俺を高揚させないものは排除する。
茨城在住の女性R様から「パニック障害で電車に乗ることができないから、茨城まで会いに来て欲しい」とご連絡をいただいた。私の正しい使い方である。虐待を受けて育ち、毎朝死ぬことを考えてしまい、好きなことをやってはみるのだけれど力が溜まらず、移住したい先があるのに身体が動かず、電車にも乗れないから移動も制限されて、どうにもこうにもたまらなくなって、坂爪さんに連絡をした。R様は、そのようなことを言った。
R様は言った。カウンセリングなども受けたが、どうしても話題が過去になる。過去のあれが原因だとか、自分を深掘りすることが大事だとか、それはもうやり尽くした。坂爪さんとは、好きなこととか、楽しいことの話をしたい。編み物をやってみたいと思って、最近、編み物教室に通い始めた。おじいちゃんおばあちゃんが多くて、落ち着きはするのだけれど、なんだか違うなと思った。希望している移住先には、農業とか、手仕事とかをやって暮らせる場所があって、畑作業をするととても気持ちよくなるから、そこに暮らせたらと思うのだけれど、身体がまったく動かない、と。
私は「里山とか手仕事とか丁寧な暮らしとか、素敵だなとは思うけど、かっこよくはない。素敵なだけでは動けない人は、かっこよさだけで生きるのがいいと思う」と言った。R様は「それを聞いて、私はマッドマックスという映画が大好きだったことを思い出した。高校時代テニス部に所属をしていたのだけれど、ダンス部が踊ったよさこいを見て『絶対こっちじゃん!!絶対こっちの方が楽しいじゃん!!』と思って転部をした。踊りは最高で、踊っている時だけは視界が開き、疲れることもなく、ここまで自分の体だったんだって、隅々に神経が行き渡って楽し過ぎた」と言った。
R様は言った。自分を奮い立たせるために自分に厳しく生きてきたが、自分に優しくすることをずっとさぼってきた。リラックスすると、自分の中から見たくないものまで湧き出して来てしまいそうで、リラックスすることが怖かった。だけど、坂爪さんに会えると決まって、自分に優しくしてみようと思ったら、涙が止まらなくなってたくさん泣いた。なんでも言葉で解釈しようとするあまり、心がお留守になっていた。妹から、お姉ちゃんは色々あれこれ考えるタイプじゃなくて、もっと単純だと思うって言われたことを思い出した。自分が知っていることや、自分が経験してきたことなんて、たかが知れている。自分は何も知らない、自分は何もわかっていないと思って生きる方が、世界の可能性は膨らむ。自分の知識や経験に価値を置かない。知らないまま、楽しく生きる。
マッドマックスとかよさこいとか俺といる時間とか、自分を高揚させてくれる時間を信じて、それと共に生きてみたらどうだいと言ったら、R様は「私と一緒に電車に乗ってください」と言った。パニック障害になってから電車が怖くてたまらなかったが、いまなら行ける気がする。よし。それなら一緒に死んでやるということで、一緒に電車に乗った。無事に目的地まで着くことができたR様は「できました」と頬を染めた。無理をしてまで自分を突き動かす必要はない。だが、自分の人生に退屈している中、お、これはと自分を奮い立たせてくれるものに出会ったら、その波に乗ってみよう。波に乗ると言う自覚さえないまま、気がつけば波に乗っていた、それをやってみたくてたまらなくなって、気がつけば身体が勝手に動き出していた。それが、身体の正解だ。外に出なきゃと自分を責める必要はない。出会えば、勝手に外に動き出す。人間発電機。男一匹、今日も行く。
坂爪さん、突然のお誘いにありがとうございました!
せっかく会えたのに、頭で考えてばっかりで言葉に詰まり。自分の解放むずかし。
けど、坂爪温泉に入ると、そんな自分でもいいんだよって言葉はないのに言ってもらえたみたいで、外皮のかたさがやわらいだ気がします。ありがとうございました。
わたしは感情をそのまま感じるのが苦手で。そもそも苦手という自覚もなく生きてきたことに気付いて。最近はどんな気持ちも見つめるようにしています。
なかでもさびしさを感じることを一番避けていたのですが、今少しさびしくて、避けることなく噛み締めています。
楽しさと爽快さとすこしのさびしさと、ぜんぶありがとうございます!また会う日まで!
おおまかな予定
6月14日(土)東京都杉並区界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
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