとは限らない)。
    • 0.8%の実質経済成長率が甘い見通しなのか、どうなのか。足下ではマイナスじゃないかということであれば、甘いと言えるだろうけれども、実質経済成長率のマイナス成長は100年続くと思うか?と問われれば、みなはどう答えるか。腕を組んでじっくりと考えてもらいたい。ちなみに、足下の経済前提がどうしたこうしたという話は、長期試算の中では、結果にほとんど影響を与えないということも知っていて良いと思う。そして年金財政の長期試算のなかで決定的に影響をもつのは、経済前提よりも出生率であることも知っていて良いと思う(所得代替率は、「年金/賃金」であり、基本的には賃金が伸びれば年金も伸びるため)。
    • さらに、50%を切らないように作為的に前提を設定したというコメントをする人物には、平成21年度財政検証関連資料を読んでもらい、では、どのページに恣意性があると考えられるのか、そういう批判はいかなる理論に基づいて言われているのかと質問すべし。この点、「勿凝学問155 偉くなるための報道と世のため人のための報道――社会保障国民会議の年金シミュレーション報道が解禁されて後」に書いている脚注を参照してもらいたい。みなさんが尋ねるコメンテーターもプロなのだから、まさか印象だけで答えているはずはあるまい。彼らにも理論的な議論を行う機会を与えてあげないと、かわいそうである。
    • 専門的な議論を行っていた経済前提専門委員会は、報道関係者にはおそろしく不人気で、傍聴席はいつも閑古鳥がないていた。いま、一斉に報道を開始した人たちの中には、ありえないことではあるが、経済前提専門委員会でなされてきた議論の詳細をまったくしらない人がいるのかもしれない。議事録は、ここで読むことができる。
    • ちなみに僕は、一昨日の年金部会で、次のような話をしている。
      50%を切らなくて残念。
      50%を切るといっても、20年、30年後に切るということが予測されるだけのこと。
      国民会議では、50を切ったら、まず、支給開始年齢の引上げを行うべしという文言を残そうとしたけど、連合が、定年延長を反対したから、この企てはボツったてしまった。
      2004年付則には、「次の財政検証までに」となっているけど、20年後、30年後に、50を切ったら、すぐに何をやるべきかということを議論し、その準備にとりかかることは、否定されていないですからね。

      20年後に50%を切るということがわかったら、それまでに定年延長など労働市場の改革を進める。勤労収入と年金収入の連続性を準備する期間として、50%を切るまでの期間を使う。50を切ることが政治家が怖いのならば、少子化対策を積極化させるべしと詰め寄る。政治家を脅して、いろいろな遊びができたんだけど、残念。

      名目下限を取り外すべしと言う意見は、昔からみんなが内心思っていることだと思う。
      これが法案になって、その時に、野党が「未納三兄弟」とか、法案の本質とまったく関係のないマヌケなキャンペーンをはるとすれば、ひょっとするとその法案は通るかもしれない。しかしながら、名目値を下げるということを決めた制度は、実行段階になると、政治家は怖じ気づいて、それを取りやめる、法律を変えてしまうと考えるのが自然だろう。だから、大方の大人は、名目下限を取り外すという議論をしない。。。

      ・・・

      たとえば、現下の経済情勢のもと、年金課税を強化して、それで若年層の職業訓練費用に回すという、望ましい世代間の所得移転が行われたとする。
      ところが、そういう所得移転は所得代替率には、なんら反映されない。
      所得代替率で世代間の格差を論じるのはいいけど、所得代替率には、高齢者から若年層への所得移転などが反映されない指標であることに注意すべき。
      2004年以降も、年金課税が強化されているが、そういうことは、所得代替率では反映できない。

      世代間格差を問題視する人も、現在の低年金者の年金を減らすことは考えていないと思う。要は、高齢高所得者の社会からの所得の取り分をいかに我慢してもらうか。世代間格差を問題視する人も、それをあまり問題視しない我々も、やろうとしていることは同じことであるはず。だから、所得代替率などと言う不十分な指標を用いて、ためにする議論を行うのは、控えようね。

      ・・・

      先ほど、国がもたないと年金はもたないというご発言があった。
      たしかに、国がもたないと年金はもたない。
      でも、もたなくなるにも順番というものがあり、まずは私的年金、確定拠出年金がもたなくなり、積立方式の年金などすべてがもたなくなってしまって、最後の最後に賦課方式の公的年金がもたなくなる。
      政府は、所得再分配を行う公権力をもっているわけだから、政治家がわが身を守るために、なんとかして公的年金を守ろうとして、社会経済情勢の不確実性のなかで、必死になって辻褄合わせをしようとする。だから、公的年金は、他の年金制度と比べれば、一番安心できるんですよ。まぁ、政治家が利己的に動けば動くほど、年金は、なかなか潰れないんですよね。
      参考
      年金問題はなぜもめる?」東洋経済
    • 年金、高齢者医療制度をはじめ、いま、勿凝学問のテーマはいくらでもある。しばしお待ちを。。。
2月24日
2月23日
2月22日
2月17日
2月16日
2月11日
2月10日
2月7日
下記更新(2頁に補論加筆)
2月6日
2月5日
2月4日
  • 社会保障審議会年金部会 第13回議事録(11月19日)
  • 参考
    • 2008年 日本医師会 医療政策会議 講演録
      小さすぎる政府の社会保障と政府の利用価値――ミクロ・マクロの視点から
       日本医師会の医療政策会議で講演をした前日2008 年11 月18 日、元厚労次官襲撃事件が起こる。そして翌19 日13 時より乃木坂健保会館にて厳戒態勢のもと年金部会が開催される。開催に先立ち、年金部会への出席者全員で黙祷。1 時間出席した年金部会で発言を終え、14 時に途中退出して駒込の日本医師会に向かう。14 時半着、すぐに講演を開始。
       前日の事件のことがあり、はじめの15 分ほど、前日の深夜まで予定していなかったことを話してしまう。
2月2日
2月1日
1月31日
1月30日
1月29日
下記更新(7頁に「未納問題その後」を挿入)
1月28日
勿凝学問216の課題につて、掲示板の中で盛り上がっていた君たちへの参考資料
1月27日
1月25日
1月24日
下記更新(5頁にスライドを一枚挿入)
1月23日
1月22日
1月20日
  • 読売新聞「参院予算審議 「消費税」を正面から論じ合え(1月20日付・読売社説)
    • 「民主党が4年間で総額56・9兆円と試算している政権公約の実現のための財源を、消費税率を引き上げず、「税金の無駄遣い根絶」や行政改革だけでひねり出すのは無理だろう。
       民主党は、自民党から造反を誘うために、税制関連法案の付則部分を削除する修正案の提出を検討しているという。
       消費税率引き上げという苦い薬は避け、こうした政局優先の対応に走るとすれば、国民の信頼を損ねるだけではないか」
      ――で結ばれているけど、そうした政局優先でなんともうまくいってしまうんだから、彼らも止められないんですよねぇ(笑)。分かっちゃいるけど止められない面々・・・一番厄介です。
    • たとえば年金を例にとれば、ここ何年間も彼らの戦略は見事に的中!
  • 伊藤元重氏「小泉路線の是と非を今にいかせ
    • 惜しい。「医療・介護・教育・保育」ではなく、「保育・教育」のように保育が教育よりも先なんだよなぁ・・・どうでもいいかっ。
    • 消費税10%で日本を救う
1月19日
下記更新(5頁に追記を挿入)
1月18日
更新(勿凝学問216のタイトルを変更)
1月17日
1月16日
  • 第3回 高齢者医療制度に関する検討会 議事録(12月4日 17:00-18:30 開催)
  • (いやはや、なんともお恥ずかしい企画名)権丈教授に医療政策をきく 第1回」『日本歯科医師会雑誌』(2009, Nol.61, No.10)
    出席者 大久保満男氏 日本歯科医師会会長
          梅村長生氏   日本歯科医師会 会誌編集委員長
    とき   2008年11月12日(水) 15時~18時
    ところ  日本歯科医師会 会議室
1月15日
1月14日
1月12日
  • 新春対談「年金の持つ役割とこれからの課題――いま、年金に期待されていること」『週刊年金実務』2009年1月5・12日合併号
    • 江口隆裕筑波大学教授・権丈
    • 医療関係者の方は興味ないでしょうから・・・一部紹介

      権丈教授 社会保障国民会議のメンバーになったとき、私のなかでは、どう考えてもやらなければならない喫緊の課題が山積しているのは医療・介護だったのです。年金の問題というのは、結構、皆の誤解の上に問題が存在しているわけで、誤解を解くという仕事も重要かもしれないけど、実態として議論しなければならないのは医療・介護だというのが私のなかにあった。

      江口教授 医療・介護は、確かに問題は山積していますが、医療の崩壊など、それ自体は政治的な対立というよりも、要は、いかにそこにお金をつぎ込むかということですね。そこは与野党ともそんなに大きな開きはないのではないかとも思われますが。 

      権丈教授 財源を投入しようということに与野党間で開きがないということとその方向に動くということとはまったく話が違うわけでして、今は医療・介護財源こそ、国民の前で最も根気強く議論をして、誰が正しい財源調達の議論をしているのかを国民に理解してもらわなければならない場面なんです。国民が理解するには時間がかかるし、議論そのものを避けていたのでは、永遠に今のまま、財源を投入しようという合意だけはあるけど財源がないから、なにもしないという状態が続きます。それに医療は量の拡充のほかに、医療内部の資源配分をどうするか、つまり医師不足の濃淡を目下どのようにならすべきかという重要な問題があり、その議論はまだ手つかずです。ところが、政治的には、年金の租税方式だとかのほうが盛り上がる。

  • 紹介
1月11日
1月10日
1月8日
下記更新(3-6頁に、「補論 額縁付きエジワースボックス(一般化されたエジワースボックス)」を加筆)
1月7日
  • 『社会保障の政策転換――再分配政策の政治経済学Ⅴ』の2月出版が決まる。
    • 社会保障国民会議と関係する勿凝学問をまとめた本(2008年11月4日参照)
1月6日
1月5日
2009年1月1日
12月31日
12月30日
下記更新(脚注1、および2頁の最後にこの文章を書く動機となったメールを挿入)
12月29日
12月28日
  • 最終回
    • ねんた君と学ぶ ねんきん教室」『読売新聞』
      1年間、お疲れ様でした!
      途中、読売が、神の気まぐれでどっちに行くのか彷徨っているときは、この企画は予定の50回までもつのか・・・と、ちょぃと心配しまたけど、無事でなによりでした(笑)。
    • 今年の1月に届いたメール。
      (連載を始める背景) 
       誤解を恐れずに言えば、 「年金」を「人」にたとえるなら、今、「年金君」は、若い人の間で、「いじめ」にあっていると感じます。特に若い方々は、相手の素性や性格も知らないのに、「あいつは信用できない」と一方的に、「年金君」を「悪役」にしているきらいを感じます。
       若者は、決して年金を無視しているわけではなく、それどころか、結構、「気になる存在」に感じていると言えます。事実、投資会社「フィディリティ」(東京)が大学生を対象にした調査では、年金について約8割が「知りたい」と回答。NPO法人「政策過程研究機構」(東京)が20代を対象とした調査では、先の参院選や都知事選で、関心がある政策として、約8割が「年金」を選び項目別ではでトップでした。つまり、若者は「それなりに年金を気にしている」ということだと思います。
       しかし、年金教育は7割の中高で未実施で、「知る機会」が少ないのが実情。そのうえ、一連の記録漏れ問題という運用面の「事件」で、年金不信を助長させられています。一方で、霞ヶ関や永田町の「プロたち」は、「税方式」か、「社会保険方式」というややマニアックな論争に終始しており、若者の間では、「とてもついていけない」というのが実感だと思います。連載にスタートするにあたって30人の若者に取材しましたが、一様に辟易気味でした。
       私としては、「未納・未加入」が起きるメカニズムとして、「知らない」、「分からない」、「知る機会がない」といった「そもそも論」に加え、「どうも変な制度らしい」という「雰囲気」が、制度不信を増幅させ、その一部が未納につながっていると考えました。
       相手を批判するには、適切な理解をする必要があろうかと思います。
       こうした事情から、新しい「年金連載」はスタートさせました。
       連載では、少しでもアイキャッチになるよう、植田まさしさんに直談判して新キャラクターをつくってもらいました。
       微力ではありますが、私なりの今年の1つの課題として執筆していこうと考えております。
    • このメール、植田さまさしさんの新キャラクターというところが、僕的にはウケました。
      • 今までのキャラクターとどこが違うのか、よく分からなかった。。。(笑)。
    • ちなみに、僕からの返信。
      毎年度の講義の始まりに、次の2冊を学生に読んでもらっています。
      山口聡(2004)「年金これだけ心得帳」
      朝日新聞(2006)「図解 どうなるあなたの社会保障」

