「1円パチンコは赤字でもOK」パチンコ店長が“儲かるカラクリ”を暴露。20スロと5スロの「利益率が変わらない」ワケ
低貸をメインにするもう一つの理由
低貸コーナーを主力にお店を切り盛りしているS氏。だが、決してこれはベストな状態ではなく中・小ホールならではの事情があり、大手チェーンに対抗するべく苦肉の策としてやっている部分もあるという。 「手っ取り早く儲けるならやっぱり新台なんですよね。新台ってだけで飛びつくお客さんが未だに多いから。しかも、甘い調整や高設定を入れなくも打ってくれるし。だから、4パチ、20スロにバンバン新台を入れるパワー営業が一番儲かるのですが、とにかくお金がかかる。こんなことができるのは潤沢な資金がある大手チェーンだけ。資金力のない中・小のホールでは太刀打ちできません。同じ土俵で戦えない以上、我々としては低貸に活路を見出して大手との差別化を図っていくしかないんですよ」
二極化しているこの業界の未来は?
4パチや20スロの新台で集客を目指す大手ホールと、機械代を抑えて低貸で対抗する中・小ホール。また、遊技機に対してギャンブルとして接する4パチ・20スロファンと、ゲーム感覚で接する低貸ファン。 そんな、ホールもプレイヤーも完全に二極化しているパチンコ業界。もしも、この流れがさらに激化していったとき、その先に待っている未来は繁栄か衰退なのだろうか。 決して破滅へ向かうカウントダウンではないことを願うばかりである。 取材・文/サ行桜井 【サ行桜井】 パチンコ雑誌『パチンコ必勝ガイド』『パチンコオリジナル実戦術』の元編集者。四半世紀ほど勤めた会社を退社しフリーランスに。現在は主にパチンコや競輪の記事を執筆している。
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