マラソンで周回遅れになったり、成績が異常に悪かったりする子だった。
少し空気が読めないところもあったが、イジメられるところまではギリギリいってない感じの子だった。
上田君とは、幼馴染だったし、いつも一緒に下校して、放課後もよく遊んだ。
上田君の父親は、ベニヤ板工場に勤めており、父親が職場から貰ってきたベニヤ板で木の上に秘密基地を作って遊んだりもした。
一度、放課後に遊ぶ約束をしていたので、上田君の家の前まで上田君を迎えに迎えにいった事があった。
上田君の家はびっくりするくらい小さいボロ屋で、ここに家族で住んでるのかと驚愕した。
家の中から言い争いの声が聞こえて、しばらくすると涙を浮かべた上田君が家から飛び出してきた。
ある日、自分の母親に上田君とよく遊んでいるという話を何となくしたところ、
なんでも、上田君が赤ちゃんの頃、ベビーカーに乗った上田君を連れて、上田君の母親がよくうちに勧誘に来ていたらしい。
今までは、何の差別感情もなく、上田君と遊んでいたけど、それを聞いた瞬間、何だか急に上田君の事が気持ち悪く感じてしまった。
次の日から、上田君とは放課後、遊ばなくなり、からかったりする様になった。
数ヶ月後の関東に雪が積もった日、俺は下校途中に上田君を雪合戦に誘った。
上田君の顔が一瞬優しくなった感じがした。