そうして出鼻を折られるのはあまり穏やかじゃありませんが、
そういった方向でお話したいのであれば分かりました。
まず日経平均について。これは海外展開する大手企業の業績と円安で動く面が強く、
国内消費や中小企業の実態を測るには、やや心細い指標かもしれません。
資産を持たない層にとっては、恩恵も実感しにくいですね。
次に失業率。これはシンプルにお聞きしますが、「就業=好景気」でしょうか。
「職があるか」ではなく、「生活が成り立つか」、さらには「精神的な余裕があるか」。
景気の議論なら、ここまで踏み込んで問うべきだと私は思いますよ。
実質賃金は、2024年7月にボーナスの影響で一時的に回復して見えましたが、
その後の推移を見る限り、景気が回復したとは言いがたい状況が続いています。
最後に名目GDPと税収の伸びについて。
もしこのグラフだけで景気が良いと判断されているなら、少し視点を変えてみてほしいのです。
添付の2024年度のデータでは、実質GDPが横ばいである一方、
GDPデフレーターが急上昇しています。これは物価高により、
名目上の経済規模だけが膨らんでいる「インフレによる見かけの成長」を意味します。
…もっとも、景気の実感は個々人のもの。
そこはおっしゃる通りです。一概には言えない部分もあります。
相容れない部分があるのは仕方ないかも知れませんね。
以上となります。お時間いただき、ありがとうございました。