政治資金パーティ「予祝」の様子(参政党提供)

謀略論と反グローバリズム

その危機意識は「反グローバリズム」という形で党員・支持者に共有されている。

移動、通信手段が長足の進歩をみせ、ヒト、モノ、カネが世界を自在に移動するようになった1990年代は、ソ連崩壊による資本主義の勝利という時代背景もあって、グローバル資本主義が世界を席巻した。

国境を越えた水平分業が確立、地理、気候、賃金などを考慮した最適地生産が可能となり、いいものが安く生産されるようになった。典型がアップルの「iPhone」で、部品は40数カ国で生産され、価格は本拠の米国で生産する場合と比べ2・5分の1で済むという。

だが、グローバル化が先進国の製造業を疲弊させ、海外から流入する移民が職を奪い、中間層が脱落するなか、株主利益の最大化を目指す新自由主義は、株や土地を所有する富裕層をますます富ませていった。しかも多国籍のグローバル企業や資産家は、タックスヘイブン(租税回避地)に拠点を置いて税金を納めず、不足分は消費税などの形で身動きの取れない一般国民に肩代わりさせる。

取材に応じた神谷氏取材に応じた神谷氏

参政党は日本で初めて反グローバリズムを謳った政党である。

「国際金融資本や多国籍グローバル企業を批判するので『謀略論』と言われるのですが、説明すればわかってもらえます。グローバリズムのなか軍事、製薬、農業などあらゆる分野の多国籍企業が、横で連帯し、国家以上の力を持って、自分たちが稼ぎやすいように政策、法律、システムに影響を与えている。そのようなことがあってはなりません。日本には世界に誇る伝統があり文化があり環境がある。それを守るナショナリズムは必要なことです」

世界を眺めれば反グローバリズムは急速に浸透している。

アメリカンファーストを掲げて製造業の復活を約束、貿易不均衡是正のために保護主義政策に走り、移民を制限、地球温暖化対策の国際的枠組である「パリ協定」から離脱したトランプ前大統領はその典型だろう。イギリスはグローバリズムの象徴であるEUからの離脱を決め、フランスはマリーヌ・ルペン党首率いる右翼政党「国民連合」が、マクロン大統領の与党「共和国前進」を破って第一党となった。

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グローバリズムの逆回転が始まった。それはロシアのウクライナ侵攻で、より加速しつつ変異している。

西側の民主主義国家は、権威主義的なロシアや中国とは相容れない。新自由主義経済の行き過ぎのなかで「アンチ」を生んだグローバリズムは、権威主義国家との対立のなか今度はナショナリズムを意識せざるを得ない。イエレン米財務長官は、それを「フレンドショアリング」と呼んだ。求められるのは信頼できる国家との供給網の確立で、これまでのグローバル企業の「ミーイズム」の論理は認められない。

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