中居氏めぐりフジ社長、元女性アナウンサーに謝罪 損害補償でも合意
フジテレビは19日、元タレントの中居正広氏による性加害問題をめぐって、元フジアナウンサーの女性に対し、同社の一連の対応について清水賢治社長が謝罪したと発表した。フジは、女性への誹謗(ひぼう)中傷対策を今後も講じるとともに、女性がこうむった経済的、精神的損害への補償を行うことで合意書を締結したとしている。
発表によると、清水社長は19日に女性と対面で面会し、今回の問題が「業務の延長線上」で起きたことを謝罪。また女性から被害申告があったにもかかわらず、適切な対応を行わなかったことや、事案発生後の対外発信により女性に精神的苦痛を与えたことなども謝罪したという。
またフジは、女性を含めた関係者や社員らに対する根拠のない誹謗中傷について、「訴訟も含めた対応策の強化を検討している」と表明。今後は女性とも協議・協力し、「さらに厳正に対処していく」とした。
第三者委員会が3月31日に公表した調査報告書は、中居氏による性加害が、業務の延長線上で起きたと指摘していた。
元女性アナウンサー「被害は一生消えないが、新たな気持ちで生きていく」
これを受け、被害を訴える女性は代理人を通じ、コメントを出した。「被害は一生消えることはありませんが、一つの区切りとして、新たな気持ちで生きていこうと思います」としている。
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コメント全文は以下の通り。
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本日、株式会社フジテレビジョン(以下、「会社」といいます。)清水賢治社長とお会いし、会社の業務の延長線上という状況の中で私がひどい被害を受けてしまったこと、私の被害申告に対して会社として適切な対応を行わず、アナウンサーとして復職するという私の希望が絶たれてしまったこと、会社のリリースの内容や記者会見における発言等によって私に二次被害を与えたこと、等について、会社としての謝罪を受けました。
また、今も続いている私に対する不当な攻撃や誹謗中傷に対し、会社として私と協力して必要な措置を講じていくことや、この間会社や会社の役職員の対応に関連して私が被った経済的・精神的損害に対する補償について、合意をいたしました。
第三者委員会の報告書が公表された時にもコメントしたように、私が受けた被害は一生消えることはありませんが、本日、会社からの謝罪を受け、上記の合意をしたことを一つの区切りとして、新たな気持ちで生きていこうと思います。
会社には、私のように業務の延長線上で被害にあってキャリアを諦めてしまった女性や辛い思いを抱えながら必死に働いている女性が他にも多くいることに思いを致し、組織風土をしっかりと見直し、二度とこのような被害が起こらないように努力を続けてほしいと思います。
SNSやネット上で続いている事実に基づかない攻撃やひどい誹謗中傷には、心がずたずたになるような辛い思いをし、時には生命の危険を感じることもありました。これからは会社が、社員・元社員等への根拠のない誹謗中傷等に対する対処の一つとして、私に対する攻撃についても厳正に対応していくことになり、心強く思っています。
SNSやネット上の「言論」による人権侵害も決して許されないものであり、会社と協力して厳しく対応していきます。
最後になりますが、これまで私を支え励まして下さった多くの皆さまに心から感謝申し上げます。
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フジテレビ問題
元タレント中居正広さんと女性とのトラブルへの対応が問題視されているフジテレビ。事態は社長と会長の辞任に発展しました。フジ側は第三者委員会を立ち上げましたが、依然厳しい視線が注がれたままです。関連記事をまとめています。[もっと見る]
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