アオイさん悶絶
文:キャンサー
Witten by Cancer


『くあぁっ!?』

コチョプラスは突如背中に生じた激痛に思わず呻き声を上げた。
桃子とのお楽しみに夢中となり、周囲に対する注意を行っていたため、接近者の存在に気づかなかったのである。
その結果、無防備な背中にエネルギー光線の直撃を受けたのである。


『誰だ!』
桃子を身体に磔にしたまま振り向くコチョプラス。

不意打ちという行為を行った相手に対する怒りの念は、その攻撃者の姿を見た途端、綺麗さっぱり消滅した。
今、目の前にいるのは、彼にとって新たな敵ではなく、ビキニ状の戦闘服に身を包んだ新たな『得物』であった。
ウィングガールズのリーダー格、アオイであった。


『ひゃはははは、誰かと思えば、また嬢ちゃんか・・・・あんたも遊んで欲しいのかい?』
「冗談!桃子ちゃんを離しなさい!」
コチョプラスの嘲笑に、アオイは右掌を突きつけて応えた。

『ほほぉ、撃つのかい?』
明らかに撃てない事を確信しつつ、コチョプラスは言った。
今、彼の前面には磔状態の桃子がいるのである。離せと要求している相手を見殺しにする事などあり得ないと考えて当然であった。

もちろんアオイも撃つ真似はしない。ある種の威嚇・ポーズであったため、相手が素直に従うとは微塵も考えていない。
今、彼女が行うことは、桃子がそうであったように、時間稼ぎだったのである。


アオイは他のウィングガールズに比較すれば、戦闘経験もあり、攻撃力もある。
しかしプラスシリーズは性格に問題があるものの、それぞれが独特の能力を持った手強い存在であり、
容易に勝てる存在では無かった。
従って、確実に戦うためには、彼女が『ケン坊』と呼ぶウィングマンの到着を待つ方が望ましかった。


・・・・これが、基本的な建前だった。
アオイの本音としては、9割方が女好きという共通点を持つ、プラスシリーズと迂闊に戦いたくはないと言うのが正直な思いであり、
桃子の状態を見れば、相手が例にもれない性格である事が察っせられた。


『撃てねぇだろ?だったら、順番が来るまで待っててくれよ』
アオイにその気がない事を確認すると、コチョプラスは両手を磔状態の桃子の胸にまわし、露骨に揉み回した。
「いやぁぁぁぁっ!」
気を失いかけていた桃子が、半ば反射的に身悶えた。
コチョプラスの長い指は桃子の胸を完全に覆うだけではなく、親指が両胸の付け根と脇の下の間の微妙なポイントを刺激しており、
先のくすぐりで敏感になっていた身体に新たな刺激を加えていたのである。

「!っ止めなさいっ!!」
いきなりの仕打ちに、アオイがたまらず加速して距離を縮めた。

『ひゃはっ!嬢ちゃん、迂闊すぎるぜぃ』
見え見えの挑発に引っかかったアオイを嘲笑すると、コチョプラスは周囲に浮遊する「手」達に指令を送った。
各「手」達はすぐさま指令に反応し、アオイの進行を阻もうと正面に集い始めた。
ワキワキと指を蠢かせて浮遊する無数の「手」を前に、アオイは本能的な身の危険と嫌な予感を感じたが、構わず突進し、
進行上の「手」を強引に払いのけながら間合いを一気に詰めていった。

『!?』
展開した「手」に怯んだ一瞬を狙って、周囲から一気に捕縛しようと目論んでいたコチョプラスは、思惑を外される形となる。
その間にアオイは再接近し、互いの距離はゼロ近くとなる。
「返してもらうわよ」

『そうはさせるかよぉ』
コチョプラスの腕が桃子越しに伸ばされ、アオイを捉えようと動く。
だがアオイはそれよりも早く身を翻し、コチョプラスの頭上でくるりと一回転して背後に回ると、その背中にエネルギー光線を放った。
その威力自体は先程の不意打ちと同等であったが、先の攻撃が遠距離から放ったのに対し、
今の一撃は超近距離から叩きつけたというのが相応しく、その上、不意打ち時に与えた部分と同じポイントを狙っていたため、
与えたダメージはこちらの方が上だった。

『がぁっ!』

再びコチョプラスは呻き声をあげ、ぐらりとよろめいたが、すぐさま体勢を取り戻すと、腕を大振りにしながら振り返った。

「!」
アオイは素早くそれに反応すると、間合いを開けて腕の一撃をかわし、再び背後に回り込んで光線を放つ。
桃子というウェイトを持つコチョプラスは、どうしても動きに精細さを欠き、アオイの攻撃に対応しきれなかった。
特に身体を反転させる都度、桃子の重さが余計な慣性を生じさせ、その動きを阻害する。
そしてそれを見抜いたアオイは、相手の背後に回り込んでは、唯一攻撃できる箇所である背部に光線攻撃をし続けた。

(このまま行けば、時間が稼げる)

