日本二大月餅 ヤマザキ VS 新宿中村屋 の戦い
中国では、秋に月餅を家族と食べたり贈りあう習慣があるらしい。
ふと、身近にある月餅、日本の2大巨塔・やまざきと中村屋の月餅ってどんなんだっけ? と思い立ち、勝手に食べ比べしてみることしました。
ちなみにタイトルに「戦い」とあるけど、別にやまざきと中村屋が仲悪いとかじゃなくて勝手に私の中で競わせただけです。
スーパーのパン売り場とか、コンビニ脇とかにあまり主張せずそっと置いてありますよね、「気がつけばそこにいる」みたいな感じ。
左:やまざき 右:新宿中村屋
見た目については双方 ああよく見る月餅 って感じです。
やまざきの方が色が濃くてちょっと大きめですね。
新宿中村屋の月餅 小豆餡
ああ、久しぶりに食べたけど美味しい。
餡の中には大きくざく切りされたクルミがいっぱい、
あれ?月餅ってこんなにクルミはいってたんだ、意外!
と思うくらいごろごろ入ってる。
そしてやってくる餡の甘さ
アンコは優しい味ですね、甘さも想像通り控えめで滑らか、そして小豆だけではなく、黒胡麻の味がかなり効いてます。
目をつぶって食べたらあずきじゃなくて黒胡麻餡とも言えるくらい黒胡麻感が出てます。
皮が意外と洋風?!
皮だけ食べてみるとバターっぽいミルキーなコクがあります、バームクーヘンよりな感じ、原材料見るとバターとマーガリンが。
ヤマザキ 特撰月餅
次に山崎の特選月餅
こちらもクルミが贅沢にごろごろ入ってます。
美味しい!美味しいけどなんだろうこのコクは! 餡子と白砂糖の大道な甘さだけじゃ出せない何かがある、黒糖の甘さかな?
と、思って原材料を見てみると、黒砂糖は使ってない、
じゃあこのコクは何?!
調べてみると餡にはプルーンピューレが使われてました、ああ!このプルーンの独特なちょっと甘酸っぱい感じがこってり感の正体か!
そして皮にはみりんと醤油が使われてました、
みりんと醤油!?よくこの組み合わせを思い付きますね。
そういえばちょっと皮が甘じょっぱい。
2大メーカーの月餅を食べて思うこと
普通のあんこ菓子を食べたければ大福や饅頭を買えばいいこと、
そこをあえて月餅を選ぶ人のことを考え、普通の小豆餡だけでは出せないちょっと変わった甘さ、コク、オリエンタルな感じを餡にフルーツピューレを混ぜたり、ごろごろのナッツを入れて醸し出し、
それでもあまりに奇抜な方向に行きすぎず、年配者の心にぐっと寄り添う食べやすい味にしたのは凄い。
このクオリティを100円代で流通させ、
「昔からあるおばあちゃんとか親戚が食べてた味」
として月餅をメジャーにしたのはこの2大メーカーの功績なんじゃなかろうか。
結果、どっちも美味しいですよ
いや、そういうことを聞きたいんじゃない
という方、私の語彙力はこれが限界です、気になる方は食べ比べしてみてください。
月餅を美味しく食べるこつ
ちょっと少ないかも?
と、思うくらい小さく切って、あったかいお茶と一緒にゆっくり堪能して食べると一層美味しい。
決してお腹いっぱいな時に無理して食べてはいけない。
できれば頭脳労働して疲れたなーと思った時、お抹茶と和菓子を食べる時のように、その甘さを堪能してお茶を飲む という食べ方がおすすめです。
ではでは、良い秋の夜をお過ごしください。


コメント
1プルーンピューレですか!
浦沢直樹のマスターキートンというマンガの「特別なメニュー」という回では
孫文が干し柿を小豆餡に練り込んだ月餅を作ったと言っています。
干した果実と餡を練り込むと、コクがあってさっぱりするんでしょうね。