      来年、2009年あたりに出る3冊目、書名も三田の学生にぴったりな「二十歳からはじめる年金教室」を待望しております(笑)。
12月27日
12月24日
12月23日
12月22日
  • 紹介
    「社会保障ミステリー 高齢者医療の負担、健保で差? 優良な企業、保険料率低く」『日経新聞夕刊』
  • 参考資料
  • これで、上記資料を赤旗と日経が紹介。下記忠告を下さった方、ご心配なくぅ。。。。
    • 赤旗で紹介されて、先生を攻撃したい人たちの、妙な「攻撃材料」の一つに使われないといいのだけれど。
    • ちなみに、僕からの返事
      • だいじょ~ぶっ(青影ふう?)
        僕は多神教で(?)、右から左まで全部お友達の博愛主義者ですから(笑)。
    • 赤旗さん、僕の名前をご遠慮なく使っていいですよっ。そしていつかしっかりとした財源調達の話などを書かれた、ご連絡を!
    • 下記3頁のようなかわいい動きがあることは確かなんだけどね。
12月20日
12月18日
  • おっ、赤旗新聞! なかなかポイントがうまくまとめられた記事です(特に太字の箇所など)。いつか、租税社会保険料の負担増も言ってくれれば最高なんだが(笑)。
    ( 2008年12月05日  日刊2面 掲載 02頁赤旗)

     ◎65歳以上の医療費窓口負担/一律一割で4000億円/厚労省が総額の伸び試算
     
     厚生労働省は四日、六十五歳以上の医療費窓口負担を一律一割にした場合、新たな医療費総額の伸びは、四千億円程度であるという試算を高齢者医療制度検討会に示しました。同省が負担減についての試算を明らかにするのは、異例です。
     現在、高齢者の窓口負担は六十五歳―六十九歳は三割。七十歳以上は一割ですが、「現役並み所得者」の人は三割負担となっています。
     厚労省試算では、二〇〇七年度の六十五歳以上の概算医療費四兆四百億円(三割負担の高齢者分)をベースに計算。負担が減ったことによる受診増の影響を考慮しても、一律一割にした場合は四兆四千五百億円程度でした。窓口負担分を除いた「医療給付費」の増加は七千八百億円でした。この試算は、検討会メンバーの権丈善一慶應大教授の求めで行ったもの。権丈教授は「生活者はいずれは高齢者になる。このくらいは、みんなで払ってもいいのではないか」と指摘しました。
  • ちなみに上記「このくらい、、みんなで払ってもいい」の意味
    • 医療給付費七千八百億円---消費税換算約0.3%で65歳以上自己負担1割社会を買うことができます(所得税換算や資産課税換算では直感的に理解できる形に計算できないから消費税にしているだけですので、あしからず。消費税換算というのは、いつでもだいたいそういう意味なんですよ。七千八百億円と言われても、みんなピンとこないけど、消費税0.3%と言えば、ほ~っと、生活感覚で理解できる)。
  • 参考資料
12月16日
  • 今日もゼミの補講 今年も地獄巡りの季節(2006年秋冬の地獄巡り
    今年の地獄巡りは、冬休み22日、24日に突入――。
    ちなみに24日夜は、仏教徒の会
    • ゼミ掲示板へのある学生の書き込み
       >仏教徒の会
       今年もこの季節が来ましたねぇ。
       もちろん参加します。
    • 卒業生も見栄張って欠席しなくていいぞ。。。> みっちょん、ぽん、まな……
12月15日
  • ガルブレイス『新版 バブルの物語』、Amazonで予約可です。
    • 参考 11月16日にジャンプ
    • サミュエルソン曰く、「ケン・ガルブレイスは、ソースタイン・ヴェブレンと同様に、われわれノーベル賞受賞者の大部分がほこりをかぶった図書館の書棚の脚柱に葬り去られてしまうときに、記憶され読まれ続けるだろう」
12月14日
下記バージョンアップ(3頁に参考資料挿入)
12月13日
12月12日
  • 勿凝学問205 本日の日経案は?の問い合わせ――社会科学と刷り込みの理論
  • 社会保障審議会年金部会 第12回議事録(11月12日)
  • ところで、次のような連絡がちらほらと届いているんだけど、中吊りに顔…マジか?
    • 先日は母の所に行って下さってありがとうございました。で、今日地下鉄の中吊り広告で先生のお顔と名前を拝見して!と母と2人ではしゃいでしまいました。
    アリエンヌ。。。
12月11日
  • 宮崎哲也さんが、「年金に関しては、権丈善一氏の卓見をお読みいただきたい」と紹介してくれていますので、下記を紹介・・・
    • 仏頂面日記 48」『週刊文春』2007年8月9日号
    • 仏頂面日記 49」『週刊文春』2007年8月16・23日号
    • ちなみに、僕は彼に会ったことも話をしたこともありません。ただ、今回この仕事を引き受けたのは、彼が編者だったのは大きい。他のほとんどのテーマでも論じることができますので、機会があればどうぞ。なかには今回の担当者の論と真逆の「日本興国論」――今の論者から見れば「日本亡国論?」――になるのがあるでしょうけど。。。
12月10日
  • -----Original Message-----
    From: Y Kenjoh [mailto:kenjoh@hotmail.co.jp]
    Sent: Thursday, November 27, 2008 2:00 PM
    Subject: RE: 「文藝春秋」です。

    ・・・
    ところで、タイトルはどのようになるのでしょうかね。
    基本的にわたくしは、脱力系もしくは肩すかし系、ユーモア系でして、
    力の入ったのとか説教系はとても苦手ですので、よろしくお願いいたします<(_ _)>ペコッ。
  • そして、これだよ(T_T)トホホッ
    • 「安心なさい、年金は破綻しない――宮崎哲也編 2009 逆転の日本興国論」『文藝春秋』新春特大号(2008年12月10日)ここから宮崎氏の文章を立ち読みできます〕
    • 感想・・・執筆者の中でひとり浮いてる? 
      次回から特集の他の執筆者を教えてもらって仕事をひき受けることにしようと思った...と言ってもそこは難しいところで、僕が断ると他に行く。そうなるとおいおいそれは間違えているゾということが書かれることになる。そうならないようにという消極的理由で引き受けざるを得ない仕事もあるわけで、最近はそんなのばっかり。
      でっ、写真が載るという話はなかったはずなのに・・・今年最大の不覚(涙)。
12月9日
  • 議事録の頁を更新
  • 社会保障国民会議 医療介護分科会(10月23日開催) 議事要旨
    • ○今田委員 ・・・普通なら放っておくともっとかかるようになるのが、改革すると少しは効率化ができて国民の負担も少なくなるということを期待するんですが、この結果は、どのように解釈されていて、どういう意味を持っているのかをちょっと聞きたいんですが。
      ・・・
      ○大森座長 権丈さんどうぞ。
      ○権丈委員 まず第1点目は、この国では、医療も介護も、そして教育も、あるべき姿を求めて改革するとなれば費用が増えることは、当たり前だったんですね。この10 年ほど、改革と言えば費用削減という考えが世の中で支配的であり、それが常識にまでなっていたことが、この国の今の不幸をもたらしただけだと、わたくしは思っています。
12月8日
12月6日
12月5日
12月4日
12月3日
12月2日
  • んっ?
     > 負担データは、http://www.oecd.org/dataoecd/48/27/41498733.pdf より。
    上記は、下記『週刊東洋経済』35頁「日本はアメリカよりも小負担国」に関して、11月12日に送ったメール。表現が不親切で分かりづらかったですね、すみません。
12月1日
11月30日
11月28日
11月27日
11月26日
11月23日
11月22日
11月20日
11月19日
11月18日
  • ある組織の方向転換
    • 年金財政シミュレーションを受けて、これまで掲げた租税方式要求を再検討する方向へ
    • 自治退ニュース No.236, 2008.7.7.
11月17日
2008年11月16日
  • 紹介
    ゼミ卒業生より
  • お久しぶりです。
    ・・・

    勿凝学問184『ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞と経済学者の思想――クルーグマンの受賞に思う経済状況と選考過程』を拝見させていただきました。
    ・・・
    ところで、ご存知かもしれませんが、勿凝の最後に出てくる『バブルの物語』(ガルブレイス)は、私の勤めている会社から出版されていたりします。そして、お書きの通り絶版になっていました。

    しかし、昨今の世界的金融危機をきっかけに、改めてガルブレイスに脚光が当たっているということで、新版として12月4日に復刻することとなりました。
    ・・・
    歴史から学ぶことなく金融バブルの崩壊が繰り返され、それが再び現実になった今だからこそ、ガルブレイスが読まれているのでしょうか。

    先生が復刻版についてのコメントをお書きになっていたので、お知らせしたくて久しぶりのメールをさせていただきました。
    それでは、失礼いたします。
  • ゼミ第1期から必読の書として薦めている本が、絶版、復刻という運命を辿ったのは3冊目。これで、絶版になった本の復刻率100%を達成できた――ありがとよ、にっち。
11月15日
11月14日
  • 左のコンテンツを、「予習の頁」から「予習・復習の頁」にする。理由はお分かりだと思いますので、今朝6時半からの勉強会ご出席の方々、しっかりと復習してください。。。
11月13日
  • 産業経済論(in 日吉)の学生さんへ
    • 明日は、この資料を印刷してきてください。
    • 講義のはじめに映画SiCKOのさわりの部分を紹介します。遅刻せぬように、かつ映画SiCKOを検索でもして予習しておいてください。
  • 紹介
11月12日
11月11日
11月10日
11月9日
11月8日
11月5日
11月4日 『社会保障の政策転換――再分配政策の政治経済学Ⅴ』
  • 社会保障国民会議親会議 最終報告の取りまとめについて
    • 勿凝学問142 社会保障国民会議は、どうなると思う?
    • 勿凝学問146 明治期に、もし福澤諭吉の租税論を伊藤博文たちが打ち消していなければ
    • 勿凝学問150 社会保障国民会議における社会保障財政シミュレーションについて
    • 勿凝学問159 さて、社会保障国民会議のメンバーを辞めるとするか
    • 勿凝学問161 この国の民主主義が一歩前進か――前原民主党前代表の民主党マニフェスト批判
    • 勿凝学問172 積極的社会保障政策という景気対策――社会保障重視派こそが一番の成長重視派に決まってるだろう
    • 勿凝学問173 2008年9月、いま政界で何がおこっているのか?――衆参二院制否定論者たちによる二院制問題点の最大活用
    • 勿凝学問174 1997年不況の原因は、本当に消費税率引き上げなのか?――当時の公共事業費削減やアジア経済危機も思い出してあげないと、消費税が可哀想だ
    • 勿凝学問178 度を超えた官僚叩きという小泉路線の一番の後継者は小沢民主党だろう――小泉氏引退表明の日
    • 勿凝学問186 この国の今の状況で、負担増のビジョンを示さない政党には拒否権を発動するべし――アメリカよりもGDPに占める租税社会保障負担の割合が小さくなったらしい
    • 勿凝学問189 「乏しきを憂えず等しからざるを憂う」ようなできた人間じゃないよ、僕は――日本財政学会シンポジウムでのワンシーン
    • 勿凝学問191 首相の3年後の消費税増税発言を野党が批判すればするほど面白くなる――将来の負担増路線という陣地を先に与党にとられた野党の運命
    • 勿凝学問202 日本は小さすぎる福祉国家、低福祉国家であり中福祉国家ではない――社会保障国民会議での最後の発言
  • 雇用・年金分科会 公的年金制度に関する定量的なシミュレーション結果
    • 勿凝学問134 社会保険方式論者ねぇ、まぁ、悪くはないけど違和感はあるね――プロとアマチュアの見解の相違としての基礎年金財源方式と混合診療問題
    • 勿凝学問139 次期総裁候補が「基礎年金を全額税負担に」と言ったというけど・・・それがどうした?
    • 勿凝学問153 年金が政争の具になった国、日本――間違えたことを信じ込まされてきた犠牲者としての日経新聞
    • 勿凝学問155 偉くなるための報道と世のため人のための報道――社会保障国民会議の年金シミュレーション報道が解禁されて後
    • 勿凝学問157 報道における両論併記の罪――選択肢にもなり得ない年金改革論が生き延びてきた理由の一つ
    • 勿凝学問158 日経の言う「小さな税方式」を読売の記者に解説してもらうとどうなるか――「小さな税方式」が抱える問題を解決しようとすると「大きな税方式」になってしまうジレンマ
    • 勿凝学問166 日本は世界で初の保険方式から租税方式に移行する国になるのでしょうか――移行は政治家に負荷がかかりすぎるのでは・・・
    • 勿凝学問168 やはりメディアは政策提言なんかやめておいた方が世のため人のためだろう―― 一連の新聞各紙による年金改革提言を傍観しながら思うこと
    • 勿凝学問171 最低保障年金と最低所得保障――社会保障国民会議での5つの安心プランについてのコメント
    • 勿凝学問196 民度以上の制度はできない――みんなが自信をもって間違えればおかしな方向に行くのが民主主義
    • 勿凝学問182 社会保障国民会議の議事録は宝の山――両論併記の是非に触れた雇用年金分科会の印象深いワンシーン
    • 勿凝学問190 「地方を活性化する」とか「中産階級を生む」とかというのは意図的にやらないとできっこないんです――社会保障国民会議第7回雇用年金分科会(9月8日開催)での発言
    • 勿凝学問197 医療と政府の利用価値――国民会議医療年金分科会での出来事
    • 勿凝学問200 基礎年金租税方式についての国民的議論はすでに終わっているよ――ただし、普通の読解力をもっていないと理解できない話ではある
    • 勿凝学問214 文藝春秋「安心さない 年金は破綻しない」――なっ、なんだこのセンス不足のタイトルは(T_T)トホホッ
  • 医療・介護・福祉分科会 医療・介護シミュレーション結果について
    • 医療介護給付費推計ヒアリング
    • 上記ヒアリングで用いたパワーポイント(シミュレーションの基本的考え方はスライド30枚、31枚目参照)
    • 勿凝学問151 “医療崩壊”阻止には「見積書」が不可欠――m3.comインタビュー記事
    • 勿凝学問154 この期に及んでも医療に無駄がある論の根強さの原因は?――国民会議・医療介護福祉分科会に出席しているときのメモ
    • 勿凝学問195 医療は税制改革の中心なのか、それとも蚊帳の外なのか――見積書の準備もない医療界
    • 勿凝学問176 社会保障国民会議医療介護シミュレーション前提と日医
    • 勿凝学問185 医療経営と消費税改革――消費税に対する自民・民主の具体的方針
    • 勿凝学問187 「ところが改革ケースをみると費用はより増える結果になっている」――医療介護費用シミュレーションに対する日経社説の反応
    • 勿凝学問193 医療介護費用シミュレーション結果は最低ラインの見積書にすぎない――「実はGDPに占める医療介護費用の割合は、価格の上昇次第でいくらでも増えるんです」
  • 少子化・仕事と生活の調和分科会   子どもと家族を応援する重点戦略
    • 勿凝学問192 シミュレーションは使い方で役割が変わる――社会保障国民会議少子化分科会でのやりとり
  • 社会保障国民会議、その後
    • 勿凝学問203 どう考えても、年金で最大の問題は第1 号被保険者に被用者が4 割以上いることなんだよなぁ――それなのに社会保障国民会議雇用年金分科会における使えない提言
    • 勿凝学問205 本日の日経案は?の問い合わせ――社会科学と刷り込みの理論
    • 勿凝学問206 社会保障改革議連と朝鮮民主主義人民共和国――社会保障番号と社会保障個人会計の違いはしっかりと分かっておこう
    • 勿凝学問208 人は消費者であり労働者でもあるという人間の二面性について
    • 勿凝学問209 逃げ切れると思っている団塊世代のちょっとした勘違い
    • 勿凝学問210 国民が喜ぶけど国民を不幸にしない方法としての「政治家の世襲禁止令」――税制抜本改革の「中期プログラム」合意と中谷巌氏の文章に思う
    • 勿凝学問212 11年度からの消費税上げを32%も評価しているらしい――リベラル自民と保守民主の兆し?
11月3日
11月1日
10月30日
10月29日
10月28日
10月27日
10月25日
10月24日
  • 紹介
    • 日本財政学会 プログラム アジアの財政
      26日 午前09:30~12:00
      報告議題:日・韓医療保険と介護保険制度に対する比較分析
      報告者:金明中(ニッセイ基礎研究所)
      討論者:権丈善一(慶應義塾大学)
10月23日
10月22日
下記更新(3頁に補論挿入)
  • 紹介
    • 日本財政学会 大会シンポジウム
      10月25日 15時10分-17時40分 於 京都大学
      【タイトル】
      少子高齢化社会の財政システム

