(エッセイ)男性のまま、女性名に改名するということ(要約版)(備忘録)
★先に書いた日記が分かりづらかったので、要約版にしました。
知人のMtF さん(性同一性障害と診断された方のうち、心は女性の男性)
が、家庭裁判所から改名の許可申請を却下されたそうで、大騒ぎ。
性別変更の申請と同時に行えば、何の問題もないのだけれど、
先に名前を変更する場合に、たまに起きる問題。
性別変更は確かに手術があるし、大変だけれど、
要件が法律でハッキリ決められているので、書類に不備がなければ、
許可は降ろさなければならない。
しかし、改名は一見敷居が低そうだけど、ハッキリした要件がなく、
なんとなく「社会生活に困る場合」と書いてあるだけ。
判断は、裁判官の裁量(心証)ということになる(判例も大事だが)
性同一性障害と診断された方の場合、この判断はゆるくなる。
通称名(変えようとしている名前のこと)の使用実績の証明が、
通常は5年必要なところが、1年程度でOK。
それと診断書があれば、大抵は降りるはず・・・
私の場合も、申請1ヶ月前から掻き集め、捏造(笑)して、
「幸(ゆき)」の使用実績の証明書類をこしらえた。
診断書もすぐに出て、家庭裁判所に申請。その後調査官の面接があり、
1週間後に許可がおりた。
「彼女」と私の違いは、なんだったのか?
「彼女」の書いたFacebook のエントリを読んでいくうちに、引っかかるところがあった。
「うちは女になる気はそんなにないし、自分らしくいたいだけなのに、自分らしさを否定されてしまったから」
「うちは女になる気はそんなにないし・・・」
つまり「彼女」には、性別変更するつもりはない、と判断されたのでは?
ここ、私が面接官に嫌というほど、しつこく聞かれたこと。
「本当に、将来性別変更するつもりがあるのか?」
この点のアピールが(方便でも良いから)足りなかったのかも。
「性別を変える意思」の本気度を見ていたのだと思う。
日本はまだ「自分らしく生きたい本気度」だけでは、改名できない。
あくまでも形式と社会的マジョリティに則った形でしか、改名ができない
改名は、実は性別変更よりも、実生活において、重要だったりする。
戸籍なんて、自分でさえ見る機会がないし、
戸籍の性別が記載されるのは、保険証と病院の診察券くらい。
(年金手帳やパスポートなどは、滅多にみない)
性別変更もおおごとだけど、実は改名も結構おおごとだったんだなあ。
私の場合は、すんなり事が運んで幸運でした☆
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