仲俣暁生(『二〇二〇年代の同時代文学』発売中)

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仲俣暁生(『二〇二〇年代の同時代文学』発売中)
@solar1964
編集者、物書き、大学教員、軽出版者。ウェブメディアは「マガジン航」、出版レーベルと古本屋としては「破船房」(PASSAGE神保町ラブレー4、SOLIDAアルフォンス・アレー4)、BOOTHは hasenbo.booth.pm)で活動しています。
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仲俣暁生(『二〇二〇年代の同時代文学』発売中)’s posts

TSUTAYA、ヴィレヴァン、BOOKOFFの時代の終わりを感じる。「長い90年代」つまり平成的なるものの終わり。
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Bookness and Thereness 本と出版と情報とその周辺のニュースまとめ
@Bookness2
ヴィレッジヴァンガード、11月中間決算は営業損失7億4900万円と前年同期1億7600万円の損失から赤字幅拡大 既存店減収、人件費・経費増も響く gamebiz.jp/news/380260 過去記事参照:x.com/Bookness2/stat
いちばん酷い見出し。なんだ、その「コツ」って。本屋なめてるのか。
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毎日新聞
@mainichi
「売れる本屋」のコツ教えます 経産省が専門チーム設置へ mainichi.jp/articles/20240 経済産業省は全国で減少する書店の振興に専門的に取り組む省内横断のプロジェクトチームを設置したと発表しました。 斎藤健経産相は「書店は近年激減し危機感を持っている。盛り上げていきたい」と話しました。
そんな本屋に誰が行くのかしら。歪みが拡大するだけでは? 大手も生き残りに必死なのはわかるけど、明らかに悪手。 >業界大手の紀伊国屋書店などは書店側の利益率を上げる「売れる本」を多く仕入れて返品を減らす仕組みづくりに着手した。
まだ辞めてないのに辞めた感を出し、入院もせずさりとて働かず、メディアは揃って次の総裁下馬評に雪崩を打つ。その間に首相周辺の官邸官僚どもが何をしてるのか監視しなくていいのだろうか。いまのところすべて彼らのシナリオ通りに進んでる気がする。最後の大博打ですよこれ多分。
行った先が蔦屋書店であること、「国力低下」というビッグワードを持ち出したこと、本など読んだことなさそうな小泉を同行させたことなどから、経産省のプロジェクトにはほとんど期待できないと確信。さらにいうなら危険だと思う。そもそもこれは書店の問題じゃない。
大学で教えていて比較的親しくなった学生が今日ボソッと、「先生、本読むとアタマよくなるってホントすね…」と言ったので、ウンウンと全力で首肯した。たくさん読むと、という意味ではない。読物以外の本を一冊もちゃんと読んだ経験のない大学生が多いのだ。一人でもサルベージしていきたい。
NHKの取材を受けたとき、先方はとにかく「既存の書店や出版社にとってZINEは救いになるか?」というストーリーに落とし込みたそうにしてたので、いやいや、ZINEの歴史は古くて、いまいろんな理由で注目されてるけど、やってる人は前からずっとやってるし、出版社とか大手書店と関係なくこれからも続く
大学で必ず話すけど、いまの出版の基本構造は1923年の関東大震災後にできて百年続いた。安い雑誌、安い本、文庫、新書、それを買う都市の大衆的読者。百年も続いたのは素晴らしいけど、そのくらい古いアーキテクチャということでもある。雑誌の次は文庫、新書の順にダメになる。これはもう間違いない。
きわめて具体的な数字が示されている。 >いま1000円の本なら1400円台まで値上げしないと「標準的な運賃」を支払い、かつ取次が赤字から脱するようにはならないとの試算がこの説明会では示された
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Bookness and Thereness 本と出版と情報とその周辺のニュースまとめ
@Bookness2
「毎日本が届く」当たり前が崩壊寸前 『本が高い』と言う前に知ってほしい出版物流「特有」の危機の背景 news.yahoo.co.jp/expert/article >取次が業界団体として出版社横断での説明会を昨年7月に続いて2回も開いたのは(略)危機がシャレになっていないという認識が共有されていないという危惧があったから
大学生と話をしてると、紙の新聞体験はゼロ、雑誌体験もほぼゼロ。書店体験もないというケースが増えている。「本を読む」ということの意味が、娯楽として小説を読む習慣のある人以外、よくわかっていない。でもこれは能力の問題ではなく、あくまでも接触機会の問題(なぜなら文章は皆上手い)。
こういう話をもっとしてほしい。ある統計で世界の本の1/7が日本と読んだことがある。really? >かつての2兆6000億円という出版市場の規模が異常だったという面もあります。人口比でこんなに本が売れた国はありません。現在の1兆1000億円でも、まだ国際的にみれば購買量は多い
これは、絶対に読む本。なぜそう読むのか、ではなくて、なぜその漢字をあてたのか、というのが正しい問いの立て方。
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河出書房新社
@Kawade_shobo
『日下を、なぜクサカと読むのか 地名と古代語』発売。 「日下」と書いて「クサカ」と読むことは知られている。ではなぜその漢字をあてるのか。そうした古代にまで遡られるとみられる言葉の謎を、地名のフィールド調査から解明する。 kawade.co.jp/np/isbn/978430
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書楽は西荻窪の焼き鳥屋が、そしてあゆみBOOKSは喫茶店チェーンのシャノアールが長いこと経営していた。古きよき本の世界がこうした出版業界以外の資本や人々の力によって支えられてきたことを、業界の人はもっと深く知るべきだ。そしてもう、一般社会はこの業界を支えきれなくなっている。