      【趣旨】
      年金、医療、介護といった個別論ではなく、大局的な観点から財政資源をこれらの社会保障システムにどう適切に配分していくべきかを正面から問う。社会保障の財源調達のあり方(租税、保険料、そして私費負担のあり方)をどうすべきか、そして社会保障各分野(年金、医療、介護…)に対して財政資源をどのように優先的に配分していくべきか、いずれもこれからの社会保障制度の設計にとって重要な問題である。そこで、このシンポジウムではこの問題に関する第一級の専門家を招き、社会保障と財政システムの関係を改めて冷静に学会として問い直すことにしたい。

      【パネリスト】
      宮島洋(早稲田大学)、西村周三(京都大学)、大沢真理(東京大学)、権丈善一(慶應大学)
10月21日
10月20日
下記更新(3頁以降に「参考資料」を挿入)
10月19日
10月18日
10月15日
10月14日
10月13日
10月10日
10月8日
  • 社会保障国民会議 雇用年金分科会(9月8日開催) 議事要旨(低所得者に対する対策等について)
  • 社会保障国民会議 医療介護分科会(9月9日開催) 議事要旨(医療介護費用のシミュレーションについて)
10月5日
10月4日
10月3日
10月2日
10月1日
  • 『月刊現代』2008年11月号 日本経済再生の処方箋
    • 年金問題 どんな政治家を選ぶのかが問題だ
      編集者から
      > なお、タイトルを先生の本文8行めから拝借して、
      > 「どんな政治家を選ぶのか」が問題だ
      > に変更させていただきました。ご了承ください。
      > 小生がはじめにつけた「民度以上の制度はできない」については、
      > 「民度」という言葉が強すぎて、せっかくの内容なのに読者が反発する
      > のでは、という編集長判断によるものです。事後承諾になりすみません。

      僕から
      > お気を使ってくださいましてありがとうございました。
      > 気を使っていただくくらいが僕には丁度良いんですよ(笑)。

      ちなみに、原稿依頼は
      > 5年~10年のスパンで見たときの「日本の処方箋」を読者の方に提示するという
      > ような大企画を考えております。
  • 紹介
    ねんた君と学ぶ ねんきん教室」『読売新聞』
9月30日
9月29日
下記、更新(脚注1での問い合わせに関して、情報提供ありがとうございました。それと、勿凝学問73からの引用文を増やしました)
9月25日
  • 勿凝学問178 度を超えた官僚叩きという小泉路線の一番の後継者は小沢民主党だろう――小泉氏引退表明の日
  • 「高齢者医療制度見直しに関する検討会」で配付した資料
    医療費抑制政策の撤回は大規模な財源確保から」『週刊東洋経済』2008年8月2日特大号
    高齢者医療制度で議論二分 経済界よりの政策の是正を」『週刊東洋経済』2008年8月30日増大号
  • 本日の検討会で読み上げた箇所
    高齢者医療制度で議論二分 経済界よりの政策の是正を」108-9頁

     05年当時、75歳で線を引くということに医療上、明確な理由があるのかと疑問を抱く人が多かった。75歳から自己負担が減るとか、75歳で切ったから、若い人の老人医療費の負担が過重にならないように、高齢者と若い人との老人医療費負担割合を自動化できたというのは75歳で切ったことの長所と考えることもできますが、75歳で医療制度を独立させることは、なんともいただけない話だと私は前から申し上げてきました。
     なぜ年齢による医療制度の線引きに問題があるかというと、財政当局がカネを出すかわりに口も出しやすくなるからです。従来の老健という財政調整制度ではなく独立した後期高齢者医療制度に公費5割が投入されるようになりました。しかし公費という税金は結構怖いものだと思っています。
     多くの経済学者には、社会保険料と税金が同じものに見えるようなのですが、保険料と税金とを比べると明らかに無視できない違いがある。財務省は保険料についてはなかなか口出しできないけれども、税金には物すごく口出しできるので、どうしても給付抑制がかかり、「後期高齢者の診療報酬を下げたり、終末期患者扱いをして医療を手薄にするよう採るよう圧力をかけてくる」と、私は本誌07年9月8日号で述べています。
     ただ、今回の改革は悪いところばかりじゃない。財界人の強い意向を受けてシステムを変えた割には、組合健保の負担が上がっている。前期高齢者医療制度という形でリスク調整が65歳までボンとおろされてしまったので、組合健保の負担が上がっているんですね。そこまで行ったのだったら、前期高齢者医療制度の仕組みを後期高齢者にまで拡大して65歳以上でリスク調整を行う。そうすれば、国保の救済にもつながる。
     そして、今回改革された政管健保での都道府県運営を今後も生かし、国保も都道府県単位の広域連合などの受け皿を利用した運営に発展させていけば、かなり良い制度になると思うんです。制度なんて直線的に進化するものじゃないですし。

9月23日
9月22日
下記、更新(タイトルを変更し、3頁に付録を挿入・・・次の文章も挿入)
「ついでにわたくしは、「I envy Sweden. スウェーデンで年金制度を設計するのはさほど難しくない(笑)」と言って、ウケてきた」
9月21日
9月20日
9月19日
9月15日
9月11日
9月10日
9月9日
9月7日
9月6日
9月5日
9月4日
9月3日
9月2日
9月1日
  • 週刊東洋経済』「あなたの常識をひっくり返す 不確実性の経済学入門」特集のうち、次の本文を監修。
    • 「医師不足はなぜ起きたのか?」68頁
    • 「年金問題はなぜもめる?」76頁
8月29日
8月26日
8月25日
  • 医療座談会(7月7日実施)後半
    「高齢者医療制度で議論二分 経済界よりの政策の是正を」
    週刊東洋経済』2008年8月30日増大号
      尾辻秀久(参議院議員、元厚生労働大臣)
      二木 立(日本福祉大学教授)
      権丈善一(慶應義塾大学教授)
  • 参考(時も経ち、ネット上で公開可のようなので)
    医療座談会(7月7日実施)前半
    医療費抑制政策の撤回は大規模な財源確保から
    『週刊東洋経済』2008年8月2日特大号
      尾辻秀久(参議院議員、元厚生労働大臣)
      二木 立(日本福祉大学教授)
      権丈善一(慶應義塾大学教授)
8月21日
8月13日
8月12日
8月11日
8月8日
下記更新(「情報と世論と民主主義の脆弱性――公と私の社会的アンバランス考」に改題、5頁第1段落を加筆)
8月7日
8月4日
  • 紹介
    RIETI政策対談「これからの年金改革~社会保障国民会議中間報告からみえてくるもの

    我が国では、年金、医療問題等、社会保障問題について課題が山積である。年金改革については、6月10日に社会保障国民会議が中間報告の答申を行った。第6回RIETI政策対談では、中間報告を踏まえ、これからの公的年金制度のあり方、制度の見直しについて、RIETI研究主幹であり、社会保障国民会議の座長である吉川洋東京大学大学院経済学研究科教授とRIETIにおいて社会保障財政シミュレーションモデルの開発を研究している中田大悟研究員に論じていただいた。

    (このインタビューは2008年7月14日に行ったものです)

7月29日
7月28日
7月24日
下記更新(2頁の「3紙に遅れをとった他紙」を「3紙に遅れをとった毎日新聞」に)
7月23日
7月21日
7月19日
7月17日
7月16日
7月15日
下記更新(脚注1に加筆)
7月14日
下記更新(1頁目の第1段落と2頁目の脚注1を挿入)
7月11日
  • (今日1日限り、第1回目から使っているエコノメ右腕カップのBGMをこの場で公開
     今時の学生さんは、このBGMを聴いてもイソップを思い出してくれなかったりする・・・)
  • 6月18日に開幕したエコノメ右腕カップ 
    今年のテーマは、「OECD諸国間で自殺率に差が生じるのはなぜか?」

    18名によるエントリーペーパーからファイナリスト決定 
    大寺詠子選手 vs 鈴木久美子選手

    本日23時に決勝戦開始 == コメントに基づく最後の更新は23時締め切り

    審査をしてくれた4年生、ご苦労さん。(実況中継審査結果
    最後の審査、土曜日の○特飲み会に結果を持参しておくれ。
    そろそろカラオケ屋の暗闇で10.5ポイントを読むのは辛くなってきたので、16ポイントでよろしく。。。(3年生は知らないだろうが、学期末○特飲み会恒例の秘密基地は40人以上が入る五反田ビッグボックスの本当のビッグボックス? この日は全員が2次会まで参加しなければならないという掟あり)
7月10日
  • 本日、本年度講義を終えた健康マネジメント研究科の学生さん達へ
    今日言った「生涯学習」の話は、下記、1頁にあります。
    勿凝学問62 選択のときへの選択のとき
7月9日
7月8日
7月7日
  • m3.comによる小松秀樹先生との対談最終回8回目(参照 対談座談会
    負担増に向けた戦略を立てよ(下)      
  • お知らせ
    7月19日 15時 墨田区KFCホール
    崩壊の危機にある日本の医療・介護制度の『再生』に向けて」全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)
    シンポジスト
    • 埼玉栗橋総合病院 本田宏氏(参考 「座談会 医療崩壊の先に何があるか」『月刊保険診療』2008年1月号)
    • 立正大学教授 浦野広明氏(日本租税理論学会監事、この学会は「消費税増税なしでの財政健全化についての声明」を発表し、『消費税増税なしでの財政健全化』(2007/12)も出版)
    • and 権丈
  • シンポジウム関係者のお一人より
    「"アウェー"かもしれませんが、どうぞ遠慮なく、ご発言下さい。先生のお人柄は、少々きついことを言っても、十分カバーできると思います」
    ――うんっ?
7月6日
7月5日
7月4日
7月3日
  • m3.comによる小松秀樹先生との対談4回目
    良い医療を受けたいがお金は出さず(下)
  • 論座』2008年7月号
    特集 社会保障論議 ここがおかしい

