父の排泄物を手で受け止めてから
まだ一時間しか経ってない
風呂場で泣きながら洗って
便器に流して
石鹸を使って五回洗って
それでも匂いが指の間に残っている気がして
親だからとか
大事な人だからとか
そういう気持ちはどこかで剥がれてしまって
今はただ、逃げたい
昨日は徘徊で深夜2時に警察から電話が来た
一昨日はデイサービスで職員に暴言を吐いたと謝罪を求められた
その前の日は風呂を嫌がって三時間取っ組み合い
まるで地獄のスケジュール帳みたいに、毎日事件がある
ケアマネも役所も、たしかに手を差し伸べてくれてはいる
でも誰も、「全部投げ出したい」っていう気持ちには応えてくれない
「おつらいですよね」って言葉は
薄くて、冷たくて、腹が立つ
自分が壊れたら意味がないって
何百回も言い聞かせてきた
でももう、壊れてる気がする
私は誰のために生きてるのか
私はなんでここにいるのか
もうわからない
テレビでは今日も
長寿大国ニッポン!って笑ってる
笑えるかよ
誰か
代わってくれ
この役、もう降りたいんだ
Permalink | 記事への反応(0) | 12:40
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