私はASDという発達障害を持っている。ASDは簡単に言うと他人の気持ちが分からない障害だ。
少し空気が読めないくらいなら、一般人でも割といるが、ASDは障害なので、日常生活に支障をきたすレベルで空気が読めない。
ASDの当事者は空気が読めないがゆえに悪意のない失言を繰り返し、どこに行ってもひんしゅくを買いがちだ。
だから人間関係の構築が苦手だし、恋愛の場面でもその障害は当然足枷となる。
今日は、ASDの私がやらかした、失言エピソードを紹介しよう。
数年前、「彼女が欲しい」と突然思い立った私は、マッチングアプリに登録する事にした。
髪をセットして、自分が持っている中で一番オシャレだと思う服を着て、自宅の洗面所でプロフィール用の写真を撮った。
プロフィールには、当時それ一本で生活出来るレベルの収益は稼げていないもののyoutubeに動画を投稿していたので、"youtuberをやってます"と記載した。
もう、若者とは言えない年齢
はたして実際に女性とマッチする事が出来るのか、ドキドキしながら待つ事、数十分。
意外と多くの女性とマッチしてメッセージのやりとりをする事が出来た。
やりとりが続いた数人の女性の中から、「今日良かったら飲みませんか?」と言ってくる女性がいた。
むこうから誘ってくることもあるのか!
もちろん返事はOK
なんでも、リモートワークをしていて人と話す機会がないから寂しいのだという。
家も比較的近かったので、わざわざ新宿や池袋等の繁華街まで出なくて済むのも魅力的だった。
自宅から数駅先の駅で待ち合わせ。
プロフィール画像からは分からなかったが、体重はおそらく100kgは軽く超えていそうな女性が来た。
多分、150kg前後はあっただろう。
実際には、100kgオーバーの巨漢でも、うまいこと、それが分からない様な画角や加工でうまく誤魔化している。
こちらは、特に体の大きい女性が嫌いという訳ではないので、そこは全然許容範囲内だった。
顔合わせから、近くにあるチェーンの居酒屋に入るまで、しゃべった感じ、割と自分に対する反応は好感触だったと思う。
しかし、居酒屋のテーブルに着席してから15分も経たないうちに事件は起こった。
女性が私に「今までの彼女はどんな人が多かったですか?」と聞いてきたのだ。
初対面の男女の会話にありがちな、なんて事はない恋愛トークである。
その問いかけに、ASDの障害を持っていなければ絶対にしないであろう返しをしてしまった。
どんな返しをしたのか書く前に、私の過去の彼女について軽く触れておこう。
私は、かなりガリガリの体型をしている男である。体重は50kg台前半。ウエストは60cm台。
ガリガリの男は一般的な女性からは、マイナス評価を受けやすい。なぜなら、"男なのに細いのは弱々しくて頼りない"という評価を下されるのが普通だからだ。
だけど、ガリガリ男を好意的に見てくれやすい層というのも存在する。
それは、極端に太った女性である。(もちろんそういう傾向があるというだけで、全ての太った女性がガリガリ男を好きな訳ではない)
なぜなら、人は自分の持ってないものを持っている相手に憧れるから、一般的な女性が、ガリガリ男を見て"弱々しくて頼りない"と思ってしまっても、極端に太った女性は"自分は太っているのにこの人は痩せていて羨ましい"と好意的に解釈してくれる傾向があるのだ。
読者の皆さんも、道端やショッピングモール等で奥さんまたは彼女が極端に太っていて旦那もしくは彼氏がガリガリに痩せているカップルの組み合わせを目撃した経験はないだろうか?
おそらく、一度くらいはあるだろう。
それくらい、デブ女とガリ男は鉄板の組み合わせ。相性抜群なのだ。
巨漢女子youtuberのチカポンも「うんちを漏らしそうな弱々しい男性がタイプ」と動画内で語っていた。
そして、私自身も歴代の彼女は全員平均よりはだいぶ太っていた。
そういった過去もあり、私は相手の立場等全く想像せずに、うっかり
「ガタイのいい人が多かった」
と言ってしまったのだ。
初対面の、まだ関係性も出来ていない男にそんな事を言われたら、遠回しに体型をイジっていると解釈されるのが自然な流れではないだろうか?
それからは、私がどんな話題を振っても、相手は生返事になり、会話は一切盛り上がらなかった。
気まずい空気。
何を言っても盛り上がらないので、私は自分から話しかけるのをやめた。
沈黙がチェーンの居酒屋のフロア内を支配して、別のテーブルから聞こえてくる男女の会話がより一層、自分達のテーブルの静けさを引き立たせていた。
料理もお酒もまだだいぶ残っていたが、相手の女性がわざと大袈裟な素振りで2000円をテーブルの上にドスンと置くと「そろそろ行こうか」と重い口を開いた。
テーブルに店員を呼び、お金を払い、お釣りと領収書が来るのを待っている間、沈黙に耐えられず、「どこらへんに住んでるの?」と女性に聞くと、
「杉並区」とだけ返ってきた。
杉並というでもなく、杉並区のどこかを言うでもなく「杉並区」と答えるあたりに、心の距離を感じた。
帰り道、当然、2次会をしよう等とはならずに、解散になった。
帰りの電車内で、マッチングアプリのメッセージで「今日はありがとうございました」とお礼のメッセージを入れようと思い、アプリを起動したら、もう既にブロックされていた。
最後のスピード感だけ評価する
ASDだのメンヘラだの 免罪符にして振りかざすやつはさっさと腹かっさばけ
はい噓