    医療は税制改革の中心なのか、それとも蚊帳の外なのか
     ●権丈善一 慶応義塾大学商学部教授
    高齢者医療制度改革は、どこで間違えたのか
     ●堤 修三 大阪大学教授
    負担増拒否症候群をどう克服するか
     ●高山憲之 一橋大学教授
    税法式か社会保険方式か 二分法への四つの疑問
     ●西沢和彦 (株)日本総合研究所調査部主任研究員
    福祉にも“日本型”市場メカニズムを いま必要な発想の転換
     ●中島隆信 慶応義塾大学商学部教授
    国民を疲弊させる給付削減からの脱却を 少子高齢化社会を踏まえた政策構築へ
     ●服部万里子 立教大学教授
7月2日
7月1日
  • 明日の年金部会で第3号被保険者問題が論題にあがるはずなので、昨年10月に書いた次の文章を紹介。
    勿凝学問111 もはやコミカルな年金租税方式論者たち――再分配政策の政治経済学からみる年金租税方式化論の本質?3頁より
    「パート労働の厚生年金適用問題、第3号被保険者問題、未納未加入問題、これらは確かに問題だと思う。でも、政治的・突発的には何が起こるか分からないが、 理論的には――ゆえに研究者としては――現行の制度には租税方式への退路はない。ならば、研究者としては現行の保険方式のもとで問題解決をはかる方法を考 えぬく――それしか途はないと思う。これまでは、パート労働の厚生年金適用問題、第3号被保険者問題、未納未加入問題を等しく問題視する人たちが、違った方向に解決策を見出そうとして力が分散されすぎていた。だけど、基礎年金の財 源を100%租税にするという逃げ道は、この国には実はないんだ。だから2004年 年金改革時に計画が立てられた制度のもとで、パート労働の厚生年金適用問題、 第3号被保険者問題、未納未加入問題を問題視する人たちがひとつになって解決に突き進む。そうすれば、いままで不可能だったことが可能になるかもしれない ・・・」
6月30日
6月29日
下記更新(3頁に追記を挿入)
6月28日
6月27日
6月25日
23日の「17年後の日本 社会保障 低レベルに 対GDP03年G7比 慶大教授が試算」『毎日新聞』に関連して
6月24日
  • 紹介
    『週刊エコノミスト』7月1日特大号
    ■【特集】ここがおかしい 日本の雇用制度
    ・正社員・非正社員の「均等待遇」が社員のやる気を引き出す   
     渥美 由喜
    ・非正規労働・欧米との比較 日本の非正規労働者はステップアップができない   
     権丈 英子
    ・労働時間比較 圧倒的に長い日本男性の労働時間    
     水野谷 武志
    ・解雇制度の実態 日本の解雇規制は「二重構造」 これが正規・非正規の差別を生む
     濱口 桂一郎
    ・男性の育児参加 仕事と子育てを両立できない日本の父親たちの現状    
     渥美 由喜
6月23日
  • 17年後の日本 社会保障 低レベルに 対GDP03年G7比 慶大教授が試算」『毎日新聞』
    んっ? 慶大教授って僕か? 
    僕は公式に発表されている社会保障給付費のGDP比の試算を、高齢化率を横軸にとって図にしただけだって言ったのにぃ――まぁっ、いいよ、記者さん達をはじめとした大勢の方にとってショッキングな図だったんですよね、許容許容。僕的にはちょいと恥ずかしいけど(笑)。この前貸した映画「SiCKO」のDVD、特典映像のデンマークのところも観ておいてくださいませ。
6月21日
6月21日
社会保障論(商学部・法学部 於 三田) テストについて
7月18日 2限目 80分 持ち込み不可

下記4冊を、立ち読みでもなんでも良いから読みくらべ、当日、いかなる問題が出てきても対応できる心と頭の準備をしておくように。
  • 石弘光『税制改革の渦中にあって』     以下、執筆者50音順
  • 高橋洋一『さらば財務省!』
  • 中川秀直『官僚国家の崩壊』
  • 与謝野馨『堂々たる政治』
なお、試験当日は、過去、掲示板にアップした14回のレポートを各自印刷して提出してください。
先日も話をしたように、13回以上のレポート提出で受験資格有り。
ちなみに慶應商学部卒業の後藤田正純氏も最近『政治家の覚悟 国民の覚悟』を出していますね。
付録 
去年までは隔週レポートでしたけど、今年は毎週レポートにしました。
サバイバルゲームもあと少し・・・。
6月20日
「日本の医療を守る市民の会」に出席された皆様への追加資料
6月19日
今朝の社会保障国民会議で触れた、「社会保障の機能強化に必要なのは代金、料金の支払なのであり負担とは呼びたくない」という話に関連する雑文。
6月18日 24:00
第7回右腕カップ・第2回エコノメ右腕カップ開幕 
実況中継

対戦グループは、毎夜、次のように僕が指定して決まります。
会社PCのボリュームを最大限に・・・
ゼミ連絡板(日頃はパスワード有り)

実況中継の流れを作った第1回右腕カップ実況中継
6月18日
昨日の「日本の医療を守る市民の会」に出席された皆様へ
6月17日
6月16日
6月15日
明後日6月17日に下記の会で、話をします。
以下、ポスターより
  • 日本の医療を守る市民の会
  • 権丈善一「私たちが選ぶ『この国のかたち』――医療財源問題を中心にして」
  • 日時 2008年6月17日 火曜日 18:30~20:30
  • 会場 中野サンプラザ 8F研修室(JR中野駅北口徒歩2分)
  • 参加費 1,500円(税込み) セミナー当日、受付でお支払いいただきます。
  • 申し込み方法 メール(sugumam@blue.ocn.ne.jp)もしくはFAX(03-3383-6030)でお願いいたします。
  • お問い合わせ  生活設計塾クルー内藤眞弓まで tel03-5342-6250

日本の医療を守る市民の会」って何?

「日本の医療制度を守りたい」との思いから、フリーライターの早川幸子とファイナンシャルプランナーの内藤眞弓の二人で立ち上げました。医療制度は国の根幹に関る問題です。誰かにお任せではなく、将来世代に対して責任を負う私たち一人ひとりが声を上げていかなくてはなりません。そのために勉強会を適宜開催して医療に関する理解を深め、医療の質を確保するための具体的な行動を起こしていきます。一緒に参加してくださる方すべての方が会員です。

6月14日
6月12日
6月10日
6月6日
6月4日
  • 「基礎年金の税方式化 大半の国民は損に 企業が専ら得をする」『週刊東洋経済』2008年6月7日号122-3頁
    • 国民の利益にならぬ改革
    • 年金より医療の議論を
      • 要点
        社会保障国民会議で、基礎年金税方式化の試算を公表
        サラリーマンと低所得自営業者、高齢者が大幅な負担増
        未納・未加入者の救済にもつながらないことも判明
  • ゼミの学生は、『週刊東洋経済』かかえて三田を闊歩しようかね。。。
    (実はうちのゼミの学生に東洋経済を定期購読しているのが相当いることを先日知り、僕は驚きました――なんだこいつら、自分が学生の頃とは何かが違う!?)
6月1日
下記更新(5頁以降のゴシック箇所挿入)
5月28日
5月27日(夜)
5月27日
5月26日
下記バージョンアップ(脚注さらに加筆)
5月25日
下記バージョンアップ(脚注を加筆)
5月24日
5月23日
5月22日
5月19日
5月17日
  • 昨日「年金シミュレーション」について説明を受けられたプレスの方々へ
    税財源方式への移行パターンの意味については、下記文中16頁が参考になるかもしれません
    2008年4月、いわゆる今日的年金問題について」(4月12日脱稿)

    一般の方々へ
    年金シミュレーションに関する報道は、19日の会議で公開されて後に解禁となります
    今、月曜日の夜の報道、もしくは火曜日の朝刊に向けて準備が進められている段階です
5月16日
5月15日
勿凝学問150をバージョンアップ(4頁目に「年金騒動の政治経済学――政争の具としての年金論争トピックと真の改善を待つ年金問題点との乖離の引用を挿入。および、最終頁に、知人からの次のメールを挿入。

  すでにお聞きになっているかもしれませんが、あす金曜日16時から
  来週月曜日に国民会議の分科会で出すシミュレーションについて
  マスコミを対象にした事前ブリーフがあります。
  そして、月曜の会議終了後解禁となりました。

  ・・・
5月14日
5月11日
5月10日
5月6日
4月29日
下記バージョンアップ(1頁目に「全額税方式の基礎年金を導入している国はカナダ、オーストラリア、ニュージーランドの3か国だが、いずれも制度発足当初からで、途中から税方式に移行した例はない」〔読売新聞4月16日21面〕を挿入)
4月28日
4月24日
4月18日
4月17日
4月16日
4月15日
4月14日
4月13日
4月12日
4月11日
  • 履修者のみなさん
    ここに、社会保障論の連絡板はあります。
    しっかし、今日伝えたユーザーネーム、パスワードは間違えていました。
    来週の講義まで、みなさんへの連絡は、この場で行いますので、時々覗いておいてください。
    11日提出のレポートは、今日観た映画「SiCKO」の感想文です。
    18日のレポートは、旧図書館にリザーブブックとして置いている『医療崩壊』もしくは『医療の限界』です(後者は、自分で購入してもらうことになります)。
    18日レポートを書く際には、旧図書館にリザーブブックとして置いている『図解 どうなるあなたの社会保障?』の医療の箇所を読んで、日本の医療保障制度の勉強をしておいてください。
  • 今日は、講義のガイダンスでしたので、下記、ご参考までに。。。(笑)
    勿凝学問91 いっそのこと日本一単位をとるのが難しい社会保障論でも目指してみようか
4月10日
  • 自治体病院全国大会2007「地域医療再生フォーラム」講演録
    2007年11月7日開催

    講演Ⅰ 「医療制度改革の方向」
            国際基督教大学教養学部 教授 八代 尚宏 氏
    講演Ⅱ 「医療崩壊をめぐる政治経済学-いま何が起こっているのか?」
            慶應義塾大学商学部 教授 権丈 善一 氏
    討 論
         座  長: 熊坂義裕 岩手県・宮古市長
         パネリスト: 八代尚宏 氏、権丈善一 氏
  • 社会保障国民会議本会議第2回 議事要旨
    参考資料
    勿凝学問142 社会保障国民会議は、どうなると思う?
4月9日
4月4日
4月3日
4月2日
  • 今朝(10時より12時)、「年金部会経済前提専門委員会」を傍聴された方々への参考資料
    財政検証について」(第1回年金部会配付資料 06年12月27日)
    人口の変化等を踏まえた年金財政への影響(暫定試算) 」6頁(第1回経済前提専門委員会 7年3月2日)
  • 第2回経済前提専門委員会議事録より権丈発言箇所
    5年に1回の財政検証における試算は将来のことを当てるのが目的ではなくて、先ほどのマクロ経済スライドのところの話もありましたように、5年に1回見直していく予測なんです。たとえば、少子化対策を今のうちにしっかりとやっておかないと将来の給付水準はここまで落ちるぞというようなことを、将来のために今できることを判断するために、5年に1回見直していく推計なんだということを考えていけば、どの辺りのところが妥当な前提になっていくかというのは、おのずと出てくるのではないかと思います。
     将来のことを当てるとか、そういう話ではこれから先、我々には重過ぎますので、将来のためにやらなければいけないことを今、どれだけやるかということを見定めるためにやる推計なんだけれども、これは5年に1回見直していく推計なんです。その辺りのところを、まず前提に置いて考えていただければと思います。
  • 上述の文章については、Ⅱ巻の「あとがき」参照。
  • 第2回年金部会で事務局にお願いして作ってもらった表をアップしておきます。
    厚生年金の標準的な年金額(夫婦二人の基礎年金を含む)の見通し【生年度別、65歳時点】-暫定試算-
    この表の原型は、Ⅱ巻64頁(「方向性と論点」)、Ⅲ巻114頁(「2004年改正法」)にあります。
3月29日
3月28日
3月27日
3月26日
3月25日
3月23日
3月21日
3月20日
3月17日
3月16日
3月15日
3月13日
3月12日
3月11日
3月10日
3月7日
3月6日
下記バージョンアップ(社会保障国民会議 サービス保障(医療・介護)分科会 第1回議事録より、一部を紹介)
3月5日
3月4日
3月3日
3月1日
2月27日
2月26日
  • 紹介
    邊見公雄先生(全国自治体病院協議会副会長・中医協委員) 
    新春随想」『全国自治体病院協議会雑誌』第47巻第1号
2月25日
2月22日
2月21日
2月20日
下記、バージョンアップ(7頁に脚注3を挿入したのを機に副題を付ける)
2月19日
再び、勿凝学問134PDF化成功版がアメリカから送られてくる。
2月18日
2月17日
下記、バージョンアップ(勿凝学問77に合わせてアマチュアを素人にする)
2月16日
2月13日
2月11日
2月9日
2月6日
勿凝学問134PDF化成功版がアメリカから送られてくる。
2月5日
勿凝学問134は、PDF変換時に脱字が生じているようです。原因が分かりませんので、ワード版をアップしておきます(Ofiice2007 to Ofiice2003 変換機能パック)。
1月31日
1月29日
1月28日
1月26日
1月25日
1月22日
  • Ⅳ巻書評「BOOK REVIEW」『ESP』January 2008 No.429.
1月21日
1月20日
1月19日
1月17日
1月15日
1月14日
1月13日
下記、8頁に図1を挿入していたことを思い出す。
1月12日
  • 座談会 医療崩壊の先に何があるか」『月刊保険診療』
    出席者(50音順)
    権丈
    小松秀樹氏(『医療崩壊』著者・虎ノ門病院泌尿器科部長)
    近藤克則氏(『健康格差社会』著者・日本福祉大学教授)
    本田宏氏(『誰が日本の医療を殺すのか』著者・埼玉県済生会栗橋病院副院長)
    川渕孝一氏(『日本の医療が危ない』著者・東京医科歯科大学教授)
  • お薦め記事
    ねんた君と学ぶ ねんきん教室」『読売新聞』
    執筆者に送ったメール
    毎年度の講義の始まりに、次の2冊を学生に読んでもらっています。
    山口聡(2004)「年金これだけ心得帳」
    朝日新聞(2006)「図解 どうなるあなたの社会保障」

