(エッセイ)男性のまま、女性名に改名するということ(備忘録)
Facebook でしか繋がりのない「トモダチ」のMtF の娘が、
今日、東京家庭裁判所から「改名の許可申請」が却下された・・・
もう生きていけない・・・東京高裁に即時抗告する、と大騒ぎ。
(※MtFとは、性同一性障害のうち、心が女性であると診断された男性)
却下理由は、
①未成年の子がいること
②改名しようとしている名前の使用実績が少ない
とのことでした。
性同一性障害の方が性別を変更する場合、
要するに「戸籍」に記載されている性別を変更するわけですが、
(戸籍という、古代から続いている制度が、いまでも存在している)
これは家庭裁判所に、申請書と要件を備えた書類一式を申請します。
要件は、法律で厳格に決められていて、裁量の余地はあまりありません。
同時に「名の変更許可」も申請することがほとんどですが、
この場合、どちらかの申請が「却下」される可能性は低いです。
しかし、この「女性」の場合のように「名の変更申請」を先にする場合、
ケース・バイ・ケースで判断されることが多いようです(実は私も同じ)
名の変更要件は厳格ではなく「正当な事由がある場合」とだけ決められています。要するに社会生活で支障が出る場合を指し、単なる趣味や希望だけでは変えられません。あとは、その名の通称としての使用歴5年以上などがだいたいの目安のようです。それと、判断はあくまでも裁判官の裁量のようです(判例は重視しますが)。じつは審判に先立って行われる調査員の「面接」による心証が、一番重要だと私は思っています)
ただし「性同一性障害」と診断された方については例外が認められ、
名の使用歴1年程度が証明できれば、許可が出ているようです。
さて、件の女性がなぜ却下になって、私が許可になったのか・・・
この案件は、裁判官の裁量なので、地域で偏りがある可能性があります。
しかしこの女性は「東京管区」という、全国でもっとも申請が多いと考えられ、それだけ判例も出ており、要件さえ整っていれば、すぐにでも許可がでそうです。
却下理由のうち、①未成年の子がいること、は戸籍の性別変更時の要件であって、本件とは直接関係がありません。②改名しようとしている名前の使用実績が少ない、も性同一性障害の理由で申請するわけですから、それほど厳格さを求めては来ないでしょう。
ここで、彼女の長いエントリーの中から、気になる一文を見つけました。
以下、そのまま載せます。
「うちは女になる気はそんなにないし、自分らしくいたいだけなのに、自分らしさを否定されてしまったから」
たぶん、これが却下された一番の理由ではないかと・・・
自分は将来、本気で性別を変更するつもりがあるというアピールが、
(例え方便でも良いから)足りなかったのではないか。
なぜそう思うかというと、以前私が同じ申請をしたときに、
調査員のおじさんから、この点を何度も何度もしつこいくらい追求されたからです。かなり具体的な圧迫質問もして来ました。
「どこの病院で手術をするつもりか」
「術式はどれを予定しているか」
「○○先生と○○先生には、診てもらったことはあるか」
(○○先生とは、この分野での権威の精神科医です)
「いつごろ、手術を予定しているか」
「睾丸摘出手術は先にやるのか、同時にやるのか・・・」
こんな具合の質問を10分から15分の間、浴びせられました。
「性別を変える意思」の本気度を見ていたのだと思います。
日本はまだ、自分らしく生きたい本気度だけでは、改名できないようです。
あくまでも形式と社会的マジョリティに則った形でしか、改名ができないようです。
コメント
2こんにちわ😃
改名 なかなか難しいと 話しで聞いたことがあります ただ これらの人は 男性で
名前の改名で 運気 商気を上げる為に 歳月をかけて取得されたようです 性同一性障害の人も 改名することで これらの人生も
開けていく思います 本人の気持ちをくんだ
改名 判断をしていただきたいと思う。
俊介さん、こんにちは。いつもコメントありがとうございます( ´∀` )
そうですね。普通は改名はなかなか難しいですね(笑)
でも時間と手間をかければ、改名が出来るかも知れませんね。
性同一性障害の人は、改名することで、これらの人生も開けていく思います。
もっと楽に改名できれば良いと思います・・・