ガザの死者数、5万5千人超える 食料配給拠点の周辺で攻撃相次ぐ
パレスチナ自治区ガザの保健当局は11日、イスラエル軍のガザへの攻撃によって123人が死亡したと発表した。2023年10月の戦闘開始以来の死者数は5万5千人を超え、人道危機が一層深刻化している。 【画像】「この『異常』はニュースでない」米アカデミー賞受賞監督が抱く葛藤 保健当局によると、イスラエルがガザへの攻撃を再開した今年3月18日以降の死者数は4821人に上る。23年10月以降の死者数は5万5104人、負傷者は12万7394人になった。 ロイター通信は11日、医療関係者の話として、イスラエル軍がガザの食料配給拠点の周辺で、少なくとも31人を殺害したと報じた。拠点は米国主導で設立された「ガザ人道財団」(GHF)が運営。ハマスは、10日も拠点の周辺で少なくとも20人が殺害されたとしており、GHFが配給を開始した5月末以降、150人以上が死亡したとしている。 ハマスはGHFによる配給の仕組みが「死のわなと化している」とし、イスラエルが「飢餓を永続させ、市民を疲弊させることを意図している」と非難した。(イスタンブール=根本晃)
朝日新聞社