    来年、2009年あたりに出る3冊目、書名も三田の学生にぴったりな「二十歳からはじめる年金教室」を待望しております(笑)。
1月10日
下記バージョンアップ(38、39頁に、年金保険料免除手続の勧奨、学生皆奨学ローン制度の話を挿入)
1月9日
下記バージョンアップ(1頁に要約とキーワードをつける)
下記バージョンアップ(8頁以降加筆して完成)
1月8日
下記バージョンアップ(6頁補論追加)
1月6日
1月4日
下記バージョンアップ(5頁以降加筆)
1月3日
1月1日
2008年
12月31日
12月29日
12月28日
下記バージョンアップ(4頁脚注1挿入)
12月26日
12月25日
  • 週刊東洋経済「激動のすべてを先読む 2008 全解明
    インタビュー記事「社会保障の財源はどう確保すべきか――社会保障を守り抜くには負担増以外に道はない」144頁
  • cf. 二木先生インタビュー記事「診療報酬本体プラス改訂の意味――行き詰まる医療費抑制政策 負担増路線の登場も」146頁
12月23日
12月21日
  • ゼミ新聞部、テニス部、登山部、風呂部につづき映画部(通称スタジオイジリ)発足
    2007年大晦日までの期間限定試写会
    ゼミ紹介「さくら運命の出会い編」 (BGM付き)
12月20日
12月16日
下記バージョンアップ(4頁以降、大幅加筆)
12月15日
12月8日
12月6日
12月1日
11月29日
11月22日
11月20日
下記バージョンアップ(4、5頁に出先で撮った写真を挿入)
11月15日
11月13日
下記バージョンアップ(8頁に「努力投入効率性」スライド追加、10頁に「医療の経済特性が与える取引費用への影響」スライド追加)
11月12日
11月11日
11月10日
11月7日
11月2日
下記バージョンアップ(脚注1に、二木先生の「映画“シッコ”を観てアメリカと日本の医療について考えた」を挿入)
下記バージョンアップ(脚注1を挿入)
11月1日
10月31日
10月30日
今週の『週刊東洋経済』は「ニッポンの医者・病院・診療所――全国で相次ぐ閉鎖 全科休診!」の特集号
  • コメント「高齢者医療の大激変――これでいいのか医療政策」
10月29日
下記バージョンアップ(最終頁に、「でも、ひとつ言い足りなかった・・・」を挿入)
10月28日
10月26日
10月24日
10月22日
下記バージョンアップ(27頁に、7月1日になされた安倍・小沢党首討論の負担増論争箇所を引用)
----------------------- Original Message -----------------------
Subject: 医療関係者に読んでもらいたい年金論文の紹介(権丈)
----
〔このメールは、社会保障の勉強会などで知り合い、社会保障に興味をもたれて
いるであろう医療関係者、官僚、研究者、メディア、与野党の政治家(五十音順)
のみなさまにBCCで送らせていただいてます〕

10月14日に社会政策学会共通論題「社会保障改革の政治経済学」で報告した年金
論文をお知らせいたします。
「年金騒動の政治経済学――政争の具としての年金論争トピックと真の改善を待
つ年金問題点との乖離」
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/sssp2007.pdf

もっとも読んでもらいたいのは医療関係者です。
ご笑覧頂ければ、年金問題に遠慮することなく医療問題を訴え続けても良いこと
をご理解いただけるかと存じます。

追伸
前回よりいくつか更新しています。
【勿凝学問インデックス】
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare_index.htm
【仕事の頁】
http://www.kenjoh.com/

権丈 善一
慶應義塾大学 商学部
〒108-8345  港区三田2-15-45
℡/Fax 03-5427-1259 (直通)
E-mail kenjoh@fbc.keio.ac.jp
URL http://www.kenjoh.com/
--------------------- Original Message Ends --------------------
10月21日
  • 「医療政策会議」講演録 2007年8月22日 於 日本医師会 
下記バージョンアップ(2頁分加筆して全41頁となる)
10月20日
10月19日
10月18日
(再掲)
産業経済論のみなさん
10月17日
10月16日
10月15日
社会政策学会論文の詳細版アップはしばらくお待ち下さい。
若干の加筆後にアップしたいのですけど、いま、時間がとれません。
10月12日
産業経済論のみなさん
10月10日
下記、「民主主義の運営コスト」について、「勿凝学問89 マニフェスト選挙と民主主義の運営コスト――6月27日のブレア首相辞任に思うことなど」も紹介しておく。
10月9日
「社会政策学会」用の年金論文を執筆中である。
当初、民主党が今国会に出すと宣言していた「年金改革法案」に基づいて原稿を書くつもりでいたのだが、知人から10月2日に、「民主党 年金改革法案提出を断念」との連絡が届く。よって、原稿は主に次のふたつの資料をもとに書くことになる。
上記二つの資料にアクセスする度にGoogleするのがわずらわしくなり、ここにリンク。
興味のある方は、存分にご堪能を。
なお、「年金制度をはじめとする社会保障制度に関する両院合同会議」の意義については、第4回会議における次の発言が的を射ていると思うし、わたくしの言う「民主主義の運営コスト」という考え方に符合する。
伊吹文明氏
マニフェストというのは私は一つの方式としていいと思うけれども、多数をとって政権をとると、マニフェストの実現可能性というのが問われます。確実に問われます。しかし、政権をとれなかった者の提案したマニフェストのフィージビリティーというのはどうなんだという検証はないんですよ。ですからこそ、こういう話し合いの場というのがあるというふうに私は考えるべきだと思います。
(両院合同会議設立の経緯については「勿凝学問29 三党合意は古証文」参照)

今日のマニフェスト選挙の影の側面としての政局の混乱は、野党のマニフェストを検証する制度の中に野党が参加するインセンティブが、どこにも組み込まれていないことから生まれていると考えている。政党交付金の給付などとリンクできないものか・・・
10月7日
下記バージョンアップ(「参考資料Ⅴ 見たくないだろう事実――日本の法人税収は小さくない」で「法人税・社会保険料を国際比較 政府税調 自動車・電気、企業負担重く」『日経新聞』10月4日を紹介)
10月5日
一月ほど前でしたか、10月14日の社会政策学会には学会員でなくても参加できるのでしょうかという問い合わせをいただいていました。いつかお返事をと思っておりまして、先ほど、そろそろ返事を出さねばと、メールを探してみたのですけど、なぜだか見つかりません。すみません。よって、この場で・・・。
当方、学会員ではないのですけど、大丈夫だと思います(勿凝学問21参照)。非会員の参加費というのを支払わなければならないようですけど、ウェルカムのようです。

報告日のプログラム――当日は年金論者です。
第2日 10月14日(日) 於 龍谷大学深草キャンパス  3号館301教室
共通論題 社会保障改革の政治経済学
座 長:玉井金五(大阪市立大学)
西村万里子(明治学院大学)
9:30~12:00
報告1:「小泉・安倍政権の医療改革―新自由主義的改革の登場と挫折―」
        二木 立(日本福祉大学)
報告2:「社会保障改革と高齢者・障害者の権利保障 
      ―改正介護保険法と障害者自立支援法の問題を中心に―」
        伊藤周平(鹿児島大学)
報告3:「年金騒動の政治経済学
      ―政争の具としての年金論争トピックと真の改善を待つ年金問題点との乖離―」
        権丈善一(慶應義塾大学)

12:00~13:20 昼休み(幹事会、各種委員会、専門部会)

13:20~14:10
報告4:「脱福祉国家の政治―縮減から再編へ―」
        新川敏光(京都大学)
14:30~16:30 
総括討論
10月2日
下記バージョンアップ(「参考資料Ⅲ 負担増の手順に関する最大願望」「参考資料Ⅳ 各国の消費税」「参考資料Ⅴ 見たくないだろう事実――日本の法人税収は小さくない」を加筆)
9月29日
9月23日
下記バージョンアップ(3頁の現行の年金制度権丈流図式を更新)
9月22日
9月12日
下記バージョンアップ(3頁以降に、斜字部分加筆)
9月9日
下記バージョンアップ(5頁に、民主党年金改革案権丈流図式、および関連脚注を挿入)
9月7日
9月6日
ゼミ学生のインターンシップをお願いしている介護事業所のホームページができたそうです。
どんな進路に進むにしろ、若いときに対人サービスを一度は経験しておくことは重要だと考えています。
学生を一週間ほど預かってもいいですよという福祉・医療・介護・保育関係の方がいらっしゃいましたら、ご一報いただければ有り難く存じます。
9月5日
下記バージョンアップ(6頁に「参考資料Ⅰ イギリス医療の政策転換」を加筆)
〔このメールは、社会保障の勉強会などで知り合い、社会保障に興味をもたれて
いるであろう医療関係者、官僚、研究者、メディア、与野党の政治家(五十音順)
のみなさまにBCCで送らせていただいてます〕

『週刊東洋経済』今週号は「老後不安大国――小さすぎる福祉国家」の特集です。
http://www.toyokeizai.co.jp/mag/toyo/

わたくしと名刺交換をされた方でしたら、関心を持たれる内容かと存じます。
下記記事に登場しています。
・コメント「老後不安大国――小さすぎる福祉国家の現実」
・コメント「医療保険――後期高齢者医療制度は姥捨て山の信憑性」
・インタビュー「問題の本質を直視せぬ与野党 医療政策の転換が最大課題」

他、上記特集の中の「年金制度――格差是正の切り札なのだが・・・厚年適用は
看板倒れ 報われぬパート社員」はお薦めです。


マイケル・ムーア監督の「SiCKO」が放映されています。
http://www.walkerplus.com/tokyo/latestmovie/title/mo5315.html

次の文章を書きました。
勿凝学問103 マイケル・ムーア『SiCKO』のすゝめ――それと日医「医療政策会
議」で紹介した在日米国経済公使ズムワルト氏の談
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare103.pdf
勿凝学問104 マイケル・ムーア『SiCKO』の僕なりの見方――社会保障問題とは
結局のところ財源調達問題に尽きる
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare104.pdf


前回連絡しました時からいくつか文章が増えているかと思います。
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare_index.htm
9月4日
9月3日
老後不安大国――小さすぎる福祉国家の現実」『週刊 東洋経済』
  • コメント「老後不安大国――小さすぎる福祉国家の現実」
  • コメント「医療保険――後期高齢者医療制度は姥捨て山の信憑性」
  • インタビュー「問題の本質を直視せぬ与野党 医療政策の転換が最大課題」
他、医療年金問題の専門家として特にお薦め記事
  • 「年金制度――格差是正の切り札なのだが・・・厚年適用は看板倒れ 報われぬパート社員」
8月30日
下記バージョンアップ(参考資料Ⅴ~Ⅵを加筆)
8月27日
下記バージョンアップ(脚注1、参考資料Ⅱ~Ⅳを加筆)
8月26日
8月25日
8月23日
8月21日
下記バージョンアップ(7頁に、追記を挿入)
8月19日
8月16日
8月8日
8月6日
下記バージョンアップ(15頁に、障害年金、遺族年金の話を挿入)
8月5日
8月3日
7月25日受取連絡
自治体病院全国大会「地域医療再生フォーラム」
平成19年11月7日(水) 10時30分から12時30分(120分)
「フォーラム(10:30~12:30)」の構成(案)
       片山虎之助議員連盟会長 来賓挨拶         
       フォーラム(司会・座長:開設者協議会代表首長)
        (講演)演者1 八代尚宏氏(国際基督教大学教養学部教授) (30分) 
             演者2 権丈善一氏(慶応義塾大学商学部教授)     (30分)
        (討論)上記講演者による討論                      (30分)
            (ゲスト)関係省庁審議官 総務、厚労、文科
8月1日
…………… 末広亭 (8/1-10)……………
--- 昼の部 ---
しん / きく / 歌る美 / 緑君 / 玉々丈 / 市朗 / 生ねん / /
きん治・鬼〆
12:00 にゃん子・金魚 / さん福・小三太 / 玉の輔 / 美智
1:00 さん生 / さん八 (3月中席以来)/ 笑組 / 小燕枝
2:00 志ん駒 / 二楽 / 圓菊
2:45 -仲入り- / 三三 / 和楽・小楽・和助・小花 / 花緑 / 文楽 / 小菊
4:05 小さん
--- 夜の部 ---
その / こう / 花いち / 志ん坊 / 歌五 / 歌ぶと / / たこ平・たけ平
5:00 アサダ二世 / しゅう平・うん平 / 勢朝 / 正楽
6:00 種平・源平 / 馬生 / ぺぺ桜井 / 馬桜
7:00 しん平 / -仲入り- / いっ平 / ゆめじ・うたじ
7:50 南喬 / さん喬 / 紋之助
8:35 正蔵

