「男性こそ弱者」論のうねり 分断と対立を広げる危険も
NIKKEI The STYLE 「文化時評」
いまや男性こそ差別される弱者だ――。2024年、こうした「男性差別論」が急速に目立ち始めた。
夏、大手焼き肉チェーンの女性半額キャンペーンに「男性差別だ」との非難が起きた。ハラスメント問題などで講師を務める女性が「男性の汗臭さが苦手。こまめにシャワーを」とSNSに投稿し批判され、事務所を解雇される出来事もあった。
この空気をすくい上げたヒットドラマが宮藤官九郎脚本の「不適切にもほどがある!」だ。...
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