理科・社会を勉強する時間も確保してほしい

また、夏期講習中は算数の勉強がどうしても優先的になりがちで、暗記科目と言われる理科・社会の勉強は後回しになる。しかし、6年生はこの先ますます忙しくなり、これらの暗記に時間が取れなくなる。また、理科・社会は暗記でなんとか乗り越えられると思われているが、近年の中学入試では単に名称や年号を答えるだけの一問一答形式の問題はほとんど見当たらない。なぜそうなるのか、なぜそうなったのかといった現象や原因などの因果関係を聞かれる問題が増え、ただ丸暗記するのでは立ちゆかなくなっている。

だからこそ、きちんと頭の中を整理する時間が必要なのだ。テキストをパラパラと見るだけでなく、例えば社会なら名称は漢字で書けるようにしておく、歴史は流れをつかむために年表にしておく、といったように「書いて覚える」作業の時間を一日30分でもいいから確保してほしい。

みんなが受講するのに、うちの子だけ受けさせないというのは勇気のいる選択かもしれない。しかし、この数日をどのように過ごすかによって、その後の伸びが変わってくる。

「◯△×」仕分けで勉強量を調整する

6年生の夏休みは、大人の私から見ても、非常にハードだ。先ほど、夏期講習中は講習の宿題を優先してやるべきとお伝えしたが、これをすべてやろうとしたらパンクする。アタフタ学習が習慣化し、ミスを連発する状態だ。宿題は必ず、取捨選択をしよう。

私がよくすすめているのは「○△×」仕分けだ。授業中に十分理解できているものには○、あと少し頑張ればできそうなものには△、まったくお手上げというものには×印をつけておき、家ではあと少し頑張ればできそうな△の問題だけをやる。子供だけで判断するのが難しそうなら、親が手伝ってあげるといい。親でも判断が難しければ、塾の先生にアドバイスをもらおう。大事なのは、勉強量で子供を潰さないことだ。

受験の天王山と言われる夏休み。塾でも、「この夏が勝負だぞ」と散々言われるに違いない。だが、その言葉を聞いて、「よし、やるぞ!」と気持ちを奮い立たせられる子はそうそういない。4年生から塾通いが始まり、学年が上がるにつれ徐々に自由が利かなくなり、「今までだったら遊べたのになぁ〜。でも、今年の夏はぜんぜん遊べないのか……」とむしろがっかりしているのが、普通の小学生だ。それでも受験という大きな目標のために頑張らなければいけないことは、みんな頭では分かっている。でも、それは「勉強をやらないとお母さんに怒られるから」といった義務感が大半を占めている。

勉強中に顔を伏せる女の子
写真=iStock.com/TATSUSHI TAKADA
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