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【2 危険】 GlobalGPTの安全性調査レポート

概要

評価サマリー:

1. サービス概要と主要機能:
GlobalGPTは、GPT-4o、Claude、Gemini、Midjourney等の主要AIモデルを単一プラットフォームで提供するオールインワンAIサービスハブ。100以上の特定用途向けAIエージェントを提供し、文書作成、画像生成、動画作成、コーディング支援など幅広い機能を持つ。

2. 安全性・信頼性に関する主要な発見事項と結論:

  • 運営会社「Future Share LLC」の企業情報が極めて不透明で、所在地、役員、法人登録地等の基本情報が確認できない

  • データの保管場所、準拠法、管轄裁判所が明記されていない

  • プライバシーポリシーは存在するが、具体的なセキュリティ対策の詳細が欠如

  • 複数のAIモデルを低価格で利用できる利便性はあるが、透明性の欠如が重大なリスク要因となっている

3. ユーザーへの具体的な推奨事項とアクションプラン:

  • 利用を推奨するケース: 該当なし。透明性の欠如により、いかなる場合も推奨できない。

  • 利用を慎重に検討すべきケース: AI技術の調査・比較目的で、個人情報を含まない一般的な質問のみを行う場合。必ず使い捨てアカウントを使用すること。

  • 利用を避けるべきケース: 個人情報、機密情報、ビジネス関連データの入力が必要な全ての用途

  • 利用する場合の必須の自衛策:

    • 使い捨てメールアドレスでアカウント作成

    • 個人を特定できる情報は一切入力しない

    • 重要なプロンプトや生成結果は保存しない

    • 定期的にアカウントを削除・再作成する

4. 安全性レベル:
[X] 2: 危険

運営の透明性が極めて低く、企業情報やデータ処理の詳細が不明。検証目的以外での実利用は推奨できない。

5. 主任アナリストが提案する追加調査項目:

  1. Future Share LLCの法人登録情報の詳細調査:会社の実在性と信頼性を確認するため、各国の企業登録データベースでの詳細な調査が必要

  2. APIエンドポイントとデータ転送先の技術的分析:実際のデータがどこに送信されているか、ネットワーク分析により特定する必要がある

  3. 類似サービスとの比較分析:同様の統合AIプラットフォームで、より透明性の高い代替サービスの詳細な調査と比較

  4. ユーザー被害事例の収集:実際のユーザーからのデータ流出や不正利用に関する報告事例の調査

詳細分析

1. 調査対象とした主要情報源リスト:

2. 詳細分析と考察:

  • a. サービスの本質と独自性:

    • GlobalGPTは、GPT-4o、Claude、Gemini、Midjourney、Flux、Perplexity等の主要AIモデルを一つのプラットフォームで利用できる「オールインワンAIサービスハブ」である。

    • 100以上の特定用途向けAIエージェントを提供し、文書作成、画像生成、動画作成、コーディング支援など幅広い機能を持つ。

    • 他の同様のサービスと比較して、複数の有名AIモデルを単一のアカウントとサブスクリプションで利用できる点が特徴的。ユーザーはOpenAIやMidjourneyに個別に登録する必要がない。

  • b. 関係者の実態と透明性:

    • 運営会社は「Future Share LLC」で、2024年3月にサービスを開始。2025年1月時点で30万人以上のユーザーと500万以上の会話インスタンスを記録していると主張。

    • 企業情報の透明性は限定的。Future Share LLCの詳細な企業情報、所在地、主要役員等の情報は公開されていない。Bloombergデータベースでも異なるFuture社の情報しか確認できず、具体的な実態は不明瞭。

  • c. 関係者のバックグラウンド(国籍・拠点等):

    • プライバシーポリシーは英語で記載されているが、企業の所在地、主要開発者の国籍、実際の運営拠点に関する明確な情報は提供されていない。

    • サポートメールアドレス(business@glbgpt.com)以外の連絡先情報は公開されていない。

    • 法人登録地、データセンターの所在地などの地理的情報が意図的に隠されている印象を受ける。

  • d. ビジネスエコシステム:

    • 収益モデルは従量課金制(pay-as-you-go)またはサブスクリプション型。最低週額$3.9から、月額$5.8のベーシックプランなど複数のプランを提供。

    • 支払い方法は銀行カード、Cash App、Link App、Google Pay、暗号通貨に対応。

    • このビジネスモデルは、ユーザーデータを収集・活用してサービス改善に利用する可能性を示唆している。

  • e. ハイリスク国との関連リスク:

