MBTI関連の有料記事とか有料診断サービスとか
MBTI関連の有料記事・サービスをみて思うところがあったので書いてみる。
MBTIの有料記事・有料診断サービスの類
最近noteでよくみるのが、MBTIの有料記事・有料診断サービスの類だ。記事やサービスの購入者が、しばしばレビュー記事を書く例が最近増えてきたようだが、、
────さすがにちょっとまずいと思う。コレ危ないぞ。
何が危ないのか?
筆者はたまにMBTI記事を書くことがある。普段はケチな営業職やってるんであるが、その仕事では与信審査、条件交渉、契約締結、リーガルチェックといった諸業務に携わっている。
その経験から言及すると、MBTIで商売をすることは医学的・法的・商慣習的にリスクが高いと感じる。下手すればMBTI協会から訴訟されてもおかしくないので、そうなる前に手を引いた方がいいかもしれない。
以下そのリスクについて綴ってみたい。
①「誤診」の可能性
MBTIは心理学ではない。ただの自己理解・他者理解におけるツールである。ツールに過ぎないので、本来第三者からある人を「診断」するという向きにはなっていない。何故なら人の身体・精神について「診断」をするのは一種の医療行為になってしまうからだ。
たとえば「あなたはINFJです」と他人に「診断」した場合の、その人に与える影響力は考えた方がいい。自分がそう思っていたタイプと、他人から診断されたタイプが違っていたら、きっと葛藤することになるし、ミスタイプの可能性もあるだろう。
もし本来のタイプと間違っていたらその人にどう責任を取るのかというリスクである。医療行為でいえばそれは「誤診」にあたる。これは返金や慰謝料の支払いや、下手すれば裁判になる可能性のある案件だ。当然ながら、医師は診断を下す際に細心の注意を払う。
これはMBTI協会としてもそのスタンスである。精神科医や心理学者ではないからだ。だから16タイプパーソナリティに対して怒っているのであるが、その意味でも素人が「診断」するのは止めた方がいいと思う。
②「誤審」の可能性
もうひとつ。素人の第三者が「診断」することのリスクとしては「誤審」がある。「誤診」が診察(医療行為)上の誤りであれば、「誤審」は裁判(司法判断)上の誤りとなる。
現実世界において司法判断を下す裁判官は、法科大学院に進学して新司法試験を受験する。その試験に受かり司法修習生を経て、その中から選抜される超エリートだ。
例えば犯罪者を裁く場合、前提事実、証拠、構成要件、責任能力、余罪などを総合的に勘案して最終的な量刑を決めるのだが、法知識はもとよりそういった背景を慎重に読み解くことが要求される。なぜなら誤審や冤罪のリスクが常にあるからだ。
第三者がタイプを「診断」することは、その人の社会におけるスタンスやアイデンティティに大きな影響を与えかねない。もしそれが生き方に悩んでいる人ならば尚更だ。
③知的財産・商標上のリスク
またMBTIの名で有料記事・有料サービスの販売を行う点での問題としては、知的財産・商標上のリスクがある。
MBTI®は一般財団法人 日本MBTI協会の商標登録なので、全く関係のない第三者が「MBTI」をうたって有料サービスを提供したり、MBTIとうたわなくとも実質的に同一性が認められる内容の有料サービスを提供することは、法律上の権利から見ると非常にマズい。
これは商標権の侵害に当たる行為で、ストレートに訴えられる案件だ。考察を垂れ流すならともかく、金をもらって公然と商売してしまうのはマズい。「診断」することも含めて二重にマズいのだ。
④商慣習としての仁義・スジ
もし商標権の侵害にあたらなくとも、最低限、商慣習としてのスジは通した方がよい。ある日コンビニの隣りに、新しく「業〇スーパー」や「まい〇すけっと」ができたらどうなるかという話で、無許可営業はマズいのだ。
ビジネスにおいては一応のシノギやシマというものはある。たとえば元請下請関係とか競合他社とのしがらみとか、そういうものだ。
