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武庫川女子大の共学化 反対のオンライン署名運動立ち上がる 在校生の声も「環境が変わることにショック」

[ 2025年6月17日 21:43 ]

Change.orgサイトから

 兵庫県西宮市の武庫川女子大学は17日、公式サイトなどを通じ2027年度から共学化する方針を固めたと発表した。これを受け、オンライン署名サイト「Change.org」では「武庫川女子大学の共学化の決定:反対と一時停止を求めます」と題した署名運動が立ち上がり、17日午後9時30分時点で1700人を超える賛同が集まった。

 大学側は公式サイトで「本学は管理栄養士、薬剤師、看護師、社会福祉士、公認心理師、一級建築士など数々の国家試験で高い合格率を誇り、教員養成にも定評があります。大阪にも神戸にも近い利便性の高い都市部に3つのキャンパスを有し、アメリカにもキャンパスを持ち、産官学連携、地域連携など実践的学びも活発です。また、学生生活では、世界レベルで活躍するクラブや選手が多数います。こうした優れた環境、教育、学術研究を女性に限定せず、広く性別、年齢にかかわらず開くべきと考え、共学化に舵を切ることに決しました」と説明している。

 発起人は「本署名活動は、武庫川女子大学が発表した「共学化方針」に対して、学生・保護者・卒業生・関係者の声を大学側に届け、方針決定の透明性を求めるとともに、拙速な実施に対する見直し・再検討を求めることを目的としています。私たちは、女子大学であることを前提に進学を決めた学生たちの思いや安心できる学びの場を尊重し、より公正で誠実なプロセスを求めます」とし、今回の大学の方針に対して8つの問題提起をおこなた。

 その中で「なぜ学生へのアンケートを行わなかったのか?」とし、「大学の主体は学生であり、特に「女子大学」として入学した学生の意見を聞かずに方針転換を行うのは、透明性・信頼性の欠如です。一方的なトップダウンではなく、在学生・教職員・卒業生を巻き込んだ議論が必要だったのではないでしょうか」と疑問を投げかけた。

 さらに「新1回生の入試募集前に公表し、現1回生が卒業するまで共学化を待てなかったのか?」とし、「現1回生(2025年入学生)は「女子大学」であることを前提に進学先を選びました。再来年度から男子学生が入学することで、想定していた学生生活や環境が大きく変わります。少なくとも現1回生が卒業する2029年または2031年までは女子大として維持する移行期間を設けることも可能だったはずです」ともした。

 そして「私たちは以下のことを大学側に求めます」とし、「学生・保護者・卒業生を交えた説明会・意見交換会の実施」「在学生・受験生を対象としたアンケートの実施と結果の公表」「共学化の導入時期を見直し、現1回生(2025年度入学)の卒業まで女子大を維持する移行期間の設置」「在学生への配慮(女子専用スペースやサポート体制の維持)」「意思決定に関わった会議体・議論内容の情報公開」を求めた。

 さらに在学生の声として「共学の学校で男子と関わることにストレスを感じてきました。だからこそ、女子大で安心して学べる環境を求めて進学を決めたのに、たった1年で環境が変わってしまうことにショックを受けています。私たちの気持ちはどこへ向けたらいいのでしょうか」などのコメントを紹介した。

 なお、この署名は2025年7月17日に締切、2025年7月20日理事会へ提出するとしている。

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