川口の外国人犯罪「トルコ国籍比率ずば抜けている」クルド人に追跡された市議が議会で訴え 「移民」と日本人
埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人の一部と地域住民との間で軋轢が表面化している問題が、13日の同市議会一般質問で取り上げられた。質問に立ったのは今月2日、視察中にクルド人の車に追いかけられ、怒声を浴びせられた男性市議。「いまだに苦慮している市民が大勢いる」と述べ、「法治国家として日本政府のあり方が問われている」と訴えた。 【写真】警察官らに中指を突き立てるクルド人男性=埼玉県川口市 ■傍聴席にクルド人男性 質問したのは自民党の奥富精一氏(51)。傍聴席には多くの市民が詰めかけ、中には市内で解体工事会社を実質経営するクルド人男性の姿もあった。 質問の冒頭、奥富氏は今月2日の事案について「法を犯す暴力的行為であり、議員の活動を阻害するもので、到底許容できるものではない」と前置きし、「川口特有の外国人問題では、いまだに苦慮している市民が大勢いる」と切り出した。 奥富氏は2年前の令和5年6月議会で可決された「一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書」の党内での提案者。この日の一般質問では、その後の国や県などとの連携や、市内の犯罪統計などについて聞いた。市側は県警の統計として、昨年の刑法犯の検挙数が178人で、中国とトルコ国籍が54人ずつ、ベトナムが27人と明らかにした。 川口市内の正規在留者は今年1月時点で中国が約2万5千人、ベトナム約6千人、トルコ国籍約1500人。奥富氏は「検挙数からわかる通り、トルコ国籍の比率がずば抜けている」と指摘。 「いまも不法外国人の乱暴狼藉、迷惑に困っている川口市民がいる。公になると報復される恐れがあるので、事情がわかっている私や他の議員に相談がある。この現状は沈静化していない」 ■2年で1万人増、5万人突破 川口市は総人口約60万人のうち外国人が今月1日時点で5万701人にのぼり、2年前の4万696人から約1万人増えて5万人の大台に乗った。日本人が減り、総人口がほとんど変わらない中で、外国人の割合は6・7%から8・3%へ増加した。 中国人、ベトナム人、トルコ国籍のクルド人など、それぞれ特定の地域に集住しており、その地域での外国人の割合はさらに高くなる一方、同じ川口市内でも治安状況などで地域差が生じている。