たとえば下請けが直接顧客とやり取りすることは、親(元請け)のメンツ(顔)を潰しシノギを奪う不義理をはたらくことになってしまう。あるいは既に他社との定期契約がある顧客に対して、競合サービスを提案して受注をすることはシマを荒らす行為になる。
その場合は仁義を切る(提案しても良いか了承を得る)というステップが必要で、それを行わないで提案をすると後々で問題になってしまうケースがあったりするのだ。
MBTIの有料記事・サービスは、当然ながら無許可で営業をしていると思われる。MBTI協会は一財であり非営利法人なので、それを騙って営利目的でそれをやるのは余計にマズい。
レビュー記事を書くということ
MBTIにおける有料記事や有料サービスの購入者で、レビュー記事を書く人がしばしば見られるが、これもあまり好ましくはない。その有料記事作成者や、有料サービス提供者の行う営業活動に協力するということだからだ。
それが適法なビジネスなら当然何も問題はない。だがそれがもし問題のあるビジネスであれば、その片棒を担ぐ形になってしまうのだ。例を挙げれば健康被害の出たサプリメントの広告塔を務めていたタレントのようなものである。値引き・還元などのバーターで書かせていたらこれもマズい。
筆者はMBTIにおける有料記事やサービスの内容が悪質だとまでは言っていないし、マルチと言っているわけでもない。だが営業スキームに根本的な問題を抱えている以上それは止めた方がいいだろう。
MBTIを楽しむのは構わない、だが‥‥
今回はMBTIにおける有料記事・サービスの類について思うところがあったので書いてみた。営業職としての意見になるが、情報商材やサービスなどを用いてマネタイズを試みる場合、法律や商慣習といった世の中のルールは守った方がいい。
筆者もMBTIは割と好き勝手書いてしまっていて、主語のデカい記事も目立ったり、フォロワーが増えてしまって思うところがあるのだが、営利という一線だけは踏み越えないようにしている。それは解釈云々の前に法律的に危ないからだ。
筆者がもし有料記事を書くのなら、たとえば転職活動体験記とか、マッチングアプリ・婚活体験記とかそういう俗っぽいヤツになると思う笑 ただそれもMBTIやタイプ名は入れない。普段MBTI記事を書いてる人が、実際やってみたらどうなるかという趣旨に留まるだろう。
なんだよblueさんそんな固いこと言うなよと思うかもしれないが、金のやり取りが発生してしまう以上それはれっきとした営業行為であり、つまり責任が生じる。法令や法的権利による制約を受けるということなのである。
その記事やサービスを購入した人もそれは同様なので、気を付けた方がいいだろう。



コメント
29別に勝手にどうぞって感じですが、そんな深刻な話なんですねー
あどりみなるさん
これは仰る通りで、「診断」って権威性の高いワードなのです。
たとえば「健康診断」なら医師が、「建物診断」なら建築士がという形になるので、あまり素人が使わない方がいい言葉であるのは確かです。
似た話だと、メールで「当職」というと弁護士とか士業の人なので、これも普通の人は使わない方が無難です。
「判断」とかに言い換えればスルーできるのも仰る通りです。ちなみに占いだと「姓名判断」となっていますね。
ただそこをクリアしてもMBTIは表向き、他人のタイプを「判断」しないので、MBTIの名前を使って第三者が有料でそれをやるのはまずいです。
そのまずいやり方を、無料でレビューを書かせたり、紹介料やキャッシュバックを得るといったやり方で広めていくとなるとほぼautoですね。
RIKUさん
コメントありがとうございます。
楽しくやりたいところ、問題提起により場を荒らしてしまいましたこと、お詫び申し上げます。
私のことは気になさらず、このままnoteをお楽しみください。
ダイきっちさん
コメントありがとうございます。
そうですね。敢えて私が申し上げることではなかったかもしれません。お騒がせしてしまい申し訳ありませんでした。