「小泉米」の「カビ毒検査」は小売のモラルに委ねられる場合も 密かに行われていたルール変更に「ドン・キホーテ」の回答は
「筋書きがあるのではないか」
さらに、前出の大手卸関係者はこう語る。 「小泉さんがドン・キホーテさんに視察に行く直前という絶妙なタイミングでドン・キホーテさんの運営会社から小泉さんに対して『意見書』が出されたのは偶然なのでしょうか。そこには小泉さんの主張に沿うような内容が書かれており、筋書きがあるのではないか、と疑ってしまいます」 その「意見書」ではコメの流通の問題点について、 〈五次問屋なども存在する多重構造によって、中間コストに加え、マージンがそれぞれに発生することが、最終的な小売りの仕入原価に反映されることになる〉 と指摘している。 “五次問屋”などと聞くと、やはり「コメの流通は複雑怪奇」(小泉農水相)なのかと思わされてしまうが、コメ問題に詳しい宇都宮大学農学部助教の小川真如氏は、 「“五次問屋なども存在する多重構造”というのは、一般的な話ではないと思います。等級が低いコメや古米をかき集めようと思えば、間にいろいろな業者が入ってくるのは当然です」 6月12日発売の「週刊新潮」では、小泉農水相によって、コメ価格高騰を招く“抵抗勢力”に仕立て上げられた卸業者側の反論などを含め、複数の専門家の見解を交えながら「コメ問題」について4ページにわたって特集する。 また、関連記事【備蓄米の放出で倉庫業者が“廃業危機”報道も…「大量に保管していたのはJA」との指摘 “江藤米”の流通が遅れた真の理由とは】では、備蓄米放出がもたらす倉庫業者への甚大な影響や「JAが大量に保管していた」という情報などについて詳しく報じている。 「週刊新潮」2025年6月19日号 掲載
新潮社