計算問題の中には、一見簡単そうに見えても誤答しやすい問題があります。
今回のような一桁の計算式も、そんな問題の一つです。
計算ルールの落とし穴にはまらないよう、注意して計算してください。
問題
次の計算をしなさい。
9−0÷3+1
※制限時間は10秒です。
解答
正解は、「10」です。
4と答えてしまった人は、「ある重要な計算ルール」を忘れてしまっている可能性が高いようです。
次の「ポイント」で、どこに注目すれば正しい答えにたどり着けるのかを確認してみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「割り算から先に計算すること」です。
複数の演算が式に含まれている場合、計算の順序は「足し算・引き算」よりも「掛け算・割り算」を優先すると決まっています※。
※より正確に言うと、最も優先されるのは括弧の中の計算です。括弧のない計算であれば、掛け算・割り算を足し算・引き算より先に計算します。
<計算の優先順序のルール>
1.括弧の中
2.(括弧のついていない)掛け算・割り算
3.(括弧のついていない)足し算・引き算
このルールを守らないで、式に出てくる順に計算を進めると、次のように4という答えが出てしまいます。
9−0÷3+1 ←最初の引き算から計算していくと…
=9÷3+1
=3+1
=4 ←間違い
正しくは、次のように計算します。
9−0÷3+1 ←割り算から計算する
=9−0+1 ←次に引き算
=9+1
=10
今回の式には括弧が登場しないので、割り算を先に計算します(割られる数が0なので、答えは0になります)。
割り算をした後は引き算と足し算が残りますが、この二つに優先順序の差はありません。このような場合は、式に登場している順に左から計算して答えを出します。今回であれば、引き算→足し算の順番です。
この順番で計算すると、正解の10にたどり着けます。
まとめ
今回の問題では、割り算を先に計算できるかどうかがポイントになりました。
一桁の簡単な計算問題でも計算順序を間違えると、答えも正解から遠のいてしまいます。複数の演算が登場する式では、「まずどこから計算したらよいのか」を考えるところから始めましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
類似問題に挑戦!