財務省、森友文書9千ページ開示 近畿財務局に改ざん指示したメモも

岡戸佑樹
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 財務省は11日、学校法人森友学園大阪市)への国有地売却に関する公文書を開示した。売却に関する決裁文書の改ざんについて、現場の近畿財務局(近財)に本省理財局が指示した際のメモなどが記されていた。

 開示は、文書の改ざんを強いられ自死した近財職員の赤木俊夫さんの妻、雅子さんが求めた。財務省によると、文書は紙と電子データで計17万ページ以上あり、開示2回目となる今回は約9千ページ分。赤木さんが残した紙の資料が主な対象となった。

 改ざんが行われた時期の2017年3月に赤木さんが記した「備忘メモ」には、学園との土地取引に関する公文書について、本省理財局の総務課長から「相手方に配慮したと取られるような表現の修正を考えてほしい」と改ざんの指示があったと記されていた。このほか、国会議員や報道機関、会計検査院などに対応した際の文書や、赤木さんが自筆で残したノートが開示された。

 財務省は21年6月に、雅子さんが起こした訴訟の中で、赤木さんが改ざんの経緯をまとめた518ページの「赤木ファイル」を開示している。この日開示された資料には「赤木ファイル」内の文書も含まれた。

 財務省は資料を順次開示する構えで、初回は4月だった。次は8月ごろ、赤木さん以外の職員の「手控え」などを開示するという。

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この記事を書いた人
岡戸佑樹
大阪社会部次長
専門・関心分野
調査報道、選挙、災害・防災
森友学園問題

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