加害者に責任能力を問えないなんて…夫を亡くした女性はがく然 現状を変えようと注目した「警察官通報」

2025年6月8日 18時00分 有料会員限定記事
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<連載「措置入院のはざまで」⑤>全6回
 トラブルから2週間もたたずして、殺人未遂事件の被害者になった夫婦。後日、一部報道機関は「因縁か」と伝えた。もちろん間違いではないが、一方で「因縁」と呼べるほどの関係性もなかったという。

◆共通する「どうしたら良かったのか」という思い

 「どうすれば良かったのか」と夫婦は今も自問自答している。「初対面の時、何となく、精神疾患がある方かなとは思った。ただ、精神科病院や保健所に連絡するという選択肢はなく、警察に頼った」と夫。妻も「弟が看護師で、事件のことを話すと、『気を悪くしたら申し訳ないが、すごくよくあるパターン』と言われた。統合失調症の言葉は知っていたが、どう対処したらよかったのか、今もわからない」と話す。

大森さんは、同じ被害者が生まれないよう「がじゅもりの会」で活動している

 そんな2人が向かったのは「医療観察法と被害者の会(がじゅもりの会)」代表の大森真理子さん(57)だった。大森さんは2019年、東京都内の児童養護施設の施設長だった夫信也さん=当時(46)=を亡くした。加害者は元入所者だった男性。事件前、この加害者も「盗聴器が仕掛けられている」などと訴え、暴れたことがあった。
 ナイフも所持しており、異変を感じて警察に通報。だが、半年後、信也さんは犠牲になった。大森さんは「どうしたら事件は防げたのか...

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