7月31日
7月28日
昨日、医師、看護師教育に触れるメールを紹介したので、講義で紹介している資料をひとつアップ。
7月27日
失礼ながら、初めてメールします。青森県の田舎の医師の○○と申します。
ひょんなきっかけから、Ⅳ巻『医療政策は選挙で変える』を読み、感銘を受けました。
経済の門外漢としては全て理解したとはいえませんが「再分配政策」という概念からして新鮮で、消費税や社会保険料に関してこれまでとは 違った視点から見ることが出来るようになったような気がします。
I巻を取り寄せ挑戦中ですが、経済の基本を納めていない身としては中々はかどりません(笑)。
日本の臨床医の殆どが保険制度の枠の中で医療を行うことを思えば、再分配政策のことは医学教育の中で必修にしても良いのではないか、と思 いましたが如何でしょう?
29日にはある政党の比例区の候補者の名前を記名しようかと思っております(あたりまえに聞こえるでしょうが、非拘束名簿方式というのも今回初めてしらべて納得した次第)。それで日本の医療政策が変わるとは思いませんが、これが第Ⅳ巻を読んだ後にあれこれしらべた範囲での一医療者の意思表示です。それもこれも、Ⅳ巻を読む機会があったからです。
権丈様のいっそうの活躍を期待しております。
・・・
追伸
医療関係者は、これまで学び修練して身につけた知識や技術をどこまでディスカウントしなくてはいけないのか?という思いがここ数年つきまとっておりました。
おそらくは、「専門家としてのプライドが許すところまで」というのが答えでしょうか。
上の医師からのメールと関連して、看護師からのメール
はじめまして。

『医療政策は選挙で変える』拝読させていただきました。看護師76万のうちのひとり
です。診療所で看護師をしております。

私には難しいところもあり、充分理解できたかどうか自信はありません。
それでも、先生のような研究者がいらっしゃることに、ずいぶん元気をもらいました。

「医療従事者はどうせ一枚岩ではなかろうと高をくくっている」ほんとうにそうだと
思います。私も看護協会の会員ですが、
どこかでどんなに頑張っても一枚岩にはなれないのではないか?と思ってしまうとこ
ろがあります。

毎日あきらめたらおしまい。看護師は、誰よりも患者さんのそばにいて一番現場を
知っている。その看護師が黙ってしまえば、もっと医療は悪くなると思い直して、踏
みとどまっています。

『困難に立ち向かう看護』という本に、際限なく続くコスト削減に対処できなくなる
看護師の姿が描かれていました。日々の医療の現場と、先生の著書の『医療政策は選
挙で変える』をあわせて読み、

なぜ看護師は一枚岩になろうとしないのか、患者さんの代弁者になろうとしないの
か、その理由を考えてみました。
忙しさもあるかと思いますが、なにより自分たちの仕事の意味を考えることが少ない
と思いました。
自律した学びをしていないんだと思いました。

看護教育では、社会保障についてしっかり学ぶ機会はなかったように思います。

本当の意味で患者さんの求めに答えられる看護師を目指して頑張ろうと思いました。
そして、周りの人に本の紹介をしました。

ありがとうございました。
7月25日
昨日、この「仕事のページ」と「ゼミ学生への連絡板」(パスワード付き)を、間違えて書き込んでアップしておりました(涙)。
誰からもご指摘のなかったようなあまり不自然さを感じさせない書き込みだったのでしょうけど、「明日、テニスするから暇人は日吉に全員集合」はあり得ないですね――卒業生から、「残念ながら明日は仕事のため出席できません・・・」との連絡が来て、ミスに気づきました。。。


7月24日
Forwarded by Y Kenjoh <kenjoh@fbc.keio.ac.jp>
----------------------- Original Message -----------------------
From: Y Kenjoh <kenjoh@fbc.keio.ac.jp>
To: kenjoh@fbc.keio.ac.jp
Date: Tue, 24 Jul 2007 10:37:46 +0900
Subject: 勿凝学問100のお知らせ(権丈)
----
〔このメールは、社会保障の勉強会などで知り合い、社会保障に興味をもたれているであろう医療関係者、官僚、研究者、メディア、与野党の政治家(五十音順)のみなさまにBCCで送らせていただいてます〕

勿凝学問も節目の100を迎えました。
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare100.pdf

勿凝学問100までの文章は次にあります。
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare_index.htm
勿凝学問77(4月23日脱稿)まではⅣ巻『医療政策は選挙で変える』に収めています。
http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766413953/

仕事の頁も更新を続けています。
http://www.kenjoh.com/

以上、取り急ぎ、要用のみにて失礼させていただきます。

追伸
小松秀樹先生(虎ノ門病院泌尿器科部長)の『医療崩壊』に続く『医療の限界』で、Ⅳ巻『医療政策は選挙で変える』所収の「勿凝学問48 なぜ医師不足が生じたのか?」が紹介されています。

本田宏先生(医療制度研究会副理事長・済生会栗橋総合病院副院長)のブログで、Ⅳ巻と各政党マニフェストの医療政策が紹介され、そこで「医療政策は選挙で変えられるのか?」が議論されています。
--------------------- Original Message Ends --------------------
7月23日
7月22日
7月19日
未だに、Ⅳ巻入手困難との連絡を受けますので、7月3日に書いた下記文章を再掲。
  Ⅳ巻を入手できないとの問い合わせがあります。
  諸般の愛すべき事情ゆえ、目下、店頭で見つけることは、
  UFOに遭遇するほどの運が必要のようです。
  Amazonでも、なぜだかすぐに配送まで4、5日と表示されてしまいます。
  慶應出版のホームページにある「買い物カゴ」からが一番早く手に入ると思います。
  (あと、「慶應生協三田店」と「国会の書店」という、
                    地球上で2箇所ほどに平積みされているらしいです。)
7月18日
下記バージョンアップ(14頁に、脚注11挿入)
7月17日
7月16日
7月14日
7月12日
7月11日
下記バージョンアップ(7-8頁に、「図1 思考深度と人口反比例の法則と1票の重みの歴史的推移」挿入)
7月10日
7月9日
下記バージョンアップ(4頁以降、1頁分ほど加筆)
7月8日
7月6日
7月3日
下記バージョンアップ(脚注2および勿凝学問9からの引用箇所(pp.8-9)を加筆)
7月2日
Ⅳ巻を入手できないとの問い合わせがあります。
Amazonでも、在庫切れでユーズド商品5,832円が表示されて久しいです 笑)
諸般の愛すべき事情ゆえ、目下、店頭で見つけることはUFOに遭遇するほどの運が必要のようです。
慶應出版のホームページにある「買い物カゴ」からが一番早く手に入ると思います。
(あと、「慶應生協三田店」と「国会の書店」という地球上で2箇所ほどに平積みされているらしいです。ちなみに厚労省の共済売店にはないそうです・・・)

6月30日
6月28日
下記バージョンアップ(脚注1を加筆)
6月27日
----------------------- Original Message -----------------------
From: Y Kenjoh <kenjoh@fbc.keio.ac.jp>
Date: Wed, 27 Jun 2007 21:16:28 +0900
Subject: 『医療政策は選挙で変える――再分配政策の政治経済学Ⅳ』刊行のお知らせ(権丈)
----
〔このメールは、社会保障の勉強会などで知り合い、社会保障に興味をもたれて
いるであろう医療関係者、官僚、研究者、メディア、与野党の政治家(五十音順)
のみなさまにBCCで送らせていただいてます〕

『医療政策は選挙で変える――再分配政策の政治経済学Ⅳ』が、
本日、店頭に並び、Amazonに登録されました。
http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766413953/

対象とする読者として下記を想定しています。
〔はじめに〕より
  この『医療政策は選挙で変える』は、規模の大きい順に(2004年度)、看護
  師76万、准看護師39万、医師27万、薬剤師24万、歯科医師10万、理学療法士
  5万、臨床検査技師5万、保健師4万、作業療法士3万、診療放射線技師3万、
  助産師3万――医療従事者総計およそ200万人の投票など、恐れるに足らずと
  してきた政治家たちを、第一の読者として想定している。彼ら政治家は、た
  とえば今回新たに厚生年金に適用されるおそれのあった約130万人の専業主
  婦(第3号被保険者)には大いにへつらうが、医療従事者はどうせ一枚岩で
  はなかろうと高をくくっている。本書第二の読者としては、医療従事者・医
  療問題に関心をもつ人たちを意識しており、そしてさらには、年金、社会保
  障を軸にこの国の未来について考えている人たちにも、手にしてもらえれば
  と願っている。

ご関心のあるお知り合いがいらっしゃいましたら、このメールをご転送頂ければ
と存じます。

なお、上で紹介した慶應義塾大学出版会のホームページから、
次の文章を立ち読みできます。
・「はじめに」
http://www.keio-up.co.jp/kup/webonly/law/nenkin/browse.html
・『もっと』忙しいあなたのために――書店に立ち寄る暇さえない人たちに
01 日本の社会保障と医療――小さすぎる政府の医療政策ver.2
http://www.keio-up.co.jp/kup/webonly/law/nenkin/more.pdf
・本書校了後の「勿凝学問」――年金記録問題を中心にして
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare_index.htm

権丈 善一
慶應義塾大学 商学部
〒108-8345  港区三田2-15-45
℡/Fax 03-5427-1259 (直通)
E-mail kenjoh@fbc.keio.ac.jp
URL http://www.kenjoh.com/
--------------------- Original Message Ends --------------------
6月26日
6月24日
6月19日
6月18日
6月16日
脱稿1周年――2006年6月16日脱稿の雑文を再掲(Ⅲ巻 勿凝学問45として所収)
6月14日
6月13日
6月10日
下記バージョンアップ(「例其の参」「例其の四」p.7-を加筆)
6月9日
6月8日
6月7日
下記、2006年6月16日脱稿の雑文を再掲(Ⅲ巻 勿凝学問45として所収)
6月6日
今日の講義用に下記バージョンアップ(「追記2」pp.7-9を加筆)
今日の講義用に下記再掲
仮に一元化したとして、今までの制度との整合性をどうするのかねえ。今まで保険料をきちんと納めてきた人と、そうじゃない人をどう区別するんでしょうか。一元化すれば、今までの基礎年金分に上乗せしてくれるのならうれしいけど、どうもそんな話じゃなさそうだし。難しいねえ。
柳家さん八師匠
6月5日
下記バージョンアップ(省略記号「・・・」で記していた脚注3中の「勿凝学問28脚注7」を、全文挿入)
6月2日
下記バージョンアップ(「追記」pp.5-6を加筆)
6月1日
5月30日
5月29日
5月26日
下記バージョンアップ(『医療政策は選挙で変える』所収のため斜字部分(pp.6-7)加筆)
5月24日
下記バージョンアップ(『医療政策は選挙で変える』所収のため講演概要を増補)
5月19日
5月12日
下記バージョンアップ(「その後・・・」を付す)
4月22日
4月17日
下記バージョンアップ(冒頭にミュルダールの言葉引用)
4月15日
4月14日
下記バージョンアップ(記事追加[『朝日新聞』『朝日新聞』『読売新聞』、安倍内閣のうどん屋の釜度、94%~97%で閣議決定)
4月12日
4月8日
4月3日
3月28日
3月27日
3月24日
3月18日
下記バージョンアップ(記事追加『朝日新聞』)
3月14日
下記バージョンアップ(記事追加『読売新聞』『朝日夕刊』、安倍内閣のうどん屋の釜度3ポイント上昇で97%~)
3月12日
下記バージョンアップ(記事追加 『日経夕刊』)
3月10日
下記バージョンアップ(記事追加『読売朝刊』、安倍内閣のうどん屋の釜度1ポイント低下で94%)
3月7日
3月1日
2月27日
2月25日
  • 書評 「特集 医学部と医療崩壊」『論座』(3月号)『毎日新聞』
    cf. 「医学部人気と医療崩壊との間にある政治的無責任」『論座』(2007年3月号)
2月24日
下記バージョンアップ(1頁分加筆)
2月22日
2月21日
下記バージョンアップ(脚注1挿入をはじめ2頁分加筆)
2月20日
  • 勿凝学問67 映画「サンキュー・スモーキング」のすゝめ――天高く空に舞い日本中に知れ渡れパート厚年適用制度
  • Forwarded by Y Kenjoh <kenjoh@fbc.keio.ac.jp>
    ----------------------- Original Message -----------------------
    From: Y Kenjoh <kenjoh@fbc.keio.ac.jp>
    To: kenjoh@fbc.keio.ac.jp
    Date: Tue, 20 Feb 2007 21:43:36 +0900
    Subject: 勿凝学問新作のお知らせです(権丈)
    ----

    〔このメールは、社会保障の勉強会などで知り合い、社会保障に興味をもたれて
    いるであろう官僚、研究者、メディア、与野党の政治家(五十音順)のみなさま
    にBCCで送らせていただいてます〕

    今回は年金の話ですけど、今回ばかりは、今、年金の周りで何が起こっているの
    かをひろく知ってもらいたいので、このメールは年金以外で知り合った医療関係
    者の方々などにも送らせて頂いています。用語等で質問がございましたら、ご遠
    慮なくご連絡ください。

    勿凝学問67 映画「サンキュー・スモーキング」のすゝめ
             ――天高く空に舞い日本中に知れ渡れパート厚年適用制度
    http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare67.pdf
    勿凝学問66 粉飾年金試算と粉飾年金記事?――2004年年金改革再考
    http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare66.pdf