    • 企業の所在地、主要役員、データセンターの位置など、重要な情報が公開されていないため、ハイリスク国との関連性を明確に判断できない。

    • この透明性の欠如自体が重要なリスク指標となり得る。正当な企業であれば、基本的な企業情報は通常公開されている。

  • f. 準拠法と管轄裁判所:

    • プライバシーポリシーには準拠法や管轄裁判所に関する明確な記載がない。これは国際的なサービスとしては異例であり、法的紛争時のユーザー保護に懸念を生じさせる。

  • g. データインフラストラクチャ:

    • データの保存場所、使用するクラウドプロバイダー、データセンターの物理的な所在地に関する情報は一切公開されていない。

    • プライバシーポリシーでは「グローバルに運営」し、データが「最初に収集された国や地域の外」に転送される可能性があることを記載しているが、具体的な場所は明記されていない。

  • h. 利用規約・プライバシーポリシーの精査:

    • 最終更新日:2024年8月23日

    • 収集される情報は非常に広範囲:個人識別情報、連絡先、支払い情報、位置情報、生体認証情報(該当する場合)、デバイス情報、使用データなど。

    • 「サービスの改善」のためにユーザーデータを使用することが明記されており、AI学習への利用可能性を示唆。

    • オプトアウトの方法は、マーケティングメールの購読解除に限定されており、データ収集自体のオプトアウトは明確でない。

  • i. ユーザーデータの取り扱い実態:

    • 収集されるデータ:アカウント情報、使用履歴、トランザクションデータ、位置情報、デバイス情報、IPアドレス等

    • データの利用目的:サービス提供、新機能開発、マーケティング、第三者との共有(サービスプロバイダー、関連会社、マーケティングパートナー)

    • プライバシーポリシーではAI学習への明確な言及はないが、「サービスの改善」という曖昧な表現で利用可能性を残している。

  • j. 技術的・組織的データ保護措置:

    • 具体的なセキュリティ対策の詳細は公開されていない。

    • 「適切な技術的、物理的、組織的措置」を実施していると記載されているが、具体的な暗号化方式、アクセス制御、脆弱性診断の実施等については言及なし。

    • 第三者認証(ISO27001等)の取得状況も不明。

  • k. 総合的な優位性と代替可能性:

    • 優位性:複数の主要AIモデルを単一プラットフォームで利用できる利便性、比較的低価格な料金設定

    • リスク:企業情報の不透明性、データ処理の詳細が不明瞭、準拠法の未記載など

    • 代替サービス:各AIサービスの公式版(ChatGPT、Claude、Gemini等)を個別に利用することで、より透明性の高い環境で同等の機能を実現可能。

3. 安全性と信頼性の総合評価と判断根拠:

  • GlobalGPTは複数の有名AIモデルを統合した便利なプラットフォームを提供しているが、運営の透明性に重大な懸念がある。

  • Future Share LLCに関する具体的な企業情報(所在地、役員、法人登録等)が確認できず、データの保管場所や準拠法も不明。

  • プライバシーポリシーは存在するものの、具体的なセキュリティ対策やデータ保護措置の詳細が欠如している。

  • 情報の不透明性は、それ自体がリスク要因となり得る。特に機密情報や個人情報を扱う場合、このような不透明な運営体制は避けるべきである。

4. 潜在的なリスクと利点の詳細なブレインストーミング:

  • ユーザーにとっての主な利点:

    • 利点1:複数のAIモデルを単一のインターフェースで利用できる利便性。技術に詳しくないユーザーでも様々なAI機能を簡単に試せる。

    • 利点2:個別サービスよりも低コストで複数のAIモデルを利用可能。週額$3.9という低価格から開始できる。

  • ユーザーにとっての潜在的リスク:

    • リスク1:データの保管場所や処理方法が不明瞭なため、入力した情報が意図しない形で利用される可能性。発生可能性:高、影響度:重大

    • リスク2:運営企業の実態が不明なため、サービス停止や情報漏洩時の対応が期待できない。発生可能性:中、影響度:重大

  • 主任アナリストとしての追加的洞察:

    • 正当なAIサービスプロバイダーは通常、企業情報、データセンターの所在地、準拠法等を明確に公開している。GlobalGPTのこれらの情報の欠如は、意図的な隠蔽の可能性を示唆する。

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平岡憲人(ノーリー)
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ChatGPT/Gemini/Claudeを中心としたAIトレンドに注目しています。生成AIを教育に活用する方法を探求中。東大院工・博士(工学)→IT専門学校 清風情報工科学院(大阪)校長。平岡憲人(HIRAOKA, Norito)。生成AIの教育、活用教育に興味ある方求人中。
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