政治資金パーティ「予祝」の様子(参政党提供)

「反ワクチン、反マスク」の真実

ただ、スター不在の新興の政治団体に約177万票が投じられたのは、反グローバリズムが「マスク着用の自由化、ワクチン政策の是正」という形で、わかりやすく目に見える形で提示されたからだろう。

前述の「マイク納め」に集った聴衆の多くがノーマスクだった。また、8月21日に幕張メッセで「予祝」という名の政治資金パーティーが開かれ、10万円から2万円のパーティー券を購入した6500人が集って熱気の継続を印象付けたが、その会場に集った人も大半はノーマスクだった。

政治資金パーティ「予祝」の様子(参政党提供)政治資金パーティ「予祝」の様子(参政党提供)

神谷氏が編者となった『参政党Q&Aブック』のなかでマスクについて、〈マスク着用にはウイルス感染を防止する効果はほとんど存在しません〉と前振りしたうえで、次のように書いている。

〈ワクチンや医薬品販売による莫大な利益獲得を目的とする「あの勢力」が、コロナ禍の恐怖を過剰に煽るために、新聞やテレビなどのメディアを利用して盛んにマスクの着用を呼びかけているのです〉

「あの勢力」とは国際金融資本と多国籍グローバル企業を指しているが、神谷氏は「世間では『反ワクチン、反マスク』で票を集めたと言われているが、それを強調して選挙に勝とうとしたわけではありません」といい、次のように続けた。

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「春ぐらいまでは党員も党の活動中はマスクを付けていました。効果があるないの問題ではなく、怖いと思っている人がいる以上、思いやりが大切だという気持ちからです。ただ、選挙戦終盤の6月、7月になると、熱中症の心配をしなければならない暑さですし、オミクロン株の弱毒性も明らかになってきた。だからマスクを外しました。

もはや世界各国はマスクを外していますし、政府もマスクの着用は任意だと言ってきました。マスクをするしないは自由です。しかし、そうした事実を提示するのも大切なことだと思っています」

政治資金パーティ「予祝」の様子(参政党提供)政治資金パーティ「予祝」の様子(参政党提供)

参政党には、マスメディアへの根深い不信感がある。それは新聞・テレビを一次情報とせず、ネット媒体やSNSで情報を収集する若年から中年にかけての世代に共通しており、マスメディアが官公庁や捜査当局、大企業の「発表・リークもの」を中心に、個性なく横並び報道していることへの不信だ。

最初の国政選挙でできた基盤をもとに、神谷氏は次のような戦略を立てているという

「(来春に予定されている)統一地方選挙で500名を擁立、地方の足場を固めたい。そのうえで衆参の選挙を経て20~30人の国会議員を擁し、キャスティングボードを握る存在になりたいと思っています。今から4~5年で可能ではないでしょうか」

与野党とも既存政党が強いのは、既得権益を持つ層の利害に絡んで票に結びつけているからだ。

民主主義のあるべき姿を党員となって参加することで実現する、という理念先行の参政党は、「マスメディアの情報を鵜呑みにせず、党員自身が学び考えることを通じて世界情勢に精通し、各地域の支部運営をしていくなかで連帯し、熱気を保たなければなりません」と、神谷氏はいう。

神谷氏は、長く永田町の住人(政治家)を続ける気はない。いずれ事務局長として裏方に回り、舵取り役として、日本政治のあるべき姿を追求し続けたいという。

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