「今ごろ死んでた」薬物で事務局長が逮捕された歌舞伎町“駆け込み寺”に届く救われた女性たちの声
若い女性の相談を親身に聞くことで、距離が近くなりすぎることがある。だからこそ玄氏は彼のことを気にかけていたという。 「田中は、相談者の家族に感謝されたり、頼られたりすることがうれしかったんだと思う。“たまに口説かれるんですよ”とも言っていましたから。しかし、あまりにも浮いた話を聞かないため、性欲処理について冗談を交えてさりげなく聞いたことはありました。彼は“自分で処理していますよ”と話していました」 田中容疑者は逮捕時に、一緒にいた女に「オーバードーズ(=薬の過剰摂取)するくらいなら、コカインや大麻をやったほうがいい」とすすめていたとも報じられた。
駆け込み寺の活動は一時ストップ
「田中が逮捕され、行政からの助成金もストップし、活動資金を寄付してくれていた支援者からも返金を求める連絡が相次ぎました。6月は維持できそうですが……」 同法人の活動資金は、行政からの助成金と支援者からの寄付金で成り立っている。事件の影響で相談者にとっては地獄からの救いを求める“蜘蛛の糸”であった駆け込み寺の活動は一時ストップ。今はわずかなスタッフで相談対応を再開したものの、子ども食堂などは開催できていない。 ただ、新宿・歌舞伎町の清掃を目的としたゴミ拾いは、同法人を支持するボランティアの協力により再開された。記者も参加すると、ゴミ拾いをしている最中、若い女性が声をかけてきた。 「駆け込み寺やってんの!?」 駆け込み寺を訪れたことのある女性で、同法人の先行きを心配しているようだった。 「頑張ってね!」 そう言って立ち去る女性がかけた言葉からは、同法人が地道に活動を続けてきたことが感じられた。 「もし玄さんに出会っていなければ、私は今ごろ死んでいたと思います」 そう話すのは、20代の女性Aさんだ。 Aさんは'23年ごろからホストクラブに通うようになり、夢中になっていったという。 「ホストに無知な状態で通い続けて、貯金や稼いだお金をすべて使ってしまって……。気がつけば借金が膨れ上がってどうにもならない状態になり駆け込み寺に相談しました」(Aさん、以下同) 恋愛感情を利用し、多額の金を要求する悪質なホストクラブは社会問題に発展した。 「駆け込み寺に行くたびに玄さんは“1人じゃないから”と、温かい声をかけてくれて安心できました。最終的に自己破産しましたが、駆け込み寺に人生を救われたんです」