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「でっちあげ」疑惑への反論を。。

「スキャンダルでっち上げの全容!」



29日のYouTubeでも解説をさせて頂く話題について、改めて記事を書きます。一部で文春の過去記事に対する非難があるので、今回はそのことについて説明をします。

前に小林よしのり先生のお話をしましたが、小林先生が運営する『ゴー宣ネット道場』というサイトがありまして。ある日、そこの記事がXで流れてきたんですね。

2024.1.22に「トッキー」さんという人が書かれた記事です。


「週刊文春、スキャンダルでっち上げの全容!」という記事だったんです。記事のアンコとなっているのが、山尾志桜里さんの不倫疑惑にまつわる顛末だったので、これは僕が担当した記事なので説明をすべきだなと考え、ここでお話することにしました。


当時僕が書いた記事は山尾志桜里さんと倉持麟太郎さんという、ともに家庭のあるかたが禁断愛に溺れているという記事でした。じつはこの記事について語ることについては、いまでも心がズキンズキン痛む。僕は取材の過程で倉持さんの奥様にもインタビューをさせてもらいました。不倫によって家庭が崩壊し、相手の言うがままに子どもまで奪われた。奥様は震えながら「せめて子どもだけでも返して欲しい」と訴えられたことは今も瞼に焼き付いています。僕が文春を辞めたあと、奥様が自ら命を絶たれたという記事が出て僕は頭が真っ白になりました。山尾氏側は不倫が明らかになっても、今まで通りの独善的な態度を変えることはなかったのです。記事によって何ら問題を解決できなかったことに対して、無力感を覚えました。

当時、無念の思いで以下の記事を書きました。


その後、山尾さんは議員をやめてコメンテーターのようなことをしていますし、倉持さんも活躍しているようですが、彼女彼らが何を言おうと、僕は素直に話を聞く気にならないんですね。

まず前提として、こうした経緯がありました。


トッキー氏の記事に書かれたこと


で、トツキーさんは何を書いているのかというと、文春の松本氏の記事はひどいということを書きつつ、こんなことを書く訳です。


「週刊文春の稚拙で卑劣なやり口は、6年前に山尾志桜里衆院議員(当時)のスキャンダルを追い回していた時に、よ~く見せてもらいました」

「連中は決定的証拠もないまま記事を出した」

まず、この記述についてですが、記事には数々の2ショット写真、2人がホテルに入って一晩過ごしていることも確認している。裁判の判例でも男女が一室に入ったことは関係を疑うに足る事実とされています。

「証拠もない」という言葉が、どんな証拠に基づいて言っているのかを逆に聞きたいくらいです。


次にこんな一文もあります。

「血眼になってよしりん先生に取材をかけ、ゴー宣道場にまでやって来て、見事に返り討ちに遭っています」


小林さんの漫画に描かれたとYouTubの修羅場回でもお話したことですが、僕は不倫疑惑記事の流れで小林さんにも話を聞きに行きました。山尾氏と倉持氏と小林さんは付き合いがあったからです。記事が出たあとの取材だったこともあり、小林さんは当時すごく揺らいでいたんですね。知人を信じたい、という気持ちと、記事の内容を読んでのショックがあるのではないかと、苦悩の表情から伺うことができた。山尾氏も倉持氏もゴー宣道場の論客だったワケですから。


証拠は存在した



当時、記事に出ていない話としては、二人が投宿したホテルは扉の下に隙間がある部屋だったんですね。ホテル利用者であれば、新聞がよく差し込まれている隙間と言えばわかる人もいると思います。ホテル廊下の声がよく聞こえるなーという経験をしたことがある方もいるでしょう。ホテルでは防犯のために部屋の物音が廊下に漏れるようになっている造りのところが結構あるんですね。二人が投宿した都内ホテルもそうだった。

 

