電動キックボード、違反が年4万件超 「登録台数の1・8倍。違反ありすぎ」立民・石垣氏

 電動キックボードの違反者を取り締まる府警の警察官ら
電動キックボードの違反者を取り締まる府警の警察官ら

警察庁は17日の参院内閣委員会で、2024年の電動キックボード関連の交通違反の検挙数は4万1246件だと明らかにした。立憲民主党の石垣のり子氏への答弁。総務省は電動キックボードの24年4月時点での登録台数は約2万2千台だとしており、石垣氏は「登録数の1.8倍というのは違反ありすぎ」と述べ、1台当たりの違反が多いとの認識を示した。坂井学国家公安委員長は対策を充実させる考えを示した。

電動キックボードは、23年7月の規制緩和で16歳以上であれば免許なしで運転できるようになった。石垣氏は移動手段のシェア(共有)サービスの広がりによって台数、事故、違反が急増しているとして、自転車と比較した状況をただした。

警察庁は24年の数字について、電動キックボード関連の事故は338件、違反の検挙数は4万1246件、自転車関連の事故は6万7531件、違反の検挙数は5万1564件だったと明らかにした。石垣氏は、国内の自転車保有台数が約6800万台だとする国土交通省のデータを踏まえ、自転車に比べ電動キックボード関連の事故や違反の割合が多いとの認識を示した。

坂井氏は「法改正のときに、なかなか想定できなかった。状況を注視していきたい」と述べた。ヘルメット着用の努力義務化や、交通テストを受けないとシェアサービスを利用できないようにするといったこれまでの対策を説明したうえで、「さらなる充実、改善は必要だと思うので、事業者に働きかけたい」と強調した。

石垣氏は「大きな事故が起こる前に、例えば免許制にすることも、命を守ることを最優先に、視野に入れてほしい」と訴えた。

電動キックボード関係の事故が急増

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