酒田市中学生自殺事案 市教委“再発防止策まとめる”
4年前、酒田市の女子中学生が自殺した問題を巡り、市の再調査委員会がまとめた報告書で学校の対応が「不適切だった」と指摘されたことを受けて、市の教育委員会は、ことし7月までに具体的な再発防止策をまとめることを明らかにしました。
令和3年2月、酒田市の当時中学1年生だった女子生徒が学校の校舎から飛び降りて自殺し市の再調査委員会がいじめの有無や自殺との因果関係などを調査し、先月、報告書を公表しました。
報告書では、「いじめと自殺の因果関係は認められない」と結論づけた一方、当時の学校の対応については、女子生徒が読書感想文で自殺願望が強まっている心理状況などを示していながら具体的な対応をせず「不適切だった」と指摘しています。
また、市の基本方針の中で、学校はいじめ問題に対応する組織を設置すると定めていたものの、実際には設置されていなかったとして問題だったとしています。
これを受けて、2日、定例の会見で市の教育委員会は、ことし7月までに再発防止策をまとめることを明らかにしました。
矢口明子市長は「子どものSOSを受け止めるという大人たちの対応を地域社会全体で取り組む必要がある」と話していました。