生活保護バッシング 「権利の制限があって仕方がない」は正しいか

志賀信夫・大分大学福祉健康科学部准教授

自民党派閥の裏金事件を巡り、参院予算委員会の求めた参考人招致について記者の質問に答える世耕弘成前自民党参院幹事長=国会内で2025年4月11日、平田明浩撮影
自民党派閥の裏金事件を巡り、参院予算委員会の求めた参考人招致について記者の質問に答える世耕弘成前自民党参院幹事長=国会内で2025年4月11日、平田明浩撮影

 貧困は一部の人たちだけの問題なのか。「貧困とは何か」(ちくま新書)の著書がある、大分大学福祉健康科学部准教授の志賀信夫さんに聞きました。【聞き手・須藤孝】

 ◇ ◇ ◇

みんなを縛り付ける

 ――自民党は2012年衆院選で生活保護水準の1割カットを公約に掲げました。

 ◆単に選挙に勝つために、生活保護バッシングにおもねっただけではありません。経済界の思惑があります。

 生活保護は働く人の避難場所です。いざという時の逃げ場をなくすことで、働く人をより強く賃金労働に縛りつけることができます。

 低賃金で働かざるを得ないとか、劣悪な状況でも働かざるを得ない状況を、貧困状態ではない人もふくめた人たちに強要する効果があります。

 現実に今、日本はそのような状況になっています。

 ――生活保護基準以下なのに、生活保護を利用せずに生活している人がたくさんいます。

 ◆まず…

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プロフィール

志賀信夫

大分大学福祉健康科学部准教授

 一橋大学社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。専門は貧困理論、社会政策。著書に「貧困とは何か」(ちくま新書)「なぜ基地と貧困は沖縄に集中するのか?」(共著、堀之内出版)「貧困理論入門」(堀之内出版)「貧困理論の再検討」(法律文化社)など。

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