「警察」と言ったら逆に終わっていた…トルコのマフィアに45万円を恐喝された男性の生死を分けた「衝撃の一言」
■真っ黒な高級車に乗せられ、ATMへ連行 これは大変なことになったと、僕は素早く、彼らに気づかれないように、アメックス以外のクレジットカードをパンツの中に隠した。 「トルコやヨーロッパの街ではアメックスのカードはほとんど使えない。観光客が一枚もクレカを持っていないのは怪しいと思われる。アメックスはキャッシングできないようにしてあるから、何とかなる」 酔っ払っていたが、危険を察知して、一瞬正気に戻ったのかもしれない。使えるクレカ、キャッシュカードをパンツに隠したのは賢明だった。アメックスのクレカで支払いができないとわかると、奥から真っ黒なスーツを着た男たちが出てきた。真っ黒な高級車に乗せられ、歓楽街のATMに連れて行かれた。 明らかにマフィアだった。ATMの外には、見張り役が立っていた。黒スーツの男が「ここでキャッシングをして金を払え」と言う。僕が「キャッシングはゼロにしてあるから、無理だ」と言いながら、ATMにカードを入れて弾かれる。 それを何度か繰り返した。アメックスカードが使えないとわかると、ボディチェックをされ、財布の中にほかのカードがないか調べられた。 やがて黒スーツの男が、「3000ドルを、お前ら二人で払え!」と凄んだ。客引きの男もビビったふりをしていたが、所詮、彼らはグルだ。1500ドル(約22万円)で済むならここで解放されたいと支払ってしまう人もいるのだろう。ぼったくられるのは腹が立つが、無理をすれば払えるし、キャッシングの上限にも引っかからない絶妙な金額設定だと思った。 ■「警察」と言わなかったことが身を守った そのとき、財布に入っていたのは、わずか100ドルだけだった。そこで、僕はこう言った。 「財布には100ドルしかない。日本大使館でお金を借りられると思うから、連れて行ってくれ」 「警察」と言ったら厄介なことになるかもしれないと思い、咄嗟に「日本大使館」という言葉を選んでいた。この選択も、的確だった。もちろん、大使館の世話になる気はサラサラなかったが……。 結果的に、黒スーツの男は「その100ドルを出せ」と言い、僕の手から奪い取って、あごであっちいけのジェスチャーを送ってきた。すっかり酔いは醒めていたので、宿泊先まで歩いた。心臓がバクバクしていた。 この経験をして以来、怪しい地域に行くときは、100ドル程度の現金とキャッシング数万円までに設定したクレカを別々に持って出かけるのがいいと思うようになった。その前に、海外に行くときの大前提として、守ったほうがいいことがある。 「流暢な日本語を話して近づいてくる人には注意すること」である。 ---------- 森 翔吾(もり・しょうご) YouTuber 30歳目前でサラリーマン生活に終止符を打ち、“どこでも生きていける”ための個人事業をスタート。旅先で出会ったロシア人の妻と家庭をつくり、現在は世界を旅しながら2児を育てる暮らし。2020年1月に開設したYouTubeチャンネル【森翔吾】は登録者数19.7万人を突破(2025年5月時点)。 ----------
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