『ミハルの戦場』という予言 マンガ賞総取り作品確定
はい、傑作確定しました。
「マンガ大賞2025」「次にくるマンガ大賞2025」「このマンガがすごい!2026」を制覇します。
マンガワンの新連載『ミハルの戦場』が2話まで掲載されているのですが、作画クオリティ・世界設定・キャラクター造形・社会批評性などなど、あらゆる点において凄まじいです。
『平和の国の島崎へ』濱田轟天×『何度、時をくりかえしても本能寺が燃えるんじゃが!?』藤本ケンシのタッグが送るスナイパー・バディ・アクション!
⬛︎日本の未来?と錯覚するほどの批評性
狙撃手の少女ミハルと観測手ショウのバディものなのですが、まず作画のクオリティが凄まじいです。
(兵士が狙撃されるので苦手な方はご注意を)
僕が唸ったのは「これってこの先の未来じゃないか」という社会批評性です。
今後第三次世界大戦や、それに類する大国間の戦争が勃発したら、日本はこうなるだろうな、と震えます。それほどのリアリティを感じます。
強い者に尻尾を振る国であり国民でもある日本。そんな日本を批評する作品でもあると思います。
作中では、北はR国(ロシア?)、日本海側はC国(中国?)、関東はA国(アメリカ?)、他E国(EU?)やF教国が占領。
長野だけ日本、作中の設定では日本国主権維持軍(SKF)として各国の侵攻を防いでいる状態です。
そして各国に日本のレアメタルや石油、金鉱などが奪われた状態だと説明されています。
都道府県に居た日本人たちは5ヵ国それぞれの傭兵となって日本人同士で殺し合いをしています。
ミハルやショウは日本国主権維持軍(SKF)の兵士です。
この「あり得る未来」がものすごく怖い。
すでに日本はアメリカや中国にじわじわ占領されてますし、中枢である東京(永田町)はアメリカが戦後ずっと牛耳っています。
日本の主権が長野に移管してるというのもあり得そうですよね。山に囲まれてますし。
総理大臣という機能が現存しているのかわかりませんが、五ヵ国で長野の奪い合いが起きている状態なのでしょう。
そこでミハルが侵入を防いでる。
最新鋭の戦闘兵器で制圧されそうな気もしますが、それが出来ない理由ものちほど説明されると思います。
⬛︎『平和の国の島崎へ』のその後の日本?
原作者の濱田轟天先生は『平和の国の島崎へ』の原作も手掛けていて、こちらはモーニングで連載中です。
『平和の国の島崎へ』は国際テロ組織の戦闘工作員として育てられた島崎が日本に帰国し、そこで日常を過ごすという作品。
ただ1話目の最後に「島崎が戦場に復帰するのは 340日後のことである」と記されます。
平和に見える日本。裏では陰謀うず巻く日本。島崎が向かう戦場とは?という緊迫感が常に漂っている傑作マンガです。
小学館(マンガワン)と講談社(モーニング)とで出版社が違いますが、濱田轟天先生ワールドとして見ると島崎が向かう戦場こそが『ミハルの戦場』なのではないか。つまり第三次世界大戦後の日本なのではないかと思わざるを得ません。
⬛︎とにかくマンガが上手い
小難しいことを書き連ねてきましたが、読めば思考を刺激され奮い立たされます。
何か言わずにはいられなくなるのです。
ただ、そんなことよりも、ただ単純にこの作品は「マンガが上手い」です。
絵が上手いしストーリーも引き込まれる。読んでいてストレス(読みにくさやページをめくる手を止めてしまう不快感)が皆無です。
現代マンガの最前線を知りたい方にもおすすめです。
最古参を気取って周りに自慢したい方にもおすすめです。
綺麗な絵のマンガが読みたい方にも、面白いストーリーマンガを読みたい方にもおすすめです。
全員読みましょう。
必ず「こんな日本にしないために何かしなくちゃ」となるはずです。



コメント
4私もついさっき読んで、また骨太で読み応えある漫画始まったなー、とワクワクしていました
マンガワンで続きが気になる漫画が一つ増えて嬉しくなりました
酒と泪とラジオと漫画、ときどきパチさん
コメントありがとうございます!
濱田先生原作ということで注目してましたが、予想を遥かに越える面白さです!
単行本買うしかない!!
マンガワンの勢いが止まりませんねー。
最新話のラストの引きに震えて、私も記事の書いてみました
記事内で、こちらの記事も紹介させて頂きました、ありがとうございました
酒と泪とラジオと漫画、ときどきパチさん
記事のご紹介ありがとうございます!
最新話すごかったですね!
F教国が核を使ったと知って絶対許さんと思いました!
ここから一気に物語が動きそうで楽しみです!