同級生から暴力、SNSに悪口 市教委「いじめ重大事態」 愛知・江南

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 愛知県江南市の市立中3年の女子生徒が同級生から暴力などを受けたことについて、市教育委員会が「いじめ重大事態」と認定していたことが判明した。学校主体の調査が行われたが、女子生徒側は「調査が不十分」として第三者委員会による再調査を求めている。

 市教委によると、女子生徒は中学1年時に、他の生徒から暴力を受けてあごを脱臼するなどのけがをしたり、SNS(交流サイト)で悪口やいたずら画像を拡散されたりした。

 その際、女子生徒の保護者は学校にいじめ重大事態としての調査を申し立てた。しかし、女子生徒に心理的ストレスなどを与えることなどから、当面は見守ることで落ち着いたという。

 しかし、2年時に同級生の文房具がなくなった際、女子生徒が犯人扱いされ、再び誹謗(ひぼう)中傷を受ける事案が発生。これを受けて市教委は2024年10月、いじめ重大事態に認定し、学校主体の調査を指示した。

 調査は翌11月から今年1月に行われ、2月に調査結果を保護者に報告した。しかし、保護者は女子生徒本人に聞き取りがなかったことから「調査が不十分」とし、第三者委員会による再調査を求める所見書を沢田和延市長宛てに提出した。

 市教委によると、女子生徒は現在、通学はできているが、教室に入ることができない状態という。本人への聞き取りをしなかったことについて、市教委は毎日新聞の取材に「調査に入る前に本人や関係生徒から話を聞き、事案の内容を確認し、明確にできていたため」と説明している。【斎川瞳】

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