ユーミンのコンサートに象が出てきた!
「コンサートの舞台に象が出てきた」――「ユーミン・コンサート史」に必ず出てくる強烈なエピソードだが、これ、実は中野サンプラザでのことだったのだ。1979年の「OLIVE TOUR」、6月12・13日の2日間行われたコンサートで舞台に本物の象が登場。聴衆をあっと驚かせたという(そりゃそうだ)。
そんなユーミンが「バブル・ユーミン」時代を超えて、日本音楽界を代表するビックネームとなって、中野サンプラザに帰ってくる。ライブアルバム『Yumi Arai The Concert with old Friends』は1996年8月13日~15日に中野サンプラザで行われたライブを収録したもの。
3日間公演なら、中野サンプラザの3倍ぐらいある、もっと大きなキャパのホールで、一度に開催すればよさそうなものだが、そこはやはり、中野サンプラザではなければならないという気分もあったのだろう。
「Yumi Matsutoya」ではなく「Yumi Arai」。デビューから4年間、独身時代の「荒井由実」名義の曲を、松任谷正隆、鈴木茂などの「old Friends」=当時の仲間を従えて歌うコンサート。
ドラムスは林立夫。荒井由実時代のユーミンをサポートした名ドラマーだが、80年代中盤から、しばらく音楽活動を休止していた。しかし、このコンサートを機に、音楽界に復帰することになる。