2025-06-20

通り魔が弱い人間を襲う理由

過去通り魔的な事件を起こし逮捕されたことがある。

その事件執行猶予となったが、猶予間中に別の事件を起こして再逮捕され実刑も受けた。

出所後は仕事にも家庭にもそれなりに恵まれ、ようやく様々な事柄が落ち着いた今、あの時の自分を冷静に分析してみたい。


あくまでも私の主観に基づく話だけど、当時の犯行計画的ものではなかった。本当に発作的だった。

凶器も持っておらず、現場に落ちていた物を手に取って衝動的に殴りかかった。

被害者女性や弱そうな高齢者だった。

しかし、男性が駆けつけ抵抗されると、まるでスイッチが切れたように抵抗する力を失い、あっさり取り押さえられた。


発狂した犯行時、周囲には男性複数いたはずだ。

それなのになぜか「弱そうな人間」だけを無意識に選んでいた。

あの時の自分は、10代の頃から抱えたメンヘラストレス、躁鬱をこじらせた末の発狂状態だった。

頭の中は前後不覚で理性なんて吹っ飛んでいたと思う。


それでも何故「やれそうな相手」「勝てそうな相手」を選んでいたのか。

今考えると、発狂しているような状態でも、どこかで本能的に「安全ターゲット」を探していたのだろう。

無意識のうちに、抵抗されなさそうな相手を選んでいたのだった。



通り魔犯行は、しばしば「無差別」と呼ばれる。

だが、本当に無差別なのか?

私の経験から言えば、少なくともあの瞬間は完全にランダムではなかった。

弱そうな人を選ぶのは単なる偶然ではない。

心の奥底で、「自分より弱い相手なら支配できる」「反撃されない」と計算していたのだろう。

それは、理性が壊れた状態でも、生き物としての本能が働いていたということだ。


あの時の私は確かに精神的に追い詰められていた。

それが弱い人を傷つける理由にはならないし、被害者に与えた恐怖と痛みは言い訳で消えるものではなく

今も「前科ママ」としてその罪を背負って生きている。


なぜ人は、より弱い人を狙うのか。

それは、加害者自身が弱さを抱え、それを他人押し付けることで一瞬の安心を得ようとするからだ。

そんな歪んだ行動が、どれだけ多くの人を傷つけるのか。

私の犯行結果的にその愚かさを証明してしまった。


この国の通り魔事件ニュースを聞く度に、あの時の自分を思い出す。

そして被害者の無念を思う。

通り魔が弱い人を狙う理由は、結局、加害者自身の弱さの裏返しなのから

  • 強い人を狙ったら取り押さえられて通り魔にならないからじゃないの

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん