• 2025/06/19 掲載

「潤日」で日本移住しまくる中華系、日本は「まさかの第2希望」と言える切実事情とは(2/4)

連載:どうなる? これからの日本の不動産

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中国顧客が日本で不動産購入するワケ

 このエピソードのような、あちらとこちらで「言っていることが違う」というのは、不動産業界では珍しくないことだ。

 ただ、その頃が東京の不動産市場に中国人が参加する「黎明期」だとすれば、今は「沸騰期」ではなかろうか。

 15年前は、多くの中国人が「自分が住む」ために東京のタワマンなどを買っていた。今は「住む」という実需のほかに「値上がり目的」や「資産逃避」、自分の子どもたちの教育を前提とした「留学用住居」、果ては違法民泊などでの「運用益目的」の疑惑まで、その用途は広がっている。

 さらには、不動産購入に充てる費用も「一桁億円」単位から「二桁」、あるいは「三桁」単位を持ち込む猛者までもが珍しくなくなっている。まさに「沸騰」状態だ。

 中古マンション市場においても、取引額が数億円を超える規模だと「右を向いても左を向いても」中国人顧客がほとんど、という状態だ。もちろん、事務レベルのやり取りでは日本人(あるいは、日本に籍がある法人)が出てきている場合も多い。「雪崩を打って」とまで言ってしまえば大げさかもしれない。しかし、確実に市場においてトレンドを形成していることは間違いなさそうである。

「潤日」は何を意味する?

 筆者は細々とだが、YouTubeでの情報発信も行っている。守備範囲はマンション・不動産を原点に、中国や韓国の国内事情も主要なテーマに含んでいる。

 その中で感じるのは、中国という国が大きな転換期に差し掛かっているのではないか、ということだ。

 そのことを切実に感じているのは、おそらく中国人自身だろう。最近日本でも、「潤日」というワードが注目されている。これを中国語風に言うと「ルン・リー」。意味は「日本へ逃げる」。英語の「run(逃げる)」が「潤」。「日」は日本のことだ。

 潤日は、お金、あるいは技術やスキルを持った中国人たちが日本に向かって逃げ出してきていることを指す。彼らの中で、資金がある者がそれぞれの予算に合わせて日本の不動産を買っている。数億円のマンションや収益用のアパート、あるいはビルや事業用の旅館やホテルだ。 【次ページ】中華系が日本を目指す「苦しい理由」
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