第五層の無意識インジェクション

監視社会をサバイバルする方法を伝授します。

GrapheneOSの導入方法と初期セットアップ完全ガイド


前回は、「監視社会から逃れるには、GrapheneOSの導入が不可欠である」という話をした。
今回はその続編として、GrapheneOSの導入方法と、導入直後に入れるべきアプリについて解説する。


GrapheneOS搭載済スマホという選択肢

GrapheneOSがあらかじめ導入されたPixel端末は、インターネット上で購入できる。

  • AntiSpyPhone

  • Ghost Phone

  • NitroPhone

これらはすべて名前こそ異なるが、

実態はGrapheneOSをインストールしたGoogle Pixelにすぎない。
特別な独自機能があるわけでもない。(はず。)

これらの端末は価格設定が非常に高く、コストパフォーマンスは悪い。
(Ghost Phoneは比較的安価。)

環境さえ整っていれば、GrapheneOSは自分で導入できる。

高額な完成品を買う必要はない。


GrapheneOS導入に必要なもの

  • インターネット環境

  • GrapheneOS対応Pixel(Pixel 6以降を推奨)
     ※匿名性を高めたい場合は、中古端末を店頭で現金購入するのが望ましい。

  • PC(Windows / macOS / Linux

  • データ転送対応USBケーブル(USB-C to C または USB-A to C)

  • WebUSB対応ブラウザ(Google ChromeなどのChromium系が推奨)

初心者にとって最も簡単なのは「WindowsGoogle Chrome」の組み合わせである。


1. Pixel本体の準備

  • バックアップを取る
     GrapheneOSを導入すると端末は初期化される。重要なデータはすべて事前に退避すること。

  • 開発者モードを有効にする
     「設定」→「デバイス情報」→「ビルド番号」を7回タップする。

  • OEMロック解除を有効にする
     開発者オプション内の「OEMロック解除」をオンにする。

※USBデバッグは不要。WebUSBではfastboot通信のみを使用するため。


2. PC側の準備

Windowsの場合:

Linuxの場合:

  • Debian系:android-sdk-platform-tools-common

  • Arch系:android-udev

  • 念のため、fwupdは一時停止しておくと安全である。


3. GrapheneOS Webインストーラーにアクセス

公式ページ:
https://grapheneos.org/install/web

WebUSBに対応したブラウザ(Chromeなど)でアクセスする。
※Snap版・Flatpak版のChromeは不可。


4. Pixelをfastbootモードで起動

  • 電源を切る

  • 「音量下」+「電源」ボタンを同時に長押し → fastbootモードに入る

  • USBケーブルでPCと接続する


5. WebUSBでGrapheneOSを導入

  • Pixelが認識されたら、「Unlock bootloader」をクリック

  • 警告画面に従って進める

  • 「Install」操作で導入が始まる(所要15〜30分)

  • 完了後、「Lock bootloader」で再ロック

  • 再起動すれば、GrapheneOSが立ち上がる

 

以上で、GrapheneOSの導入は完了だ。


まず入れるべきアプリ

とりあえず最初に入れるべきアプリを紹介。

■ F-Droid

オープンソースアプリを配布するストア。

Vanadiumで下記URLにアクセスしてAPKを取得する。
https://f-droid.org/
※APKは必ず上記の公式サイトからダウンロードすること。

■ Aurora Store

Google Playアプリを匿名で取得できるクライアント。F-Droidからインストール可能。
初回起動時に「匿名モード」を選択することで、Googleアカウントなしで利用できる。
※一部アプリ(Play開発者サービス依存)は動作しないので注意。

■ Brave Browser

広告ブロックやフィンガープリント(ユーザーの識別情報)対策が標準で有効なブラウザ。
Vanadiumよりも機能が多く、翻訳機能(Brave Translate)も搭載。Aurora Store経由でインストールする。

■ Tor Browser

匿名性最優先のWebブラウジングツール。

通常のブラウザと異なり、「Torネットワーク」を経由して通信を行う。

.onionサイトの閲覧が可能。

Aurora Storeからインストールする。

■ Proton VPN

スイス拠点のノーログVPNサービス。無料プランでも日本を含む5か国に接続可能。
Aurora Storeから入手可能。通信の匿名性を高めるために推奨。

■ アルテ日本語入力

GrapheneOSは標準で日本語入力ができないため、Aurora Storeから導入する。
サブスク加入案内が頻繁に挿入されるのが惜しいが

ユーザーの入力データを収集せず、安心して使える。

※Gboardを使う場合は、すべての送信設定を無効化すること(ただし自己責任)。


次回は、さらに実用性を高めるためのアプリ群について詳しく紹介する。