僕たち取材班は二人が部屋に入ったあと、1つ隣の部屋をとって行動確認を続けました。単なる打ち合わせなのか、一晩を過ごす仲なのかを確認するためです。ところが一晩を過ごすどころか、深夜に、打ち合わせではない声が廊下に聞こえてきた。1つ隣の部屋まで聞こえるような凄く大きな音が廊下に響き渡っているのです。自分たちの部屋を出て廊下に立つと二人が深い関係にあることがわかる音がダダ漏れで、取材班はその事実をメモ、廊下に響く音声を録音媒体(廊下は共用スペースであるため盗聴ではないと判断)に記録し、共有しました。声が二人のものであることも再度検証しています。後に取材で得た証拠、記事の記述についてのリーガルチェックも行いました。そうした状況を踏まえたうえで、全ては出さない形で記事を書いたのです。


小林さんに証拠があるのか? と聞かれ「ある」と答えました。小林さんがそれをブラフと捉えたようですが、それは小林さんがそう考えたに過ぎないということです。


小林さんは揺らぎはあったものの山尾さんを信じたいという立場であり、証拠の提示をしなかったのはここで全ての手の内を明かすべきではないと考えたからです。現役政治家(当時)の記事でもあるので、今後、裁判になることも予測されたので情報開示は限定的にすべきだった。


証拠を明かさなかったことをもって「でっち上げ」というのかもしれませんが、3つの理由から示すまでもないとも考えてました。①そもそも山尾氏が奥さんのいない間に倉持氏の自宅に上がり込む写真があり、②新幹線、車中など多くの2ショットがあり、③かつホテルで一晩過ごしたという事実、この3つだけで報道するには十二分の証拠であると考えました。それ以上の証拠を出す必要はないと判断しました。


で、こうトッキーさんは続けるわけです。

「これを読めば、週刊文春が決定的証拠もなくスキャンダル記事をでっち上げ、大衆を煽動することでそれが真実であるかのように見せかけて、標的とした人物を社会的に抹殺しようとするのが常套手段であることがよく分かります」、「キャンセルすべきなのは、週刊文春です!!」


この文章は事実にそぐわない記述である、としか僕には言うことが出来ません。「でっち上げ」という評価は承服できませんし、記事は扇動するものではなく事実を提示したものにすぎません。

その後も山尾志桜里さんの公人とは思えない行動は続きます。以下の記事のように、公私混同と不倫問題は一部リンクするものでもあったのです。

倉持さんの奥さんの手記は本当に悲痛なものでした。自分がいないときに女性に家に上がり込まれたショック、その後の倉持氏の非情な対応。数多くある不倫記事のなかでも、好きにすればというものも正直ありますが、この問題だけは報じる意味があると僕は考えました。国民を守ることが仕事であるはずの政治家が、一つの家庭を壊し、悲しい思いをさせて、被害者をうみながら、政治家本人は問題について説明すらしようとしない。

山尾さんはその後、議員を辞めることになるわけです。世間的には記事は真実であると認められたと僕は考えています。


トッキーさんの記事は一部のアンチ文春派のなかで拡散しているようで、その流れでタイムラインに上がって僕も知ることになりました。それぞれの言論の自由は認めるとして、「信じたいものしか信じない」というスタンスはネット特有なものかもしれません。本来は取材のプロセスを明かすことは週刊誌はしないのですが、ネット世論のミスリードにより古巣にあらぬ迷惑をかけてはいけないと思い、明かすべきところは明かしたほうが良いなと思いお話をさせて頂きました。

奥様のお力になれなかったことは、今でも申し訳ない気持ちでいます。インタビューをさせて頂いたときの悲痛な表情はいまでも忘れることができません。安らかに眠られていることを心より祈っておりますーー。

(了)

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南アフリカ・ヨハネスブルグで育つ。「FRIDAY」「週刊文春」記者を経て2019年よりジャーナリスト◇近著:『韓国人、韓国を叱る 日韓歴史問題の新証言者たち』(小学館新書)『完落ち 警視庁捜査一課「取調室」秘録』(文藝春秋) ◆連絡先s.akaishi0909@gmail.com
「でっちあげ」疑惑への反論を。。|赤石晋一郎 ジャーナリスト
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