「王はいらない」全米で抗議集会を開催 トランプ氏復権後で最大規模
トランプ米政権が首都ワシントンで軍事パレードを開く14日、トランプ大統領への抗議の意を込めて「ノー・キングス(王はいらない)」と題した集会が全米各地で開かれた。第2次トランプ政権が発足して以降、最大規模の街頭での抗議活動になった。
集会やデモの開催は全米2千カ所以上で見込まれていた。ただ、州議会議員らが殺害される事件が当日に起きたミネソタ州では、州からの要請を受け、安全への配慮から州内での開催が中止される事態になった。
「異議を唱えることこそ愛国的だ」
主催団体が全米デモの中核と位置づけた米東部フィラデルフィアでは、数万人規模の参加者が集まった。地元ペンシルベニア州のネイチャーセンターで働くケート・フィスクさんは「多くの米国人の自由が奪われつつある。移民であれLGBTQ(など性的少数者)であれ女性であれ、政権の政策の被害者への連帯を示すために来た」と話した。
今回の全米集会は党派色を前面に出していない。ただ、昨年の大統領選で敗れた民主党にとっては党勢回復の好機でもある。民主党員のクリスティーナ・ワトソンさんは米国旗を携えて参加した。「こういうイベントに来るのは愛国的でないと言う人もこの国にはいる。でも、こうして異議を唱えることこそ最も愛国的なことだ」と語った。
集会で登壇したジェイミー・ラスキン下院議員(民主、メリーランド州)は朝日新聞の取材に「人々が決起していることに非常に勇気づけられる。日本の皆さんにも、屈せずに民主主義のために頑張ってほしいと伝えてほしい」と語った。
緊張続くロサンゼルスでも「ノー・キングス」
移民摘発に対する抗議デモが繰り広げられている米西部ロサンゼルスでも、数カ所で大規模なデモがあった。参加者は、「ノー・キングス」とかけ声を繰り返しながら中心部を歩いた。移民を取り締まる連邦政府の「移民税関捜査局(ICE)」対して、「いなくなれ」「溶けてしまえ」などと書かれたプラカードを掲げる参加者が目立った。
30年以上前に父親がグアテマラから移り住んだというドミンゴ・マルコスさん(29)は、兄弟3人で参加。「本当に声を上げたい人は、拘束されて送還されるのではないかと恐れてここに来られない。父が希望を胸にやってきた社会ではもうない」と話す。「声を上げない限り、悪化は止まらない」と語った。
主催団体は、政権による強硬な移民政策や、ロサンゼルスの抗議デモに対する軍の動員を批判。「権威主義、億万長者優先の政治、我々の民主主義の軍事化を拒否する」「全米で平和的に、力強い運動を展開する」と表明していた。
「デジタル版を試してみたい!」というお客様にまずは1カ月間無料体験