天皇、皇后両陛下が19~20日、先の大戦で原爆が投下された広島県を訪問される。広島ご訪問は天皇陛下の即位後初めて。両陛下は、先の大戦から80年を迎える今年、「慰霊の旅」で各地を巡られている。広島では平和都市記念碑(原爆死没者慰霊碑)に供花するなど戦没者をご慰霊。被爆者とも懇談される。
宮内庁によると、両陛下は1泊2日の日程で広島県をご訪問。19日、特別機で広島入りし、爆心地近くの平和記念公園に建立された原爆死没者慰霊碑に供花される。原爆の被害を後世に伝えるため令和4年に設けられた被爆遺構展示館や、広島平和記念資料館で展示なども視察される。
また、被爆者や遺族と懇談し、被爆2世、3世の世代にあたる語り部らともご交流。戦争の記憶や教訓を次世代へ継承する願いを共にされる。両陛下は翌20日にも広島市内の原爆養護ホームで被爆者と懇談される。
20日には、平成26年と30年の豪雨で大規模な土砂崩れなどが発生した広島市安佐南区をご訪問。復興状況についての説明を受けられる。
広島では終戦直前の昭和20年8月6日、原爆が投下され、同年中に約14万人が死亡。多くがやけどや放射線障害に苦しんだ。戦後50年の平成7年、在位中の上皇さま、上皇后さまが広島に足を運ばれた。陛下は皇太子時代の平成12年、皇后さまとご訪問。18年にも陛下お一方で原爆慰霊碑などに足を運ばれている。