    下記で過去すべての文章を読むことができます。
    http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/
    --------------------- Original Message Ends --------------------
2月18日
2月11日
下記バージョンアップ(補論を1つ追加)
2月10日
 下記バージョンアップ(補論を5つ追加)
2月9日
2月6日
2月5日
2月3日
  • 「医学部人気と医療崩壊との間にある政治的無責任」『論座』(2007年3月号)
2月2日
1月31日
1月27日
  • 勿凝学問62 選択のときへの選択のとき
  • Forwarded by Y Kenjoh <kenjoh@fbc.keio.ac.jp>
    ----------------------- Original Message -----------------------
    From: Y Kenjoh <kenjoh@fbc.keio.ac.jp>
    To: kenjoh@fbc.keio.ac.jp
    Date: Sat, 27 Jan 2007 13:06:41 +0900
    Subject: 権丈です。久しぶりの新作のお知らせです。
    ----

    〔このメールは、社会保障の勉強会などで知り合い、社会保障に興味をもたれて
    いるであろう官僚、研究者、メディア、与野党の政治家(五十音順)のみなさま
    にBCCで送らせていただいてます〕

    厚生労働大臣、歯科医師会会長、それとわたくしとの座談会が『日本歯科医師会
    雑誌』に掲載されました。
    http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/zadankai.pdf

    昨年11月5日に行われた「地域医療研究会」での講演要旨が『地域医療研究会会
    報』に掲載されました。
    http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/tiikiiryoken.pdf
    この会報の中で、わたくしの講演を聴かれた方が、次のようにまとめられていま
    す。

      「政策を実現するのは政策の正しさではなく政治的力である。医療費を増や
      さないという政党に投票しないという拒否権を、選挙を通じて国民が発動す
      る以外に方法はない」という権丈教授の言葉を噛みしめながら、2007年参議
      院選挙を迎えたいと思います。

    今の政策が続く限り、それでいいと思います。
    夏までにいくつか講演が入っておりますし、6月15日には日本病院会全国大会に
    呼ばれています。今の政策が続く限り、同じことを言い続けていくつもりです。
    また、下記雑文中の文章(4頁)もご参照ください。
    http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare52.pdf
      先日、出版社の友だちに、次のように話した。
      「来年(2007)の5月頃に、『選挙前夜に読む医療問題』という本を出そうと
      思う。
      医療とか社会保障の話なんて、投票者はいつも考えたり、勉強したりしなく
      ていいんだよ。投票者の人たちも、みんな忙しいんだから。選挙前夜に、政
      府の社会保障政策を大いにからかう勿凝学問を収めた『選挙前夜に読む』を
      ながめてもらえば十分。4コマ漫画もつけられたらいいかな。・・・
      おっかなくって出版に協力できない(笑)?政治家が長い期間どんなにお金
      をかけてキャンペーンを張っても、それを一夜にしてご破算にする作戦を考
      えているんだからねぇ。」

    それと、『論座』来月号には、「医学部人気と医療崩壊の間にある政治的無関心」
    を書いていますので、ご参照ください。

    ところで、『医療年金問題の考え方――再分配政策の政治経済学Ⅲ』を出して後、
    あろうことか16個の雑文を書いてしまいました、すみません。
    2週間ほど前に学生さんのテスト準備用に下記にまとめてますので、お手すきの
    時にでもご笑覧いただければと存じます。
    http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/
    --------------------- Original Message Ends --------------------
1月26日
1月23日
1月22日
  • リジッドな方向に向かう世の流れに、若干反したファジーな講義要綱を作ってみる。
    ここに「この講義の履修は、ネットを使った生涯学習の1年目の履修と諦めてもらったほうがいいのかもしれない」と書いたのを機に、この「仕事の頁」の性格を変え、過去の履修者向けにも情報をアップしていく方針に切り替える。
1月15日
1月13日
テスト前のまとめ 参考資料
1月12日
  下記バージョンアップ(8頁に若干加筆)
1月8日
  下記バージョンアップ(脚注1 挿入)
2007年
2006年12月31日
2006年12月23日
2006年12月20日
  下記バージョンアップ(脚注1 挿入)
2006年12月11日
  下記バージョンアップ(脚注1 挿入)
2006年12月7日
2006年12月3日
2006年11月30日
   下記バージョンアップ(参考資料2 挿入)
2006年11月29日
2006年11月28日
   下記バージョンアップ(脚注2、参考資料 挿入)
2006年11月27日
2006年11月26日
2006年11月24日
2006年11月20日
2006年11月19日
2006年11月12日
2006年11月4日
2006年11月3日
  下記バージョンアップ(図2 医師多忙さを推し量る一次接近 挿入)
2006年10月22日
2006年10月13日
2006年10月9日
2006年10月8日
2006年10月7日
2006年9月25日
  下記バージョンアップ(脚注4挿入)
2006年9月24日
2006年9月23日
2006年9月12日
  下記、バージョンアップ
2006年9月4日
2006年8月29日
2006年8月28日
2006年8月17日
Amazonで、医療年金問題の考え方――再分配政策の政治経済学Ⅲの予約開始される。
「序論」より
本書が求める読者
 ・・・・・・
 伝統的な財政学、厚生経済学の論理構造に疑問をいだかないほどには素直ではなく、かといって公共選択論は論理矛盾に陥っているようにもみえた。こうした問題意識から生まれてきたアプローチが、絶望的人間モデルで現実の動きを説明して、絶望的人間モデルから逸脱する気概のある異端に、社会の改善を期待するという考え方である。・・・・・・・本書は、自分の所属する世界を醒めた目で批判的にながめている気概のある異端たちに手にしてもらえればと強く願っている。


2006年7月6日
書評?  「医療経済学の潮流を読んで」『週刊社会保障』No.2388,〔2006.7.3〕

2006年7月3日
医療年金問題の考え方――再分配政策の政治経済学Ⅲ出版を直前にひかえ、過去のリンクを少しずつ復活しはじめる2005年6月10日参照

「おわりに」より
ホームページ上に公開し、いたるところにリンクが貼られた立体的な文章を、本という2次元の体裁に整える工夫は、至難の技であったろうと思う。この難儀を快く(しかし大変な苦労をしながら)こなしてくださった木内鉄也氏には、いつにもましてありがたく思っている。なお、本書に収めた立体的なままの「勿凝学問」は、http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/にある。本書に白黒で載せたブロッケン現象の山の写真なども、上記URLにあるカラー写真をみて確かめてもらいたいものである。

2006年7月2日
下記文献中の誤植

西村周三・田中滋・遠藤久夫編『講座 医療経済・政策学 第1巻――医療経済学の基礎理論と論点』勁草書房

2006年6月28日
被用者年金一元化のゆくえ」〔『年金時代』2006年7月号〕

上記は、勿凝学問45「“被用者年金一元化のゆくえ”随筆依頼をきっかけに考える説得・予言・風刺の微妙な関係」として医療年金問題の考え方――再分配政策の政治経済学Ⅲに収載予定

2006年6月14日
公的年金における世代間格差をどう考えるか――世代間格差論議の学説史的考察」〔LRL(Labor Research Library), No.11, pp.3-6〕

2006年6月8日
西村周三・田中滋・遠藤久夫編『講座 医療経済・政策学 第1巻――医療経済学の基礎理論と論点』勁草書房
医療年金問題の考え方――再分配政策の政治経済学Ⅲ』慶應義塾大学出版会の発行予定日が6月6日から7月14日に変更される。

2006年6月3日
西村周三・田中滋・遠藤久夫編『講座 医療経済・政策学 第1巻――医療経済学の基礎理論と論点』勁草書房(2006年6月8日出版)
権丈執筆個所
  • 「第1章 医療経済学の潮流――新古典派医療経済学と制度派医療経済学」
  • 「第7章 総医療費水準の国際比較と決定因子をめぐる論点と実証研究」
医療年金問題の考え方――再分配政策の政治経済学Ⅲ』慶應義塾大学出版会(ただし、2006年6月6日には間に合いません)

2006年6月2日
勿凝学問44 ver.2「大いに期待したい“民主党の年金偽装追及チーム”への参考資料をひとつ

2006年5月27日
勿凝学問44「大いに期待したい“民主党の年金偽装追及チーム”への参考資料をひとつ

2006年5月22日
これから出る本」

2006年5月1日
勿凝学問43 ver.2「首相の失言は優しく忘れてあげましょうよ、それが大人というものでしょう――厚生・共済年金一元化と追加費用

書評 小泉信三(1966)『福沢諭吉』 〔『三田評論』2006年5月号(No.1090)〕

2006年4月27日
勿凝学問43「首相の失言は優しく忘れてあげましょうよ、それが大人というものでしょう――厚生・共済年金一元化と追加費用

2006年4月25日
朝日新聞「年金一元化へ基本方針

2006年4月1日
勿凝学問42「民主党偽メール問題の成り行きと年金未納未加入問題再考

付録 2005年10月29日脱稿
勿凝学問41「肥満訴訟よりは勝ち目があると思う年金未納推奨訴訟
――および9.11総選挙その後と厚生・共済年金一元化

2006年3月22日
年金数理部会セミナー2005 議事録 講演レジュメ
主催 社会保障審議会 年金数理部会
テーマ 年金制度の安定性・公平性――様々な考え方と現実
2005年3月22日 ホテルはあといん乃木坂

2006年2月24日
朝日新聞「オピニオン 対論

2006年1月23日
日本経済新聞「社会保障ミステリー

2005年12月18日
朝日新聞「選択のとき

2005年9月15日
日本経済新聞「三分の二の衝撃 3

2005年9月11日
日本を発つ。12月末まで、英国滞在

2005年9月3日
勿凝学問40 「マニフェスト政治実現のための制度環境整備に向けたわずかな一歩

勿凝学問39 「9.11総選挙に向けた各党マニフェストをながめての雑感――『三本の矢』、『ガリア戦記』、経済学的投票モデル構築の困難などなど

2005年8月31日
勿凝学問38 ver.3 「もうひとつの終戦記念日 2005年8月9日―― 映画<黒部の太陽>と民主党の<年金改革案>というものをみてみたい

2005年8月28日
勿凝学問37 ver.2 「What's 憲政の常道 ?―― 郵政解散をきっかけとした議院内閣制の日英比較

2005年8月25日
勿凝学問38 ver.2 「もうひとつの終戦記念日 2005年8月9日―― 映画<黒部の太陽>と民主党の<年金改革案>というものをみてみたい

2005年8月14日
朝日新聞「選択のとき

2005年8月13日
勿凝学問38「もうひとつの終戦記念日 2005年8月9日

2005年8月10日
医療保険の課題と将来」〔週刊社会保障 社会保障読本2005年版〕『週刊社会保障』No.2344 [2005. 8. 8-15]

2005年8月8日
勿凝学問37「What's 憲政の常道 ?―― 郵政解散をきっかけとした議院内閣制の日英比較

2005年7月26日
勿凝学問36「どの世界にもいるはずの気概のある異端たちへ―― 自民・民主勉強会での説明の正確さを期するためのメモ

2005年7月19日
産経新聞「ゆうゆうLife 年金教室

2005年7月11日
『公共選択の研究』(第44号 2005年)に書評が掲載される。
これまで頂いた書評をまとめる。
中村まづる先生 書評 7月11日 『公共選択の研究』
河 幹夫氏 書評 3月8日 『年金時代』
鈴木智之氏 Book Review 10月1日 『ESP』
神代和欣先生 Book Review 7月21日 『週刊社会保障』
清家 篤先生 Book 読んでみたい一冊コーナー 6月16日 『年金と経済』
伊東光晴先生 「政府原案策定の背景を解明 5月16日 「毎日新聞」
付録 受賞の言葉 11月9日 『日本労働研究雑誌』


2005年7月4日
勿凝学問35「政策論は価値判断と実行可能性という制約条件下で織りなされるアートか――日本医療の選択肢

2005年6月25日
年金改革と積極的社会保障政策――再分配政策の政治経済学Ⅱ』の帯が新装される

2005年6月10日
『<副題>再分配政策の政治経済学Ⅲ』の出版が、出版社の編集会議で正式に承認されたので、下記、リンクを切る。
なお、本頁で紹介した文章の他に、『講座 医療経済・政策学』〔全6巻〕所収の
  • 第1巻第1章「医療経済学の潮流――新古典派医療経済学と制度派医療経済学」
  • 第1巻第8章「総医療費水準の国際比較と決定因子をめぐる論点と実証研究」
および を所収。本の<主題>を、募集しています。

2005年6月7日
「2004年、年金改革の意味と意義と年金論議の攪乱要因」version up
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年5月30日
これからでる本
『再分配政策の政治経済学Ⅰ――日本の社会保障と医療』〔改訂版序文

再掲 『再分配政策の政治経済学Ⅰ』増刷記念号
2005年1月8日
勿凝学問15x『再分配政策の政治経済学Ⅰ』に込められたPublic Choice with Warm Hearts の思い――権力論、着想のきっかけは大河内理論だったような気もする
 〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年5月15日
勿凝学問34 尋ねられたから答えた世界一初歩的な文章指南
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年5月4日
朝日新聞「国民年金保険料の納付のメリットを国民に示そう
勿凝学問33国民年金、未納未加入者への太陽政策?
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年4月14日
「2004年、年金改革の意味と意義と年金論議の攪乱要因」version up
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年4月3日
朝日新聞「シリーズ社会保障 選択のとき」(朝日新聞生活部 太田啓之氏)

