中居正広氏問題 古市憲寿氏、女性側を詰めた質問状「貴職以外にあり得ない」は軽率…弁護士が解説
元テレビ朝日法務部長・西脇亨輔弁護士「誰のために何をしているのか」
社会学者の古市憲寿氏が12日、自身のXを更新し、元タレント・中居正広氏から性被害を受けたとされる女性(X子氏)の友人への発言を報じた週刊文春(今月5日発売)の記事について、X子氏の代理人弁護士に「確認」の文書を送ったと明かした。古市氏の文書は全8枚に及ぶが、これを読んだ元テレビ朝日法務部長・西脇亨輔弁護士はその「不自然さ」を指摘した。 【写真】「この3ショットは衝撃」…中居正広氏&松本人志&大物タレントがポーズ決めた1枚 ◇ ◇ ◇ 結局、古市氏は誰のために何をしているのか。今回の文書を読んで残ったのはそんな疑問だった。 文書では冒頭で、週刊文春の記事が報じたX子氏の「橋下徹さんや古市憲寿さんは私や私の代理人に確認もせず、“加害者”側の発言を一方的に信じている」などの友人への発言内容について、X子氏の弁護士に質問している。 だが、この時点で古市氏の文書は「不自然」だ。 X子氏自身がSNSなどで発信した内容についてなら、X子氏側に質問するのも理解できる。しかし、週刊文春の記事は「X子氏から友人が聞いた」内容を「その友人から文春記者が又聞き」して文章にしたもの。X子氏と記者の間に友人が入り、伝聞の末に作られた「産物」だ。その記事について物申したいなら取材過程を知る週刊文春に問い合わせるのが筋なのに、いきなりX子氏の弁護士に公開質問状を送っている理由が、まず分からない。 その上で古市氏の文書には「一方的な決めつけ」と思える表現がある。 古市氏は、中居氏らの示談書に「X子氏が中居氏に刑事罰を求めない」という条項がわざわざ設けられていたなどを明かす「司法関係者」の発言が報じられたことを問題視し、この「司法関係者」の犯人探しを文書で展開した。その中で古市氏は、フジテレビ第三者委員会のメンバーや中居氏側弁護士がリークした可能性は非常に低いとした上で「ごく一般的な推論を重ねていくと、『週刊文春』に情報漏洩を行った『司法関係者』は貴職以外にあり得ないということになります」とX子氏弁護士を「詰めて」いる。「あり得ないと『考えます』」などの私見を述べる表現ではなく、断定表現をあえて使った古市氏の文書は、「X子氏の弁護士が情報漏洩者である」、または「その疑いが極めて濃い」という印象を読者に与えるだろう。 では、古市氏は「情報漏洩犯はX子氏の弁護士以外、あり得ない」と決めつけるだけの「証拠」を持っているのか。古市氏は、中居氏側の新旧弁護士やその関係者がリークした可能性を否定する「証拠」も、X子氏弁護士が示談情報を漏えいした「証拠」も示していない。また、示談書の守秘義務は正式な示談書締結の「後」にしか効力がないので、示談書締結の「前」に示談予定の内容を聞いた第三者は、取材に応じるのも自由となり得る。だが古市氏がそうした人物の存否について検証した形跡はない。さらに取材相手の身元をあえて曖昧に書くことは取材源秘匿のために多くの記事で行われることなので、文春記事の「司法関係者」は弁護士などではない可能性もある。 それにもかかわらず、古市氏が証拠ではなく頭の中の「推論」で「情報漏洩者はX子氏弁護士以外にあり得ないということになる」と断じているなら、それはあまりに「雑」で不適切だ。そうした表現は「軽率」で、古市氏の文書が「感情的な何か」に動かされたもののようにさえ感じさせる。 そして、「誰が『示談書の内容』を漏えいしたのか」「(中居氏とX子氏の間の)『9000万円』の解決金に関する報道は事実か」と畳みかけるようにX子氏の弁護士に質問する古市氏の文書を読むと、次の疑問が湧く。 なぜ、古市氏がその質問をしているのか。示談の当事者でもない古市氏は、どういった立場でその質問をしているのか。
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