- 2025/06/19 掲載
「潤日」で日本移住しまくる中華系、日本は「まさかの第2希望」と言える切実事情とは(3/4)
中華系が日本を目指す「苦しい理由」
歴史を振り返ると、中国にルーツを持つ人々が、世界中に移住し根を張っていることはよく知られている。「華僑」という言葉も存在する通り、日本でも、横浜の中華街や神戸の南京町を作った人々がいる。彼らが故郷を後にしたのは、今から約100年くらい前が多い。つまり、清朝末期の動乱期である。故郷に見切りをつけて新天地に人生の活路を見い出そうとした人々の一部が、日本にもやってきたのだ。当時と同じように、今また彼らは世界各地に新天地を見い出そうとしているのではないか。
ただし、現在彼らが日本へ移住を進めているといっても、目指す先の本命は、おそらく日本ではないだろう。
最近、「東大を目指す中国人子弟」がネットニュースなどで話題になることが多い。また、現在報道されているように、米国の名門ハーバード大から留学生が締め出されそうな動きもある。
既知の通り、トランプ政権になってからの米中対立はさらに激化しており、現在の中国人にとって、米国は安全な逃避先ではなくなっているのだ。
また、ほかの英語圏との関係を見ても、カナダとはファーウェイ幹部の拘束問題、オーストラリアとはコロナ時の調査要求などを巡る問題で外交的にはギクシャクしている。英国とは香港返還時に交わした一国二制度の約束を中国が破ったことで関係は良好とは言えない。
日本の不動産購入は「消去法」の選択?
つまり今、中国から逃げ出そうとする富裕層たちが本当は行きたい英語圏は、ことごとく受け入れ環境がよくないと言える。そんな彼らにとって、消去法で選ばれているのがほかならぬ日本なのではないだろうか。たとえば、日本では外国人の不動産所得に何の制限もない。マンションでも旅館でも水源地でも、買いたい不動産を無制限に買える。しかも安い。もちろん、何時までもそうとは限らないが、「上海でマンションを買う金額で東京ではビルが買える」とまで言われるほどだ。
また、子どもの教育費も安い。東京で子どもをインターナショナルスクールに通わせる費用は年間200-300万円。上海や北京なら軽くその3~4倍だ。アメリカの大学へ留学させる費用は1年で約2,000万円である。日本の場合、たとえば東京大学で学ぶなら、学費・住居費・生活費を入れても質素に暮らすなら500万円程度だろう。 【次ページ】「潤日」はいつまで続くのか
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