上手くすれば、敵攻略のためのダメージを与える事させ出来るかも・・・・
有利な状況がアオイにそうした望みを抱かせたが、防戦一方のコチョプラスも状況打破の案を思案していた。
そんな矢先、数発目の光線がまともに背を直撃し、コチョプラスを大きくよろめかせた。
その弾みで桃子を捕らえていた枷が外れ、彼女は放心したまま前のめりに落ちていった。

『しまったぁ』

桃子の四肢を捕らえていたうちの腕部は解放され、脚を抑えていた二つの『手』も急に変化した体重バランス変化を抑えきれず、
慌てて彼女を捕まえようと両手を回そうとするコチョプラスであったが、
そこへ更なるアオイの蹴りが加わり、その行為は失敗に終わった。

アオイは、桃子に注意が移った一瞬の隙に、コチョプラスの後頭部に蹴りを加えて完璧に桃子を解放させると、
落下する彼女を追尾し、空中で受け止める事に成功した。

「桃子ちゃんは返してもらったわよ」
してやったりという笑みを浮かべてアオイは挑発的なウィンクをしてみせる。

『いいや、そうはさせないと言ったはずだぜぃ』
表情そのものが判らない機械的頭部から発せられた声は、意外にも悔しさを感じさせない冷静な口調であった。
『まだまだ嬢ちゃんも甘いなぁ』
コチョプラスの目にあたる部分のゴーグルが鈍く光ると、アオイは本能的な危険を感じた。
願わくばそれが虚勢・負け惜しみであってほしかったが、状況は彼女に味方してくれなかった。

「!」

桃子の身体の影、アオイの視界から見て死角となる場所からコチョプラスの「手」が四つ飛び出し、彼女の腹部に攻撃を仕掛けた。

「つぅっ!」
四発のパンチを同時に受けたアオイは思わず呻いて身体をくの字に曲げ、その弾みで桃子を手放してしまう。
「あっ!」
反射的にそれを追おうとするアオイであったが、それよりも早く展開した四つの「手」が、彼女の四肢を捉えてそれを妨げた。

「桃子ちゃん!」
無抵抗のまま落下する仲間の名を叫びアオイは蒼白になったが、コチョプラスの他の「手」がそれに追いつき、その落下を止めた。
とりあえず命の危険性は回避できたが、事態はアオイにとって好ましい状況とは言えなかった。

アオイは見ようによっては手足に附属しているだけのような「手」を振り払おうと試みたが、
「手」は四肢をがっしりと押さえたままびくともせず、まるで手首から先はマッチョが透明になって存在しているかの様であった。

空中でX字にさられたまま、アオイはコチョプラスの前まで移動させられ、相対する。

『ひゃっはぁ、嬢ちゃんも甘いねぇ!』
「悪かったわね!」

『いやいや、おかげで楽に事が運んだんだ、礼をいいたいくらいだぜぇ』
コチョプラスの皮肉に、アオイは歯噛みする。だがそれに構わずコチョプラスは話を続けた。

『なぁ、あの嬢ちゃんにも聞いたんだがな、ウィングマンの情報・・・・俺に教えてくれよぉ』
「それで私が喋ると思ってるの?」

『そこを何とかお願いしたいんだなぁ・・・・頼むよ嬢ちゃんよぉ・・・』
「いやよ!」
ぷいと横を向いて、拒絶の意志を示すアオイ。

『そんなに邪険にするなよぉ・・・さっきコ・ハンドで殴った事は謝るからよぉ・・・』
「ふざけないで!」

『本当に真剣なんだってよぉ・・・・ほら、殴ったお詫びにさすってやるからよぉ』
言うが早いか、アオイの返事も待つことなく、コチョプラスの長い腕がさらけ出されているアオイの腹部に伸びた。

「はくぅっ・・・くひぃっ・・・」

突然の事にアオイは息を詰まらせる。
コチョプラスは彼女の引き締まった腹部を指先を立てて撫で回し、時折その先端を震わせた。
間違っても痛打の部分を労る意志など無いのは明白である。

両手の指先が左右の脇腹近くで幾重もの円を描き出すと、彼女の耐久力は容易に限界へと達した。
「いやっっははははは!あはっいやははははははははは!あっあっぁっっっっははははははははは!」

耐え難いくすぐったさに、手足で腹を隠す事の適わないアオイは、コチョプラスの手から逃れようと腰を前後左右に振り乱す。
しかしコチョプラスの腕は、その不規則な動きに遅れることなく、彼女の腹を撫で続けた。


『ほ~ら、痛いの痛いの飛んでいけぇ~ってなぁ』
「いやっはははははははは!やめっやめっやめやははははははははははははは!!」


アオイは成す術なく笑い悶え、いいようにコチョプラスの悪辣な指の動きに翻弄され続けた。
彼女のくすぐりに対する感度は実に良好であり、指先がカーブを描き、腹部を突く度に敏感に反応し、弾けたように身を捩らせる。


「あっ!あはははははっはははは!やっやぁ~っっはははははっはあはははははははは!」
アオイは四肢をガクガク震わせ、フラダンスも顔負けするような激しさで腰を振るが、
腹部を中心に生じるくすぐったさは衰えるどころか、逆に激しさを増すように感じた。

