音響オペレータの基礎知識②
ミキサー卓に関する信号レベルの知識を整理しましょ。
ミキサーの出力レベルを、「ラインレベル」と俗称します。
大抵の場合、「+4dBu」という表記になっています。
元々はdBmという単位があり、これは600Ω負荷で1mWの電力のとき、0dBmとする単位です。
P = IV で、 I = V/Rから、
P = VV/R から VV = PR V = sqrt(PR)となって、
sqrt(1e-3 * 600) = 0.77459Vとなり、0dBmは600Ω負荷で0.7746Vのことになります。
昔の真空管時代は、600Ω負荷が当たり前でしたが、今はそうじゃない機器がいっぱいになりましたので、
「ややこしいから電圧だけで話しましょ。 どうせロー送り、ハイ受けするんだし。」
となって、0.7746VをdBuと俗称するようになりました。
それとは別にdBVという単位もあり、これは、1Vを0dBVとしたレベル単位で、マイクロホンの出力レベルなどに使われます。
0dBVは、20 * log(1.0/0.7746)=2.21となって
0dBu = dBV + 2.21と換算ができます。
例えば、SM58の出力レベルは、カタログから-59dBVであることがわかりますので、-56.79dBuです。
エレキギターの出力がおーざっぱに0.3Vrms程度なので、これは20*log(0.3)= -10.457dBV = -8.247dBu
となって、ダイナミックマイクの出力レベルよりかなり大きいことがわかります。
でも+4dBuのラインレベルよりはだいぶ小さいので、ミキサーにはマイクレベルとして入力してPADをonにすることで20~30dB程度のアッテネータを挿れて調節します。
dBは、デシベルと読み、B ベルという相対単位が元になってます。
電話を発明したグラハム・ベルの名前を使ってます。
もとの量に対して10倍で1B、100倍で2Bという、10の何乗か、という値です。
どうしてこんな単位を使うのかといえば、人間の聴覚が、「あ、音の大きさが2倍になりましたね。」というときにアンプのパワーは2倍じゃなくて10倍程度になっているからです。
ただし、B(ベル)だと10倍、100倍という単位なので、2倍が0.301Bとなってちょっと面倒です。
で、デシをつけたdBになりました。
電力比を10 * log(Po/pi)として計算します。
デシベルdBだけだと相対値で、絶対値はわかりません。
PAの世界だけでもdBm , dBu , dBVくらいは使われます。
「ここのレベルはどのくらいですか。」と訊いて、
「まいなすにじゅうでしべる くらいかな?」
と答える技術者は信用してはいけません。



コメント