2005年4月2日
勿凝学問31年金改革と民主主義――両院合同会議はつまらない
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年3月24日
昨6月11日以来再び・・・本の序文を書いてみる。
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年3月23日
勿凝学問31ビスマルクの呪縛――安定性、硬直性、既得権は同じ現象を違った側面からみた評価
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕
勿凝学問29ver.3「三党合意は古証文――民主党マニフェストも4月15日に古証文になるはず?
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年3月21日
勿凝学問29ver.2「三党合意は古証文――民主党マニフェストも4月15日に古証文になるはず?」
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年3月16日
勿凝学問29だから言わないことではない――社保庁改革で与党を攻撃する諸刃の剣戦略
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年3月12日
「2004年、年金改革の意味と意義と年金論議の攪乱要因」〔未定稿:コメントお待ちしてます〕
第3回 現代経済政策研究会議(3月26/27日)「現代日本の雇用と社会保障の課題」用原稿
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年3月8日
『年金時代』(2005年3月号)に書評が掲載される。
これまで頂いた書評をまとめる。
河 幹夫氏 書評 3月8日 『年金時代』
鈴木智之氏 Book Review 10月1日 『ESP』
神代和欣先生 Book Review 7月21日 『週刊社会保障』
清家 篤先生 Book 読んでみたい一冊コーナー 6月16日 『年金と経済』
伊東光晴先生 「政府原案策定の背景を解明 5月16日 「毎日新聞」
付録 受賞の言葉 11月9日 『日本労働研究雑誌』

2005年3月6日
勿凝学問15xver.2「文科省のインフレ政策?
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年2月27日
勿凝学問29「三党合意は古証文――民主党マニフェストも4月15日に古証文になるはず?」
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年1月28日
勿凝学問28バスタブに公的年金を溺れさせる方法――連合での講演本題前のちょっとした雑談
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年1月23日
KUP and my books――, ―― seem to be in the same boat, don't they?
活字の海で 日本経済新聞日曜版

2005年1月12日
前略 生きております。

2005年1月10日
勿凝学問15xver.2「『再分配政策の政治経済学Ⅰ』に込められたPublic Choice with Warm Hearts の思い――権力論、着想のきっかけは大河内理論だったような気もする
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年1月9日
勿凝学問15x文科省のインフレ政策?
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年1月8日
勿凝学問15x『再分配政策の政治経済学Ⅰ』に込められたPublic Choice with Warm Hearts の思い――権力論、着想のきっかけは大河内理論だったような気もする
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2005年1月7日
2004年労働政策研究会議(2004年7月16、17日開催)の討議概要が公刊される。
第2セッション・討議概要」〔『日本労働研究雑誌』2004年特別号(No.534)〕
この討議は、勿凝学問15x「やれやれの年金バランスシート論」で触れた学会討論。

2005年1月6日
アクチュアリー試験 年金の問題(2004年12月27日実施)
昨日、知人より、勿凝学問15x「やれやれの年金バランスシート論」の議論が出題されていると、ファックスで送られくる。

2005年1月5日
勿凝学問15xver.2「混合診療論議を題材とした政治経済学っぽい遊び PartⅡ
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年12月18日
勿凝学問15x「文科省のインフレ政策?」
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年12月12日
勿凝学問15x「混合診療論議を題材とした政治経済学っぽい遊び PartⅡ」
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年12月5日
勿凝学問15x「混合診療論議を題材とした政治経済学っぽい遊び」

2004年12月4日
勿凝学問15xver.2「一段落の年金論議か
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年12月1日
このページに迷い込んできた、藤澤ゼミ卒業生のために
慶應義塾大学名誉教授 田村茂先生「無二の友人藤澤益夫さんを偲んで」『三田評論』(2004年12月号)

2004年11月28日
勿凝学問15xもう少し大きく取り扱ってあげてはいかがでしょうか――民主党の年金改革法案
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年11月24日
勿凝学問15x今年の入ゼミパンフのようなもの――表彰式での挨拶含む
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年11月15日
勿凝学問15x「2004年、年金改革の意義と次なる政治戦略」〔『年金情報』11.15 No.369〕(11月8日脱稿)
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年11月9日 「労働関係図書優秀賞」「読売賞」 授賞式 於東京ステーションホテル
第27回労働関係図書優秀賞発表 講評及び受賞の言葉 〔『日本労働研究雑誌』2004年10月号(No.531)〕

2004年11月6日
勿凝学問15xver.2「医療経済の分析視角と現世御利益――生産性本部『医療制度改革の論点』に対するコメント
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年11月3日
勿凝学問15x「医療経済の分析視角と現世御利益――生産性本部『医療制度改革の論点』に対するコメント」

2004年10月26日
勿凝学問15xノーベル経済学賞と学問としての経済学、そしてノーベルが思いを込めた平和賞
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年10月21日
勿凝学問15x「一段落の年金論議か」
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕
勿凝学問15xver.3「パトロンのご叱責
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年10月8日
勿凝学問15xver.2「パトロンのご叱責」
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年10月6日
勿凝学問15x「パトロンのご叱責」

2004年10月4日
イチローの写真の裏にひっそりと(読売新聞 夕刊

2004年10月2日
勿凝学問15x2004年中日のセ・リーグ優勝を機に年金のことでも論じてみる
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年10月1日
『ESP (Economy Society Policy)』(September 2004 No.389)に書評が掲載される。
これを機にこれまで頂いた書評をまとめる。

鈴木智之氏 Book Review 10月1日 『ESP』
神代和欣先生 Book Review 7月21日 『週刊社会保障』
清家 篤先生 Book 読んでみたい一冊コーナー 6月16日 『年金と経済』
伊東光晴先生 「政府原案策定の背景を解明 5月16日 「毎日新聞」

2004年8月11日
勿凝学問15x残暑お見舞い申し上げつつ――<やれやれの年金バランスシート論>読者よりのメール」をまとめる。

2004年7月21日
『週刊社会保障』〔No.2292(2004.7.19)〕に書評が掲載される。

評者 神代和欣先生 Book Review

2004年7月17日
勿凝学問15xやれやれの年金バランスシート論」をまとめる。
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕2004年7月11日

勿凝学問15x利己と利他の境界、そして利他心を形にする公共政策――地方出身者の介護保険試論」をまとめる。
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年6月23日
勿凝学問15x今の野党って楽な仕事なのか、それとも辛く切ない仕事なのか?――年金と自衛隊イラク派遣をめぐって」をまとめる。
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年6月20日
「雑誌『年金時代』新春対談」(2004年1月号)が、一部、読者の誤解を招いていたので、資料を作成する。

2004年6月16日
『年金と経済』〔Vol.23, No.1, 2004.5〕に書評が掲載される。

評者 清家 篤先生  Book 読んでみたい一冊コーナー

2004年6月11日
本の序文を書いてみる。
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年6月2日
勿凝学問15x新年金制度は大丈夫でしょうか?――編集者からの質問」をまとめる。
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕


2004年5月31日
勿凝学問15x「2004年、年金国会終盤の読み方――政治経済学のすすめ」をまとめる。
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年5月28日
勿凝学問15x「究極の選択における一方の選択肢のみを見せる論法」をまとめる。〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年5月25日
勿凝学問15x「あの話はどこに行ったのか?――民主党の世襲禁止令」をまとめる。
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年5月17日
勿凝学問15x「年金報道の見分け方」をまとめる。
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕


2004年5月16日
毎日新聞に書評が掲載される。

評者 伊東光晴先生  「政府原案策定の背景を解明

2004年4月30日
勿凝学問15x「2004年、年金と政治、そして将来の考え方」が、慶應義塾大学出版会のなかで公開される。
〔『再分配政策の政治経済学Ⅲ』に収載〕

2004年4月17日
年金をめぐる政治状況があまりにもおもしろく、
勿凝学問15x「2004年、年金と政治、そして将来の考え方」をまとめる。

2004年3月8日
雑誌『年金時代』新春対談」(2004年1月号)におけるわたくしの論を支持してくださる論文を、本日著者より送って頂く。
神代和欣「給付と負担――世代間扶養と世代間公平の争点」『年金と経済』(Vol.22, No.5, 2004.2)

2004年3月5日 新著の見本が手元に届く。 
年金改革と積極的社会保障政策――再分配政策の政治経済学Ⅱ』慶應義塾大学出版会
(書店の書棚に並んでいたら、平積みされている本の上にそっと載せておいて下さい)
前著の広告も更新される。
再分配政策の政治経済学――日本の社会保障と医療』慶應義塾大学出版会

2004年2月11日 近刊紹介(これから出る本
『年金改革と積極的社会保障政策――再分配政策の政治経済学Ⅱ』慶應義塾大学出版会
(本書に収めた論文・随筆へのリンクを、下記の欄から切る)

2004年2月3日
座談会 著作に触れ、確かめる、福澤諭吉の新しさ
『三田評論』2004年2月号(No.1065)

2004年1月23日
福澤諭吉著作集一筆書評コーナー

2004年1月6日(12月9日座談会)
雑誌『年金時代』新春対談」(2004年1月号)

2003年12月28日

日本経済新聞(03年12月28日) 経済論壇から

2003年12月10日(5月17日脱稿)
「積極的社会保障政策と日本の歴史の転換」
『三田商学研究』第46巻第3号2003年8月
〔『年金改革と積極的社会保障政策』「第3章」に収載〕

2003年10月29日(10月11日インタビュー)
インタビュー「メディアクラシーの日本的特徴と年金不信」(『年金時代』2003年11月号)
〔『年金改革と積極的社会保障政策』「勿凝学問2」に収載〕

2003年10月3日(7月23日開催シンポジウム)
年金改革シンポジウム 2003年7月23日(水) 広島厚生年金会館
『年金と経済』(Vol.22 No.3 2003.10)

2003年9月26日(8月4日脱稿)
積極的社会保障政策という選択肢――その実現を阻む日本の税制
『ウェルフェア』(Vol.50)

2003年9月21日(3月4日脱稿)
「社会保障の政策効果と財政方式――国税と社会保険料の財源調達力の比較を通じて」
『社会保険旬報』(No.2184)
〔『年金改革と積極的社会保障政策』「第6章」に収載〕

2003年8月22日(7月18日脱稿)
「制度学派とリベラリズム、そしてネオ・リベラリズム」
『企業年金』(2003-August)
〔『年金改革と積極的社会保障政策』「勿凝学問4」に収載〕

2003年8月9日(7月24日脱稿)
「年金改革と社会保障改革の考え方――『基本方針2003』を踏まえて」
『ESP (Economy Society Policy)』(August 2003 No.376)
〔『年金改革と積極的社会保障政策』「第2章」に収載〕

日本経済新聞(03年8月31日) 経済論壇から

2003年7月30日(4月14日掲載承認)
「年金改革論議の政治経済学――厚生労働省『年金改革の骨格に関する方向性と論点』を読んで」
『三田商学研究』第46巻第1号2003年4月
〔『年金改革と積極的社会保障政策』「第1章」に収載〕

2003年3月11日
年金制度改革<厚生労働省の「方向性と論点」をみる> 学識者シンポ 保険料負担や給付水準に課題
『週刊社会保障』(Vol.57, No.2232, 2003 4/28・5/5)

2002年10月11日
「社会保障の財源調達と消費税――民主主義を統治し得る市民が育っていない日本」
『社会保険旬報』(No.2150)
〔『年金改革と積極的社会保障政策』「第5章」に収載〕

2001年12月15日
『再分配政策の政治経済学――日本の社会保障と医療』慶應義塾大学出版会, 2001年

「塾内ニュース」(02年12月10日) 義塾賞要旨
『季刊社会保障研究』(Vol. 38, No.2, 02年10月) 書評
『公共選択の研究』(第38号, 02年07月) 書評
『週刊社会保障』(No.2187, 02年06月) 書評
『健康保険』(第56巻2号, 02年02月)  書評
「日本経済新聞」(02年01月20日)  書評

2001年11月
「思想と酩酊体質」
『三色旗』(2001年11月号)
〔『年金改革と積極的社会保障政策』「勿凝学問1」に収載〕

2001年11月
財政構造改革をめぐって
『マイクロソフト・総合百科事典エンカルタ ブックレビュー・アラカルト』

2001年2月3日
21世紀の高齢者・障害者に対するリハビリテーション 経済学の立場から
『第9回 高度先進リハビリテーション医学研究会講演集 第9巻』
2001年2月3日(土) 
於:慶應義塾大学医学部 北里講堂

2002年9月30日
V・R・フュックス氏による国際医療経済学会第2回世界大会(1999年6月30日於ロッテルダム)の基調講演
医療経済学の将来」の翻訳〔『医療経済研究』(Vol. 8、2000)〕。
翻訳者は二木立先生(日本福祉大学)であり、私は翻訳にコメントをするという形で協力(訳者あとがきに、その旨記載あり)。

1995年9月10日
V・R・フュックス『保健医療政策の将来』(共訳、勁草書房、1995年)
翻訳個所
            「第五章 米国の医療費と国民総生産」
            「第六章 カナダでは、それをどのようにやっているのか:医師診察」
            「第七章 カナダでは、それをどのようにやっているのか:急性病院医療」
            「第九章 アメリカの子どもたち」

1995年6月13日
書評「『”世界一”の医療費抑制政策を見直す時期』〔二木立、勁草書房〕を読んで」『エコノミスト』(1995年6月13日)