「いじめの傍観者にならない」 県内の中高生ら向けの授業始まる
「いじめ」をテーマにした授業が徳島県内で始まった。7月末までにすべての公立中学、高校、特別支援学校など約130校で開く。生徒らにいじめの傍観者にならないことや、誰かに相談することの大切さを伝えるのが狙いだという。
今月2日、吉野川市の県立川島中学校(阿部憲市校長)の体育館に全校生徒約120人が集まり、動画を視聴。教室でのトラブルが元で、SNSに特定の生徒の悪口が書き込まれるようになり、クラスの雰囲気も悪くなるというストーリーだ。
その後、生徒らはグループに分かれ、「悪口を止める書き込みをしても効果ないかも」「このままだと状況が悪くなる」といった意見を出し合った。
この日、講師を務めたのは、いじめ対策の相談事業を手がける「スタンドバイ」(東京都)の森陽太さん。森さんは「正解はない。でも、被害者や加害者に声をかけることで(教室の)雰囲気が変わる可能性はある」と呼びかけた。
県教育委員会は今年度、いじめなどの悩み相談に同社の協力を得ることにした。生徒に配布しているタブレット端末や個人のスマートフォンのアプリから匿名で相談でき、臨床心理士らから返信が届く。県内の生徒からは、5月末までに100件を超える相談が寄せられているという。
森さんは「一度の授業で解決するわけではないが、生徒たちが考えるきっかけになれば」と話した。