西九州大佐賀調理製菓専門学校(佐賀市多布施)が2027年度から西九州大短大部(同市神園)に統合されることに関し、運営する学校法人「永原学園」が9日、会見を開いた。短大部の地域生活支援学科に「調理・製菓コース」を新たに設けることなどを説明した。
新コースは、社会人や留学生、通学に困難さを抱える学生が、それぞれに合った学習を行う。短大部の幼児保育学科の定員80人を20人減らして振り分け、地域生活支援学科の全体の定員を120人とする。学生は実習や講義の内容に応じて、多布施と神園のキャンパスを使い分ける。
短大部への再編で専門学校より学ぶ期間が1年間長くなり、調理師やパティシエなど複数の資格を取得し、有名店でのインターンシップも行って専門性を高める。通学に難しさを抱える学生には、合理的な配慮に基づくゆとりあるカリキュラムを準備する。留学生にとっては、専門学校より日本語を学ぶ時間が確保できるという。
再編を通じて多様性に対応した学びの質を保証し、ウェルビーイング(幸福)社会をけん引する人材の育成などを目指すとしている。会見で福元裕二理事長は「国際的な視野に立って将来ビジョンを描き、未来を支える人材を育成したい」と説明した。(大田浩司)