本を読む人、読める人が、古典と海外文学に流れる傾向を、ここ十年くらいずっと感じてる。日本の現代文学は、そのくらい、本読みに読まれていないという印象をもっている。間違った感覚であってほしいけれど、自分自身もそのような読者の一人であることに気づいてしまった。
朝日新聞での某タレントの人生相談が炎上してるというので読んでみた。というのも私は橋本治の人生相談ほどすごいものを読んだことがなく、あれを読んでしまったら誰も人生相談など、書き手として引き受けないだろうと思っていたから。そして人生相談の「名手」だった橋本治が、なぜそれをやめたのか、
これから軽出版やりたい人は、とりあえずMacBook買って、AdobeのInDesignのミニマムの機能を覚えてほしい。あとは何もいらない。必ず初期投資の元はとれるし、これだけで、ずっと本を作り続けることができる。DTPこそ電子書籍の千倍すごい革命だったのに、誰もそう言わなかった。私もずっと惑わされて
私がパリの美術館でいちばん感動したのはどの所蔵絵画よりも、イーゼルを立てて模写をしてる人の姿、それを許容する文化のあり方でした。日本の近代が移植できなかったものが何か、そのことだけでよくわかりました。
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『NY午前0時 美術館は眠らない』配信開始!/岩渕潤子
@tawarayasotatsu
模写禁止は日本に特徴的です。美術館は本来「アーティストが勉強する場所」でもあるということで、欧米の美術館では模写は許可の必要なく、イーゼルを立てた油絵は申請すればOK。日本で模写を制止されたヨーロッパ人は訴訟を起こしていました。それぐらいズレているんです。 x.com/mayumiura/stat…
大江健三郎は真面目に勉強し、勉強をちゃんと小説の仕事に生かし、たくさんの人に辛い時代を生きる勇気を与えた。そして20代から80代までたくさん作品を書き、長生きもした。評伝的なものを読むと、人生で勉強していなかった時期がまったくない。素晴らしく一貫した人生を送った幸福な人だ。
・いままでが安すぎた。 ・雑誌に寄生した日本の書籍流通システムがそれを可能にした。 ・が、それは既に崩壊した。 ・高い本は基本的に部数が少ないせい。 ・今後、本はますます売れなくなる。 ・従って、ますます高くなる。 ・だから公共図書館、古書店が必要。
出版関係者はかつて東京ビッグサイトで行われていた東京国際ブックフェアが結局、機能しないままで終わってしまったこと、その同じ場所で行われる文学フリマに大手版元から書店大手までがこぞって乗り出すことの恥ずかしさを噛み締めてほしい。自身の力でなぜ、まともなブックフェアを行えなかったのか
もともと五輪はコロナ禍がなくとも酷暑対策の不備、理不尽な交通規制、学生へのボランティア強要、デザインや演出の不公正な利権など滅茶苦茶だった。この腐敗がコロナくらいで止まるわけがない。国民の多くがそのことに気づき、怒りを差し向ける対象となったことがせめてものレガシーではないか。
出版界の人、とくに社員編集者は、SNSでは何も語らない。職務内容や立場を考えたら、語るべきでもない(でも読んでいる)。 そして世間の人が思うより、はるかに出版業界の状況は悪くなっている。でも、何もできない。何もできないまま、20年が経ってしまった。
同感です。村上春樹が全共闘運動の傷痕文学であり恢復の文学であることと、現代韓国文学がやはり恢復の文学であり、村上春樹のつよい影響下の「ポスト・ムラカミ」の文学であることとは通底してる。韓国の1980年代は日本の1960年代より苛烈な時代だったのだから。
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LL教室
@languagelabroom
Replying to @languagelabroom
BTSが言及して話題になった韓国の流行語「小確幸」(小さいけど確かな幸せ)が村上春樹の言葉ということも、あらためて思い出しておきたい。村上的なナラティブが韓国フェミニズムを部分的にエンパワメントしたという認識です。もちろんこの指摘と村上作品の女性の扱いを批判することは両立する。
業界構造が最初に激変したのはDTP以後。校了後に同僚と乗ったタクシーでDTPの素晴らしさを語り合っていたら、最後に私一人になったとき、運転手さんがポツリと「私は以前、写植屋でした」と言った。黙って聞いててくれたのだ。(「元写真家」の運転手もいた。元編集者には遭遇したことはない)
やあ、これはいい記事だ。 >ゼレンスキーのビジネスとコメディのルーツは、ロシアのコメディ番組・KVNにある。KVNは「かび臭いソビエト主義」の頭文字をとっており、「陽気で機知に富んだ人々のためのクラブ」という意味だ。
千葉雅也さんのツイートを読み、返す返すも那須耕介の早逝が惜しまれる(私も没後にその存在を知った)。いまのSNS状況にうんざりしてる人は、とりあえずSUREから出てるこの本を読んでください。同じことを平易な言葉で突き詰めて考えた法学者がいます。私はおかげで大いなる勇気を得ました。
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日本でzineという言葉が大衆化したのは、東京アートブックフェアがアート系、ビジュアル系の薄い本をzineコーナーで展示してからじゃないかな。アート系の人が「同人誌」という言葉を使わなかった理由が、本来の意味を知っていたからなのか、すでに貼り付いているオタクっぽさを気にしたからなのか、舶
これホントに大事な階梯なんですよね。「読める」ようになったあとは忘れてしまうけど、いまどんなに読める人も、突然読めるようになったわけではない。 >絵本〜児童書〜少年少女物〜文庫の読書体験がない。
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藤井セイラ
@cobta
「東大生」を指名してカテキョを呼ぶおうちにたくさんお邪魔しました。大学指定する時点で学習状況ピンチなことが多いです。共通点は「親が本を読まない」「だから子も読まない」「絵本の思い出がない」でした。絵本〜児童書〜少年少女物〜文庫の読書体験がない。すると中学高校教科書が読めなくなる。