『ひゃはぁ、悦んでくれてるみたいだなぁ。それでこそ御奉仕しがいがあるってもんだ』
激しく反応する女体に満足げに言うと、コチョプラスはいきなり指先を撫でから揉みへと移行させる。


「きぃやぁ~~~~~っっはははははは!あぁぁぁぁあははははっはははははは!!いやいやいやいや~~~~~~~~!!」


唐突に変化した刺激にアオイは敏感に反応し、身を仰け反らせながら悶笑する。
「何がっっははははははっはははははは、何が御奉仕よっやっはははははははははは!
やめっやめなさいっひゃぁはっっはははははははははははは!!」
アオイは苦悶に満ちた表情で、辛うじて反論するが、そうした儚い虚勢も、責め側に何の効果も成さなかった。

『あれ?お気に召さないかい』
わざとらしく言うと、コチョプラスは更に指の動きを激しくする。


「きぃ~~~~っっひゃはははははは!!いやっっっっははははははははははは!
ひゃ、ひゃめっっっっやめなさい~~~~っっっっっっははははははは!触るなぁぁぁ~~!!」


渾身の力を込めて叫ぶアオイ。無駄な事とは思いつつも、彼女はそう叫ばずにはいられなかった。
だが意外にもコチョプラスの指は素直に彼女から離れた。
もちろん四肢を捉える「手」は離れてはいないため、彼女は空中でX字の体勢のままがっくりと項垂れた。

『はっはぁ~嬢ちゃんもなかなか俺好みな身体だな』
激しく喘ぐ彼女を見据えてコチョプラスは言った。それはもちろん、彼の好みとする、くすぐりに弱い身体と言う意味合いである。
『まだまだ、お楽しみはこれからだぜぃ』

そう言ってコチョプラスの指が再びアオイに近づく素振りを見せると、激しく深呼吸を続けていた彼女の身体がビクリと震えた。
「い、いやっ、来ないで・・・触らないでっ」

あの短時間で十分にコチョプラスの指の恐ろしさを知ったアオイは、逃げられぬ身体を捩って僅かでも距離を開けようと試みる。
もちろんそれは無駄な足掻きであり、全てはコチョプラスの意志一つであった。
『そうかぁ・・・・俺の指では不満か・・・・仕方ないなぁ』
コチョプラスはアオイの発言をわざと曲解すると、寸前まで近づけていた指を下げると、その指をパチンと鳴らす。
すると、それに合わせて浮遊していた幾つもの「手」が、アオイの周囲に集まり出す。
本来はそうしたリアクションの必要はなく、あくまでも演出であったが、彼女には効果覿面であった。

周囲で待機する「手」がワキワキと指を蠢かす中、再びコチョプラスが指を鳴らす仕草をすると、
彼女はそれが何を意味するかを悟り、顔を引きつらせた。
「やっ止め・・・」

-パチンッ!-


アオイの懇願より早く指が鳴り、彼女が恐れていたとおり、幾つもの「手」が無防備な彼女の身体に一斉に襲いかかった。
「いやぁ~~~~あ~~~っっはははははははははは!
きぃやぁっっはっはははははははははは!あっあっはははははははははは!」


手は、その数に任せてアオイの至る所に群がった。
先程責めていた腹部は言うに及ばず、腋の下・脇腹・背筋・太股・足の付け根・・・・
ありとあらゆる所をコショコショと巧みに動く手がくすぐりまくる。

アオイ

中には、どさくさ紛れに彼女の豊満な胸や、形良く引き締まった尻を突っつく「手」もあったが、
その刺激すらも彼女はくすぐったく感じていた。
敏感な肢体はくすぐりによって生じる衝動を抑える事も出来ず、逆にわき起こる各所の感覚は相乗効果によって増大し始めていた。


「いやははははははは!あっっあはははははは、そこだめっきゃぁっっはははははは!!」


アリのごとくアオイの身体に群がる「手」は、緩急をつけた巧みな動きでアオイをくすぐり続け、
発見した各部の弱点を不規則に責め立てる。これによって彼女は治まる事のないくすぐったさに絶え間なく襲われ続けた。


「あははははは!ああぁぁ~~~~っっははははっはははははははやぁっっはははははっははは!
だめっだめぇ~~~きゃぁっっははははは!!!」


そして何より彼女にとって危機的なのが、それ程くすぐったくないポイントが、弱点と同時に責められる事により、感覚が敏感になり、
徐々にくすぐったくなり始めていたのである。

これがコチョプラスのくすぐり弱点開発能力であった。
桃子の場合は「快楽」であったように、数種の手法を併用することにより、くすぐりに強い女性を弱く、
弱い女性を更に弱く陥れる事ができるのである。

アオイにとってはそうした自覚は無い・・・と言うより、それどころでは無く、
激しくなるくすぐったさから逃れたい一心で身を捩り続けている。
だが、そうした望みは適うことなく、彼女は徐々に陥落の坂を転げ落ちそうになっていた。



桃子編に戻る──



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